平成30年度第1回柏市子ども・子育て会議会議録

1 開催日時

平成30年7月31日(火曜日)午後2時30分~4時40分

2 開催場所

柏市柏下65-1 ウェルネス柏4階研修室

3 出席者

(1) 委員(敬称略)

井野口典子、小林陽子、酒井智美、新福麻由美、溜川良次、寺本妙子、野呂直子、林恵子、福田美織、藤川京介、星昌代、吉田功

(2) 事務局職員

高木こども部長、松山こども部次長兼保育運営課長、松澤子育て支援課長、三富こども福祉課長、沖本学童保育課長、関野保育整備課長、黒須こども発達センター所長兼キッズルーム所長、根本地域保健課長 その他15人

4 議事等

(1) 柏市子ども・子育て支援事業計画進捗状況の点検・評価について
(2) 第二次柏市子ども・子育て支援事業計画の策定準備について

5 議事等(要旨)

午後2時30分、定刻になり開会。

(1) 柏市子ども・子育て支援事業計画進捗状況の点検・評価について

事務局による説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。

(井野口委員)
 平成29年度進行管理報告書(資料1)2ページ目の支援団体(支援者)のネットワーク構築について。今年度も子育て応援情報誌を作成していると聞いているが、冊子だと配布に限りがあるため、若い人の目に触れるよう、ウェブ版や手に取りやすい形にするなどの取り組みも必要と感じる。

(子育て支援課担当者)
 今年度は冊子ではなく、リーフレットで作成予定。ウェブ配信は既に行っている。

(吉田委員)
 情報誌は0~5歳が主な対象者となっていると思う。幼児教育施設を配布先とすることも重要ではないか。

(子育て支援課担当者)
 今年度はリーフレットであるため、昨年度に比べ増刷予定。部数は多くはないかもしれないが、広く市内に配布できるよう進めたい。

(小林委員)
 母子健康手帳交付の際や、健診の際にメール配信サービスを登録した記憶があるが、何度も登録するのではなく、年代にあった情報を受け続けられるようなものがあれば良いと感じている。

(子育て支援課長)
 イベント情報等についてはLINE@(無料コミュニケーションアプリ)を利用し、登録者へ週に1回程度配信している。

(地域保健課長)
 電子親子手帳も、紙の母子健康手帳を補完するものではあるが、離乳食の作り方等の動画配信等を行っている。平成28年度から運用しており、内容の充実について配信している会社と検討中。子育て支援課のLINE@と年代の需要は異なるかもしれないが、うまく連携していければ良いと考えている。

(林(恵)委員)
 3ページの利用者支援事業(特定型・基本型)について。地域子育て支援拠点の子育て支援アドバイザーが1か月で約50件の相談を受け、ニーズがあることはとても大きいことだと思う。アドバイザーの子育て支援員研修はどのような方が受けているのか。2ページの情報誌は、内容がとても良いので、配布場所を増やしてほしい。

(溜川委員)
 子育て支援アドバイザーが受ける相談内容を教えてほしい。

(子育て支援課長)
 初めて行く場所で相談するよりも、普段から通っている顔見知りのスタッフがいる環境で利用者支援事業を行うのが効果的と考えているため、平成28年度に開設したはぐはぐひろば沼南(地域子育て支援拠点)で、1年間かけて子育て支援アドバイザーを養成し、平成29年度に利用者支援事業を開始した。そのため、公募で養成は行っていない。相談内容は、子どもの発達、入園、家族・友人関係の相談が多い傾向にある。

(寺本委員)
 4ページの利用者支援事業(母子保健型)について。母子健康手帳を交付時に専門職による面談を実施し、個別の子育て応援ケアプランも作成していることは良いが、どの程度長期的なプランとなっているのか。親子関係ができている中で支援者が入ることは難しいため、乳幼児期にできている親子と支援者の関係を学齢期にもつなげていけるとよい。
 8ページの産後ケア事業について。量の見込みに比べて実績数が半数を切っているが、どのような方が利用しているか。また、支援者と利用者がうまく繋がっているのであれば、こちらも長期的なケアプランの策定ができるのではないか。

(地域保健課担当者)
 子育て応援ケアプランは、出産を乗り越えるまでがメイン。学齢期については、今後加えることも視野に入れたい。

(こども福祉課担当者)
 産後ケア事業は、平成29年8月と年度途中の開始となったため、利用組数が見込みよりも下回ったが、月を追うごとに利用者数が増え、現在は月10件程度の申込があり、利用が広まってきていると感じている。市内に住民票のある生後4ヶ月未満の母と乳児、家族等から十分な家事・育児などの援助が受けられない産婦、産後に心身の不調又は育児不安等がある産婦の3つの条件が重なる方を対象としている。事前に家庭訪問を行い、家族の状況や乳児の身体の状況、精神科受診があれば医師の方に状況確認等行い利用の必要性を確認をしている。児童虐待予防として事業を実施しているため、対象者を決めている状況。産後ケアを利用しただけで支援が終結するわけではなく、養育支援訪問や母子保健事業などにつなぎ、様々なサービスを複合して利用することで継続的な親子の支援に結びつけるという位置付けで考えている。今後は利用者へのアンケート等も検討しており、より効果的になるよう進めていきたい。

