第23回柏市下水道事業経営委員会会議録

1 開催日時

令和2年8月14日(金曜日)から令和2年9月11日(金曜日)

2 開催形式

書面審議

3 出席者

(委員)

落合委員、新井委員、板倉委員、伊藤委員、近藤委員、佐藤委員、椎名委員、髙橋委員、竹内委員、谷委員、内藤委員、中屋委員、沼澤委員、渡邉委員

(事務局) 

星土木部長、内田土木部次長兼下水道整備課長、大作下水道維持管理課長、浅野河川排水課長、原下水道経営課長 他3名

(注意)委員氏名の記載は、順不同です。

4 議題

柏市下水道事業中長期経営計画の中間見直し

5 議事(要旨)

柏市下水道事業中長期経営計画の中間見直し(資料1,資料2)

柏市下水道事業中長期経営計画の中間見直しについて、各委員に資料を郵送し、意見等の書面提出を求めた。内容は以下のとおりである。

  • (落合委員)本計画に沿った施策を実施し、後期目標が達成されることを望みます。
  • (新井委員)P.10について、可能であれば、下水道の整備に関連する主な出来事に関しても、実施年度を含め記載していただければと思います。水質環境基準の観点では未達ですが、これまでの改善ぶりはしっかり評価されるべきだと思いますので、改善の背景をもう少し明確に伝えられるべきかと思います。文章中に、下水道整備、北千葉導水事業など、背景の記載もありますが、より具体的に出来事を追記してもらえると良いかと思いました。例えば、平成7年度は60パーセントであった下水道普及率が、平成14年度には80パーセントとなり、平成30年度まで〇パーセントになっているなど。

    (事務局)追記について、検討いたします。

  • (新井委員)P.27について、BCPに関してですが、計画に基づく訓練を行うということで、継続的な訓練を掲げています。BCP訓練は被災時に備える有意義な取り組みですし、市民の生活にとっても非常に有用ですが、市民の皆さんにはそのような準備がされていることもあまり知られていないかと思います。しっかり準備をしているということを知ってもらって安心してもらう意味でも、引き続きぜひ実施してもらえればと思います。

    そこで意見ですが、継続的に訓練を行うということですので、年に1回以上など回数の明示をしてはどうかと思います。これまでも毎年、訓練がなされてきている旨、P.9に記載がありますが、最近の災害の頻発さを踏まえれば、地震、浸水など、異なる災害を想定して、年に2回以上など、これまでよりも頻度を多くしていただきたい気持ちもあります。回数については特段、こだわりはありませんが、ぜひ年1回以上など、明記してもらえればと思います。

    (事務局)回数については、指標として検討いたします。

  • (板倉委員)P.8について、過去の浸水被害と比較すると、令和元年の台風19号被害(内水)は少なかったと考えてよいですか。被害が大きければ、近年でも浸水被害が起こっていること、その対象についても、ハード・ソフト整備に取り組んでいることが伝わると考えます。

(事務局)令和元年度の台風15号・19号について、柏市では風による建物被害が多く発生しましたが、家屋等の浸水被害はありませんでした。(令和元年11月27日第21回柏市下水道事業経営委員会で配付した時点での家屋等の浸水被害報告は0件)

  • (板倉委員)P.22省エネルギー、創エネルギー対策の一環として、「対策」を加えた方がより市民に分かりやすいと考えます。

(事務局)検討いたします。

  • (板倉委員)P.23地球温暖化の可能性がある創エネルギー対策として、上記と同じ理由です。(補足)下水道管以外の下水道施設で省エネルギー対策(ハード整備)についても既に実施していることや、今後の整備(改修)時に検討することが考えられます。

(事務局)検討いたします。

  • (伊藤委員)下水道事業では、トイレの水洗化による市民生活の快適性を提供することも大きな事業目標の一つと思われるので、快適の語句を残した方がいいのでは。合わせて、P.15の基本方針、P.17施策の体系図における“環境”を、“快適・環境”としたらどうか?

