平成26年度第2回柏市子ども・子育て会議会議録

1 開催日時

平成26年7月24日(木曜日)午後3時~午後5時15分

2 開催場所

柏市柏五丁目10番1号
柏市役所本庁舎3階 庁議室

3 出席者

(1) 委員(敬称略)

橋原真理、小貫松江、川村敏光、西藤尚子、杉山智、鈴木美岐子、溜川良次、中原めぐみ、那須美加子、野呂直子、藤本裕司、梶川尚美、満島章

(2) 事務局職員

秋山こども部長、高橋こども部次長(保育整備課長)、福島子育て支援課長、高橋こども福祉課長、宮島学童保育課長、成嶋保育運営課長、関口こども発達センター所長 その他9人

4 議事等

(1) 子ども・子育て支援事業計画の骨子について
(2) 私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行に関する意向調査について

5 議事等(要旨)

午後3時、定刻になり開会

(1) 子ども・子育て支援事業計画の骨子について

事務局による資料の概要説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。
質疑応答及び意見交換の主なものは次のとおり。

  • 委員 計画については、メッセージ性が大切だと思う。流山市のホームページを見ると「母になるなら、流山市」「父になるなら、流山市」と書かれてある。近隣との比較になったときに、柏市ではこういう安心した子育てができますよといったようなことが計画の中に出てくると、我々も仕事がしやすいし、保護者にもいいなと思ってもらえる。柏市をこういうまちにしたいという“思い”を表現できるとよい。
  • 委員 計画にサブタイトルを付けて表現するという方法はよくあると思うが、テーマ性のあるタイトルが付くとよい。
  • 委員 資料1の9ページにある計画の対象に関する考え方について知りたい。
  • 事務局 子どもに係る取組みについては、その全てを子ども・子育て支援事業計画の対象にした場合、他の分野別計画などと重複してしまう部分が出てくる。この重複については、なるべく避けるようにしつつ、新制度の「全ての子ども」を対象にするという理念を踏まえて、記載方法を工夫したい。
  • 委員 計画の策定に関連して、次世代育成支援対策推進法の延長について情報はあるか。
  • 事務局 次世代育成支援対策推進法については、今年度までの10年間の時限法であったが、来年度から10年間の延長が決まった。計画策定の関係では、これまで次世代育成支援行動計画に定めることとされていた保育や子育て支援事業の数値目標は、子ども・子育て支援法の制定により、子ども・子育て支援事業計画に記載されることになり、また、次世代育成支援行動計画の策定自体が任意とされたところである。柏市としては、基本的には、次世代育成支援行動計画を策定しない方向で考えている。
  • 委員 従来の行政計画は、行政言葉で書かれており、親しみにくいものであった。資料1の7ページにも書かれてあるように、分かりやすい言葉で表現して欲しい。市民に馴染みのある計画になって欲しい。
  • 委員 ニーズ調査の自由意見欄において医療費助成の拡大に関する意見が多かったこともあって、対象を拡大することになったのだとすると、子ども・子育て会議を開いてとても良かったと感じる。なお、公園や駅前に関する意見については、関係する部署に情報を提供してあげて欲しい。とても良いデータだと思う。
  • 委員 資料3の4ページの地域子育て支援センターに関する意見の中に、施設が遠い・足りないというものがある。地域子育て支援センターは、保育園等に併設される形で数としては多く整備されてきたが、それにも関わらず遠い・足りないという意見があることに違和感を感じる。極端な話だが、利用者が来てから電気が点くようなセンターがあるらしく、ある会議に出席した際に、そのような現状が悩ましいという話になった。柏市では、センターを併設型で整備させた後のフォローとして、稼動状況や利用状況の把握をしているのか。しっかりと稼動しているのであれば、施設が遠い・足りないといった意見は出てこないと思う。
  • 事務局 新制度の開始に向けて、改めて把握し直しているところである。まず、保護者に情報が行き渡っていないという課題がある。また、必ずしも中学校区に1つずつといった形で立地していないことから、地域バランスをもっと安定させていかなければならない。質の向上という面では、行政の側から各センターに対する情報提供などのフォローがもっと必要であると反省しているところである。
  • 委員 税金が投入されている事業なので、もっと地域に開かれていないといけない。しっかり機能しているのかを評価することも考えられる。
  • 委員 資料2の7ページで、子育てを行う上で必要と思うこととして子どもの遊び場が最も多かったことについてだが、以前住んでいた練馬区には児童館があり、いつでも遊べる環境だった。公園も遊具がたくさんあった。柏市に引っ越してきた際に、子どもが遊びやすい、行きやすい場所が少ないという印象を持った。親子が行きたい時に行って、なおかつ何かあれば専門家につながれるような場所が無いと感じる。また、センターによっては、曜日が限定されていたり、利用したくても対象でなければ利用できなかったりする。以前2歳くらいのイヤイヤ期の話が出たが、雨で外で遊べない日が2日も続くと、子どもも親もイライラしてしまうだろう。行きたい時に行って、自由に遊べる場所が本当に少ないと思う。
  • 委員 資料3の14ページにあるように、子どもが騒いでしまった際に苦情を言われるようなことがある。そのようなことが重なると、自分の身を守るというのもおかしいが、必要以上に叱ってしまったり、普段厳しくしているにも関わらずといったようなアピールみたいなことを知らぬ間に言ってしまったりする。自分は必死にやっていますと言った後に、また強く叱ってしまったという自己嫌悪に陥ることになる。みんなに優しく見守ってもらえていると感じることがないというのが実感である。高齢者の力を子育て支援に生かすことができると良いのだろうが、あるアンケートでは、自分たちの生活を満喫したいという意向が強かった。男の子を育てている親の立場としては、やりにくい環境であるというのが実感である。
