平成28年度第2回柏市地域公共交通活性化協議会 会議録

1 開催日時

平成28年12月21日(水曜日)午後2時30分~4時45分 

2 場所

柏市役所本庁舎 第5・6委員会室 

3 出席者

1.委員(代理出席1名含め、22名)

藤井委員(会長)、麻生委員、岩崎委員、小川委員、君島委員、齊藤崇志委員、齋藤仁志委員、鈴木委員、竹内委員、竹浪委員、東條委員、中嶋委員、成嶋委員、南條委員、長谷川氏(飯塚委員代理出席)、花崎委員、平島委員、伏野委員、松丸委員、宮部委員、宮本委員、吉崎委員 

2.事務局

交通政策課 内田課長、片山副参事、大山副主幹、石堀主事、中川主事 

3.傍聴者

6名  

4 議事(概要)

1.開会 

2.柏市地域公共交通網形成計画ついて

(1) 市内における移動状況及び公共交通に関する意見について

事務局より資料1の説明

(委員A)

  • 2ページのパーソントリップ調査結果で、各ゾーンに示されている4223等は、単なる番号で地域を指し示しているものか。また矢印上に示されている82等の数字は移動量を示しているのか。

(事務局)

  • ご指摘の通り、4223等は地点のポイントを設定した地域番号である。また矢印の上の数字は移動量である。

(委員A)

  • ゾーン番号が記載されている場所は代表の点を示しているだけか。

(事務局)

  • ご指摘の通りである。

(委員A)

  • 今回の整理に加えて区域内での移動量も示したほうがよい。

(会長)

  • 市の内々交通に関する資料についての指摘であるが、事務局から意見はあるか。

(事務局)

  • パーソントリップ調査データを国から貸与したのが11月であり、まだ詳細な整理がしきれていない。しかし、ご指摘のとおり、高齢化が進むと、各ゾーン内での交通が増えてくるため、パーソントリップを活用して把握をしていく。

(委員B)

  • 17ページの来訪者アンケートのなかで、路線バスを利用しない理由として、目的地に運行していないという理由がもっとも多かった。市民アンケートでも、路線バスを利用しない理由を尋ねているのか。市民の中で鉄道駅に近いからバスは必要ないという人もいれば、バス停が近くにないため利用しない人もいると思う。

(事務局)

  • 市民のアンケートでは、路線バスを利用しない理由は設定していない。参考までに市民アンケート調査の画面を配布している。
  • 補足で調査した高齢者向けのアンケート調査では意見を尋ねている。

(委員B)

  • 補足資料を参考にする。

(委員C)

  • バスのICカードデータで3年前のものを用いているのは、他のデータが古いため、整合性を図っているのか。

(事務局)

  • バスのICデータは、貸与を受けたのが平成26年で、その際の直近のデータを用いている。国のパーソントリップ調査、大都市交通センサスが平成22年のデータを用いているということもあり、手元にあるデータを効率的に活用している。

(委員D)

  • アンケートはバスがメインであるが、鉄道が気になる。拠点間を結ぶのは鉄道の役割であるのではないかと考えている。常磐線の土浦以北では運行本数が少なくなっている状況ある。柏駅でも特急列車が通過しており、地域間の連携が薄くなるのではと懸念している。鉄道事業者もそのような考えになるのではないかと危険性を感じている。都市部では上野東京ラインが開通する等、便利になっているが、地域の各駅停車が減らされ、運行本数が少なくなると困るため、鉄道事業者と連携する等、もう少し検討してほしい。

(会長)

  • 前回の協議会でも鉄道の話があったが、拠点間の移動という位置づけとして10年後も想定し、鉄道をどのように位置づけていくか、事務局の意見はあるか。

(事務局)

  • 今回のアンケートでも、バスの運行情報について訪ねているが、鉄道と絡めてバスの運行を改善したほうがよいという意見がある。一方で、前回の協議会と同じような回答にはなるが、まずは自宅近くから鉄道駅周辺に移動するための足を確保する必要があると感じている。
  • 基本的に市内のみの移動をみれば、鉄道は満足度が高いと考えられる。今回はバスやタクシーに特化した計画としていきたい。
  • 広域的な鉄道の移動としては、今後、他地域と連携して考えていきたい。鉄道事業者にも必要に応じて参加してもらいたいと思う。

