平成19年度第1回柏市緑政審議会会議録

1 開催日時

平成19年5月10日(木曜日) 午後1時30分から午後4時00分

2 開催場所

柏市柏5丁目10番1号

柏市役所第一庁舎5階第5、6委員会室

3 出席者

(委員)
大森会長、石井委員、榎本委員、嶋津委員、武田委員、中島委員、根本利治委員、森委員、保田委員、山木委員、山田(一)委員、山田(保)委員

(事務局)
都市緑政部長、公園緑政課;課長、岡田、長町、染谷、大山、小池、本田
公園管理室;室長、川井、吉井
都市緑地担当室;室長、酒井

4 議題及び報告

(1)柏市緑の基本計画改訂について

  1. 緑の基本計画改訂体制について
  2. 策定委員会の学識経験者2名の推薦について
  3. 緑の基本計画改訂スケジュールについて

(2)平成19年度公園緑政課主要事業について

5 議事(要旨)

議題について、資料を配布し事務局より説明を行った。

議題の趣旨は、前回の会議において審議した「柏市緑の基本計画の策定の骨子」に関し、今回の会議では、「緑の基本計画改訂体制」及び「緑の基本計画改訂スケジュール」について、事務局が作成した資料を説明し、質疑応答を行った。また、「策定委員会の学識経験者2名の推薦について」審議し、市長に適任者を推薦することになった。次に、平成19年度の柏市都市緑政部公園緑政課の主要事業について説明し、質疑応答を行った。

以下、議題に関する要旨は次のとおり。

(1)柏市緑の基本計画改訂について

1.緑の基本計画改訂体制について

委員)4地域の地域代表は活動団体に属している方が選ばれると思うが、その地域に住んでいないと代表にはなれないのか。

事務局)基本的にはその地域に住んでいる、またその地域で市民活動をしている方を考えています。

委員)恐らく活動団体からの推薦になると思うが、例えば北部に住んでいる方が中央の代表の方を推薦した場合、市で把握することができるのか。

事務局)住んでいる地域を把握した上でお願いをしています。

委員)条件付で選ぶということなのか。

事務局)地域代表の1名については、4地域の中のふるさと協議会から適任者を選びお願いします。もう1名についてはこの地域に住まわれている方にお願いします。

委員)策定委員会の各地域の市民懇談会委員の選出だが、できれば見識のある方が選ばれるべきだと思うが。

事務局)地域代表者等にお願いしたいと考えています。

委員)人物を重視すべきでは。

事務局)ご指摘のとおりですが、各地域の代表の方ですから、見識の深い素晴らしい方ばかりだと考えています。どの方が策定委員に選ばれても十分に対応できると考えています。

2.策定委員会の学識経験者2名の推薦について

議長)学識経験者の推薦については、柏市長から推薦の依頼が審議会に出されています。推薦依頼について事務局から説明をお願いします。

事務局)学識経験者の2名は市民懇談会のメンバーも兼ねています。緑政審議会委員以外の方から学識経験者の推薦をお願い致します。

議長)2名の推薦についてどのようにいたしますか。

委員)非常に人選も難しいので、大学の先生でもある会長に一任したいがいかがだろうか。

委員)緑の基本計画は広範囲で策定期間も長いものになる。会長に適任者を推薦してもらいたい。

会長)柏市と地域連携をすることは、様々な意味で東大全体の緑のあり方にも繋がってくる。また、柏の葉キャンパスには環境や緑に関係する機関も多い。そういった人の中から適任と思う方に心当たりがある。打診をして、お引受けして頂けるようなら皆さんに連絡をして、決めさせて頂くということでいいだろうか。

委員)よろしくお願いします。

事務局)会長と相談しまして、適任者を紹介して頂き、委嘱させて頂きたいと思います。そして、委員の皆様には後日、会長に紹介された2名について連絡をしたいのですが、そのためにわざわざ審議会を開くのではなく、通知するという形でよろしいでしょうか。

委員)了解。

3.緑の基本計画改訂スケジュールについて

委員)今年度の緑の基本計画の策定については、調査が中心であるから、コンサルに委託し現況調査をするのだろうが、これは予算化されているのか。

事務局)今年度予算化されています。

委員)昨年の11月の審議会で頂いたスケジュール案と比べると遅れている項目がいくつかあるが、今までどのように進めてきたのか。

事務局)当初示したものより遅れているものもありますが、これは策定委員の内諾、事務局でまとめる時間、コンサルを一般競争ではなく、プロポーザル方式で決めたいということなどで時間を要してしまいました。2年以上をかけた計画になるので、皆さんと相談して取り組んでいきたいと思います。

