平成29年度第1回柏市子ども・子育て会議会議録

1 開催日時

平成29年5月31日(水曜日)午後2時30分~午後4時45分

2 開催場所

柏市役所第5・6委員会室

3 出席者

(1) 委員(敬称略)

阿部和子、大山裕子、河野祥子、古賀朋子、西藤尚子、酒井智美、島貫由樹子、少路香子、杉山智、鈴木美岐子、溜川良次、野呂直子、満島章、矢島絵美子

(2) 事務局職員

田所こども部長、髙木こども部次長(こども福祉課長)、松山こども部次長(保育運営課長)、松澤子育て支援課長、宮本学童保育課長、関野保育整備課長、黒須こども発達センター所長、根本地域健康づくり課長 その他18人

4 議事等

(1) 柏市子ども・子育て支援事業計画に係る中間年の見直しにおける実績の報告等について

(2) その他

 ア 柏市子どもの貧困対策推進計画について

 イ LINE@の開始について

5 議事等(要旨)

午後2時30分、定刻になり開会。

(1)柏市子ども・子育て支援事業計画に係る中間年の見直しにおける実績の報告等に
    ついて

事務局による説明、質疑応答及び意見交換を前半・後半に分けて行った。

(前半)

委 員 子ども・子育て支援事業計画と第五次総合計画では推計の手法が異なるとある。推計が異なると

    なると比較ができず、そもそも処理方法が異なるということになるため相応しくない。新しい年

    度に推計された第五次総合計画のデータにて比較した方が良いのではないか。

委 員 7ページの一時預かりについて。幼稚園に子どもがいるが、保護者間で預かり保育の値段が高い

    という意見が多い。園によって異なるが、幼稚園の終わる14時から16時30分頃まで預かっても

    らうと月に15、000円程の負担と聞く。保育園に入れないために幼稚園に入った人は、市からの

    補助や、ある程度の時間までは幼稚園でも安く預かってもらえると、保育園に入れなくても仕事

    をすることが可能だと思う。

委 員 16時30分から19時頃まで柏市内全ての幼稚園で預かり保育を行っている。課題は夏休み、冬休

    みといった長期休業中であり、行っているところ、行っていないところがある。幼稚園について

    は市に一切権限はなく、千葉県に権限がある。柏市幼稚園協会としても様々な要望を行い、預か

    り保育の県の助成はあるが十分ではない。幼稚園については、成長を援助していると考えると当

    然費用はかかる。ただ、幼稚園より保育園の方が行政からより厚い援助を受けているという不公

    平感があり、それは縦割り行政の悪さではあると思う。また、柏市でも預かり保育に対する助成

    がある。幼稚園としても私学の良いところを残す意味では公的機関から干渉を受けたくない部分

    もあり難しい。保護者として何時までの預かり保育が理想と考えるのか。

委 員 様々な方がいると思うが、保育園と同じ16時30分頃であればいいと思う。

委 員 幼稚園は直接契約であり、「この幼稚園が良い」と選んで通うこととなる。高い教育を目標とし

    てやっているのが幼稚園であり、保育園に入れないから幼稚園となると切ない部分もある。同じ

    柏市民として、同じレベルの支払い、内容を受ける権利があるということだと思う。

事務局 実態も見ていきながら検討していきたい。保育需要に対応できるだけの保育園があればそのよう

    な意見もなかったところもある。市の今後の対応としては、幼稚園を認定こども園に移行してい

    くこと。できないのであれば保育園を建てていくことで保育需要を満たしていく。幼稚園側の考

    え方もあり、なかなか認定こども園へ移行できていないのが現状である。

委 員 松戸市は公費をかけて、幼稚園の預かり保育料を引き下げている。市の補助金を事業者ではな

    く、保育料に反映させれば良い。長期休業中も預かり保育を行い、時間についても最低でも18

    時まで行う。その場合17時まで仕事をしていても近くの職場であれば18時までに迎えに行けば

    よい。そのような部分に研究の余地はある。

委 員 松戸市の例であるが、幼稚園にも様々な助成がある。保育園と同じ支出で幼稚園で預かり保育が

    可能。ただし、全ての幼稚園ではなく、一定の条件を満たしていれば助成を出すというのが松戸

    市の方針。柏市でも保護者のニーズに合うようにできれば良い。

委 員 10ページで、学習支援事業対象者462人のうち参加者106人となっているが、どれくらいまで受

    け入れられる予算なのか。経済支援はどれくらい受け入れられるか。

事務局 学習支援事業は、予算としては総価での契約をしており、現在の実参加は106人であるが、希望

    があればそれに応じて予算の増額を考えていく。今年度開始する予定の「ひとり親家庭高等職業

    訓練促進資金貸付事業」も同様の考え方である。今現在、給付金を利用している方が14人いるの

    で、予算としては20人分で組んでいる。周知の結果、20人を超えた場合については、それに応

    じて予算の増額を考えている。

委 員 学習支援についての対象が5・6年生となっているが、学習は低学年のうち、もしくは未就学の頃

    から少しずつやっていかないと身についていかないと思う。5・6年生は部活等で忙しいが、学習

    支援を行って身に付くのか。

事務局 教育委員会で「放課後子ども教室」という事業がある。主に小学校2、3年生を対象に、42校の

    うち36校が実施しており、基本的に週1回、学習習慣定着のために行っている。その他、生活支

    援課も中学1年生(夏以降)から中学3年生を対象にしている高校進学を目的とした学習支援事業

    があり、それらの対象になっていない小学校5、6年生に対して事業を実施している。

委 員 自分の子どもが通っている小学校でステップアップ教室(放課後子ども教室)があり、希望者が

    多いと聞いている。本当に支援が必要な子どもが受けられているのかと感じているが、今後も力

    を入れてほしい。

委 員 柏の教育委員会でも研究しているようで、小学校3、4年生頃からの学力低下が危惧されている。

    教育委員会と福祉部門で連携している。

 

(後半)

