平成25年度第6回柏市子ども・子育て会議会議録

1 開催日時

平成26年2月18日火曜日 午後3時から午後5時

2 開催場所

柏市柏五丁目10番1号
柏市役所本庁舎3階 庁議室

3 出席者

(1)委員(敬称略)

阿部和子、石田淑子、西藤尚子、杉山智、鈴木美岐子、溜川良次、長澤真由美、中原めぐみ、那須美加子、藤本裕司、古谷美知留、満島章

(2)事務局職員

鬼澤こども部長、秋山こども部次長(保育課長)、山口地域健康づくり課長、高橋児童育成課長、高橋児童センター所長、福島こども政策室長、宮島こどもルーム担当室長、関口こども発達センター所長 その他4人

4 議事等

  1. 人口推計について
  2. 教育・保育提供区域について

5 議事等(要旨)

午後3時、定刻になり開会

(1)人口推計について

事務局による資料の概要説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。質疑応答及び意見交換の主なものは次のとおり。

  • 委員
    幼稚園に子どもが通っており、周りに下の子どもがいる方も多い。また、柏の葉地域に行くと若い世代が増えていると感じており、そちら方面から来る園バスはいっぱいなので、まだ子どもは増えるのではと感じる。子育てしやすいかどうかは不動産を購入する前に検討するので重要なことだと思う。
  • 委員
    豊洲のキッザニアに行ったが、商業施設には若い親子がたくさんおり、ベビーカーを押している人も多かった。柏に戻ってスーパーに行ったら年配者が多い。違いがあるように感じた。
  • 委員
    柏市は人口が増加しているという認識があり、児童人口も同調して増えているという感覚だったが、推計データを見ると減少しているので驚いた。
  • 委員
    全体の人口を見ると平成22年、23年頃に急に人口の増加がなだらかになっている。増加傾向が急に緩やかになった原因は何なのか。社会的な要因であると思うが、過去の増加の勢いは何だったのだろうか。
  • 事務局
    憶測になるが、平成18年~20年頃は風早北部地区で広大な戸建の開発が行われ、風早北部小学校では児童が急増する状況があった。同時期に、柏の葉キャンパス駅前のマンション販売もあり、両地域の人口流入により、総人口の増加が急激に大きくなったと考える。
  • 委員
    過去の例を見ると、柏市は大規模な開発の度に人口が増えてきたということが言えると思う。北部の開発が終わるとなだらかな人口増加になるということを示していると考える。子どもの人口が減っていく推計になっており、今よりもお年寄りの比率が高い中で子どもが育っていく社会になるということが、子育てにどう影響してくるのか考えないといけないかもしれない。
  • 委員
    全国の合計特殊出生率が少しずつ回復してきているので、柏市の子どもの数も増えていくのかと思った。若い人にとって魅力的な街づくりが必要なのかもしれない。
  • 委員
    柏市の特徴として、子育て世代が多い所とお年寄りが多い所がはっきりし過ぎるくらい分かれている。緩やかな世代間の交わりが無く、違和感を感じる。
  • 委員
    急激に人が集まってきて街をつくるよりも、今居る人達が子どもを産み定着して世代が回っていくような街づくりができると、世代間の交わりや地域で子どもを育てるという事にもつながっていくと考える。子育て支援では地育、つまり地域で育てるというはこと大きな柱である。
  • 委員
    物や施設等の数量は分かりやすいのでよく出てくる話だが、人口の構成が子どもは少なくなり年配者が多くなっていく中で、年配の方が地育等に参加するなど、うまく循環ができるようになるのも大切である。施設をつくるにしても、保育士が少ないから問題というのではなく、保育士に代わり地域の方が補うなど、考え方や角度を変えた今の時代に合った関わり方ができると良いと思う。
  • 委員
    地域や近隣に住む高齢者が増えていく現実があるが、その人達が子育てへの関与についてどう考えているのかという問題もある。

(2) 教育・保育提供区域について

事務局による資料の概要説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。質疑応答及び意見交換の主なものは次のとおり。