委員)この計画は長期的な計画になる。10年、20年未来を見据えて計画を策定することになるが、策定委員の選定は大きな要素を占めると思う。過去の計画は、緑を守る、保全という形だったが、今後はどう活用していくのかを主眼点として計画をするべき。緑の面積は将来的に減ると思うから、緑の内容や公園の質の向上させ、使える緑を残すべき。

また、スケジュールによると、6月が計画全体のあり方に大きな影響がありそうだが、議論を行い方向づけをしっかりやってもらいたい。任期は2年だが、意見を言う機会があと1回くらいしかなさそうだがそれでいいのかと思ってしまう。是非よろしくお願いしたい。

委員)緑の考え方に関しては、拠点として大きな緑の周りに小型の緑を置くなど様々な方法がある。こういう議論の場だけでなく思いついたら意見を伝えてそれを反映してもらいたい。

委員)策定委員会と審議会はどのくらい関わりがあるのか。まったく無いのか、それとも代表と話をする機会があるのか。

事務局)市は緑政審に諮問し、皆さんに答申を頂きます。一回の諮問だけではなく、策定の節目節目で相談しご意見を頂き、策定委員会に意見を反映させたいと考えています。ある面一緒に考えていきたいと思います。

委員)緑や自然については、今後は、子供や親子が関わったものが価値のあるものになると思う。できれば学識経験者には今後の教育のあり方についても議論してもらいたい。また、目玉になるもの、いろんな緑、いろんな目的の緑が柏市民にとって価値のあるものになるのでは。

委員)大枠の改訂や委員の選定は審議会で、作業は策定委員会などで行なう。策定委員会で作成されたものが固まって出されたのでは、審議会の意見が反映できない。事務局には、策定委員の構成や具体的な議論の内容というような経緯を審議会を開かなくてもいいので随時連絡や報告をしてもらいたい。

委員)事務局は全体を見ることができるが、他の方がどういった意見を持っているかは、他の委員は把握できない。必要であれば審議会の回数を増やしてもいいと思う。

委員)里山の保全をしている者としては、審議会の回数を増やすことに賛成。少なくとも策定委員会が開かれる前に一度くらいは開くべき。教育に関しては保全がされていない森では難しいので、整備をすることで教育にも繋がるのでは。ただ森として保全するだけでいいのか。そういったことも策定の中で協議するべき。相続の問題等もあると思うが、山林所有者がリストされているので、そのことも踏まえて保全とは何かをよく協議してもらいたい。また、策定委員の結論と市民懇談会の結論が相反するものとなったら事務局はどのように対応するのか。

事務局)市民懇談会には、各地区の山林所有者とその地域で活動している方々に、緑政審議会で推薦して頂く学識経験者2名にも加わってもらいます。その2人にまとめ役になって頂き、アドバイスしてもらい、市民懇談会でまとめた意見を策定委員会でも反映させたいと思います。全ての意見が通るわけではないと思いますが、意見を述べる場は作っています。そのように策定委員会を組織していきたいと思います。

委員)まず、早く視点を決めるべき。現在、至るところで緑の基本計画の見直しが行なわれている。柏の特色を考え、早く方向性を決め、我々も意欲的に行動し、目に見えるものには意見を言い良くして行きたいと思う。

委員)緑が美しい森があるが保全がされていないため、森の中に入ることができない。緑を残して欲しいが、その森が個人の方のものなのかもわからない。保全にはお金がかかるなどの問題もあるが、このようなことにどのように役に立てるのかを知りたい。

委員)緑についてはどうしても植物をメインに考えてしまうが、動物を考えた計画も重要だ。植物は50、60代の方には人気があるが、動物は子供や親子に人気がある。緑と共に動物、昆虫にも配慮した計画になれば素晴らしい。

委員)市民代表メンバーの一般公募が難しいのではないか。地域代表の方は活動団体に属している。だが、一般公募の方はそのようなものがない。だからこそ普遍的な意見も聞くことができる。こういう方を柏広報で呼びかけただけでは難しいのでは。何とか考えて欲しい。