(野呂委員)
 3ページの子育て支援アドバイザーについて。出張相談の記載があるが、現在自分の地域の母と子のつどいへの出張も依頼している。今後ニーズが増すと思うが、現在何人いるのか。

(子育て支援課担当者)
 子育て支援アドバイザーは5人。常時1人を配置し、出張相談の際はひろばに1人、出張先に1人という配置。現在はパレット柏で出張相談を行っているが、出張先を広げていきたいと考えている。

(溜川委員)
 2ページの支援団体(支援者)のネットワーク構築について。今後の大筋はどのように考えているか。例えば、医療・介護の分野では「顔の見える関係会議」を実施しており、とても精力的な活動だと感じた。市民団体、保育所や幼稚園等の関係者も含めた全体的なネットワークをつくるのが目的なのか、それとも違うものをイメージしているのかを知りたい。
 3ページの利用者支援事業(特定型・基本型)について。量の見込みが平成31年度に3か所となっているが、重要な事業であるため前倒しに確保する考えはないか。
 6ページの障害児通所支援について。放課後等デイサービスは利用が年々増えており、見込み量よりも上回った利用がある状況。今後の事業をどのように行っていくのか、また、民間と市の関わり方などを教えてほしい。保育所等訪問支援は見込み量に比べて平成29年度は半分となっているが、要因はなにか説明してほしい。

(子育て支援課長)
 ネットワーク事業の発端は、市民活動をされている団体・個人の方が個々には有意義な活動をされているが、上手くつながれていないという課題があった。つながりをつくることで、親子にとって新しいものを届けられるのではないかということが契機になって始まった事業。現在ネットワークで来ていただいている方とどのような形がよいか探りながら動いている状態なので、わかりにくい事業となっている。「顔の見える関係会議」はロールモデルとして子育て分野にも転用できる部分はあると思うので、学びながら考えていきたい。利用者支援事業については、事業の実施候補の場所となる地域子育て支援拠点を南部に1か所、北部に1か所設置したところ。地域的に中央地区、ニーズが多いであろう柏たなか地区が施設的には薄いと感じるため、バランスを見て中央地区に早々に設け、そこで実施できるのが理想。今後予算化していきたい。

(こども発達センター所長)
 放課後等デイサービスは件数が増加しているが、市は事業者の連絡会議を設定しており、その中で一定の質を維持していくところで関わっている。保育所等訪問支援については、平成30年3月の見直しで下方修正を行った。療育経験のある指導員が確保できないという人材育成の問題と、支援を受けるためには福祉サービス受給者証が必要となるため、利用のハードルが高くなっているという利用者側の問題などが要因と考えている。

(藤川委員)
 2ページのネットワーク構築については、有意義な活動をされている市民団体がたくさんあるため、SNS等を通じて活動を報告できるようなシステムがあれば良いと思う。

(吉田委員)
 11ページの幼稚園教諭・保育士の確保について。大学等の保育士養成校の卒業生は、免許を取得しながら半数以上が別の業界に就職しているという実態があるため、官民一体となって、保育士の確保をしていくことは非常に重要である。大学生や復職者に対するPRと同時に、中高生に対しても保育・幼児教育の良さを伝える機会があると将来の保育士不足の解消につながるのではないか。

(こども部次長兼保育運営課長)
 官民一体となった合同就職説明会等は、柏市が近隣市に先駆けて行っているので引き続き実施していきたい。学生が就職先を選ぶ大きなきっかけは実習にあると感じているため、実習を市全域で受け入れられるような仕組みを考えていきたい。また、中高生については、職場体験等もあるため、積極的に受け入れていきたい。

(寺本委員)
 子どものキャリア教育が盛んに行われている。小・中学校で幼稚園・保育園の先生が話をすることで具体的な職業の選択肢としてインパクトが残ると思う。最近は子ども自体に興味がないという若い人も増えてきている。

(新福委員)
 高額の奨学金返済を抱えて卒業する学生が増えている。保育士確保のため、返済を免除するような施策も必要と感じる。こどもルームと放課後等デイサービスについて。特別支援学級に通っている子どもの多くは地域から遠く離れた放課後等デイサービスに通っている実態がある。身近なこどもルームを利用しないことが、放課後等デイサービス事業の利用数増加につながっていると思う。こどもルームを支援するスタッフの確保や研修の内容については、柏市としてどのように考えているのか。