  • 委員
    3区域に賛成である。非常に良いと思う。北部に住んでおり、自分の住まいや活動地域は高齢者が多いのだが、同じ北部でも若い世代が多い柏の葉地域がある。高齢者が多い地域、若い人が多い地域という区域分けがなく、ひとつの地域として見てもらえる方が良いと感じる。細かい地域性を配慮してもらうことを含め、3区域というのは柏の特性も考慮して、全体的に考えられていて良いという印象を受けた。
  • 委員
    幼稚園の立場からすると、来年4月から幼稚園が大きく変わっていく中で、まだ各園がどうするか決めていない。認定こども園化したい幼稚園もあると思うから、時間的に難しいかもしれないが、各幼稚園の意向を踏まえ、それを反映させてプランニングすることはできないか。
  • 委員
    3区域に分ける場合、施設利用者の移動手段はどういう感じになるのか。区域を広くした場合に、利用者が不便だったり、行けない状況だとどうかと思う。
  • 委員
    車を利用している人は多いと思う。
  • 委員
    私は歩きです。
  • 委員
    市内に幼稚園33園あるが、通園バスを持っていない園は4~5園だと思う。保育園は通園バスを持っているのか。
  • 委員
    通園バスは無い。行事用などでバスを持っている園もあるが、基本的に送り迎えは保護者が行う。車・自転車・徒歩それぞれある。
  • 委員
    保育園の保護者はだいたい自転車か車だろう。子どもが3人以上になると車しか無い。ただ、中央地域の保育園は駐車場の問題で近隣住民とのトラブルもある。
  • 委員
    3区域は通園方法の課題は残るが、市全体の柔軟性を考えると妥当だと思う。資料を見て地域の特徴やバランスがよく分かった。0~2歳の供給を何とかしなければならない状況であり、人口推計を見ても今後も保育園の新設が必要だと感じた。どういう環境で保育をするかというのが次の問題としてある。地域環境により、ビル等の地面の無い場所で保育をせざるを得ない場合もあるが、保育者としては子どもは自然の中で、土の上で育てたいという思いがある。
    社会福祉法人は営利団体では無いので、保育園建設にはかなりの苦労がある。特に大変なのが土地の確保である。保育の内容を子どもの育ちの中で満たしていくには、一定の面積の土地が必要になる。市全体の都市計画の中で、保育園用地確保の計画があるのかどうか。一から十まで事業者でというのは難しい状況である。社会福祉法人は急激に何園も新設することはできない。土地さえあれば何とかなるという現実はある。
    認定こども園に移行した幼稚園との、保育と教育の内容的な精査が必要になってくると思う。保育園は規模は小さいが、0歳から就学前までの6年間子どもを預かっている。幼稚園が認定こども園に移行する場合、0~2歳の保育の内容や給食施設などの課題があり、簡単にいかないと考える。平成27年度以降を見据えて考えなければならないが、行政からの応援があるのか、どのくらい準備できるのか心配している。
    子どもにとって良い環境で、将来、柏で良かった、柏で暮らしていきたいと思ってもらえる環境を作ってあげることが、大きな課題だと感じている。
  • 委員
    供給の不足を解消するという意味では3区域というのは納得できる。ただ、南部地域は東西に長く、手賀地域は人口が少ない地域というのが気になる。ファミリーサポートセンターの利用会員の登録で、柏の葉地域や手賀の杜地域で利用希望が増えている。市は東西の連携という点ではどのように考えているか。社会福祉協議会では沼南福祉センターがあり、市に協力できることもあると考える。
  • 事務局
    保育課の認可保育園整備は、2ヵ年で10園を計画しており、それに近い数整備できる予定である。基本的に公募で運営能力のある事業者を選定するが、最近は資材の高騰や人工(にんく)不足により、事業者がなかなか応札してくれないという状況があり、苦慮している。
    柏市では、事業者の土地選定支援として、国有地の30年賃貸を活用しており、新設の事例もある。市単独支援としては、生産緑地に指定されている土地に保育園を整備する場合は、制限を解除できるということがある。保育園には一定の広さの土地がないと、園庭を確保できず保育の質が上がらないということもあり、生産緑地の開放を進めている。
    一番難しいのは地代である。ニーズが高いのは駅前だが、駅前になれば地代は上がる。保育園の運営となると土地を借用することになり、事業者は土地代も含めて元が取れないといけない。一定の能力以上の事業者でないとなかなか参入できない。
    地域のバランスだが、公募要件の中で市街化調整区域は除いている。手賀地域はほとんどが市街化調整区域のため、建物が建たないと認識している。
    移動手段については、公立・私立保育園共に自主的に登園・退園してもらうことにしている。保護者の車の大型化により近隣住民とトラブルになっている例がある。
    通園方法という点で、以前、柏の葉の保護者から、車は持っていないし、必要も無いという話があった。柏の葉キャンパス駅前の利便性や車の維持経費から、車保有は優先度が低いとのことであり、車を持たない世帯がいることを認識している。認定こども園化については、公定価格の骨格が3月末までには国で取りまとめられる予定であり、それが示されれば幼稚園も判断できると思う。
  • 委員
    感覚で区域を決めるのはやめたい。3区域、7区域それぞれ良し悪しがある。資料の数字から見えない部分についても様々な意見を聞いて考えたい。
  • 委員
    正直なところ、3区域か7区域かどちらが良いのか判断がつかない。
