平成20年度第3回柏市緑の基本計画策定委員会会議録

1 開催日時

平成20年11月11日(火曜日) 午後1時30分~3時30分

2 開催場所

柏市中央公民館 集会室(2)

3 出席者

(委員)

阿久津委員、大久保委員、落合委員、木村委員、郡司委員、小林(辰)委員、小林(俊)委員、寺嶋委員、森委員、森市委員、横張委員

(事務局)

都市緑政部:次長 海保

公園緑政課:課長 南條、副参事 岡田、主幹 酒井、副主幹 今井、大山、田村、小池、細江

公園管理課:課長 森山

財団法人みどりの基金:主幹 鈴木

株式会社LAU公共施設研究所:牧野、渡辺

東京大学大学院:宮本・大澤・田口

4 内容

(1) 緑の基本計画・素案(たたき台)について

(2) 今後のスケジュールについて

5 議事(要旨)

(1) 緑の基本計画・素案(たたき台)について

委員長:今回の緑の基本計画の主眼は緑の保全・創出か、それとも緑地を育てるための人や仕組みを確保するなのか、どちらに重きがあると考えているか。

事務局:これまでは量を増やすことに努力してきた。今後は生物の生息など質をいかに維持していくのかが重要となる。良い質を持続的に残していくことに主眼をおいていきたい。

委員長:そういう考え方である場合、やや主体や仕組みに対する表記が弱い気がする。

委員:拠点の緑の優先度プログラムを作ることを早くやっていくことが重要である。これをいつまでに作るということと、市民が参加して作るという記載は入れられないのか。

事務局:今回の計画の中では、拠点の緑の優先の順位づけは行わない。客観的な基準を作り、柏市全域に対しての緑地評価を現在並行してやっている。評価の考え方については最終的には入れたい。また、市民の方々が拠点の緑づくりに関わることについては、理解の得られるところではやりたいと考えている。

委員:基本方針3に、アメニティあふれる緑という言葉があるが、この場合のアメニティの概念はどういうことか。

事務局:ここでは、快適環境をつくるという意味でとらえている。タイトルとしてインパクトを与えたいために用いている。

委員:アメニティは熟していない言葉であり、使うのであれば市街地ではなく、より緑豊かな場所の方がアメニティという言葉がふさわしいと思う。

委員長:アメニティはあいまいであるので、学術的には使わない言葉である。「緑あふれる中心市街地」でもよいのではないか。

委員:ここに書かれていることが計画通りにできるかどうかが気になる。これを実現するための仕組みがつくられなければいけないのではないか。

委員長:里山づくりや資源循環の仕組みづくりにしても、その主体は誰か、誰が責任をもって進めるのか、その点が明確ではない。例えば、庁内の担当課をつくるくらいのことがあるとはっきりすると思う。

事務局:この部分については事務局でも努力していきたい。

委員長:「これはできる」ということを書き込んでいくことも必要となろう。それが仕組みということになろうが、そこがややぼやけている。

事務局:重点的な施策についての記述をある程度具体的にしていきたい。

委員長:この仕組みさえあれば、個別の課題に対し、お金がついたときに実施できるというイメージが記載されるとだいぶ良いと思う。

委員:PDCAサイクルについて記載されているが、この基本計画の策定に関わった方にチェックをしてもらっても良い。作った計画をどこがチェックして評価していくのか、また市民が緑の施策に提案できる仕組みを具体的に見える形で書いてほしい。

事務局:チェックするための具体的なことはアクションプランの中でつめていきたい。

委員:できる範囲でよいので、なるべく具体性が見えるようにしてほしい。

事務局:基本的には方針を出すのが主である。それだけだと一般の市民の方たちには何をやるのか見えないので、具体論を書いているという形になっている。折衷案という形になっているが、基本的には大きな方針を定めることである。

