平成18年度第2回柏市都市景観デザイン委員会会議録

1 開催日時

平成18年12月25日(月曜日) 午前9時20分~午後4時30分(景観表彰現地確認視察を含む)

2 開催場所

柏市役所第二庁舎 5階 第5・第6委員会室

3 出席者

(委員)
北原委員長、宮脇副委員長、小川委員、加藤委員、平倉委員、福委員、井坂委員、庄司委員、田中委員及び宮嵜委員

(事務局)
綿谷都市計画部長、中川都市計画部次長、後藤都市計画課長、古市副参事、谷口主幹、染谷副主幹、野口副主幹、平野副主幹及び森主査

4 議題

議案

  • 議案第1号 柏市都市景観表彰審査について
  • 議案第2号 柏の葉三丁目景観重点地区の指定について
  • 議案第3号 柏の葉三丁目景観重点地区景観形成基準の制定について
  • 議案第4号 柏市景観デザインガイドライン認定制度要領(骨子)について

その他

  • 景観シンボルマークについて
  • 地域別景観形成ガイドライン検証について(景観シンポジウムについて)

5 議事

(1)議案第1号について

本年度の柏市都市景観表彰は、8月1日から9月15日の間で募集をし、全体で94件の応募があった。会長、副会長、景観アドバイザーを兼ねている委員により11月2日に一次審査を行い、部門別で大規模建築物部門では53件中5件、まちなみ景観部門で41件中6件が審査を通過した。
当委員会当日、委員により表彰候補11件の現地確認を行なった後、部門ごとに表彰候補の選択とコメント等をいただいた。その結果、大規模建築物部門では柏高島屋ステーションモール4名、柏の葉キャンパス駅1名、ニッカウイスキー工場2名、麗澤オープンカレッジ3名となり、意見調整の結果、大規模建築部門は柏高島屋ステーションモールに決定した。
まちなみ景観部門では、ふれあいの小径1名、北柏ライフタウンの街並2名、妙蓮寺の白壁通り7名となり、妙蓮寺の白壁通りに決定した。

(2)議案第2号及び議案第3号について

議案第2号及び3号は原案のとおり可決された。
なお基準の解説の内容について一部修正意見が出されたため、事務局で修正案を作成し、会長、副会長に一任して確認することとなった。

意見は以下の通り。

委員 色彩の解説を実際に読んでいくと分かりにくい部分がある。9頁に落ち着いた色彩代表例があり、下に避けたい色彩があって、真ん中に植物のみどりの色を入れて、自然の緑の色というものを基準にしている。分かりやすくするため表示方法を整理して欲しい。
8頁の基準の下の記述に9頁の植物のみどりの色の意図が関連づけられるように、もう少し説明を入れていくとよい。
また色選びのポイント「3.鮮やかな色を使いたいときは」のところは、「自然色として、植物の色彩は鮮やかな色でも、形状の陰影や質感の影響で強くならないこと」、「人工色はアクセントで使うと洗練された個性を発揮しやすくなる」とした内容に分けて記載した方がよい。

委員 重点地区の景観形成基準の解説書をより多くの人に見てもらう事が大事である。柏の葉キャンパス駅周辺も重点地区の解説書がつくられているが、周辺の地権者の方が知らない。UDCK(柏の葉アーバンデザインセンター)にパンフレットを置く場所があるので、より多く広報してほしい。

事務局 解説書を用意し持参する。

委員 色彩の問題があり、カラーコピー等の場合、色が違うものになってしまう。そのまま受け取られないよう色見本の注記は必ず付けてもらいたい。解説書の裏や裏表紙に記載しておいても良い。

委員 この解説書はインターネットで閲覧はできるのか。

事務局 ホームページに載せる準備をしている。

委員 意見書に関して市の回答で問題ないか。

事務局 道路の環境が悪いから景観はまだ後だという気持ちは分かるが、まず景観の環境をやっていく。舗装のし直しなどは行なっているが、交通量を抑えるというのは実質的に市ではできない。例えば道路上に凸部をつくり、スピードを抑える手法もあるが、それに伴う振動が原因で近隣から苦情がでるなど、対策が難しい。交通量の増加は市でも把握はしているが、実質的な対応ができていない。

委員 通過交通を減らす工夫として、市が対策をたてることが可能であるなら、意見書に対する回答書の中で触れておいたほうがよい。

事務局 元々通行止めになっていたところが、地域の方々の要望があって10年ほど前に車止めが外されて通行可能となった。近隣の方々は通行量が増えるということで、市と協議してカーブミラー、ゴム式のコーンをたてたり、白線を引いたりして対応している。一番の要望は住宅側に歩道を設置して欲しいということであるが、道路幅員の関係でそれはできないとしている。
車止をはずして通行可能とする際、道路の高低差があったので、すりつけをしたが、通行する時にバウンドしてしまう。担当課において修繕を行なっているが、今回意見があったので、あらためて状況確認をお願いしている。

委員 意見書に対する回答はどのようになるのか。

事務局 個人的に回答はしない。議事録及び資料として残るという形です。

委員 議事録にとどめる中に、市担当部門に現状の調査と対応の検討を依頼しているということになるのか。

事務局 はい

(3)議案第4号について

議案第4号は、目的の「市民や事業者の景観意識」を「市民や事業者の公共的景観意識」に修正する。また認定の対象の「重点地区内の建築行為の届出を行なったもの。」について届出以前にガイドラインがあってもよいことや個別ではなく街区単位等、一定の範囲による届出として文言を修正した後、委員全員の確認、承認をもらうことを条件に、原案のとおり可決された。

意見は以下の通り。

委員 目的で事業者の景観意識というところを、事業者の公共的景観意識に修正されたい。
事業者に景観ガイドラインをつくってもらうのは、周辺市街地に対して公共的な観点をもって欲しい。意識を育てるという役割があり、景観に公共性があるということを強調して欲しい。
認定対象として、建築行為ごとにガイドラインを出すのでは建築設計図面を出すのと変わりがないので、まとまった敷地単位で近隣と話し合って重点地区として対応して欲しい。
この文章だと、建築主ごとにデザインガイドラインを作成し、自分のやりたいデザインを並べることになってしまう。柏の葉キャンパス駅周辺では、街区単位で業者が話し合って回廊というものをつくっており、こういうことが大事である。
まとまった近隣の敷地単位でよく話し合い、デザインの方針を協力していくようにしたい。

事務局 一定範囲のガイドラインを意識し、単体の建築物でも優れたものがあり、その説明的なガイドラインも景観の底上げになるいう意思で、このような表現としてきたが、地区計画の定め方で一定の範囲内という表現もあるので、引用して文言を検討していきたい。

委員 届出以前にガイドラインがあってもよく、これは急いでいるのか。

事務局 柏の葉キャンパス駅周辺の三井のマンションができる前までには策定したい。

会長 この文章は指摘部分を直した状態で委員へ持ち回りし確認してもらう形としたい。

事務局 委員に文章を送るなりして、この一文については委員全員の確認をいただくこととしたい。

6 その他

(景観シンボルマークについて、地域別景観形成ガイドラインについて)意見なし

7 傍聴

傍聴受付2名(傍聴者1名)

景観表彰審査の現地確認により会場の委員会室での審議が予定時刻より遅れた。(当初予定時刻13時30分 実際の開催時刻14時15分)

8 資料

柏の葉三丁目景観重点地区景観形成基準の案の縦覧時に提出された意見書の要旨及び市の考え方(PDF形式:11KB)