令和2年度第1回柏市福祉有償運送運営協議会 会議録
1 開催日時
令和2年8月28日(金曜日) 午前10時から午前11時まで
2 開催場所
ウェルネス柏 3階 会議室2
3 出席者
委員及び委員代理(敬称略)
委員
高橋会長(柏市保健福祉部長)
星副会長(柏市土木部長)
佐藤委員(国土交通省関東運輸局千葉運輸支局 輸送担当 首席運輸企画専門官)
吉田委員(福祉有償運送に係る利用者)
武藤委員(東武バスイースト株式会社 運輸統括部 業務課長)
山﨑委員(NPO支援センターちば 事務局長)
委員代理
大作氏(柏地区タクシー運営委員会 副会長)
(補足)松丸委員(柏地区タクシー運営委員会 会長)代理
事務局
- 保健福祉部福祉政策課
石毛課長、吉田主査、剣持主事補 - 土木部交通政策課
坂齊課長、飯島副参事、清塚主事補
申請団体
- 一般社団法人 インナーピース
4 報告事項
- 柏市福祉有償運送の輸送実績について
柏市福祉有償運送事業を登録している11団体の輸送実績を、事務局より行った。
5 議題
柏市福祉有償運送の登録の更新(1件)
6 議事(要旨)
一般社団法人インナーピースの登録の更新に関して事務局から説明し、質疑応答と採決を行い、賛成多数により承認された。
最後に、意見交換を行った。
議事及び意見交換における主な意見及び検討事項は、次のとおり。
柏市福祉有償の登録の更新について
(副会長)会員の中で、柏市に転居の予定がある方がいるために今回更新を希望したという解釈でよいか。
(団体)そのとおりである。また、支援を今後必要とする方で、福祉有償運送を利用したいという要望に備え申請した。
(会長)転居予定の方が実際に転居するのはいつ頃か。
(団体)来年の春を予定している。
(佐藤委員)令和元年度に1回利用があったとのことだが、柏市在住の方だったのか。
(団体)柏市在住で、障がい者向けの訪問介護を利用されており、柏市のほかの事業者がメインで支援をしているが、福祉有償運送を利用したいという要望を受け、対応した。現時点で、登録はすでに外している。
(佐藤委員)登録の名簿に載っている方はどのような方か。
(団体)当団体が提供しているサービスを利用されている人の中で、福祉有償運送の利用を必要としている人について、登録をしている。
(佐藤委員)松戸市や鎌ヶ谷市も運送区域に入っているが、いずれも審議会を経て運輸支局に申請する予定か。
(団体)他市についても同様の手続きをする予定である。
(会長)運転者2名は、どのように対応しているのか。1台につき2名なのか。
(団体)1台につき1名の運転手で対応することを基本としているが、介助が必要なときは2名で対応することもある。
意見交換
(吉田委員)福祉有償運送とは少し話が逸れるが、この場を借りて、タクシーや路線バスについて、日々疑問に思っていることを申し上げる。
1点目は、福祉タクシー利用券についてである。福祉タクシー利用券に、タクシー事業者一覧と初乗り料金を示した表の記載があるが、各タクシー会社の住所を記載していない。自宅からタクシーを呼びたいときに、どのタクシーなら早く来られるのかがわからず困っているので、わかるようにしていただけると大変ありがたい。
2点目は、タクシーの車両についてである。一般のタクシー会社で、車高が高い車両が増えているが、車いすを利用しており、立ち上がることができないため、利用することができない。福祉タクシーや福祉有償運送が予約できないときに、一般のタクシーを利用することになるが、セダン型の車両を希望したにもかかわらず、車高の高いタクシーが来てしまうことがあり、座席を折りたたむのに20分くらい要するので、効率が悪く困っている。予約制にすれば、最初から座席を折りたたんで来られるので、利便性が良くなり、回転率も上がるのではないかと考える。また、自動的に助手席が下りてくるタイプの車両であれば、乗り移ることができるので、そういった車両の導入も検討していただきたい。
