平成19年度第2回柏市幼児教育振興審議会会議録

1 開催日時

平成19年10月18日(木曜日) 午後3時~午後4時30分

2 開催場所

柏市柏五丁目10番1号
柏市役所第2庁舎5階第5・6委員会室

3 出席者

(委員)
木村会長、渡辺副会長、水野委員、村川委員、宮尾委員、溜川委員、武田委員、ユーイング委員、植村委員、津金委員、青柳委員、玉川委員、岡崎委員

(事務局)
大木保育課副参事、川野あけぼの保育園長、吉岡児童育成課統括リーダー、矢上教育長、河原学校教育部長、玉村学校教育部次長、猿渡教育総務課長、斉藤教育総務主任、相楽市立かしわ幼稚園長、山田教育研究所長、城川教育研究所統括リーダー、石塚教育研究所指導主事、築地教育研究所主任

4 議題

(1)諮問

「柏市の幼児教育の現状と課題を踏まえた今後の在り方」

(2)協議

  • 1.審議会実施計画について(答申案作成委員会の設立についても含む)
  • 2.柏市の幼児教育の現状と課題について

資料「幼児教育研究協力員報告-子どもの生活と親の育児観・子育ての悩み-」

5 議事(要旨)

教育長からの諮問と教育研究所長からの諮問理由説明の後、「審議会実施計画」及び「柏市の幼児教育の現状と課題」について資料をもとに協議を行う。その際に出された主な意見は、次のとおりである。

1.審議会実施計画について

●一年近くの時間をかけて全員で協議を重ねていき、それをもとに答申を作成していくわけだが、幼児教育を担っていく重みから考えると答申案作成委員会の委員は幼稚園関係者を1人から2人に増やす方がよい。(委員を決めるのは来年5月の審議会)

●審議会の進め方としては、毎回協議内容をある程度まとめ、それを次の審議会の初めに確認しながら積み重ねていくというやり方でよい。

2.柏市の幼児教育の現状と課題について

●この調査を行った研究協力員はもともと教育に対する関心が高い人であり、調査に協力してくれた人達も同じことが言える。

●かなりの親が「心の教育」に力を入れているという結果がみられるが、実際の親の行動や子どもへの接し方をみていると理想と現実に差があるように感じる。

●子どもの問題は大人の問題であり、大人がどの程度の規範意識を持っているかを見ることも重要ではないか。

●それぞれの家庭の事情も異なり、一概に「こうしてほしい」というだけでは解決しないという難しさを感じる。

●「生活習慣」「人と関わる力」などを身に付けるには、園や学校だけでなく家庭の協力が必要。ただ「やって下さい」ではなく、具体的に目指す期待像とそのための手だてを示す等の工夫が必要。

●問題を起こしがちな子を見ると集中力のない子が多い。情報メディアとの関係も感じられる。現実に、「死んでもまた生き返る」と思っている1年生もいる。幼児教育の段階から「命の大切さ」について丁寧に教えていく必要を感じる。

●言葉の発達と感情のコントロールの兼ね合いで、年齢が上がってくると落ち着いてくるが、場合によっては発達障害も疑わなくてはならないことがある。

●子どもは家と園など状況によって見せる姿が違う場合がある。その子の置かれた状況を把握し、良いと思われる姿を見せたときの状況をずっと安定させてやるという配慮も必要。

●育児は母親だけはないという風潮がある中で、母親のことばかり強調することに少し臆病になっているところもある。現実としては、子どもの成長や規範的なものは母親の意識がかなり大きく、親との関わり方や接し方も考えていきたい。

●悩みの相談先の多くが「配偶者」であり、若い両親が互いに悩みの解決者になりえていないというところにも、また悩みが出てきているように感じる。核家族化がすすみ、今の若い親は自分達の親から子育てについて教えてもらう機会があまりないので、それをどこかが教えていかなければならない。

●親の悩みを見ると「子どもの友達関係」や「集団生活でのルール」が上位を占めており、それを解決する場としては家庭よりも幼稚園や保育園に求めている。その一方で幼稚園があまり相談所になっていないという現実がみられる。親と園との接触度が低いのではという問題が感じられる。

●家庭教育や学校教育は地域で子どもを育てることが要になる。教育機関が家庭の中にどれだけ関われるかということと共に、ソーシャルキャピタルをどれだけ開発し利用できるかという観点も重要である。

●生活習慣が身に付いている子は自信を持って人生を歩んでいくことができる。親の関わり方が大きな影響を与えるが、親もどのような関わり方が良いのか迷っている。子育ての指針のようなものを機会あるごとに与えていただくことも有効。

●病気の治療の段階では親の協力が得られるかどうかが重要である。親によって差が大きいので、できるだけ分かりやすく説明して協力を得るようにしている。子どもの治療をしながら親の考え方も変えていけるようにしていきたい。

●子どもは、落ち着いた母親の落ち着いた家庭の中で、生活の基本的なことができるようになっていく。「人とかかわる力」や「忍耐力」などは家庭で身に付けていくもの。生まれたときは人間も動物と同じなので、小さいときからゆっくりとそしてしっかりと教えていかなければならないと思う。

6 傍聴

(1)傍聴者

1人

(2)傍聴の状況

傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。

7 次回開催日時(予定)

平成19年11月22日(木曜日) 午後3時~午後5時