委員:今回は基本計画であるとして、具体論を決める場はあるのか。

事務局:今回の計画では方針に基づいて仕組みを整理し、どうやって推進していくかを作っていく。その後の具体の話は予算をとって、実施計画を作ることとなる。

委員:実施計画の中にも市民が参加できる場をつくる必要があるのではないか。

事務局:市民の方にご協力して頂ける所は協力して頂きたい。ただし、事業実施の判断や仕組みづくりに市民の方達が参加して頂くには課題も多い。

委員:この計画が基本となって、都市計画など行政指導の中で活かされることになればよい。市が行政として全体で計画を活かかしていく姿勢が重要である。

委員長:施策に関連する課との調整や関連計画との整合は図れているのか。

事務局:現在、環境基本計画や都市計画マスタープランは同時策定中であるので整合させていきたい。また各課とも協議していきたい。

委員:従来から実施していた施策と新しい施策とのメリハリが必要ではないか。もう少しわかりやすくなればよい。

事務局:もう少し分かりやすく伝わるよう修正していきたい。

委員:計画において3つの目標が掲げられているが、目標3の「未来に伝える緑を育てていきます」が、目標1「受け継がれてきた緑を守ります」と目標2の「快適に暮らせる緑をつくります」とどう関係してくるのか。育てていくのは人であって、緑ではないのではないか。

事務局:人だけでなく緑も持続的に育てていくことも入れている。質を維持するためにはつくるだけでなく、育てることが重要となる。時間軸などをいれながらもう少し分かりやすく表現していきたい。

委員長:目標1、2はハード、目標3ソフトの話であろう。目標3は1、2の両方にかかる。縦糸横糸の関係であろう。

事務局:この3つの目標は、前回の基本計画においても使われた言葉であり、今回の基本計画においてはその関係性を分かりやすく表していきたい。

委員長:例えば環境アセスメントの法律は、アセスメントの手続きをどう進めるのかの仕組みだけを定めている法律で答えは書いていない。そういう観点で目標をみると目標3はアセスメントの制度に相当する。緑の基本計画はアセスの制度に近いところをむしろ固めるもので、その制度に沿った中で、どのような答えが出てくるかは、例えばこういう仕組みを運用するとこういう答えが出るということが例示されることが必要であろう。

委員:拠点の緑に廣幡八幡が落ちている。入れてほしい。

事務局:入れたい。

委員長:先ほど指摘のあった他の部局の施策との関係については、第4章で書かれることになるのか。

事務局:4章の重点的な施策の表の中に入れることも考えられる。各課と意見調整したい。

委員長:国際キャンパスタウン構想では、地域内の4割を緑地としているが、それをこの計画ではどのように受けるのか。

事務局:この地域は柏の葉公園などもあり、地域の緑地率は何とか達成できるのではないかと思う。キャンパスタウン構想の地域別構想の中での扱いについては検討したい。

委員:寺社の緑が区画整理エリアに入った場合は規制などはできるのか。

委員:保全する前提で協議に入ることになる。

委員:屋上緑化、壁面緑化の具体的な数値で見えてこない。都市の緑を確保するために、具体的にどこで実施しどこで指導していくのかが数値として見えてこない。

事務局:例えば、地区計画などでは壁面後退などの中で緑化を進めることになる。数値に謳うのは難しいと考えている。

委員:つまり、基本計画があれば緑が増えるということはないのか。そのような縛りは出てこないのか。

委員長:東京都の通称屋上緑化条例では緑化の規定がある。それに相当するような目標値を定めることはできないのか。

事務局:地区計画と緑化地域を組み合わせるとできるかもしれない。特に駅前については検討したい。

委員長:最近は規制よりも誘導が重要である。事例をガイドブック的に示して、選ばせて誘導することも考えられる。

事務局:視察でハンギングバスケットを展開しているところをみた。このようなことも事例集として取り入れたい。

委員:沼南地域は斜面林が多く残っている。これを残すことが重要である。

(2)今後のスケジュールについて

パブリックコメントを12月から行い最終案を取りまとめる。次回策定委員会は来年の2月ごろを予定している。

6 傍聴

傍聴者 2名