平成18年度第2回柏市幼児教育振興審議会会議録

1 開催日時

平成19年2月15日(木曜日) 午後3時~午後4時50分

2 開催場所

柏市篠籠田119番地 柏市立教育研究所分室2階研修室

3 出席者

(委員)木村会長、片岡副会長、水野委員、村川委員、宮尾委員、渡辺委員、溜川委員、ユーイング委員、植村委員、鈴木委員、津金委員、青柳委員、玉川委員、岡崎委員

(事務局)鍋島保育課副参事、梅沢児童育成課主査、矢上教育長、相楽市立かしわ幼稚園長、山田教育研究所長、古内教育研究所指導主事、石塚教育研究所指導主事

4 議題

(1)事業報告

柏市立教育研究所、市立かしわ幼稚園、私立幼稚園協会、市立保育園

(2)協議

柏市の幼児教育の現状と課題及び今後の幼児教育の在り方について

  1. 幼児教育に関する最近の国の動向
  2. 認定こども園について
  3. 柏市発達障害者支援体制整備事業「幼児期関係者会議について」
  4. 幼・保・小の連携の推進と幼児教育の充実

5 議事(要旨)

柏市立教育研究所・柏市立かしわ幼稚園・市内私立幼稚園・市内保育園について、各関係者からの事業報告とそれについての質義応答を行った。その後、上記1,2,3,4について資料をもとに自由討議を行う。その際に出された主な意見は、次の通りである。

  • 市立幼稚園では、あけぼの保育園と柏四小の協力のもと幼保小連携をテーマに研究を進めているが、幼・保・小交流会は園児にとってだけでなく小学生にとっても大事なことではないか。学校では小さい子として扱われている低学年の児童が、園児とのかかわりではお兄さんお姉さんになり、交流会後の成長が大きい。
  • 私立幼稚園協会でも研修・研究活動に力を入れている。「教育研究大会」は今年度で40周年を迎え、積み重ねがある。「今の子どもたちに必要な育ちは何か」をテーマにして3年目の今年は「発達や育ちの連続性」を副題として取り組んでいる。
  • 私立幼稚園では、最近、年度途中でリタイアする新卒の教諭が増えてきた。やめる理由としては「力量不足」「人間関係」「指導方針の違い」等がある。そこで、新採の先生にはまず3歳児の担任補助として経験をつんで貰うような配慮もしている。
  • 各保育園では、通常保育のほかに子育て支援事業も行っている。また、今年度開設の認可保育園「巻石堂さくら保育園」内にて病後時保育事業も実施。利用する前に主治医の診断をもらうことになっている。

1.幼児教育に関する最近の国の動向

  • 平成18年10月に文部科学省からだされた「幼児教育振興アクションプログラム」は、地方公共団体において取り組むことが望まれる施策を示した総合的な行動計画であり、施策の柱として7つの視点を挙げている。今後の柏市の幼児教育の充実・振興に関しても、このような点を考慮して進めていきたい。
  • 「幼児教育振興アクションプログラム」を見て、幼児教育に関する国の方向性が分かった。柏市は、それに対してかなり一生懸命やっていると感じた。

2.認定こども園について(資料提供:くるみ幼稚園)

  • 「就学前の子どもに関する教育,保育等の総合的な提供の推進に関する法律」が昨年10月施行され、それを受けて千葉県の施行条例が12月22日に公布された。
  • 「くるみ幼稚園」は「北柏駅前保育室わらび」と連携した「認定こども園」に取り組む。今後の計画としては、まず「幼稚園型」でスタート。その後、「北柏駅前保育室わらび」を認可保育所にして「幼保連携型」に移行する予定である。
  • 「保育園型」の場合は、保育園の待機児が多いという現状では無理ではないだろうか。「幼稚園型」としても設備投資等の問題があり、あまり期待できないと思われる。
  • 柏市では、保育園の待機児を少しでも解消するために「駅前認証保育施設」の取り組みを進めている。
  • 「認定こども園」では、幼稚園教諭と保育士の資格が必要になる。片方の資格でも配置は可能だが、それは暫定的なもので3年以内に資格を取得することが規定されている。最近はほとんどの人が両方の資格を持っている。大学でもできるだけ両方とるように薦めている。片方しかない人のためには認定講習もあるが、働きながらの取得は厳しい。
  • 学校法人くるみ学園が「認定こども園」に取り組んでくれるということで、大変期待している。

3.柏市発達障害者支援体制整備事業「幼児期関係者会議について」

  • 保育園では発達障害児に対する支援がかなり前から行われており、学校でも特別支援教育としての取り組みが始まっている。幼稚園でも軽度発達障害児の受け入れが進んでおり、巡回相談等の支援が求められている。
  • 幼稚園に対する支援体制も整備していくために、連絡調整会議や幼児教育関係者会議などで話し合いを進めている。
  • この問題は大変重要なことなので、次回も取り上げ、その後の進展や具体的な取り組み等について話を聞きたい。

4.幼・保・小の連携の推進と幼児教育の充実

  • 柏市では「幼・保・小連絡協議会」を開催して、幼・保・小連携の在り方を協議。その協議会の委員の学校が当番校として中心になり、市内9地区で「地区別連絡会」を開催し、具体的な連携を進めている。さらに、来年度は「幼・保・小連携研究委員会」を立ち上げ、学びの連続性を踏まえた幼児教育の内容について検討していきたい。
  • 「幼・保・小連携研究委員会」が新たにできるということだが、幼・保・小連携は大変重要な問題であり、乳幼児の発達について学び子ども理解を図ることや柏市の幼・保・小のそれぞれの子どもの姿を踏まえた上で具体的な内容を検討していくことは大事なことである。

6 傍聴

(1)傍聴者 2人

(2)傍聴の状況 傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。

7 次回開催日時(予定)

平成19年8月9日(木) 午後3時~午後4時30分