(会長)

  • 立地適正化計画では、50年スパンで市全体を考えているが、地域公共交通網形成計画は5年ずつぐらいでスパイラルアップしていくものである。5年間で、今ある交通の質をどう上げていくか、地域間の移動をどのように担保していくかを考えたときに、短期で動かせるバス・タクシー事業等、自宅からの移動を対象としているということである。
  • 議論にもあったように、拠点間での移動、各拠点の役割とその間の移動を将来的にみなければならない。既存のパーソントリップ調査データからみることができるのかという疑問はあるが、その都度分析方法等を検討し、必要に応じて鉄道との連携などについて、検討したほうがよい。 

事務局から資料1のつづき(20ページ~)の説明

(委員C)

  • 土日の幹線道路の渋滞を感じている。特にアリオや柏の葉周辺の商業施設に向かう車の渋滞はひどい状態である。
  • 資料1のデータをみて、提案したい。17ページ「目的地まで運行していない」で鉄道利用者は鉄道駅周辺で買い物をすると分析していたが、その下の表を見ると「情報が分かりにくくバスに不安」という人も同数いる。11ページの右下の表では来訪者はバスの利用はなく自動車で来ていることが分かる。
  • 商業施設を利用する人に、自動車よりも公共交通を利用したほうが時短になることやCO2削減になること等を数字として表したチラシ等を配るなどして、渋滞を減らすことはできないか。

(会長)

  • モビリティマネジメントを用いて、渋滞を減らしてはどうかという提案である。他に意見はあるか。

(委員B)

  • 20ページの表の上から2つ目の課題事項では自動車の利用割合が高いとあり、アンケート結果のバスの重要度の結果を見ると、どの属性にも共通して、運行本数・頻度の要求が高い。しかし、検討の方向性では運行本数・頻度に触れられていない。路線の縮小がイメージされるような文言は記載があるが、運行本数・頻度が20ページの表の検討の方向性でなぜ取り上げられていないのか。
  • また21ページに記載されている、幹線公共交通軸に整備される高頻度、高サービスの提供とはどのようなイメージを持っているのか。

(事務局)

  • 1点目については、立地適正化計画の議論を並行して現在進めている。その中で議論されているのが、持続的な都市づくりにむけて、まち全体の交通水準を高サービスで提供するのは難しいという話である。持続的な交通体系とするために、幹線以外のところのまちづくりの方向性を見ながら、検討しなければならない。
  • 表の書き方はアンケート結果を踏まえたものとなっていない部分もあるため、課題は再精査する。
  • 2点目について、イメージとしては鉄道の快速のような運行をするバスを想定している。乗客の兼ね合いをみて、快速運行の実施等をイメージしている。スピードを上げることは難しいので、速達性を高めていくことを検討している。

(会長)

  • 運行頻度は検討することが難しいものである。たとえば公共交通は必要かとたずねると、必要と答える方が多い。運行頻度についても、運行頻度はどれくらいあったほうがよいかとたずねると、自分が使いたいときにあったほうがよいという回答が返ってくる。
  • その地域の需要がどのような形で見込めるのか、その地域で本当に必要な交通は、エリアごとに適切に見極めなければならない。これは大変な作業である。アンケート結果での運行頻度に対する要望をどの程度の重み付けで見ていくのか検討しなければならない。

(委員E)

  • 実際の需要と意見・要望は同じではない。
  • 運行頻度をこの会議で議論するなかで、コストの問題は計画の中でどこまで触れてよいのか。その辺りを明示できないか。
  • 地域公共交通網形成計画の方向性は間違っていないと思うが、20ページに記載の課題をみると、結節点のところで、沼南地域の公共交通へのアクセス性向上が記載されている。このためには利用者側のコストと、整備する事業者側のコストもある。そのあたりはどのように考えているのか。

(事務局)

