平成26年度第3回柏市いじめ問題対策連絡協議会 会議録

1 開催日時

平成27年3月20日(金曜日)午後2時30分~午後4時

2 開催場所 

柏市大島田48番地1 柏市沼南庁舎5階大会議室

3 出席者

委員

河原議長、原田委員、鈴木委員、諸富委員、小川委員、津金委員、長瀬委員、羽間委員、表委員、渡辺委員、木村委員

(欠席)森山委員 高井委員

事務局及び関係部署

山本学校教育部長、大内学校教育部理事、藤江生涯学習部長、秋山こども部長、高橋こども福祉課長、高木こども福祉課副参事、川本学校教育課長、片岡指導課長、梅津指導課主幹(指導課統括リーダー)、大越指導課主幹(指導課統括リーダー)、藤崎指導課副主幹(生徒指導担当)、齋藤教育研究所長、三浦教育研究所主幹(指導課統括リーダー)、福島教育研究所副主幹(不登校担当)、山口教育研究所副主幹(特別支援担当)、宮武少年補導センター所長、麻生少年補導センター副主幹、安齋いじめeメール相談員

4 議題

(1)市内中学校における転落事故について【非公開】

(2)平成26年いじめ防止啓発月間(12月)の取組について

(3)ネット型非行の現状と対策について

(4)その他

5 議事(要旨)

  • 教育長挨拶
    (河原教育長)

    ただ今から、「平成26年度第3回柏市いじめ問題対策連絡協議会」を開催いたします。

     本協議会は、「柏市いじめ防止対策連絡協議会条例施行規則」第3条の規定に基づき、委員の過半数の出席が義務づけられております。なお、柏児童相談所森山所長とスクールカウンセラーの高井千鶴先生は欠席の連絡をいただいておりますが、過半数の出席により本協議会は成立いたしますことを申し上げます。

     会に先立ちまして、ごあいさつ申し上げます。本日は年度末の御多用の中、お集まりいただきまして、ありがとうございます。昨年5月に条例で発足いたしました、この「いじめ問題対策連絡協議会」も今回で3度目、今年度最後の会議となりました。これまでのご協力に心より感謝申し上げます。

     本日は、年度を通しての取り組みと、12月いじめ防止啓発月間の取り組みと少年補導センターの取り組みについてご報告いたします。 

     なお、3月16日の市内中学校生徒転落事故につきましては、この協議会にご報告することになっております。しかしながら、まだ調査が十分ではないこと、個人情報の保護の観点から、柏市情報公開条例23条1項の1の規定に基づき、本事案を非公開とさせていただきます。委員の皆様に承認をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

    委員の承認

     それでは会の次第を変更して、(2)(3)の報告・協議事項を先行して行い、終わりました後、傍聴者の方には御退席いただき、事案(1)の報告をいたします。

    それでは、報告・協議事項の(2)より、始めます。 

以降、河原議長進行

「柏市児童虐待及びいじめ防止条例」に基づき「柏市いじめ問題対策連絡協議会」を開催し、事務局から報告と委員の協議を行った。

(2) 平成26年いじめ防止啓発月間(12月)の取り組みについて

「平成26年いじめ防止啓発月間の取組」について、事務局が作成した資料を説明した後、委員による協議を行った。

【主な報告内容 】

  • 中学生によるネットトラブル防止会議の開催
  • NHKの企画「いじめをノックアウト、100万人の行動宣言」への参加
  • 青年会議所主催の「徳育ポスター展」への参加

その際に表明された主な意見は、次のとおり。

(長瀬委員)

 とてもいい取組であると拝見しました。ただ、全ての学校ではないことが気になります。中学校は19校でよいが、小学校は10校とまだ数が足りないです。また、会議の報告を全体的に行った中学校が5校だけであり、学校による温度差を感じます。このような取組は、どこの学校でも差がないようにしていくことが大切で工夫が必要ではないでしょうか。

 いろいろな行政のやり方を拝見すると、まず試みとしてモデル校から取り組み、モデルで終わってしまいます。しかし、子どもは待ってくれません。学校に全体で取り組む姿勢を求めることが、教育委員会の役割であると考えるが、いかがでしょうか。