  • 委員
    市の北部・中央・南部という区分は、お母さん達の感覚として持っていると感じる。近場にある施設を選ぶということはあるが、自分の周りの情報だけでなく、視野を広げるためにも3区域という広い範囲でも良いと思う。
  • 委員
    0~2歳の施設が不足している状況の中、年齢的には移動距離は短い方が良いとすると、7区分だと思う。
  • 委員
    移動距離が長ければ危険を伴うことになるが、実際には何キロメートルも離れたところから車で連れてくる保護者はいる。マイカーの場合、交通上規制が有りチャイルドシートなどを備えているが、通園バスで0~2歳の子どもを移動するのは考えにくい。移動距離が子どもの発達に与える影響に関する研究が無く分からないが、子どもは疲労すると情緒不安定になるためケアは必要である。
  • 委員
    0~2歳の保育園を作った場合、3~5歳の施設との連携はどうか。
  • 委員
    自論だが、同じ建物に0~5歳までの子どもが一緒にいることは、メリットが大きいと考える。0~2歳児を専門に保育する施設の場合、3歳以上の保育をする施設へ移る際の連携が問題になる。両方の施設が、保育の内容などで連携し、共通理解を持ちながらやっていけるのであれば良いが、無い場合不安を感じる。
  • 委員
    豊四季乳児園と豊四季保育園の連携はどうなっているか。
  • 委員
    自分の子どもを預けていたが、建物が別の場所にあり自宅から更に離れる場所のため大変だった。同じ建物だと良いと思った。子どもにしても、同じ場所にあれば顔見知りの先生が居て安心だと思う。
  • 委員
    豊四季乳児園と保育園は共に公立であるし、基本的に持ち上がりなので連携しやすいと考えるが、先生達はとても大変だと思う。
  • 事務局
    豊四季乳児園から保育園に行くのは概ね7割。3割は近くの幼稚園等に行っている方もいるのではないか。
  • 委員
    兄弟を同じ保育園にしたくて移る人もいると聞いている。
  • 委員
    保護者の利便性は毎日の事であり、仕事をしながらなので本当に大変なことである。入れなくて兄弟別々の園に通っているということがあるが、一緒の園に通わせられれば利便性や生活上の保護者の負担はかなり違うと思う。子どもの成長は連続しているという視点から、0歳から5歳が同じ建物に居た方が、下の年齢の子どもにとって、上の子どもがやっていることがモデルになり、その先の育ちにとって良いと思う。
  • 委員
    今までの議論を踏まえると、幼稚園がこども園化した方が良いと感じるのだが、柏市はこども園化を援助していくのか。
  • 委員
    認定こども園の整備のこともあるが、幼稚園と保育園が内容を連携しながら、理解しながらやっていくことが次に必要となる。国は質の向上を目的として新制度を作ったが、現場としては内容の連携が一番大きな課題になると思う。幼稚園も保育園も各々長年の蓄積があり、歴史がある中で、それをフラットにすることはかなり難しい。
  • 委員
    幼稚園文化と保育園文化をフラットにするのはかなり大変である。微妙に交じり合わない。
  • 委員
    柏市においても先を見越して交流が始まっているが、まだまだ不安定な状況である。
  • 委員
    子どもを認定こども園の幼稚園側に通わせている。幼稚園に入れた親と保育園に入れた親に感覚の違いがある。園のイベントなどに幼稚園の親はボランティアで参加するが、保育園の親は仕事をしているのでなかなか来れない。園のイベントが多く、親が参加する機会が多いため、それが大変なので途中退園した子がいた。幼稚園と保育園それぞれの親に感覚の違いや意識の差があるので、そのあたりの兼ね合いも必要と感じた。
  • 委員
    幼稚園で受け入れができるところがあれば、0~2歳の待機児童対策には効果がとてもあると思う。しかし、ノウハウや施設改修の問題もあり、一事業者の努力だけではできないところもある。市が一緒にやってくれて、園毎に可能な方法を提案してくれれば、一歩踏み出す園もあると思う。
    いろいろな施設を見たが、0~5歳が一緒に居てうまくいっている園とそうでない園があり、良し悪しは何とも言えない。自分の園では、3歳になると近くの認定保育施設から移ってくる子どもがいる。子どもは前と今の違いを認識して、心が安定して遊んだり学んだりできる場所だと分かれば成長していく。反対に、親が前の園を引きずると良くないと思う。
  • 委員
    今回の会議で教育・保育の区域設定を決めた方が良いのかもしれないが、もう少し検討したいということであれば、次回会議の冒頭に結論を持ち越すことはできるか。
  • 事務局
    早い方が良いが、結論が出なければ次回に持ち越すことはできる。市としても、3区域・7区域それぞれにメリットとデメリットがあり悩ましいところである。新計画は5年を目途としているが、途中で見直しできるため、最初は区域を広く柔軟性を持たせて設定し、進めていく中で問題が出てきた時に区域を狭めていくことはできると考える。
  • 委員
    20区域ではなぜだめなのか。
  • 委員
    20区域は細かすぎ、その単位でニーズの需給を考えてもまとめられない。広域で見た方が柔軟に対応できるのではないかということである。細かければ細かいだけきめ細かな対応ができるメリットはあるが、融通が利かないということがある
  • 委員
    事務局の了承を得たので、今回は結論を出さず次回持ち越しとする。

6 その他

事務局(こども政策室)より、次回の会議開催予定等を示した。その後閉会

7 傍聴者

4人