(事務局)検討いたします。

  • (近藤委員)創エネルギーにおける下水熱利用の「導入可能性検討」について、概要書では後期目標(R7)に実施するとされていますが、素案では前期目標(R2)に実施するとされており、整合されていません。どちらが正しいのでしょうか。

また、柏市第3期地球温暖化対策計画と連動させて、温室効果ガス削減に取組まれることは重要なことだと存じます。もし、後期目標が「導入可能性検討」ということであれば、実効性が低いと思われます。予算を掛けて実行することですから、どのようなプロセスで検討するのか、どのような基準で導入の可否を決定するのかを示す必要があると思われます。

(事務局)導入可能性検討については、前期計画では前期目標(R2)としていましたが、進捗状況を考え今回の見直しにより後期目標(R7)へ変更しました。下水熱の供給源となりうる場所を把握するためポテンシャルマップを作成するほか、先進市の事例を研究し、検討したいと考えております。

  • (近藤委員)P.12には「ストックマネジメント計画には含まれていないが今後改修等を要する施設として、篠籠田貯留場、マンホールポンプ、伏越し、樋菅、柏ビレジ排水ポンプ場などがある。」と記載されています。また、P.30には、これらの施設についての修繕や改修等の必要性が書かれています。結局のところ、これらの施設をストックマネジメント計画に含める予定なのでしょうか。あるいは、ストックマネジメント計画に含めて対応することの必要性があるということなのでしょうか。ストックマネジメントの対象になりましたら、民間委託することになりますので、そのことを明記する必要があると思います。

(事務局)ストックマネジメントに含めた場合、国庫補助金対象となり得るので、可能な施設については含めたいと考えています。民間委託は現在のところ管きょのみで検討しています。

  • (近藤委員)素案には、下水道BCPは災害時に実効性のあるものするためにPDCAサイクルにより最新性をたもちつつ、対応力の向上に努めていくと記載されています(適宜更新、毎年訓練の実施)。この更新された下水道BCPの有効性をどのように評価するのでしょうか。その結果に関する下水道BCPの情報は開示されるのでしょうか。

(事務局)専門家や民間の知見・ノウハウを活用し、評価項目を設定できるか検討したいと考えております。情報の開示についても検討します。

  • (近藤委員)素案には「職員の若返りに伴い技術・技能を継承していく必要がある一方で土木業界では、土木・測量技術者が減少傾向にある。」と重大な課題が書かれており、これに対して「将来的に委託業者への指導や災害時の対応が可能な人材を育成する必要がある。」とされています。今後の計画としては「下水道職員の技術力や事業者への指導力を維持・向上させるため、専任職・再任用などの制度や外部講習会を活用するとともに、民間の力も活用した技術力の維持に努めます。」とされていますが、この計画は「将来的に委託業者への指導や災害時の対応が可能な人材を育成する必要がある。」を満たした内容ではないと思います。専門的な技術や知識の習得には、相当な時間を要しますので、この計画の中で「人材育成に関する計画を策定・検討する。」などの方策を盛り込む必要があると思われます。

(事務局)柏市の下水道関連部署の技術職員については、H26とR2を比較すると事業の中核を担い若手職員の育成も行う31~50歳の職員が14人(44パーセント)→6人(19パーセント)、30歳以下の若手職員が6人(19パーセント)→14人(45パーセント)となっています。特に若手職員は3年程度の短期間しか在籍しないことが多く、県など外部機関へ派遣しても元の部署に戻らず他部署へ異動するなど、人事システムの課題もあると考えています。若手の育成には実務の経験が重要であること、スペシャリストの育成も必要であることから、在籍年数を延長するなど、人事部門との協議について検討できればと考えています。

  • (佐藤委員)H28の中長期経営計画との関連について、第一章に簡潔に述べられていますが、以下の三つの観点からもう少し説明を加えてくださると良いと思います。

・経営環境等状況の変化(主要な変更点=管路包括委託が始まったこと、昨年度の台風、北部地域開発の遅れ、流域下水道負担金の変化、人口の推移、水道部との組織統合の動き)

・経営計画の実質的な変更点

・H28に出した中長期経営計画文書と本文書の内容の関係(章立てを比較して示すとわかりやすいかもしれません。)

(事務局)検討いたします。 

  • (佐藤委員)「下水道事業」の範囲について、雨水対策関連では、下水道事業とそれ以外を区別して記したいという気持ちはよくわかります。しかし、P.8に記載されている「下水道事業の経営計画であることから、下水道事業会計の事業に限定します。」という文言は、やや消極的に聞こえてしまいます。市としての治水の取り組みを説明しつつ、その中で下水道事業が担う部分を明示するような書き方にできると良いと思います。(P.8の米印の一文を削除し、P.24に「市としての取り組みと下水道事業の役割」というような項目を加えてはいかがでしょうか。)