(事務局)

 このような子どもたちの自主的な取組は、「やりなさい」と言って盛り上がるものではないと考えます。今年度に関しては、引率職員にも話し合いに参加していただき、進め方の手法を示したつもりであります。また、温度差が出ないように、少年補導センター主催の講演に関しては、全中学校を対象に1年生の早い段階で実施することや、教育研究所の情報モラル教育も、全小中学校で小学校6年生と中学校2年生を対象に実施することにしています。御意見を真摯に受け止め、参考にしたいです。

(表委員)

 行ったことは検証を行い、ひとつひとつの項目に対して成果や効果を検証していただきたい。

(河原議長)

 学校での受け止め方はどうだったのでしょうか。

(木村委員)

 この会議の後、終業式や保護者会で話題にしました。ネットの話題が大きくなり、ルール作りや使用の仕方などについて、生徒指導主任が中心とした取り組みが行われました。まだ、生徒会を通した取組を行っていないので、少年補導センターの生活実態調査や家庭への調査をもとに、できていない事をやっていきたいです。

(原田委員)

 子どもたち一人一人がi-Padも上手に使い、活発に発言していました。1回ではなく何回も続けていくことで、いろいろなことが分かってくると思うし、私たちも対応を考えていけると思いました。

(諸富委員)

 トラブルがたくさん起きる状況なので、考える機会が多くあることはいいことだと思います。中学生同士が話し合うことは大切です。

 非行防止活動に参加している大学生ボランティアに話を聞くと、大学生自身もSNSが大変だと感じているようで、中学生時代のトラブルもあったようです。近い年齢のお兄さんやお姉さんと話ができると、より話を聞きやすいのではないでしょうか。

(事務局)

 大学生のボランティアを紹介していただき、各学校にも取組を知らせていきたいです。

(3) ネット型非行の現状と対策について

「ネット型非行の現状と対策」に関し、事務局が作成した資料を説明した後、委員による協議を行った。

【主な報告内容】

  • いじめeメールの結果報告
  • サイバーパトロールの実施状況 報告
  • ネット型非行の現状と対策

その際に表明された主な意見は、次のとおり。

(羽間委員)

 3ページ目の「携帯電話スマートフォン所持率」を見ると、学校別に相当差があります。学校の属性によって分析しているのでしょうか。また、クロス集計については、来年の課題として考えてよいでしょうか。

(事務局)

 来年度の課題と考えています。補導センターで集計した結果から、柏駅から離れた地域の方が、携帯所持率が高いと感じています。

(渡辺委員)

 「携帯電話スマートフォン所持率」に、地域性は大いに関連があります。本校も上位にあたると思います。

 小学校4年生からスマホを持ち始め、進級やお年玉の時期に増えます。家庭でも実態を知らずに持たせてしまう傾向にあります。これらを防ぐために、4年生対象の情報モラル教室を実施して2年目になるが、なかなかトラブルが収まりません。子どもから「流行」、「ほしい」という声があると、親が与えてしまいます。ルールを作ることも大切だが、「本当に持たせる必要があるか」という所から論じていく必要があるのではないでしょうか。特効薬はないが、子どもたちだけではなく、保護者への働きかけを積極的に行っています。

(長瀬委員)

 子どもたちは、フィルター等がかかっている状態で携帯電話スマートフォンを所持しているのですか。親がコントロールできているのかなどの実態は分かるのでしょうか。

(事務局)

 保護者の実態調査も、今後考えていきたいです。

(長瀬委員)

 どんな画像であっても、フィルターがかかっていなければ、全てが見られてしまいます。これは保護者が知らない大人がついていけないでは済まされません。早急に保護者に対しての注意喚起をしていかないと、いくらでも事件が起きてしまいます。

 子どもたちは、見えるものは正しいと思い、目の前で見たことを信じてしまいます。最近起こっている事件は、当たり前の結果だと考えてしまいます。柏市では、きちんとした対応をして全国に広めていくというような、スピード感や使命感を持ってやっていくべきであると感じます。

(表委員)

 ライン自体に協力を求めるということを行っている企業もあるようです。社会問題として、全国レベルでラインにアプローチする状況が迫っていると思うので、ご検討いただきたい。