  • 委員 子育て支援センターを利用したことがあるが、利用者自体が少なく、他の子どもと遊ぶことができないので、1、2回程度で行かなくなってしまった。東京に住んでいる友人からは、児童館で遊んでいるという話を聞くので、柏にもあると良いと思った。母と子のつどいは、母親同士のつながりができたので良かった。保育園は、自宅から遠い園しか空いていなかったので、近所に知り合いを作るとすれば、何らかの施設が充実していると良いと思う。
  • 委員 これまで出てきた意見を見ると、施設をどうするのかというハコモノの話もあるが、やはり人と人の関係が大事なのだと改めて感じる。あるべき姿として、柏市においては、色々な人がどう関わっていくのかを考えることが必要である。
  • 委員 松戸市は、子育て支援のコーディネーターが機能している。自分たちの生活を満喫したいという高齢者はいるが、子育て支援に関わりたいという人も少なからずいるので、コーディネーターが保護者と支援者の間に入ってつなぐことができると良い。地域の中にそのような役割をぼんやりと担っている人はいるかもしれないが、コーディネーターという肩書きがあると、支援を必要としている人からは分かりやすい。柏市では、コーディネーターについてどのように考えているのか。
  • 事務局 新制度においては利用者支援事業に該当する。先進事例として松戸市の子育てコーディネーターが採り上げられている。コーディネーターのあり方や育成については、検討が進められているところである。柏市としても、その必要性については十分感じているところであり、子ども・子育て支援事業計画の中で、しっかりと位置付けていきたいと考えている。
  • 委員 お互い様やお蔭様のような、子育ての良い文化が薄くなってきていると感じる。行政の計画では自助、共助、公助という言葉がよく使われ、共助はとても大事だとは思うが、共に生きているという「共生」ということから考えてみると、全ての子どもたちの幸せをどう捉えるのかという問題がある。一人ひとり状況が異なるので、ひとまとめにできない難しさがあると思う。その中で優先課題から取り組んでいくのだろうが、働き続けられる環境を企業が整えることや、市民の子育てに対する意識・理解を高めていくことなども含めて、子どもを育てることが喜びになったり、将来の希望につながったりするようなまちになるよう願っている。幼稚園や保育園で働きたいという高齢者が研修を受け、園で働いている事例がある。子どもたちにとっては、世の中には老若男女がいるということが分かる環境で育つということは大事なのだと思っている。その高齢者にとっては、最初は生きがいづくりだったかもしれないが、子どもと高齢者がお互いに力をもらい合う良い関係になっている。地域子育て支援センターについては、利用者が求めているものは一様ではないということを押さえておく必要がある。遊び場を求める保護者ばかりではなく、深い悩みを抱えている保護者もいる。その悩みを発掘し、解決につなげているセンターもある。
  • 委員 地域子育て支援センターについては、利用者が何人いるかではなく、悩みを見抜く眼力を持っているかどうかが大事である。
  • 委員 子ども・子育て会議のことが新聞などでも取り上げられることが多くなったのは良いことだが、ハコモノの話が多いように感じる。人と人の関係という部分が大事だということを広げていくことが必要だと思う。また、保育園に入りたいという保護者は多いと思うが、在宅で子育てをしていて家から出られず孤立している人たちもいるので、そのような人たちへのアプローチも大事にして欲しいと思う。自分が住んでいる地域には児童センターがあり、それが当たり前だと思っていたが、柏市全体で見ると数が少ないということを知り、びっくりした。児童センターは、とても良い場所だし、保護者同士の仲間づくりもしっかりやっているので、広げていけると良い。母と子のつどいも、健診という目的はあるが、仲間づくりを大事にしている活動である。また、この地域は、多世代交流が盛んな地域でもある。各地域で様々な動きがあると思うので、それらと行政がつながりを持つようにできると良いと思う。
  • 委員 子育て支援がきめ細かくできるようになるには、身近な地域の中で支援者同士の顔が見えていることが重要であり、そのようなネットワークがあれば、コーディネーターもいずれ育ってくるのだと思う。ネットワークができていれば、ローリスクの問題などは解決できるだろうし、ハイリスクについては専門家にうまくつなぐことができるだろう。企業については、子育て支援の担い手として仲間に入れていくべきではないかと思う。例えば、私立幼稚園協会で行っている子育てフェスタに企業の若い方が参加すれば、何年か後には子育て支援に対する理解が深まっているだろう。そうすれば、ニーズ調査で子どもの遊び場が求めている保護者が多いということについても、企業から何らかの協力が得られる可能性も出てくる。柏の葉地域の「柏の葉ポイントプログラム」という活動は、まちづくりの活動に参加するとポイントが貯まり、そのポイントを再び活動で使うことができるというものだが、企業が参加している。このような活動に子育て支援のプログラムを入れることも考えられる。モラージュ柏で行われている子育て支援の活動も、企業の参加という面で今後に生かしていくべきだろう。また、親同士が当事者として協力し合うことについても、様々な可能性があるので、考えていくべきだろう。
  • 委員 子どもたちの人権に関する活動に携わっている立場から、何のための支援なのかを考えると、子育てという親の視点よりも、子どもが育っていくという視点をベースに置いて欲しいと思う。子どもたちが安心して、自信を持って、自由に生きていけるように、まわりの大人がどう支援していくのかという視点から考えていって欲しい。
  • 委員 子ども・子育て支援のあり方ということについては、次回以降も時間を設けて議論したい。

(2) 私立幼稚園の子ども・子育て支援新制度への移行に関する意向調査について

事務局による資料の概要説明があった。 

6 その他

事務局(子育て支援課)より、今後の会議開催予定等を示した。

その後閉会

7 傍聴者

2人