(事務局)了解しました。

  • (佐藤委員)P.21について、コラム中程「1Q」:Qが何を意味するのか、説明を加えてください。

(事務局)「晴天時時間最大計画汚水量」になります。了解しました。

  • (佐藤委員)P.22について、本文下から3行目「・・・場所か把握しておく・・・」:「・・・場所から把握しておく・・・」(「ら」が抜けている)

(事務局)了解しました。

  • (椎名委員)広報紙「蓮子ちゃんがゆく」の配布方法について、確かに新聞を購読する世帯は減少していると思うので、年に1回の発行であれば柏市ゴミ出しカレンダーと一緒に町会で配ってもらえれば、一軒一軒に配布できるのではないでしょうか。

(事務局)配布方法等について、より多くのかたに見ていただけるよう、いただいたご意見を参考に検討いたします。 

  • (髙橋委員)P.24ハード面は限界があるとのことなので、ソフト面を強化していきたいと思います。柏市洪水・内水ハザードマップが作成されていますが、想定外という言葉をよく聞きますが、余裕を持って行動をとることを市民にPRしていけたらと思います。マップの存在を市民は知っていますか。町会単位でPRができるといいですね。

(事務局)ホームページへの掲載に加え、窓口での配付も行っていますが、令和2年7月豪雨以来、いくつかの町会などからハザードマップの配布について問い合わせが増え、増刷して対応している状況です。 

  • (髙橋委員)P.37各サークルなどに以前は手賀沼下水処理場見学をして汚水について家庭から出る汚水が一番汚れていることを学びました。このような見学も良いのではないでしょうか。

(事務局)現在も出前講座として受け付けています。ただし、手賀沼終末処理場については、当面の間、施設見学の受付が中止されているようです。

  • (髙橋委員)P.22下水熱利用に向けて柏市に導入が可能かを調べて、先進地事例を早急に研究していきたいと思います。

(事務局)承知いたしました。 

  • (谷委員)P.25について、大雨災害時の浸水被害軽減を目的とし、小中学校のグラウンドの下に雨水貯留・浸透施設を設置する事業を進めているとありますが、具体的に現在行っている取り組みについて教えてください。

(事務局)青葉台第二公園(R1設計 R2.11~12月頃工事予定、168立方メートル)

  • (谷委員)P.34について、汚水処理原価H30 154.5(円/立方メートル)→R2 147.6円(円/立方メートル)とありますが、4.5パーセントも原価を下げる目標になっています。そこまで汚水処理を下げることは可能なのか教えてください。また、そのための具体的な取り組みについても教えてください。

(事務局)A:R1はH30と比べて年間有収水量が微増し、流域下水道維持管理費負担金や企業債利子の減少などにより汚水処理費が約8800万円減少し、150.5円/立方メートルとなりました。

R2からの流域下水道維持管理費負担金の値上げや新型コロナウイルスの影響による大口事業者からの料金収入の減収といった懸念材料はありますが、企業債利子の抑制や水道部との統合による効率化などにより、経費回収率100パーセントを目指したいと考えています。

  • (中屋委員)P.30マンホールポンプや伏越しについて、地理的状況で設置されていると思いますが、可能であれば本管等の布設替え等で廃止できるとよいですね。特にハザードマップ上の問題個所は広い範囲で見直しできるとよいと思います。

(事務局)参考にさせていただきます。 

  • (沼澤委員)P.9の目標の時間について、市内で同時発生の場合、目標時間内でいろいろできるのでしょうか。気がかりです。

(事務局)柏市では、柏市建設業会と柏市内で発生した風水害、地震、その他による災害時における応急復旧活動に関する協定を締結しております。

  • (沼澤委員)P.26~27(2)下水道BCPの継続をよろしくお願いします。

(事務局)承知いたしました。

  • (沼澤委員)P.8近年、集中豪雨が多くなっています。予想外の地域も考えられますので、安全のためにハザードマップを市民啓発に使い、住民も浸水にそなえていくことが大切と思います。

(事務局)令和2年7月豪雨以来、町会などからハザードマップについての問い合わせが増えています。 

  • (沼澤委員)P.24~25ハード整備の指標について、後期目標(R7)42(23)とありますが、突発的な場合は、整備を行う予算はあるのでしょうか。

(事務局)経営計画では、突発的なものについても想定していきたいと考えております。

  • (沼澤委員)P.7について、P.17のような図表があったら、より分かりやすかったと思います。

(事務局)検討いたします。

6 傍聴

傍聴 0人

7 次回開催日時(予定)

令和2年11月24日(火曜日)

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