平成29年度第1回柏市都市計画審議会会議録

 1 開催日時

平成29年11月10日(金曜日)午後3時から5時

2 開催場所

柏市柏5丁目10番1号
柏市役所本庁舎第5・6委員会室

3 出席者

(委員)

泉委員、籠委員、出口委員、広田委員、古田委員、後藤委員、橋口委員、山内委員、町田委員、磯部委員、佐藤委員及び星野委員

(事務局)

南條都市部長、多田都市部理事、酒井次長兼都市計画課長、染谷次長兼中心市街地整備課長、鈴木都市部技監、他8名

4 議案

  1. 柏都市計画生産緑地地区の変更について
  2. 柏市立地適正化計画の策定について

5 議事(要旨)

全2議案の審議を行いました。
審議の結果、議案第1号から議案第2号まで原案どおり可決された。

6 主な質疑応答

議案第1号 柏都市計画生産緑地地区の変更について

意見なし

議案第2号 柏市立地適正化計画の策定について

  • 委員
    二点確認したい。一点目は立地適正化計画(以下「本計画」という。)を策定すると、都市計画マスタープラン(以下「都市マス」という。)との齟齬がでてくると思うが、都市マスの見直しは終わっているのか。もう一点は、総務省から策定を要請されている公共施設等総合管理計画と関連性があると思うが、調整はどのようにとられていくのか。
  • 事務局
    都市マスについては、本計画と並行して改訂作業を進めています。あわせて、パブリックコメントも同時に実施しました。都市マスの改訂は、本計画の内容を都市マスの中に盛り込むことを趣旨としています。そのため、まず本計画を策定してから、その内容を都市マスに反映し、その反映された内容を次回の審議会で確認していただくという手順で進めています。
    二点目の公共施設等総合管理計画との関連性についてです。柏市では平成28年度末に公共施設等総合管理計画基本方針編を定めました。本計画の中で、都市機能の立地について、サービス施設として近隣センターや図書館等が密接に関連してることから、庁内会議のなかで照らし合わせながら進めました。公共施設等総合管理計画の個別計画についても、平成31年度末までに作成予定です。そのため、本計画を作成している都市部と公共施設等総合管理計画を作成している総務部で協議していく体制を整えております。今後も調整を図りながら、両方の計画を進めていく予定です。
  • 委員
    本計画中の施策・誘導方針の三本目の柱で公共交通網の形成についてあげている。今後、土地利用をこの方針をもとに誘導していく、あるいは施設を誘導していくことになると思うが、その間を移動する手段とか交通計画の充実化と関連がでてくる。移動する手段等については、バス会社やタクシー会社など民間事業者に依存している部分があるかと思う。こういった民間事業者の方々のご理解や協力を得ないとなかなか進んでいかないと思うが、その取組については、いかがか。
  • 事務局
    本計画では、20年後のまちづくりの姿を描いているため、公共交通のネットワークは概念図で表しています。こちらについては、土木部で柏市地域公共交通網形成計画(以下「公共交通網形成計画」という。)を並行して策定しています。当該計画の検討委員会のメンバーの中に、民間の公共交通を担う事業者の方が参加しており、本計画の内容を委員会へ提示して、あわせて検討しています。本計画は20年間という期間の長い時間軸ですが、公共交通網形成計画では、時間軸が5年の期間となっており、短いスパンで公共交通施策が可能かというのを検討しています。この公共交通網形成計画も今年度中に策定することになっていることから、本計画と公共交通網形成計画を照らし合わせ、民間の公共交通をどのように計画に位置付けすることができるのかを検討しています。
  • 委員
    柏市が抱える課題ということで、少子高齢化、地域間人口の偏在、財政状況の変化、柏駅の衰退及び公共交通不便地域への対応などを挙げている。このような課題及び現状を分析しているが、柏市の基幹産業をどのように捉えるかというのも非常に大きな課題と考える。基幹産業を踏まえたゾーニング等のについては検討しているのか。施設等を誘導するにしても基幹産業の存在をどう捉えるのかというのは、まちづくりの大きな視点だと思う。基幹産業なのか、それとも新しいまちの興し方なのか、ということについての視点は大事である。
  • 事務局
    基幹産業のこれからのあり方については、本計画ではなく都市マスのなかで記載しています。例えば、柏インター周辺の産業の創出、TX沿線沿いで施行している土地区画整理事業内における産業創出地区などになります。また、旧沼南町の区域では農業を活用してどういう産業ができるかということになります。本計画では、都市拠点、ふれあい、交流拠点、生活拠点等、各拠点のなかで居住者の共通の利便性を図りつつ、貢献するような施設をどう配置していくのかということを重点に置いて考えています。
  • 委員
    本計画の概要のなかで、少子高齢化にむけた定量的な目標値として、在宅医療・介護サービス拠点の立地数の増加とある。これはサービス付高齢者向け住宅(以下「サ高住」という。)を在宅医療・介護サービス拠点として考えているのか。それとも、既存の特別養護老人ホームや老人保健施設等の介護施設も含めているのか。
  • 事務局
    在宅医療・介護サービス拠点については、今、同時並行で高齢者いきいきプラン21の作成を進めています。いきいきプランの作成と調整のうえ、本計画に記載しています。豊四季台のサ高住では1階にて医療・介護サービスの事業者と連携しています。そのサービスのなかでも、24時間対応で通所、訪問及び宿泊の介護サービスが一体的に受けられる小規模多機能を想定しています。さらには、24時間の定期巡回随時対応型サービスをあわせたものが在宅医療・介護サービス拠点という位置付けで考えています。必ずしもサ高住が一体的になくてはならないということではなく、そのサービス拠点と連携してサービスが受けられる考え方で、最終的に第7期いきいきプランと合わせてこちらのほうもまとめていきたいと考えています。
  • 委員
    あくまでも6箇所というのは在宅サービスを地域地域に配置するという考え方でよろしいか。
