平成18年度第5回柏市都市計画審議会会議録

1 開催日時

平成19年3月1日(木曜日)午後3時5分から午後5時25分まで

2 開催場所

柏市役所 第2庁舎 5階 第5・6委員会室

3 出席者

委員)

丸田会長、落合(実)委員、木村委員、佐々木委員、萩原委員、福士委員、成島委員、宇佐見委員、落合(富)委員、深野委員、山野辺委員、髙辻臨時委員

事務局)

綿谷都市計画部長、中川都市計画部次長
都市計画課:後藤課長、古市副参事、谷口主幹、佐藤副主幹、染谷副主幹、野口副主幹、小笠原主事

4 議題

柏市都市計画マスタープランの素案について

5 議事(要旨)

1.まちづくりの課題について

委員) 多様な地域性を活かしたまちづくりと、地域の特性を活かした都市景観づくりの課題が重複している。同じ内容は削ってまとめて良いのでは。また、課題のタイトルと内容が相互関係でない。効率的な都市をつくることが目的なのか、厳しい地方財政が課題なのか。

事務局) 課題タイトルと内容については、適宜修正します。

委員) 商業施設や個人が特定できる写真の取り扱いは注意した方が良い。

委員) 駅前もずいぶん変わっているから、写真は新しいものを使えば良い。

委員) 全体的には教科書的で、課題もどこでも当てはまるものが挙げられている。何が対応できていないのか、柏に本当に必要とされているのかについて触れると、もっと具体性をもって共感できる。

将来推計人口が出ているが、柏市は十数年後には高齢者社会となる。市民の皆さんに将来の認識を捉えてもらうことが重要だと思う。

事務局) 人口減少、少子高齢化が全国的な状況だが、柏の特徴として、まだ人口が伸びている。その辺を踏まえて、課題の整理をしていきます。

委員) 目標人口の年齢層がどう変わるのか工夫して欲しい。15歳から64歳の年齢層がひとくくりでは想像しにくい。どの世代と協働するのかなどを考えるために、社会構造を細かく捉えたものがあると面白い。

委員) 厳しい地方財政の課題に「財政が苦しいからこういう方向をやれば、良いまちづくりになります」と入れて良いと思う。

事務局) まちづくりの課題を踏まえて、分野別方針で位置づけます。

委員) 全体を通して、第2章のまちづくりの課題と第3章の分野別方針の繋がりが見えにくい。関係をクロスさせて整理すると重要度などが見えてきて議論しやすくなる

委員) クロス表のようなものを工夫して作成してください。

2.土地利用の方針ついて

委員) 図面にある凡例の住宅地は、現在の用途地域の住居系を塗っているのか。

事務局) はい。第1種低層住居専用地域から準住居地域まで塗っています。

委員) 将来目標人口に対応するには、変更無しでいけるのか。

事務局)  現在の市街化区域の中で対応します。住宅系については見直しません。産業、商業は、沼南センター地区や市場の移転先について、区画整理で市街化編入を行います。

委員) 目標と施策の中で、地区計画とあるが文章の中では出てこない。既存住宅地に地区計画をかけるということか。

事務局) 現在、地区計画は17地域あります。基本的には、区画整理に伴い同時に指定しています。また、既成住宅街でもマンション対策や住環境を守るため、地区計画をかけたいという動きがあります。

委員) 航空自衛隊下総基地があるが、基地に触れなくて良いのか。まちづくりの問題から切り離してよいものか。

事務局) 図面の中には入っています。

委員) 基地周辺は市街化しないと読み替えていい訳ですね。

しかし、図面にあるだけで、触れていないのはおかしいので、検討してください。

委員) 工業跡地の住工混在の解消についての考え方は。

事務局) 北柏駅北口や豊四季の準工業地域や工業地域を指しています。用途地域の見直し、地区計画等で用途地域の純化を図っていきます。将来的な方針として「住宅系になります」とは、なかなか踏み込めません。

委員) 課題のみの提示では、どっちの方向に解決したいのかが分からない。

3.水と緑の方針について

委員) 利根川リバーフロントは、遊水地の120haを指すのか。

事務局) 位置的には河川敷です。遊水地にかかっているように見えるので、堤防側に修正します。

委員) 誤解されないように気をつけてください。

委員) 目標と施策に利根川リバーフロントは記載されていないが。

事務局) 緑の基本計画を見直しているので、その修正を反映して決めていきます。

委員) 水と緑のネットワークが書かれているが、文章には出てこない。生態的には点であるより、ネットワークであることが大事。柏の水と緑を悠大に守っていく考えが欲しい。

委員) 公園や道路等を整備するための土地取得について、目的税や環境税のようなものを新設していく予定はあるのか。また、相続対策をしないと、緑の喪失は防げない。

4.都市農業について

委員) 市街化区域の農地、農業を守る事と都市計画の活性化についてジレンマがあるが、市街化区域の中の農地の位置付けをしていく事が重要。「~努めます」という表現では弱い。

委員) 調整区域内で「守る」「残す」という言葉は簡単だが、相続対策をしないと実現出来ない。市にお金がないなら、ないなりにも具体性を示すべき。

委員) 生産緑地について、事務局も考えて、事例を具体的に入れてもらえないか。柏は農地が多いので、そこを特徴づけないと。

事務局) 検討します。

5.景観まちづくりの方針について

委員) 景観法に基づく景観計画は、柏市ではどうなっているのか。

事務局) 景観計画を平成19年度に策定する予定です。

委員) 都市計画マスタープランに間に合うのか。条例の改正になるのか。

事務局) はい。景観計画と併せて、条例の見直しも行いますが、その時には都市計画審議会でも意見を頂きます。

委員) 最終的には、もう少し書き込めるわけですね。

委員) 景観上、既存のものでも時代にそぐわないものもあると思うが、そういうものを見直しする必要、要素はあるのか。時代の変化の中で一体の景観として考え、景観まちづくりの中で見直し的なものを入れて欲しい。

