平成21年第13回柏市学校適正配置審議会会議録
1 開催日時
平成21年7月2日(木曜日) 午前10時~正午
2 開催場所
柏市柏五丁目10番1号 柏市役所第二庁舎5階第5・6委員会室
3 出席者
(委員)
北川会長、寺嶋副会長、藤井委員、貞廣委員、河嶌委員、津金委員、中村委員、青木委員(8名)
(事務局)
河合教育長、野中学校教育部長、藤江学校教育部次長、山本学校教育課長、佐藤副参事、田村副参事、米元副主幹、中村主査(他検討チーム等8名)
4 議題
- 第12回柏市学校適正配置審議会の会議録について
- 答申素案
5 議事(要旨)
議題に関する資料についてパブリックコメントで寄せられた意見を中心に事務局から説明をし、審議項目である「答申素案」について、会長の進行により、審議を行った。その際の、主な意見は次のとおり
○「パブリックコメントについて」
- 市政モニター制度「パブリックコメント」はどういう仕組であって、対象は誰なのか。
- 市の基本的な施策等の策定にあたり、趣旨、目的、内容などを公表し、広く市民から意見を公募するもので、寄せられた意見を考慮して計画等に生かすものである。市政モニターは、特定の市民ではない。
- 「資料8シミュレーション案の提示が適当なのか疑問である」とあるが、個人的には同様の意見である。シミュレーション案のような、具体的な通学区域を見直すことは、通学区域審議会で審議することである。「市の考えかた」にもう少し加筆し「通学区域審議会での審議に向けた参考資料」とした方がより唐突感がなくなり、段階を踏んで、こちらが議論をしたということが分かり易くなるのではないか。
○「答申素案について」
- パブリックコメントの意見で8ページ学区外就学による影響で「学区外就学を希望するのは保護者なのか」というがあった。これを一般的な「小規模校を敬遠する傾向があり~」という表現に修正するのかどうか。
- いろいろな捉えかたがあるが、個人的には子供たちは保護者の監督下にあると思うのでこの表現で良いのではないか、と思う反面配慮が必要なのかとも思う。
- 資料8が関係資料であれば、本文中のどこが対応しているのか記載した方が良いのではないか。
- ・資料8が対応するページは12ページだと思うが、12ページは一般論である。シミュレーションパターンは条件をきっちり決めた状態で模擬実験をした結果であり、廃止校など詳しく出ている。こういうビジュアルの資料は印象が強いのでここだけを見る人もいる。
- かなり印象的なシミュレーション案を審議会の意見として出すには、案自体の検討を行ったのかという疑問あり、答申として出す場合も、審議会に与えられている役割を超えている可能性がある。本文にも、「今後の通学区域審議会に向けた参考資料」というような表記を付けないと望んでいたことではないのにシミュレーション案が一人歩きしてしまうのではないか。
- シミュレーション案の内容については議論をしていない。資料としてこういうものがあり、通学区域の審議時に審議してもらうということでなかったか。
- 資料8に「あくまでも、一つの参考例として行ったものであり」と書かれているが、受け取る側からすると必ずしもそう読み取らない。
- 適正配置の問題は非常に複雑な問題であるので、審議会で議論した基本的な考え方から具体的な学校配置に至るまでにはだいぶ時間がかかると思う。にもかかわらずこういう具体案が出ていると一人歩きをしてしまうので、シミュレーション案を出すことによりデメリットの方が大きいのではないかと感じる。
- 市政モニターが一部の人だけでは望ましくないと感じたため、モニター制度について確認をしたが、意見の概要を見る限りはあまり否定的な意見はなかったので安心はしている。他の自治体ではかなり否定的な意見が多く寄せられることが経験的にはある。これからそういった意見が出てくるかもしれないが、安易にシミュレーション案を出すことは、やはりデメリットが大きいのではないかという印象を受ける。
- 市全体の学区を見直すことが現実的に可能なのか、適正配置を考える上でパターンやシミュレーションを提示してもいいのではないか、という意見があったので、内容については議論していないがこういう考え方もあるという一つの例を資料として提示した。
- 答申素案をまとめていく過程で、審議で使用した資料を添付する場合には、分かり易くする必要があるということだったので注意書きを付け添付した。パブリックコメントで意見を募集してみると、思った以上に資料が一人歩きをしてしまった。
- 一般の人にしてみると、今回出された資料8がそのまま実行されると思ってしまい、かなり切実に考えている。こちらが思っている以上に資料が一人歩きしているのではないか。
- 資料8のみ今後のもので、それ以外は過去のものであるため若干の違和感はある。
- 適正配置審議会なのだから何か案があるだろうととられても仕方がないのではないか。こういった資料がそうとられても良いのか悪いのかを判断しないといけないと思う。
- いろいろな意見を聞くと、通学区域審議会と適正配置審議会を混同している人が多い。すでに沼南エリアの学校はこうなるんだというような話を聞くので、載せるのなら断り書きをきちんと入れたほうが後々良いのではないか。