(2)平成19年度公園緑政課主要事業について

委員)こんぶくろ池は関東でも珍しい貴重な所。他の公園よりもより自然に近い。

委員)柏の葉公園の野球場の照明は設置されるのか。

事務局)県からの回答では付けることができるような構造にするが、照明を設置することは考えていないとのことです。

委員)耐えうる構造体にするということ、大きな前進だと思う。

委員)最近の公園は地域住民と管理を行なう。もっと市民と協力して、市民活動を活性化させるべき。

事務局)ご指摘のとおり、今までは公園については市が良かれと思ったものを造っていました。しかし、事情が変わり市民との協働の中で公園も全体で町会等の要望を聞き、市と市民とで役割分担をし、話し合いながり協力をして公園づくりをしていきたいと思います。

委員)完成していなくても整備が進んでいるものはいい。できていないものをあえて審議会でやるべきでは。

事務局)柏市は昭和47年にみどりを守り育てる条例というものを作り、緑地の保全に努めてきました。しかし、相続税が大きな問題になっていました。今後どう緑地を保全し、守って、育てていくべきかなのか。そこで市民懇談会で皆さんの意見を聞きたいと思っています。平成8年の緑の基本計画は2年をかけて作成しました。審議会も15回開きました。これからは市民との協働ということで、市民懇談会で策定意見を聞き緑政審で諮問するのが新しいやり方です。多くの意見を出してもらって、様々な組織と協力し合い工夫していきたいと思います。

委員)私はガールスカウトをやっているが、宿泊施設は十余二の青少年センターくらいしかない。子供たちに自然の中で生き物を大切にすることを感じて欲しいが、そういった場所が少ない。

事務局)市の管理している手賀の丘公園と県の管理している自然の家では、公園の中にキャンプ場も併用しています。キャンプ場については、防犯上の問題等から県の自然の家にキャンプ等は委託しています。

委員)野外活動の管理、運営については市ではどこが担当部署になるのか。

事務局)教育委員会になります。

委員)十余二の青少年センターをもっと大きくするという考えは。

事務局)申し訳ありませんが、教育委員会の青少年課が担当になります。

委員)今後はそういったことも、総合して見ていくべき。

事務局)そういう意味で文化課や体育課なども含めて、皆さんと縦割りではなく、総合的に取り組みたいと思います。

委員)整理している団体から言うと、一つの山、木を整理して、株を切って人が入れるようにしました。ボーイスカウトのキャンプもできるようになった。荒れた森を整備することは、いい教育に繋がるという視点もでてくる。施設がないというが、テントを張り、大人がキャンプをやってあげるという環境作りも大切。

委員)アクションプランで担い手を作るべき。行動する人を作らない限り、議論しただけでは駄目。

委員)やはり、行政からの情報がないから。行動したいと思っている人は多い。

委員)行政にお願いだが、一般市民が地権者の土地を、山を綺麗に整備する。これは行政が間に入らないと難しい。知らない人が来られても難しい。行政には信頼関係のため、仲介役として協定を結ぶなどして取り組んで欲しい。

委員)山を整備し見通しを良くし綺麗にすると、不法投棄がなくなる。

事務局)今、柏市では、保全という形をとりまして、財政面の問題もありますが、地主さんに緑を守ってもらうという策を考えています。燃料革命が起こり、山林の必要がなくなってきました。管理にも手間がかかり、土地所有者が高齢化するのが現状です。地主にいかに緑を守ってもらうかということで、里山の会、山林所有者の会を立ち上げました。里山ボランティアという講座を設けて講習を受けてもらい認定を出し、地主さんとボランティアの間に市が入って管理するというものです。地主さんもボランティアが突如として現れたのでは、やらせてくれといっても驚いてしまう。実際に保護地区の指定を解除したいといった方の例もあります。したがって、市が間に入り信頼関係を得るなどの取り組みを考えています。

事務局)補足しますが、以前からそのような発想はありました。しかし、どうしても税が発生した時に行き詰まってしまうのが現状です。また柏市にも数多くの団体がありますが、リーダーが高齢化し、後継者がいなくなってしまい団体が減ってしまいます。その辺の兼ね合いをなんとかしたいと考えています。

委員)それには平成15年の県の里山条例、あの条例を参考にするといい。土地所有者との協定問題等もあると思うが。

委員)皆さんの話しを聞いて思ったのだが、審議会の方と行政の距離が縮まれば、もっとこのような話が出来るだろうし、したいと思う。ここでそのような話しができれば、市民の方にももっと浸透していくと思う。もっと色々な話し合いができればと思う。

6 次回開催日時(予定)

次回の開催については、緑の基本計画の確定状況を見計らって、日程調整をしてから開催したいと思います。

7 傍聴

傍聴者 なし