平成29年度第3回都市景観デザイン委員会 会議録

開催日時

平成29年12月21日(木曜日)午後1時から5時15分

開催場所

現地及び柏市役所分庁舎2 2階第1、2会議室

出席者

委員

  • 柏市都市景観デザイン委員会

 池邊会長、染谷副会長、大津委員、岡本委員、篠崎委員、丹羽委員、二瓶委員、室澤委員、山口委員

事務局

  • 都市部 

 南條部長、酒井次長、鈴木技監

  • 都市計画課

 梅澤副参事、永野主幹、居原田副主幹、後藤副主幹、苗加主任

議題

平成29年度柏市都市景観賞二次審査について

議事(要旨)

審査について

平成29年度柏市都市景観賞は「水辺の景観」をテーマに、「うるおい」「やすらぎ」「居心地の良さ」を感じるまちなみや風景、建築物等で、良好な景観を創り出しているもの、良好な水辺景観の創出、保全に貢献しているもの、将来の景観まちづくりのモデルとなり得るものを募集した。

結果、20件の応募があり、そこから一次と二次の2回審査を行い、景観賞を決定します。

審査基準

  1. 柏市の都市景観の中で、うるおいを与えている水辺の景観で、柏らしい自然、歴史を感じさせるもの。
  2. 水辺を活かした建築物、工作物、緑化などの工夫により、一体として良好な景観を形成しているもの。
  3. 良好な水辺景観の創出、保全に貢献しているもの。
  4. 将来の景観まちづくりのモデルとなり得るもの。

二次審査候補

  • 柏の葉の公園
  • こんぶくろ池自然博物公園
  • 道の駅しょうなん付近
  • 日本の原風景 カシニワ かにうちの森テラス

主な意見

  • 池邊会長 

    先程、事務局からの報告があったとおり、「こんぶくろ池自然博物公園」の水辺の景観が最も票を集めている。この点も含めて、皆様方からご意見を頂戴したい。

  • 大津委員                                                                     

    こんぶくろ池に投票した。予想以上に自然度が高い樹林地が残っていること、柏の葉地区内の急速な都市化の中で、きちんとした自然、湧水が残っていること、その自然等をNPO法人を中心に維持管理している点を評価した。 

  • 岡本委員 

    公共による支援があるものの、NPO法人や市民組織が主体となって水辺の景観を公民連携で保全している点で、こんぶくろ池自然博物公園・かにうちの森テラスの両者を高く評価している。市民投票でかにうちの森テラスの得票数が少なかったことを加味して、こんぶくろ池に投票した。                                                                                                                         

  • 篠崎委員 

    こんぶくろ池と柏の葉の公園の2択で、柏の葉の公園とした。写真を撮りたくなるような水辺の風景であること、公園内の工作物の色彩が自然色と干渉していない点を評価。こんぶくろ池については、とてもきれいな水辺の景観ではあるが、遊歩道沿いの手造りサインが景観にあっていない点などを考慮した。                                                                        

  • 染谷副会長 

    4点とも甲乙つけ難い。一次審査では、市民が一生懸命に保存運動をしている点を重視し、二次審査においてもかにうちの森テラスを選んだ。理由としては、「みんなで守り育てたい、緑・水辺に縁どられた、なつかしくて新しい都市(まち)・柏」という観点から、柏の葉の公園については、新しく造られた自然で今後もきちんと管理されていくことが明らかなこと、こんぶくろ池については周りの自然は素晴らしいが、遊歩道沿いに点在しているサイン表示が今一つなこと、道の駅については、今後も手賀沼の風景を保存していくことが明らかであることなどを考慮した。                                                            

  • 二瓶委員 

    毎年繰り返される、四季折々の柏の葉の公園の景観はすばらしく、きちんと管理されている美しさに対して、こんぶくろ池は、まったく整備されていない状態から整備保全によって子どもでも訪れることが出来る様になったこと、副会長の発言にもあった「みんなで守り育てる」という観点も含めて、こんぶくろ池に投票した。                                                                             

  • 室澤委員                                                            
    表彰の対象とこんぶくろ池に係わる過去の表彰歴をお聞きしたい。
  • 事務局 

    こんぶくろ池の受賞歴について、平成23年に日本自然保護協会第10回「沼田眞賞」を、平成24、25年に国土交通大臣賞「みどりの愛護」功労賞及び「手作り郷土」賞などを受賞しています。                                                                            

