平成29年度第2回柏市健康福祉審議会障害者健康福祉専門分科会会議録
1 開催日時
平成29年7月27日(木曜日)午前10時から正午
2 開催場所
ウェルネス柏4階 大会議室
3 出席者
審議会委員
川眞田喜代子委員(会長)、近藤明紀委員(副会長)、小林正之委員、小松幸子委員、齊藤泉委員、鈴木五郎委員、菅井治子委員、寺尾直宏委員
事務局
- 保健福祉部長(宮島 浩二)
- 保健福祉部次長兼高齢者支援課長(酒巻 薫)
- 保健福祉総務課長(田口 大)
- 福祉政策課長(吉田 みどり)
- 介護保険課長(能崎 勉)
- 生活支援課長(三富 和法)
- 福祉活動推進課長(佐藤 髙市)
- 障害福祉課長(小川 正洋)
- 障害者相談支援室長(矢部 裕美子)
- 障害福祉就労支援センター所長(宮本 大)
- 保健予防課長(戸来 小太郎)
- 地域健康づくり課長代理(川﨑 仁江)
- こども部長(田所 優二)
- こども部次長兼こども福祉課長代理(野戸 史樹)
- こども部次長兼保育運営課(松山 正史)
- 子育て支援課長代理(恒岡 真由美)
- こども発達センター所長(黒須 美浩)
- 教育研究所長代理(山口 祥子)
- 柏市社会福祉協議会事務局長(秋山 享克)
- その他関係職員
4 議題
- 柏市障害福祉計画の平成28年度実績について
- 次期ノーマライゼーションかしわプラン(平成30~32年度)の骨子案について
5 事前配布資料
■次第(PDF形式 21キロバイト)
資料1障害福祉計画の実績推移(PDF形式 172キロバイト)
資料2-1次期プラン策定の考え方(PDF形式 79キロバイト)
資料2-2体系イメージ図(PDF形式 270キロバイト)
資料2-3地域循環ネットワークシステムの構想イメージ図(PDF形式 1,857キロバイト)
資料2-4福祉計画の変更点(PDF形式 69キロバイト)
参考資料1(PDF形式 907キロバイト)
参考資料2(PDF形式 102キロバイト)
6 議事
柏市障害福祉計画の平成28年度実績について
(資料1に基づき、事務局から報告)
(委員)
前回の報告から見て、今回の数値は27・28・29年度と表になっていて非常に分かり易くなった。また、前回質問をした「福祉に繋がっていない家族」についての説明は分かったが、実際に柏市内には、福祉施設や制度を利用する知的障害者・精神障害者の手帳を持っている方で、医師の世話になる人が4,000人以上いる。
数値について、計画に対して超えているのは非常に成績が良い。柏市の福祉の報告は、計画量を満たしている大変成績が良いという報告である。ところが実情は4,000何人もいる内で、例えばB型の非雇用型のものが400人ぐらい。4,000人いる障害者の内で、月に400人ぐらいというのは数値として表れている。計画値に対しての実績値を基に、30年以降を計画しようというのではなくて、本来必要としている人に対して、次の計画をどうするかという視点の参考として、これを利用してほしい。
計画値に対して、出来たから良いというものではない。そのことを皆様よく理解の上で、これからの計画に当たって頂きたい。
計画の対象の人は、3障害合同の数値で計画や実績になっていると思うが、知的障害・精神障害それぞれの数値はすぐ分かるか。
(事務局)先日の自立支援協議会でも同じご意見を頂いた。結論から申して、実績値を分けることは出来かねる。3障害全て共通でサービスを提供するという体系になった関係で、国保連合会から送られてくるデータは、全て障害種別で分かれていない。推計するならば、それぞれのサービスの支給決定者、受給者証を持っている障害種別の数で割合を推計するしかない。
(委員)
対象についての確認だが、訪問入浴などは介護保険の事業者で沢山している。ここにあるのは、あくまでも障害者の対応のことか。市内の認知症の方が障害の申請をして手帳を取ったら、即そこで切り替わるのか。
(事務局)
介護保険と障害者総合支援法のサービスには、法律的に介護保険優先という考え方があり、あくまでも、ここでの訪問入浴は、介護保険対象者以外とななる。
(委員)
更生訓練というのがあるが、世間では刑務所を終わって社会復帰する人のことに対して「更生」という言葉を使う。ここで言っている更生訓練というのはどういう意味か。