事務局) 公共施設については、専門家の意見を聞いて景観に配慮して行っています。古い公共施設の改修があるときにも意見を聞くようにしています。

6.道路・交通の方針について

委員) 沼南地区の交通網について、沼南から柏の葉キャンパスを結ぶようなバス専用道路や柏環状輸送機関が出来れば素晴しい。

委員) サイクリングロードのネットワークの事は書いてあるが、現況の歩行者道と自転車道路が混在しているところについて、ルール化するとかはどうするのか。

事務局) 歩道空間の在り方、歩行者と自転車が共存できるようにしたい。

委員) 自転車がスムーズに走れるように反映して欲しい。

委員) 外国だと歩道と自転車道を分けているところもある。

委員) 都市計画道路全ては、50年後でもお金がなくて出来ないと思う。実際どこからやるという言葉が欲しい。渋滞に対する都市計画道路の整備も、合併協議会では違う路線があがっていたが。

事務局) 新市建設計画の道路整備計画を、道路・交通の方針に入れます。

委員) 戦略性が求められるところで、財政制約も一番かかるところなので、全路線を挙げるのも良いが、柏の戦略上どこが重要かを考えて落として欲しい。

委員) 半蔵門線の整備について望まれるのか、実現できるのか、希望的観測なのか。

事務局) 運輸政策審議会で、松戸まで整備区間という事で方針が決まっています。その先を柏、我孫子まで延伸してほしいと要望をしていますが、ルート的には決まっていません。

委員) 要望は出しているという事で期待は難しい。

7.千葉柏道路について

委員) 16号バイパス案は、最終的にはいつ頃になるのか。出ているのであれば、千葉柏道路の線も入れて欲しい。

事務局) まだ公表の段階ではなく、国土交通省の考えを先行することは出来ない。

委員) 千葉柏道路は平成27年までには形も見えてくると思う。今ある16号にどう位置づけるのか考えて欲しい。

8.学校施設について

委員) 教育について柏駅周辺にマンションが増え生徒が増えている。学区の問題が出ている。小中学校の統廃合も書かれている。

委員) 小中学校の適正化は都市計画の重要課題ではないが、公共公益施設の方針に盛り込みたい。教育委員会の話となるので、ここでは細かくは入り込めない。

委員) 柏駅周辺については高度利用・高密度にしてマンションを作ろうとしていると読み取れる。都内ではマンションを規制しているところもある。学校問題については、2次利用も含めて検討すべきでは。

委員) 教育委員会系統と市長部局で構造が複雑な領域。

委員) 我孫子では工場跡地にマンションが建ちその問題が現実に起こっている。

9.公共公益施設の方針について

委員) 最終処分場の今後あり方は、どうなっているのか。下水道については市街化区域だけか。調整区域にもコミプラはあるが。

事務局) 最終処分場については、環境部の計画にそって調整します。下水については、基本的には、市街化区域内について整備しています。

委員) 市の都市振興公社が開発したコミプラが調整区域にあるが、将来的にはどうなのか。

事務局) 市街化区域の中に未整備の地域もあり、また、県の流域下水道との調整もあり整備は難しい状況です。

委員) 上水道に関して、地下水を使用した結果、地盤沈下することは考えられないか。このことについて調査をしていく文言が必要ではないか。また、合併の柏市に、クリーンセンターは3箇所あるが、2箇所でもいいのではないか。何か経費がかからないように、長期的に必要ないらならそう考えても良いのでは。

事務局) 水道についても水道部の計画が、ごみ焼却場についても環境部それぞれの計画があるので、状況を確認して対応します。

10.循環型社会の方針について

委員) 環境市民の育成とあるが、積極的に事業者の育成も必要。

委員) 地球温暖化による影響か、農作物の被害が出ている。今までは、静岡以南でしか発生しなかったウィルスによるトマト被害が柏を含め東葛飾地域でも出ている。グローバルな問題だが、早急な問題提起したい。

事務局) 地球温暖化については環境部で対応しており、都市計画マスタープランで先行できませんが整合していきます。

委員) 文言よりも意識の問題。後世に残せなくなる。

委員) 現実論として「地球温暖化について研究が課題である」と、現状と課題に書ける。今日の意見を参考にして修正するように。

11.健康福祉のまちづくりについて

委員) 昨年12月にバリアフリー新法が出来た。ハートビル法と重点地区を入れられるようになっている。新しい法律が施行されているので、それに基づいて書くように。

委員) バリアフリーについて視覚障害者用とあるが、聴覚障害者のためのものは。音声案内とか。

委員) バリアフリーという言葉は古くなっていて、ユニバーサルデザインを掲げていくのがいいのでは。

委員) 全体的にユニバーサルデザインの流れだが、制度ができるのはバリアフリーなので、それぞれの使い分けをした文章がよい。

12.その他

委員) 柏市の都市計画マスタープランは、全体構成から作成している。これから地域別に入ってその方針をフィードバックさせないといけない。今は、大まかに抑えて、地域から上がってくるものを吸い上げる事が大切。都市によっては、地域別の住民意見を汲み取り全体構成に入る例もある。

事務局) 今年度は全体構想の第3章分野別方針までですが、次年度から行う地域別方針の策定後、全体の見直しを考えていきます。なお、地域区分については、市域を6つに区分して、作業を進めていきます。その進捗に併せて審議会で審議いただく予定です。

6 傍聴

(1) 傍聴者

3人

(2) 傍聴の状況

傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。

7 次回開催日時

未定