3点目は、路線バスの車両についてである。路線バスについても、乗車口が低くなるタイプの車両が出ている。人の手を借りないと利用できないため、普段はバスを利用しないが、障がい者でもスムーズな乗降ができるよう、車両が変わっていけばよいのではないかと考える。
(武藤委員)東武バスイーストでは、乗車口が低くなるタイプの車両を取り入れている。
(吉田委員)これから高齢化社会がさらに進んでいくので、誰もが使いやすい乗り物になっていくことが望ましい。障がい者目線に立つと、日常生活において不便を感じることが多い。例えば、柏の葉は新しい街なので、道が平らで車いすを運転しやすいが、柏駅周辺は、道がガタガタしていて車いすの運転が難しい。せめて道を平らにしていただくだけでもありがたい。
柏駅東口にある交番前のエレベーターについて、可能であればマルイ側に作っていただけた方が、屋根があるため駅まで移動がしやすいと考える。エスカレーターの設置もあるが、障がい者には使いづらいので、エレベーターを設置していただきたい。今後、重度の障がい者の目線に立った街づくりを進めていただきたい。都内では、オリンピック・パラリンピックに向けた整備に伴い、バリアフリーに対応した街づくりが進んでいるので、同じ水準まではいかないとしても、柏市として取り組んでいただきたい。
(会長)吉田委員よりご指摘を受けた、福祉タクシー券へのタクシー事業所の住所の記載については、担当部署に申し伝え、改善を求める。
タクシーや路線バスの車両について、行政としての指針はあるのか。
(副会長)タクシーの車高が高い箱型の車両は、障がい者も利用がしやすいという前提で導入されている。
(大作氏)タクシー車両は、生産事業者によって過去に改良された。しかしながら、改良後の車両でも、座席の折りたたみに10分くらい時間を要する。特に、駅前での乗り込みの際は、車いすの方のご利用があった場合、長い時間お待たせしてしまう場合があり、危険が伴う。車両の開発が進み、障がい者の方がより利用しやすい車両を導入していければと考えている。
(吉田委員)海外、特に欧米だと、バリアフリーという言葉が通じないくらい、障がい者も一般の人と同じように生活ができる。一方で、日本では、未だに障がい者が特別扱いをされている。先進国として、障がい者でも暮らしやすい国になってほしい。
(大作氏)タクシー車両としてのセダン型の生産は今後なくなっていく。しかし、障がい者の方から、セダン型車両の方が使いやすいとの声をたびたび受けている。生産事業者が車両のマイナーチェンジをする際は、障がい者が利用しやすいように改良をしていただけるよう、タクシー業界からも要請していく。
(吉田委員)10年ほど前、柏駅東口でタクシーを利用しようとしたとき、車いすを利用しているにもかかわらず、運転手に「車両列の先頭まで移動してください。」と言われ、嫌な態度をされたことがある。それ以来、当該会社は利用していない。現在は、乗りたい会社が選べるので利用しやすくなった。
(大作氏)柏駅東口は、タクシーを利用するとき、お客様が車道側に出なければならず、大変危険である。また、雨の日は屋根がないため、濡れてしまう。
(事務局)現在の柏駅東口ロータリーの状況は、決して最善ではない。限られた道路空間の中で、今より少しでも良くなるように、まちづくりの視点から考えていく。
(吉田委員)柏駅東口に1台分だけ車いす専用の駐車場があるので、タクシーの乗降等に有効活用してほしい。
(会長)路線バスの今後の見通しについてはいかがか。
(武藤委員)全車両の98パーセント程度はノンステップバスを導入している。また、車いすの利用者も増えているので、乗務員の教育をより徹底していく。
(会長)タクシーの今後の見通しについてはいかがか。
(大作氏)タクシー事業者としても、利用者の生の声が大切なので、車両等の改善に向け各事業者へ情報共有をしていく。
7 傍聴
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