委 員 16ページの放課後児童健全育成事業について。高学年は生活が多様化しているため需要があまり

    なく、新1年生を中心に低学年の利用者が増加傾向にあるとあったが、家の近くのこどもルーム

    (学童保育)では、1年生が多く、高学年が入りたくても入れない。子どもを取り巻く環境は

    様々なため、高学年で入りたいという人のために増やしていくことはないのか。実際に高学年の

    需要が減っているのか。

事務局 高学年の利用が減っているとは捉えていない。当初の見込よりは少ないということ。制度の改正

    により学童保育の対象が6年生まで拡大し、需要は以前より増えていると認識している。その点

    も踏まえてこどもルームの整備を行っていきたい。高学年よりも低学年の利用率が高く、保育の

    必要性も低学年のほうが高いため、低学年を中心にという考えはあるが、高学年も利用率が増加

    していることは認識しており、考慮に入れて整備を進めていきたい。

委 員 企業主導型の保育園については、その事業所で働いていない地域の方も入れるのか。また、直接

    的に入れるものなのか。

事務局 対象は従業員。ただし、事業者の判断で50パーセントまでは地域の方も受け入れ可能。受け入れ

    る割合、受け入れる子どもについては事業者が決定し、市を通さずに事業者が選んで受け入れ

    る。企業が受け入れる保育制度としては、「事業所内保育」という元々の制度があり、柏市の場

    合は認可外で行っていた。企業主導型も認可外であるが、運営費や建物の補助等が手厚くなり保

    育の受け皿になるということで国が始めた制度である。

委 員 当初国で議論したときには地域の子どもを入れるため公費を出したという認識。地域の子どもを

    入れることは必須ではないのか。

事務局 50パーセントが上限で、全く地域の枠を設けていない事業者もいる。制度上地域の枠を設けてい

    なくても認められている。必要要件ではない。

委 員 保育の質についてはどのようになるか。

事務局 企業主導型は認可外になる。認可であれば全員保育士。認可外は2分の1以上が条件。保育士の割

    合により補助が変わるため、全員保育士にするのか、半分だけ保育士にするのかは事業者次第と

    なる。保育士でない方も研修を受けて一定の資格を持っていることが条件。子ども1人あたりの

    保育室面積も異なり、認可と比べると小さな面積となっている。

委 員 0~2歳については量の見込みとのかい離が出ている。0~2歳は何年か後に必ず学童保育に反映

    してくる。現時点でも定員を超えている状態なので、現段階から学童保育に本腰を入れていかな

    ければならない。

委 員 学童保育については地域差があるが、人数の多いこどもルームでは無理をしており窮屈な状況。

    子どもの健全な成長のためにも無理はいけない。指導員も大変な思いをしていると思う。柏の場

    合は公立で行っており、自主的に始めたこどもルームも公立に移行している。現在の状況であれ

    ば民間の力も借りながら運営していくことも一つの方法。子どもが安心して過ごせるためにも、

    どこに任せるかも問題にはなるが、どのように考えているか。

事務局 確かに過密率、利用率が高いこどもルームはある。今年度は柏六小、光ヶ丘小、十余二小等に建

    設する予定。その他学校の多目的ルームなどを使うことで過密率軽減の努力をしている。民間の

    力を借りることについては、柏市・船橋市は直営、松戸市・我孫子市は民営や委託で行ってい

    る。直営の良さ、学校の近くで運営する良さはあるが、柏市でも研究をしていきたい。

委 員 公設の良さを活かす方法として、こどもルーム、学校の余裕教室、学習支援の3つを併せたやり

    方は考えられないのか。子どもたちにとってより良い方法として縦割りではなく研究してほし

    い。様々な形として公設公営、民設民営があると思う。保育園の教育方針を追求していける場と

    して学童保育があることも良いと思う。

委 員 利用する子どもの性格もあるため、様々な形があることで、その子にあった場所を選択できると

    いうことが相応しいと思う。

委 員 1年生と4年生が同じ空間にいると、先生も1年生に合わせることになる。高学年の子どもたちが

    持て余し、行きたがらなくなることも耳にする。空き教室を利用する場合には高学年の学習した

    い人が利用する等場所を分ける方法もあるのではないか。高学年の利用が減っているという話で