- 具体的な学校名の入った資料ではない。ただ,資料8について検討をしたかどうかといえばしていないといえる。例えば、市内を同一基準で考えるとか、大規模校と小規模校が隣接している場合には通学区域を改めて考えるとか、基本的な考えかたとしては検討していると思うので、それらを集約するとこのような結論になるのではないか。
- 通学区域審議会にどれだけ任せるのか、もう少し適正配置審議会が責任を持って一歩踏み込んでおいた方がいいのか、という考えかたの違いだと思う。
- 具体的にこの資料を検討したことはないが、全体として基本的なコンセプトを検討した過程においては、結論として、こういうことになるという一つのシミュレーションなのではないかと思う。この資料を載せることは許容範囲内ではないか。
- 審議会で議論していないことを責任を持って載せられないということがある。これを答申に載せるというのはデメリットが大きいのではないか。
- 貴重な資料であると思うので通学区域審議会の方に提出し、「適正配置審議会の考え方を具体的にイメージしたものとして議論を進めてもらえないか」というやりかたがバランスが良いのではないか。
- 適正配置を進めていくのはできるだけ慎重にした方が良いと思う。基本的な考え方を審議会で決めて地域に入り、話し合いをして、納得してもらうまでには相当時間がかかる。地域に納得をしてもらえないと、結果的に教育環境が悪くなり、そうなるとこの審議会自体の意味がなくなる。
- 資料8を削除した場合、関連する12ページの「今後の検討すべき課題として考えられる」については表現を加筆修正するのか。
- 資料8に関連する部分については、全体の通学区域を見直し配置していくのか、ブロック単位で配置を検討していくのかという両方の考えかたが記載されているので、削除しなくて良いのではないか。
- 必要があれば、資料がない分もう少しイメージしやすいように書き込んでも良いのではないか。
- パブリックコメントで、今まで議論してなかった新しい観点があれば盛り込まなくてはいけないが、そうでなければ修正せずに答申ということで良いのではないか。
- 審議会はこの答申で良いと思うが、保護者には分かりにくいと思うので、地域で説明をする時は、事例を踏まえたもっと分かりやすいものを作るということで良いのではないか。
- パブリックコメントの意見をみると、ある程度の審議はなされたと思う。内容についても今後の事が主なので、これを基に活用していけるのではないか。市の方で計画や、通学区域審議会で適正に扱ってもらえるのではないか。
- 適正配置を進める際には住民との話し合いの機会を十分に持って欲しい。
- 時間はかかると思うが、答申に基づいて市全体の学校が適正な規模となり、子供達の教育に良い影響が与えられるようできるだけ迅速に進めてもらいたい。
- 地域からすると学校がなくなるかどうかという切実な問題なので、丁寧な説明と納得を得られるような努力をして欲しい。やはり納得を得るには時間がかかるという感じは受ける。
- 当初パブリックコメントは取らないということであったが、これだけ意見が出てきたということは、こうした意見聴取するような場を設ける丁寧な対応が、学校の適正配置には求められると思う。
- パブリックコメントの意見をみると答申自体に対するものは少なく、今後どうするかという未来志向的な意見が多かった。こうしたパブリックコメントや話し合い等、丁寧な段階を経ていけば理解してもらえるのではないか。
- この答申が出たということは、これから通学区域審議会を進めていくにあたっても非常に良いことではないか。パブリックコメントは現場でも考えなくてはいけない意見があり、非常に参考になった。
- 教育というのは行政が取り組むべき最も優先順位の高いものであるため、中長期的に今の教育水準を維持していかなければいけないと思う。是非学校を健全にしていくということに対して邁進して欲しい。
- 答申はオーソドックスであると思う反面、もう少し踏み込んでも良かったのではないかとも感じる。
修正箇所は、答申素案8ページ学区外就学による影響で「小規模校を敬遠する保護者は、隣接する学校へ学区外就学を希望するようになり」を一般的な「小規模校を敬遠する傾向があり、隣接する学校へ学区外就学を希望するようになる。」という表現にし、12ページ「今後の検討すべき課題として考えられる」は内容を変更せず○を取る。資料8は削除するということを確認し審議会の答申とした。
○その他
- 答申書については製本したものを後日配付する。
- 誤字は事務局で修正するということで審議会の了承を得た。
- 委員任期中の協力をお願いした。
6 傍聴
(1) 傍聴者
2名
(2) 傍聴の状況
傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。
7 今後の予定
- 今後の予定は答申を基に基本方針を決定し、適正配置が必要な地域に検討する組織を立ち上げる。
- 地域との協議の中で出てきた意見を基に市の計画として最終的にまとめていく。
- 北部地域については、学校数について審議会から意見をもらっているので、教育委員会としての学校数を決定し関係部局と協議する。