更生訓練費というのは、自立訓練と就労移行支援で、訓練を受けている方の消耗品等の道具を買う時の費用を助成しているものである。
(委員)
みんなが分かれば良い。ただ、こういう分野も障害計画の範疇に入るのか誤解のないようにしてもらいたい。
(委員)
特別支援学校の立場から、4点質問と意見がある。
1点目は5ページの共同生活援助について、グループホームが中心ということだが、伸びてはいるが計画値に至らなかったという辺りが、器はあるがニーズが少ないということなのか。ニーズはあるが器が追いついていないのか。
2点目は移動支援事業について。ご家庭で不安定だったりして登校が一人では無理あるいはスクールバスの中で色々なことがあって乗りにくいという児童が確実に何人かいらっしゃる。登校支援に付けて頂けると、学校に行けるようになるという生徒さんがいるのは確かです。その辺の事情を伺いたい。
3点目は放課後等デイサービスについて。15年ぐらいで下校のあり方が様変わりをしている。放課後ずらっと校庭に車が並ぶという状況で、この先もおそらく増えることはあっても、横ばいや減るということは考えにくい。ご家族もご本人も生活が広がる素晴らしい事業だと思うが、29年度の計画値が実績値より低くなっている理由を伺いたい。
4点目は障害児療育支援事業について。家庭の療育で困っている保護者の方が、たくさんいらっしゃるのは実感としてあるが、私の主観としては利用者が非常に少ないと思う。事業の中身をもう少し教えて頂けるとありがたい。
(事務局)
1点目の共同生活援助について。グループホームについては、新しくできるとすぐ一杯になる実情である。障害の特性にもよるが、グループホームが向かないという方もいらっしゃる。発達障害・精神障害の方で、一人暮らしでヘルパー支援を受けた方がいいという方や、グループホームを試してみたけど、集団生活よりも一人暮らしの方が良いといって、退所される方もいらっしゃるので、空きが出ることに対して次の人が入る。または、新たに整備された所に対して募集をかけると、どんどん埋まっていくという状況である。希望される方のニーズには、まだ追いついていないという感じはしている。
2点目の移動支援事業における登校支援だが、現状の柏市の基準は、普段登校支援をしている保護者の方が、病気・入院・出産で一時的に生徒さんに付き添うことが出来ない場合と、訓練目的という言い方をしているが、一定期間ヘルパーと登校ルートを確認することで、一人で登校できるようになるということが見込まれる方に、期間を区切って利用して頂いているというのが実情である。
ただ、委員からご指摘があったように、障害のないお子さんの一般的な登校と比較すると、特に重度の障害のある方は、学年が上に上がれば自力で登校できるようになるかというと、そうではないというところがある。
そういう中で、登校支援に関するご意見・ニーズは非常に高まっており、保護者の方が一時的な理由で出来ない場合以外に、要件を広げて欲しいというご意見は伺っている。事務局としてもご意見は非常に重く受け止めている。近隣では船橋・松戸が、実際に登校支援を開始しておりますので、近隣市の実施状況を踏まえながら、今後研究していきたいと考えている。
3点目の放課後デイサービスの28年度の実績値と29年度の計画値については、ここにある3か年の計画値の出したタイミングによります。平成27〜29年度までの計画値は、平成26年度の専門分科会で、ご審議頂いて出している数字になり、その時点で参考に出来る直近の実績は、25年度の実績までを参考に見込んでいる。
放課後デイサービスは、柏市だけではなくて全国的な傾向として爆発的にこの2、3年で増えている。反省も含めてではあるが、3年前に向こう3年の計画値を立てるときに、放課後デイサービスがここまで爆発的に増えるということは、予想を遥かに上回る伸びを示したということから、28年度の実績値が既に29年度の計画値を上回ってしまっているという状況になっている。