(学童保育課長)
 障害を持つ子ども1人に対し専門スタッフが付くことができれば良いが、複数の子どもに対して1人というのが実態。指導員の数も足りていない。小学校4年生以上の待機児童も50人以上いるため、出来る限り入りたい方が入れるように引き続き整備をしていきたい。

(こども部次長兼保育運営課長)
 多くの学生が奨学金の返済を抱えて卒業するというのは聞いている。現状は保育士の処遇改善を行い、賃金の部分で就職先として選んでもらうことを考えている。

(林(恵)委員)
 11ページの幼稚園教諭・保育士の確保について。実習は、良い実習ができたと学生が感じ、実習した園に戻ってくることが理想。また、ボランティアで保育園に通い、子どもたちに接して楽しいと思うような体験をしている学生もいる。現場と密接に関係できるようなものが柏市でも実施できれば良い。
 8ページの産後ケア事業について。利用するには至らないが、産後に小さな悩みを相談する場所がないと言う母親の話を聞く。切れ目のない支援に力を入れて、現場と柏市が協力できれば良いと感じる。

(こども部次長兼保育運営課長)
 実習は、学生にとっても園にとっても有意義であり、就職後のミスマッチを無くす意味でも重要。現場の保育士と市で勉強しながらより良い実習ができるようにしたい。

(こども福祉課担当者)
 産後ケア事業は、年齢や条件が限られている状況ではあるが、こども福祉課家庭児童相談担当ではあらゆる子育てについての相談を受けている。家庭児童相談員という専任の非常勤一般職が6名おり、予約がなくても電話や窓口でその都度相談が可能。また、適切な部署につなぐこともできるので、子育てのことで悩みがある方は連絡してもらえれば一緒に解決の方法を考えていくことができる。

(小林委員)
 保育に関係のない学科の学生にも保育士等に興味がある方はいると思う。保育や福祉関連の学校だけではなく、様々な大学に幼稚園教諭・保育士の確保のPRをしても良いと思う。

(井野口委員)
 5人に1人の子どもが障害ではないが、育てにくい子、様々なことに過敏に反応する子どもだと言われている。こどもルームでもそのような子どもに対しての対応の仕方や認め方を研修してほしい。また、こどもルームは親の就労支援であって、子育て支援ではないという話を聞いたことがあるが、本当なのか。

(学童保育課長)
 こどもルームが子育て支援ではないということはない。平成29年度は研修をこどもルームの指導員に対し約30回実施している。その中でも発達障害についての理解等様々な研修があり、リーダーも含めて実施している。

(小林委員)
 こどもルームの指導員が人員が少ないと困っていたが、指導員になるための条件や研修が増えると集まりにくくなってしまうのではないか。

(学童保育課長)
 指導員の前にアルバイトという立場から入った方もいる。指導員の中で県の研修なども受けて放課後児童支援員になっている方もおり、条件については変わっていない。専門的な知識を持つ必要もあり、収入の安定もあるため、アルバイトよりも指導員として働いてほしいと思う。

(溜川委員)
 現在の子ども・子育て支援事業計画に記載はないが、児童相談所の設置についてどのように考えているのかを聞きたい。また、(現在ある県立の)柏児童相談所には一時保護施設があるか。

(こども部長)
 児童相談所を設置することは非常に責任が重いことなので、専門性の高い人材の確保ができるのか、千葉県から人的支援を受けられるのかなども含め、千葉県と中核市の船橋市と協議を慎重に進めている段階。子どもの命を守るために柏市で一環したサービスを行えるという点では児童相談所を持つメリットはたくさんあると思っている。しかしそのメリットを生み出せる人的な問題と責任が取れるような体制が整うかを現在調査している。また、柏児童相談所には一時保護施設が設置されており、千葉県の場合は全ての児童相談所に一時保護施設が設置されている状況である。

(2) 第二次柏市子ども・子育て支援事業計画の策定準備について

事務局による説明の後、質問はなし。

6 傍聴者

1名

7 次回開催予定

平成30年10月1日(月曜日)

8 資料

平成30年度 第1回柏市子ども・子育て会議次第(PDF形式 59キロバイト)

資料1 平成29年度進行管理報告書(PDF形式 1,453キロバイト)

資料2 第二次柏市子ども・子育て支援事業計画の策定準備について(PDF形式 309キロバイト)

前回(H25年度)のニーズ調査実施の概要(PDF形式 154キロバイト)

柏市子ども・子育て支援事業計画平成30年度3月見直し 39ページ訂正後差し替え(PDF形式 173キロバイト)