  • 室澤委員 

    柏の葉の公園に投票した。今回の募集テーマが水辺の景観で、その対象は「うるおい」「やすらぎ」「居心地の良さ」を感じる水辺の景観であることがきわめて大事。「公民連携による景観づくり」、「今後の柏市の景観まちづくりのモデル」といった観点も大事であるが、その場所を訪れて、しっとりとした落ち着いた気分を醸し出す場所はここだ、という点を評価すべき。柏の葉の公園は人工的な景観ではあるが、良好な水辺の景観の創出、保全に貢献しているのは間違いない。                                                                        

  • 山口委員 

    こんぶくろ池、かにうちの森テラスについては、昔ながらの自然がそのまま残り、整備保全されている点で評価できるが、柏市の代表的な水辺の景観は手賀沼であること、その周辺の道路、橋、道の駅などが手賀沼の風景の中で違和感が無いことなどを考慮して、道の駅しょうなん付近に投票した。                                                              

  • 丹羽委員                                                                    自然に近い水辺の景観であること、その景観を維持管理していく労力等を考慮し、こんぶくろ池に投票した。
  • 池邊会長                                                                                                                                         「うるおい」「やすらぎ」「居心地の良さ」を感じる水辺の景観という視点だけでなく、市民の景観に対する意識を高める、ふるさと柏の景観を未来の子どもたちに引き継ぐきっかけとなる点をより重視し、かにうちの森テラスに投票した。過半数ではないが、現地審査後の投票において一番多く票を得ていること、市民投票で相当数の得票を集めている点を考慮して、こんぶくろ池とするか、これまでの表彰歴を考慮して、こんぶくろ池以外とするかの議論となる。                                                              
  • 室澤委員 

    カシニワに関しては、平成24年に土地活用モデル大賞を受賞している。土地活用モデルの点で、高い評価を得ているかもしれないが、水辺の景観と結びつけるのは不可思議である。一方、こんぶくろ池が表彰される場合、その対象はどのようなものなのか。                                                

  • 事務局 

    素晴らしい景観、良好な景観の保全及び創出に貢献していると認められる人、団体などが表彰対象となります。                                                              

  • 池邊会長                                                              
    柏の葉の公園が景観賞を受賞した場合はどうなるのか。
  • 事務局                                                               
    今年度の実施要領では、都市景観賞を受賞した施設の所有者、維持管理などが公共団体の場合は、賞のみを決定し、表彰は行いません。ただし、市長から応募者への記念品授与等は行う予定です。
  • 染谷副会長 

    あくまでも表彰の対象としては、まず風景が優先され、その次が風景を管理している人(団体)で、最後に風景を推薦した人などをきちんと整理すべきである。                                                 

  • 事務局 

    景観賞の選考において、性質の違うもの(風景と活動)を比較することは難しいです。両者に景観賞を授与することも可能かと思います。                                                                     

  • 池邊会長 

    市民投票で得票の多かった、道の駅しょうなん付近、柏の葉の公園の水辺の景観が本日の投票結果で下位となっていること、景観賞を複数とした場合、これまでのこんぶくろ池の表彰歴を考慮するかどうかを踏まえたご意見を頂戴したい。                                                              

  • 大津委員                                                             
    平地でも湧水が湧いているなど、生態学的な価値も貴重である。今回の都市景観賞により、市民への認知度がより高まる。これまでの受賞歴を考慮しなくても良いのでは。
  • 岡本委員                                                             
    環境保全活動について何度か表彰を受けていることを踏まえても、景観という側面で表彰されていないことから、こんぶくろ池を都市景観賞としても良いのでは。
  • 染谷副会長 

    受賞歴の回数によって、都市景観賞の選考に制限を掛けるべきではない。また、賞を複数選定するという議論になっているが、4点とも甲乙つけ難いものの、見方が異なるだけなので、あえて一つに絞ったほうが良い。

  • 池邊会長 

    それでは決をとりたいと思うが、今年の都市景観賞について、こんぶくろ池の水辺の景観を今年度の都市景観賞とすることについて異議ないか。                                                                       

  • 各委員                                                              
    異議なし。
  • 池邊会長                                                                          異議等無いようなので、こんぶくろ池自然博物公園を今年度の都市景観賞とする。
  • 室澤委員                                                                     今後、市民に対して選考結果等を公表していくと思うが、公表に当たっては、こんぶくろ池が湧水池であること、手賀沼及び大堀川の源泉であること、池の周りに貴重な植物が生息していること等を盛り込んでいただきたい。

傍聴

なし