平成19年度第2回柏市緑の基本計画策定委員会会議録
1 開催日時
平成20年2月25日(月曜日) 午後2時~4時
2 開催場所
柏市柏5丁目10番1号 柏市役所第二庁舎5階 第5・6委員会室
3 出席者
(委員)
阿久津委員、大久保委員、落合委員、郡司委員、小林委員、寺嶋委員、日暮委員、日野原委員、広瀬委員、丸山委員、宮脇委員、森委員、森市委員、横張委員、山本委員
(事務局)
中村都市緑政部次長
公園緑政課:吉田課長、岡田副参事、長町主幹、小池、本田
公園管理室:森山室長
都市緑地担当室:古市室長
株式会社LAU公共施設研究所:牧野
東京大学大学院:宮本・大澤・田口
4 内容
・緑の基本計画策定の中間報告
- 緑の現況等の実施報告について
- 市民懇談会結果等の報告について
- 緑に関する課題について
・その他
5 議事(要旨)
1 緑の現況等の実施報告について
(委員)公共施設の緑化について、学校の屋上緑化は義務づけられているのか。沼南区域で、予算面、管理面でコストがかかる屋上緑化を行っている。
(事務局)開発行為等に対しては敷地の10%の緑化を指導している。公共施設に対しては、同等かそれ以上の数値を運用している。
(委員)雑木林の中でやっている。屋上緑化は使っていい場合と、そうでない場合があるのではないか。
(委員)柏市の総面積と、それに対する田、畑などの割合を教えてほしい。
(事務局)最新のデータについては、次回までに調べたい。
(委員)動植物の調査は、いつのものなのか。
(事務局)旧柏地域においては、2000、2003、2008年のものである。旧沼南地域では、手賀沼流域の調査を使用している。湧水調査については、旧柏では1990、2000年、旧沼南では2001、2007年のものである。
(委員)柏は変化が激しいので、データはすぐに古くなるのではないか。
(事務局)この調査は、データベース化していくものである。それをそのまま使うのではない。
2 市民アンケートについて
(委員)沼南地域のアンケート結果で、緑に対する不満が多いのはなぜなのか。
(事務局)沼南地域は緑は多いが、公園など不足などの不満も含まれているのではないかと思われる。
(委員)アンケートの結果については重視したい。アンケートはどのように配ったのか。対象者はどのようにセレクトしたのか。
(事務局)対象者の抽出は、市内在住の20歳以上を無作為抽出した。20地区に分けて人口比にあわせて抽出を行った。
(委員)回収率30.7%というのは、どのように評価しているのか。
(事務局)だいたい平均的な数字ではないかと考えている。
(委員)回答した年齢構成と発送した年齢構成と一緒に考えないと、データが偏るのではないか。
(事務局)次回までに整理したい。
(委員長)このアンケートは郵送であるので、緑に対して好意的な人が回答してきたと考えられる。相対的な評価についてはある程度信頼できるが、あまり大きな評価をするのは危険ではないか。
3 市民懇談会について
(委員)感想として、身近な緑に関するものが多い。市民の方と所有者が議論していくと、最終的には相続のことに行き着く。各地域のデータは、今後の作業において貴重なものとなる。
(委員)懇談会に出席したが、自分の立場を相対化することができた。
(委員)グループワークで意見がいいやすく、丁寧に行われたのではないかと思う。
(委員)地域の違いがよく出ている。北部地域では計画的につくられた緑が多いが、利根川沿いに新しい緑をつくるという意見が出されている。中央地域では緑が少ないので、神社、学校などの小さな緑をピックアップする作業がされていた。南部地域ではスプロール化もみられる市街地の中に中規模の緑と住宅地があり、ひとことで表現しきれないのが特徴である。沼南地域では大きな山林をどう守るかということが指向されていた。これらをどう盛り込むかが課題である。
(委員)開発か保全か、という問題がある。いろいろな意見があり、これをどのようにまとめていくのか。
(委員長)このことは、次の「緑の計画課題」にも関連する。その中でも意見をいただきたい。
4 緑の計画課題について
(委員)他の計画との整合について、景観計画は開発をコントロールする役割もあり、緑を重視している。あわせて考えてほしい。
(委員長)景観計画には、具体的にどのような記載がされているのか。
(委員)具体的には、水と緑の骨格を位置づけている。緑とも整合している。緑を尊重した景観を誘導する。また、千葉県・柏市・東京大学・千葉大学で協力して北部地域では、柏の葉国際キャンパスタウン構想をまとめており、環境重視となっている。計画への反映は重要である。