計画値としては、3年目にご審議頂いたことを元に公表しておりますので、計画値を修正するというのは、今回の次期に向けての向こう3年で修正をしていく、また新たに設定していくという考え方になる。30〜32年度までの3か年の計画値を見込む場合の最後に参考に出来る実績が28年度になる。29年度の実績を待っていたら、30年度からの計画は立てられませんので、28年度までの実績の部分を事務局としても、今後検討していきたい。
4点目の障害児療育支援事業について、在宅の障害児に対して療育を施すという視点で、主に3つの事業がある。
1つ目は外来。障害児の方が家族を含めて、そこに来て療育を受ける。2つ目は訪問。事業者が家庭を訪問して療育を施す。一番大きなのは3つ目の巡回支援。保育園・幼稚園を巡回して気になるお子さんを専門職の方がみて、施設にアドバイスをするもの。外来や訪問の件数は微増だが、巡回については、幼稚園からの要望があり、件数は伸びている状況である。
(委員)
4ページの機能訓練・生活訓練について。機能訓練については、県外の国立施設利用者とあるが、この施設とは例えばどこか。
(事務局)
所沢にある国立リハビリテーションセンター等を指している。今のところ、柏市は埼玉の機能訓練を提供している国立の施設を使われている方が多い。
(委員)
柏市の教育福祉会館1階に機能訓練室があり、申し込んで利用している。本来、機能訓練というのはかなり重要なことで、訓練室を揃えて、行政レベルで支援をしなければいけないと思う。利用している人が計画値では2人となっているがこんなに少ないはずはないと思うがどうか。
例えば、柏市内の機能訓練室を利用している人は何人ぐらいいるのか。
(事務局)
私共で実施しているのは、リハビリ倶楽部ステップというもので、月3回・週1回、毎週水曜日の午前中に実施し、年間だと35〜40回になる。医学療法士と看護士が、10時頃に申請のあった方の健康チェックをして、身体状況を維持又は落ちていかないようにリハビリというか、一緒に膝を動かすなどをしている。
(委員)
そういうものがあったら、次年度の参考のために実績の中に入れておいてほしい。これは非常に誤解を招く。
生活訓練については、施設職員は訓練生がいるというのは分かっている。最近は訪問型で、そこに行かないけれども何とかして生活訓練をしなくてはいけないということで、全国的に訪問型が流行っている。今度の計画の時に表面に表れることだけではなくて、どうやったらニーズに応えられるかが、これからの議論になると思うので、施設だけではないということをご理解頂きたい。
(委員)
機能訓練の数値で、国立リハビリテーションセンターではなくて、柏市のリハビリ倶楽部ステップ等を利用していらっしゃる。おそらく子供達も利用しているのか。
(事務局)
以前は、今でいう障害施設事業所として認定を受けていた。現在は、総合支援法の生活訓練事業の位置付けで、在宅又は施設を実際に利用している方に対して、機能維持を目的として水曜日の午前中に希望のある方、集団の中で一人一人やる取り組みが実態である。
(委員)
では、ここにある国立リハビリテーションセンターの機能訓練とは全く別ということ。これは活動内容なので、どこかの数値に上げておいた方が良いと思う。
(事務局)
生活訓練事業の数字は以前出させて頂いているが、そこら辺も見えるような形が必要かと思っている。
次期ノーマライゼーションかしわプラン(平成30~32年度)の骨子案について
(資料2に基づき、事務局から説明)
(委員)
書いてある重点施策を読むだけでは具体的な内容がイメージできない。もう少しイメージできるような形には出来ないか。
また、そこに書いてある施策と最後のページの「第5期柏市障害福祉計画の体系」との連携がいまいちよく分からない。
(事務局)
ノーマライゼーションかしわプランは、実は2つの計画を併せ持った計画となっている。元々は最初の方にある重点施策や、ここでいうところの第1章〜第3章までが障害者基本法に係る基本計画部分で独立していたが、最後の1枚というのは、サービス量は目標を持ってやりなさいという国のサービス量の項目が定められた福祉計画部分を一緒にあわせたものとなっている。
基本目標はこのような形で、何々を推進して行きますというような具体的な施策を表し、それに対して最後の表は、それに付随する数値目標を示しているものである。