  • 事務局
    在宅医療についても、介護サービスと連携することとしていますので、拠点としては主に介護サービスの考え方に類似しています。この拠点についても、必ず近くにある診療所や在宅の医師と連携をとるような体制を考えています。
  • 委員
    居住誘導区域の定め方について、確認したい。現状、住宅地として利用されている箇所については、将来人口密度を推計したところ、特殊な場所を除けば、40人/ヘクタールが見込まれているので、今の土地利用で住宅地として使われている場所は居住誘導区域に設定したという考え方でよいか。
    また、柏市の南部地域は高齢化がかなり進んでいるため、高齢者の移動手段をどう確保するのかというのが重要だと思う。様々な自治体で導入している乗合タクシーという手段もあるかと思うが、乗合タクシーなどタクシー会社が補助を受けずに、運営することができれば最良ではあるが、現状事例をみると、補助等は必要だと思う。高齢者の移動の手段の確保のために、乗合タクシー等の整備が必要なものとして、市は補助が可能と考えているか、それともビジネスとして成り立つと考えているのか。
  • 事務局
    居住誘導区域の考え方については、委員ご指摘のとおりとなります。
    南部地域の移動手段の交通の確保について、公共交通網形成計画のなかで、協議会を開催し、議論しているところです。今のオンデマンドタクシーは、特定の場所に行かないと乗車することができないため、ドア・ツー・ドアが可能か、それを実施するためにはどういう課題があるかを整理しています。また、乗合ジャンボタクシーについても運行していますが、課題としては、補助金がないと成り立たないという状態です。現時点においてビジネスとしては難しい見解があるため、今後、都市政策として運用するのか、福祉政策として運用するのか議論しているところです。
  • 委員
    居住誘導区域を設定し集約が進んでしまった場合、居住誘導区域の外側で過疎になる地域が考えられる。これは、全国的な問題だと思うが、今後のまちづくりでは、居住誘導区域内と外側の過疎地を連動していく必要がある。居住誘導区域外における考えについて確認したい。また、空き家対策についての検討は如何か。
  • 事務局
    柏市の場合は、現時点においては、市街化区域のなかに概ね居住誘導区域がおさまっています。居住誘導区域の外側は現状、市街化調整区域になります。市街化調整区域の中では、都市計画法第34条第11号の規定により、市街化調整区域の中で一定の要件を満たせば、専用住宅等が建てられる場合があります。今回の本計画の趣旨にあわせて、市街化調整区域の立地基準について条例の見直しを検討し、市街化調整区域の開発の抑制を図っていくことを考えています。
    また、過疎地とは違う話ですが、布施新町については、人口密度が減少傾向にありますが、過去、インフラ整備が行われており、その基盤を活用したうえで人口減少をいかに抑制していくための施策を展開することで、一定の人口密度を確保したいと考えています。
    空き家対策について、市では空家等対策協議会を立ち上げ、今年度、空家等対策計画を策定する予定です。その中で首都圏近郊の空き家の現状としては、税の軽減上や、資産としての有効活用など財産上の理由で空き家としている傾向があります。そのような中で、空き家対策をどのように進めていくか、また、本計画と連動させていくかを検討しています。
  • 委員
    布施新町と同じような状況として、花野井東急ビレジや松葉町も同じような時期に開発が始まったところであるため、そう遠くない時期に同じような状況になると思う。非常に難しい問題だが、買い物の利便性などを様々な課題を踏まえて、どう検討していけばいいか、この審議会だけで決定できるものではないが、真剣に考えないとこのまちが元気なくなってしまうと思う。
  • 委員
    都市機能誘導区域の設定について、公共施設があるような場所で、都市機能誘導区域が設定されていないとすると、周辺の資産価値に影響するような可能性が考えられるため、市民の関心は高いと思った。
    しかし、説明会の参加者数やパブリックコメントの数をみると必ずしも市民の関心は高くないように思える。この都市機能誘導区域の設定に関する市民の関心について、市としてはこの程度で充分と考えているのか、それとも計画に対して関心をもってもらえるようなことを考えているのか、確認したい。
  • 事務局
    市民への周知については、今後、地元説明会及びパブリックコメントの結果をホームページ等に公開していきます。
    都市機能誘導区域の設定は、これまで都市計画に位置付けられていなかった民間の施設等を設定したことから、事業者や企業に対して、様々な支援制度を含めて、新たな都市計画のまちづくりをPRしていく必要があると考えています。どちらかというと、事業者への周知が重要と考えています。また、市民の関心という点では、居住誘導の施策推進地区について、自分たちの住環境への関心が非常に高かったと捉えています。
  • 委員
    在宅医療・介護サービス拠点の立地数の増加について、1箇所から6箇所と記載があるが市全体としてどのような配置を考えているのか。
  • 事務局
    柏市を中圏域にわけた7圏域毎のイメージです。詳細な場所については決定していませんが、居住誘導区域内に拠点を誘導していきたいと考えています。拠点の設置は民間事業者からの公募を予定しているため、拠点の誘導施策として立地の観点等を評価の項目とすることも考えています。
  • 委員
    サービス拠点として施設の設置などは理解したが、生活するには環境整備が必要だと考えるが、買い物など生活環境についてはどのように考えているのか。
  • 事務局
    在宅医療・介護サービスを受ける方はある程度介護度が重い方と考えているため、買い物など日常生活に必要な在宅支援は介護サービスを利用していただくと考えています。介護度の低い方のためには、サ高住の立地を可能な限り駅前やバス停の近くにして居住を誘導するようにしていきたいと考えています。

7 傍聴

傍聴者

2人

以上