(事務局)上位計画、関連する計画の内容を整理している。また、庁内に緑に関連する課で作業部会を設置している。計画編の中で、施策の展開については調整は必須であると考えている。
(委員)緑の計画課題については、どのような方策を立てるかについて、計画の中に具体的に盛り込んでほしい。
(事務局)今年度は課題を整理した。来年度はその課題をどのように実行するのかについて、策定の中で検討していきたい。
(委員)基本計画は、理想を掲げるとともに、それに向かって市が何をしているのかがわかるようにしてほしい。
(委員)公園緑地の施策は、市街化区域内がメインであり、市街化調整区域はそれほどやられていない。合併したことにより、膨大な市街化調整区域の緑をどうするかが課題となっている。市街化区域とは別の検討が重要となる。
(事務局)どのような制度を使って進めるかについて、みなさんの意見を聴きながら計画をつくっていきたい。
(委員)市街地の緑の確保に屋上緑化を加えてほしい。屋上緑化によらなければ柏駅周辺などでは緑が創出できない。学校では樹種として、桜の樹を植えることなども重要である。
(事務局)屋上緑化の推進ついては、環境サイドと調整している。公共施設の緑化や民有地の屋上・壁面緑化のあり方についても調整・検討していきたい。樹種については、つくる緑として考えていく必要がある。
(委員)多様な樹種があるほうが良いということを聞いたことがある。桜は害虫が増えて消毒が必要となる。市民懇談会の中央地域では、屋上緑化や壁面緑化の意見が出されている。公共施設での屋内に大きな樹木を置いていが、必要なのかどうか。敷地がないから行うのであって、たとえ公共施設でもこのようなところに必要はなく、中央地域につくるべきではないか。
(委員)緑が大切なのはわかるが、財政事情が悪い中なので、最終的には総合的に考えるべきである。高柳では梨園が宅地化されている。この原因は何か教えてほしい。
(事務局)相続の問題や地権者の考えによるところであると考えられる。
(委員)北部地域でも大青田の森付近に市場が建設される。約30haの緑がなくなる。市街化区域となると当然緑が減る。開発する中で、いかに緑を守るかが重要ではないか。
(委員)宅地化する一方、空き家が増えている地域もあり、防犯上問題がある。このようなことについても検討する必要がある。
(委員)流山市との境に西原地域があるが、取り残された印象がある。ここについてはどう考えるのか。
(事務局)全体を考える中で、議論していきたい。
(委員)ふるさと協議会もあるので、何かできるのではないか。
(委員)市街化調整区域の緑についてはジャングルである。手入れしていないのでどうしようもない。利根川沿いでは、柏より我孫子・野田の方が進んでいると思う。里山は無くなってきている。里山は手入れしないと害虫が増えてしまう。
柏市の工業団地で緑地を奨励しているのは風早工業団地であるが、企業にとっては大変で、神奈川では緑地の基準ははずしたと聞いている。
このように緑を守るには大変である。市の考え聞きたい。
(事務局)緑を守るには究極的には公有地化ということもあるが、財政事情から厳しい。所有者に守ってもらうかが重要となる。そのために法の網をかぶせながら持っていてもらうように展開したい。
また、山林所有者によるかしわ里山の会がある。山林は今までは所有者が高齢化等により管理できない状況にある。荒れ果てた山林にはゴミが捨てられ、売却されやすくなる。柏市は山林を管理したい人々を募り、講習を受けてもらい、管理に参加してもらっている。このようなことを2年ほど市が間に入って展開しているところである。
(委員)沼南地域の東部の森は残してほしいが、相続によって売らざるを得ないということがある。市民懇談会の中で「優良田園都市構想」の話題が出たが、緑を残しながら、かつ人が来ることができるということで、詳しく教えてほしい。
(事務局)次回の市民懇談会等で説明したい。
(委員)森林整備を県の指導で所有者と協定を結び、10年計画でやろうとしている。このように、ボランティアと一緒にできることがあればよい。
(委員)学校については、子どもたちにみせる緑化という特殊性がある。経費削減ということではあるが、このことが子どもたちに向かわないようにしてほしい。
(委員長)その他、意見等があれば、事務局に個別にお願いしたい
6 次回開催日時(予定)
来年度は、4~5回程度の開催を予定している。次回の開催は6月に開催する予定。
7 傍聴
1名