  • 考え方として、移動しやすさをどのように向上していくか、選択性を高めていくという視点がある。地域住民の方の選択性を高めて、コストがかかるけど時間がかからない、コストはかからないけど時間がかかる等のコースを用意することを検討している。

(委員E)

  • 利用者と事業者のコストのバランスをどのように考えるかという意図の質問である。

(事務局)

  • 来年度の計画の中では、具体的にどこで何をやるなど最終的には明記しなければならない。
  • 事業者に役割分担して進めてもらわなければならないこと、市が補助しなければならないことがある。交通事業者と話をつめて計画に位置づける内容を検討したい。

(会長)

  • 予算が潤沢にあれば何でもできるがそのようなわけにはいかない。
  • 富山では北陸新幹線開通など複合的な理由があってLRTが整備された。新潟では、市長選も通じた基幹的な交通としてやらなければならないという政策決定の中で実施している。宇都宮でもLRTが動きだすが、市長選も通じて交通事業者との議論を展開し、市として政策決定している。
  • 民間の交通事業者にただ単にこの政策決定を受けてくださいという議論ではなく、市としてどう考えるのか、計画の中で議論しなければならない。複合的な理由によってそれぞれ動いており、なにもない状況では難しい。
  • 駅への結節の件では、サービスレベルの担保は難しい問題である。我孫子市のコミュニティバスでは市民からの要望にこたえて、我孫子駅に向かう路線に加えて北柏駅に向かう路線を整備したが、結局は快速の止まる我孫子駅に向かうバスに戻した方が利用は伸び、利便性が上がった。
  • サービスのシームレス化は、ただシームレスにするだけではなく、サービスレベルを担保しながら、行わなければならない。

(委員A)

  • 21ページ一番下(交通の円滑化に向けた街づくりの推進)の短期的検討の内容が1つだけだと足りないと思われる。バスレーンや専用レーン、駐車場等を検討してみてはどうか。
  • 中長期では、駅前広場やターミナルなどのハード整備の受け皿を作っていかなければいけない。ソフトだけでは対応できないと思う。

(会長)

  • 事務局に検討してもらいたい。 

(2) 交通再編に向けた将来需要予測について

事務局から資料2についての説明

(会長)

  • 需要予測は柏市の場合は、乗継等を考慮しなければならないが、アンケート結果を活用するなど工夫している。どの程度のサービスレベルであればどの程度の利用者がいるのか、市のコスト負担等とのバランスも考えながら、検討していくものである。これを踏まえて次回以降、議論していきたいと思うが、現時点で質問はあるか。

(委員C)

  • 1ページ目の左側の図で、データは資料1で使用したデータ(H20パーソントリップ調査データ)と同じものを使うのか。最新のものになるのか。

(事務局)

  • データは平成20年のパーソントリップ調査、平成22年度の大都市交通センサスが最新版のものであるため、これを用いて、国勢調査等で補正をかけていくことになる。

(会長)

  • データが更新されるのが10年毎であるため、現時点では活用できるものがそれしかない。将来データが新しくなればそれを用いて予測をしなおすなどすればよいと思う。 

3.地域公共交通確保維持改善事業の事業評価について

事務局から資料3についての説明

(会長)

  • 審議事項ということで、過半数の賛成を得られなければ、事務局で再度審議することになる。質問はあるか。
  • 特段ないようなので、挙手での事業評価の賛否を問いたい。

一同挙手

  • 賛成多数ということであるので、承認されたということになる。事務局には引き続き作業をお願いしたい。次第の議案内容は以上である。事務局に司会をお任せする。 

4.閉会

次回開催時期

  • 次回の協議会は平成29年2月に開催予定

会議資料

資料1 柏市内の移動状況および公共交通に関する意見(PDF形式 19,432キロバイト)

資料2 バス交通再編に向けた需要予測方法(PDF形式 2,799キロバイト)

資料3-1 事業評価資料1(PDF形式 47キロバイト)

資料3-2 事業評価資料2(PDF形式 462キロバイト)

資料3-3 事業評価資料3(PDF形式 47キロバイト)

資料3-4 事業評価資料4(今後の検討スケジュール)(PDF形式 49キロバイト)