    あるが、周りの家庭でも高学年で申し込みをしている。少なくはなってきていてもこれからも考

    えてほしい。また、夏休みだけの募集はあるのか。

事務局 高学年が見込みに比べて少なくなってきたという説明はしたが、無くなっているという認識では

    ない。1年生が入ることで高学年が入れないという状況や、夏だけでも入れないかという保護者

    の声があることも認識している。夏季入所については6月1日より募集を開始している。過密の状

    況もあるため、お盆休み等一時的に利用が減る時期も考えながら募集をしている。ただ学校に

    よっては受け入れられない所もあり、7月は受け入れられないが、8月は受け入れられるという学

    校もある。

委 員 我孫子市、千葉市、鎌ケ谷市にて、学童保育ではないが、事前登録により、ボランティアや民間

    の方の力で空き教室を自由に行き来できたり、体育館を利用できるところがある。そのような場

    所があると仕事をするしないに関わらず、子どもの居場所として良いと思う。柏市でも学童に

    入っていない子どもの居場所が減ってきており、計画でも、「子育てを行う上で必要と思われる

    こと」という項目で、子どもの遊び場が一番多く60.3パーセントとなっている。学校が一番

    子どもが安全に遊べる場所だと思うので、先生に負担にならない程度でそのような制度があれば

    良いと思う。

委 員 周りでもこどもルームに預ける基準に満たないけれども預けたいという保護者がいる。子どもも

    親がいないため、外出はするが、近隣センターは高齢者が使用しており、子どもが騒ぐと高齢者

    に怒られることもある。子どもが放課後に安全に楽しくいられる場所が少ない。子ども同士のい

    ざこざで刃物が出たケースもあるが、そういう場合に子どもが駆け込み、頼りにするのは学校で

    あり先生。学校を開放、もしくは児童館、近隣センターのハードルを下げ、子どもたちが利用し

    やすくすることが必要である。

(2) その他

ア 柏市子どもの貧困対策推進計画について

  事務局による説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。

委 員 ひとり親家庭の学習支援で子どもの学力は上がるのかと疑問に思う。ひとり親だから貧困であ

    り、子どもの学力が下がるということではないと思う。知り合いでひとり親家庭に週に3日程

    食事を届けるボランティアをやっている人がいる。届け先の子どもたちは高い学力を身につけ、

    良い大学に入っていると聞いている。お金で渡すよりも食事で渡した方が支援としては良いと

    思う。実際に、頻繁にタクシー利用や外食をしているにも関わらず貧困と言っている家庭もあ

    る。

委 員 実態を市が把握するのもなかなか難しい。子ども食堂で活躍をしている方もいるが、社会福祉

    協議会も関心を寄せている。基金を作るという話もあったが、基金を作ったとしても果実が運

    用できない。社会福祉協議会に任せる部分、市が関与する部分についても本格的に考えていく

    べきである。

 

イ LINE@の開始について

  チラシを配付し、質疑応答を行った。

委 員 子育てに関係する方々は広報に出されてもなかなか見ることはできない。健診や母と子のつど

    いで周知することも良いと思うが、LINE@の開始について周知方法はどのように行うのか。

    また、子育てサロンでもチラシを配付したい。

事務局 検討中ではあるが、現時点で決まっているのは6月末に発行する平成29・30年度版の子育てハ

    ンドブックにLINE@のQRコードを載せ、すぐに登録できるようにすることや、児童セン

    ター、子育て支援センター等で周知することを考えている。広報を見ないという意見もあるが、

    広報から情報を得ている方もいるため広報でも周知を行っていく。また、チラシを配付したい

    方に用意して渡すことは可能。

6 資料

H29年度第1回子ども・子育て会議次第(PDF形式 21キロバイト)

資料1 柏市子ども・子育て支援事業計画に係る中間年の見直しにおける実績の報告等について(PDF形式 657キロバイト)

資料2 柏市子ども・子育て支援事業計画に関する中間年の見直しについて(PDF形式 186キロバイト)

子どもの貧困対策推進計画(概要版)(PDF形式 590キロバイト)

LINE@チラシ(PDF形式 379キロバイト)

7 傍聴者

3人