(事務局)

 ラインの問題が大きいと考えます。内容や画像が保護者へ自動的に通知される機能のあるアプリを作っているベンチャー企業があります。代表の方からの説明を受けたが、その際親子でも人権などの問題が壁となって、なかなか進まないという話もしていました。

(表委員)

 親への指導や啓発が、ますます重要になってきます。子どもたちが有害な情報にふれることを望む親はいないわけなので、教育委員会としても、保護者への啓発活動を行っていただきたい。

(鈴木委員)

 人権という言葉が出たが、これは非常に難しい問題であると思います。親の立場からすれば、子どもがどこにいるのかなどの不安があります。GPS機能などで知ることが、子どもの権利を制限しているかどうかについては、判断が難しいです。

 また、ネット上の問題は、きちんとした教育活動を行うことが重要であります。親子でよくよく考えた上で使っていただく、しかし有害なものには制限をかけていくという区分けが大切であると考えます

(津金委員)

 通常、民法からすれば、まだ子どもの範囲が親の権利の中にあるということになっています。

 今までいろいろなデータを見せていただいたが、仮説は何なのか。また仮説があるのならば、何で検証するかなどがないと、なかなかはっきりしたものが見えてこないのではないですか。

(河原議長)

 仮説を持ち、取組の実施と効果の検証を積み重ねていかなければならないと考えています。教育委員会としてもありがたい言葉をいただいたと思います。

(小川委員)

 ネットの危険性について、もっと教えていかないと大変なことになってしまうと思います。高校卒業後の生徒が、在校中の恨みから教員を脅迫して逮捕される事件も起きています。リベンジポルノ等では、写真がネットに残るという危険性も教えていかなければなりません。

(長瀬委員)

 ネットトラブルも重要だが、虐待も含めた子どもたちの健康を守ることを考えていきたいです。高校生までは、まだ育ててもらう立場にあります。その間に、心と体の健康を守る連続性が欠けていると思います。行政でも乳幼児は子ども部、小学校入学から教育委員会というように、ばらばらで情報共有がなされていないことが大半であります。いろいろの関係する部署、団体、個人が連携して子どもを育てていかなければなりません。小中高だけではなく、前後や周辺も含めて考えていくことが大切であると感じています。

(河原議長)

 確かに、小中学校は連携しやすいが、幼保小や高等学校連携はなかなか進まないので苦慮しています。

 ありがとうございました。次年度も、委員の皆様のお立場から貴重なご意見を頂戴したいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

 この後、報告・協議事項の(1)に戻り、「市内中学校で発生した転落事故」につきまして、非公開で報告させていただきます。傍聴の方々は御退席をお願いいたします。

傍聴者の退席を確認

(4)その他

(河原議長)

 委員の任期は1年だが、事務局より依頼があった場合にはお願いをしたい。

それでは、以上を持ちまして平成26年度第3回柏市いじめ問題対策連絡協議会を閉会します。事務局へお返しします。

(事務局)

冒頭のご挨拶でも申し上げましたように、本日が今年度最後の協議会となりました。関係機関の皆様、学校関係者の皆様につきましては、年度末の人事異動等があると思いますので、次年度は改めて、各機関に参加の通知をさせていただきます。

なお、個人の委員としてご参加いただいております、表先生、羽間先生、長瀬先生、高井先生、津金先生には年度末までの委嘱状をお渡ししておりますが、できれば次年度も継続して委員をお願いしたいと思います。

それでは次年度もよろしくお願いいたします。次年度第1回の協議会で改めて委嘱状をお渡しいたします。

長時間にわたるご協議ありがとうございました。今回を持ちまして、今年度の協議会は終了となります。

次年度の開催予定日についてお知らせいたします。

第1回 5月29日(金曜日)

第2回 9月28日(月曜日)

第3回 3月18日(金曜日)でございます。

【閉会】 

6 傍聴

(1)傍聴者

6人(うち記者3人)

傍聴者の決定は、先着順とした。

(2)傍聴の状況

傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。

7 次回開催日時(予定)

平成27年度 第1回 平成27年5月29日(金曜日)