平成19年度第1回柏市幼児教育振興審議会会議録

1 開催日時

平成19年8月9日(木曜日) 午後3時~午後4時45分

2 開催場所

柏市立教育研究所分室2階研修室(柏市篠籠田119番地)

3 出席者

(委員)
木村会長、渡辺副会長、高橋委員、村川委員、溜川委員、武田委員、ユーイング委員、植村委員、鈴木委員、津金委員、青柳委員、玉川委員、岡崎委員

(事務局)
鍋島保育課長、大木保育課副参事、田村児童育成課副参事、梅沢児童育成課主事、矢上教育長、河原学校教育部長、相楽市立かしわ幼稚園長、山田教育研究所長、城川教育研究所統括リーダー、石塚教育研究所指導主事

4 議題

(1)事業報告

柏市立教育研究所、柏市立かしわ幼稚園、私立幼稚園協会、市内保育園

(2)協議

「柏市の幼児教育の現状と課題について」

  1. 子どもの現状と課題
  2. 幼児教育の研究・研修の現状と課題
  3. 特別支援教育の現状と課題
  4. 幼・保・小連携の現状と課題

5 議事(要旨)

柏市立教育研究所・柏市立かしわ幼稚園・市内私立幼稚園・市内保育園について、各関係者から事業計画の内容についての説明とそれについての質疑応答を行った。その後、「柏市の幼児教育の現状と課題」について、資料をもとに自由討議を行う。その際に出された主な意見は、次のとおりである。

●教育研究所で行っている「親子幼児教室」の参加希望者が減少しているということだが、対象年齢を下げるなど事業の見直しが必要ではないか。

●育児体験発表会ではとてもいい発表をされている。今年度から土曜日開催にしたことは良いと思う。

●幼・保・小連携について、小学校の先生にもっと幼稚園の現場を見て欲しい。互いに生の現場を見合い、先生同士の交流を深めていきたい。小学校では、入学して来たら全て一から始めるという感じがあるが、幼稚園での経験を踏まえた指導をすることが大切ではないか。園長や校長などトップ同士が顔見知りになると連携が進むと感じる。

●保育園でも小学校との連携を大切にしていきたい。特に、入学直後の授業参観は子ども達の様子がよく分かるだけでなく、次の指導にも参考になる。保育園では赤ちゃんの時からの育ちがあるが、子どもの育ちのプロセスがよく分かっていない保護者もみられ、「家庭の教育力の低下」が感じられる。また、小学校のこともよく分かっていない保護者もいるなど、保護者への理解を深めていくためにも小学校との連携を大切にしていかなければと感じている。

●年長になると子どもは随分自立してくる。園での最年長という自覚を持ち、自分で考え行動しようとする。しかし、1年生になると自分で考え行動することが規制されてしまうことがある。今の学校のシステムを見ると、先生がとても忙しい。もっと先生や子ども達のやりたいことがやれるようなシステムが出来ないものかと感じる。

●特別な支援を必要とする子や入学時に不適応を起こす子など、保護者への対応も含めて幼・保・小連携は重要。指導要録や書類での引継ぎだけでなく口頭での連絡も大切にしたい。

●幼稚園や保育園で小学校への繋がりを意識した取組みをしたり、小学校では生活科という教科ができたり、幼・保・小連携の意識はかなり進んできた。学校では、子ども達全体に話をして進めるが、一人一人に話をしないと通じない子が増えている。さらに相互参観や交流を進め、相互理解を深めていきたい。また、学校では、入学してきた子ども達の力を大事にするという視点についても改めて考えていきたい。

●学習はしつけの上にのせていくものであり、保護者の理解を得るようにしている。入学してまず大切なものはしつけであり、学習する姿勢を身につけることが必要。今の子ども達は知識が豊富で、平仮名の読み書きや足し算などがすぐに出来るが、一つ一つの細かい操作を面倒がるなど結果だけを求める傾向が見られる。子ども達が出来るのはどこまでなのかを考えながら、時間をかけ、基礎・基本をきちんと教えていくことが大切。その上で、学校では楽しく分かりやすい授業を心がけていきたい。

●教育の力はすごい。園に通うことは、子どもだけでなく親にとってもいろいろな人との関わりが出来るのでよい。

●発達障害については、医師の診断を受けている子ばかりではないので一概には言えないが、ほとんどの幼稚園や保育園で受け入れている。これからは、特別支援教育に関する研修や巡回相談など、現状を踏まえた対策が必要。

●教職員の研究・研修については私立幼稚園協会でもおこなっているが、2・3年目研修、10年目研修等の階層的な研修や悉皆的な研修はまだ出来ない。市全体で、幼児教育に携わる幼稚園教諭や保育士を含めた研修が出来ないだろうか。特別支援教育に関する研修についても民間の研修機関を含めてありとあらゆるところから案内が来るが、柏市として体系的に出来るとよい。

●小児科としても、虐待や障害についての認識をもって健診や診察にあたっている。しかし、発達障害については診断しにくい子が多くいることも現状である。

●次回10月18日の審議会では、本日の資料にある「柏市の幼児教育の現状と課題」の4つの観点を踏まえた諮問を予定している。今回のご意見や協議内容も踏まえた上で答申をまとめていっていただけたらと思う。

6 傍聴

傍聴者  0人

7 次回開催日時(予定)

平成19年10月18日(木曜日) 午後3時~午後4時30分

以上