障害者のサービス量を計る指標と、例えば拠点を作るだとか、グループホームを作るだとか、ライフステージ毎にといったような目標の部分と、両方とも施策として必要だがそれぞれ別のものである。両方とも入れているが、今の計画から関連性が分かるように、ここはどこに当たるということを分かるような形でまとめている関係で、その辺が分かりにくいと思う。
重点施策については、現行計画ということで第2章重点施策という形になって、重点施策が3つある。相談支援体制・在宅生活を支える基盤整備・就労支援体制の充実をやりますという中で、ここの項目を進め方と実績と前回のニーズ調査、今回はこの名称について全体の言葉を今後入れていく中で、意見を頂きたく、次回以降は具体的に相談支援体制だと基幹相談センターを中心とした障害児の虐待防止・権利擁護といった項目や、様々な課でどういうことをやっていくか中身を入れ込んだ形で今後作っていく。
次回以降は言葉を入れたものをお示して、その中身について議論して頂くが、障害者基本計画は9年の計画になっており、前期・中期・後期の中の今回は後期になり、先程の基本理念等を計上する形となる。ただ、福祉計画という総合支援法でやる目標は、3年毎に国で実績を示しなさいという項目がある。あとから総合支援法の部分の福祉計画が出たので、両方とも障害計画で別々に数値だけあっても分からないので、それを一緒にした形で一冊のノーマライゼーションかしわプランになっている。
非常に分かりにくいが、そんな形になって今回は重点施策の項目の中で検証はするが、虐待防止法の関係や差別解消法がこの計画を推進した後、差別解消法などが昨年度できて、色々なニーズが出てくる関係で、少し言葉を強くする中で施策を進めていきたいという部分と、前回この計画を作る時に障害児に対するニーズはかなり高い。障害児に関しては、昔は障害福祉法の中に位置づけられていたが、障害の有無に関わらずいうことで児童福祉法の中で分かれる。
ただし、子ども子育て支援計画と整合性を考えていく中で、今回国が示しているのは第1期障害児福祉計画である。重度の障害児を持った方々に対しての目標値を入れるという流れがあった中で、この数値目標と合わせて、子供の部分も何らかの形で重点施策に入れた方が良いのではないかという自立支援協議会の意見があり、ここに入れさえて頂いた。
3つの重点施策をするうえで、高齢分野や地域包括ケアで、現行で進めているものが、我が事丸ごとと言われるように全体の地域包括ケアの中で、地域との共生という前提の流れがあるので、包括支援センターに児童の待機入所を加えたような地域生活拠点が出来てきたので、目標も新たに入れた方が良い中で皆様にお示しをし、この考えについてご意見を頂き、ある程度考えについて微調整できれば、具体的な中身を入れ込んだものを作って皆様に施策内容等の意見を貰い、作っていきたいと考えている。
(委員)
細かいサービスではなくて全体ということなので、感じたことと質問する。
基本理念の「みんなでつくる みんなで暮らせるまち かしわ」は、本当に素敵な言葉だと思うし、このまま継続して下さることも良いと思うが、この基本理念の「みんなでつくる」の「みんな」は誰か。みんなでというのは、たぶん市民一人一人がつくるという意味で書いているのかと思うが。
差別解消法等が施行になって初めて計画が出来るということで、そのことが反映されていますが、はっきりと自分達に向かってこない感じした。
アンケート調査結果を見たときも、障害差別解消法を知らない人が7割という結果だった。これについては、私共、障害当事者や親の会にとっては、ここにある基本的な考え方の中に本当にきめ細かいサービスや施設整備を書いて下さっているのは、本当に嬉しいし有難いが、やはり車の両輪のように、「みんなでつくる」「市民一人一人がこのことに関わっていく」という姿勢を、市としてはっきりと示して頂けたら良いと思う。
是非、柏市の施策の中に、柏市は障害者に差別をしないということを指し示して頂きたい。
(事務局)
団体の方々に協力をして頂きながら意識啓発を進める中で、障害があっても無くても共生社会を市民みんなでつくるという形を目指し、具体的な意見を聞きながら、中身について議論していきたいと思う。
7 傍聴者
1名
8 次回開催予定
平成29年10月5日(木曜日) 午後1時30分から
ウェルネス柏4階 大会議室