平成27年度第1回柏市健康福祉審議会障害者健康福祉専門分科会会議録

1 開催日時

平成27年7月16日(木曜日)午後1時30分から午後3時30分

2 開催場所

柏市役所本庁舎5階 第5,6委員会室

3 出席者

審議会委員

川眞田喜代子委員(会長)、金江清委員、小林正之委員、齊藤泉委員、佐藤嘉二委員、鈴木五郎委員、鈴木美岐子委員、中野しのぶ委員、渡部利一委員、

事務局

事務局出席者
所属 氏名

保健福祉部

部長

下 隆明

高齢者支援課 課長 秋谷 正
福祉政策課 課長 永塚 洋一
生活支援課 課長 酒巻 薫
福祉活動推進課 課長 佐藤 髙市
障害者相談支援室 室長 石田 清
障害福祉就労支援センター 所長

宮本 大

こども部 部長 秋山 享克
保育運営課 課長 宮島 浩二
こども発達センター 所長 関口 洋一
保健所総務企画課 課長 平島 雅治
保健予防課 課長 戸来 小太郎
地域健康づくり課 課長 髙木 絹代
教育研究所 所長 内田 守
障害福祉課 課長

小川 正洋

4 議題

  1. ノーマライゼーションかしわプランの評価・進捗管理について
  2. 第3期柏市障害者基本計画(前期計画)の総括を踏まえた今後の進め方について

5 議事

(1)ノーマライゼーションかしわプランの評価・進捗管理について

〔資料に基づき、事務局から説明〕

  • 委員:特に問題なし。 
  • 委員:これはこれで良いが、身障・知的・精神がこの4年で手帳を持つ人たちが増えている。全国平均と同じだが、精神が64.5%と異常に増えているのが不思議。理由を調べてみた結果、一番大きいのは、障害福祉サービス等の充実などのメリットがあるから増えたのではないか。定量的数値の分析だけでなく、背景分析も視点に入れても良いのではないか。相談機関の統計や背景も併せて分析していただきたい。
  • 委員:団体とか事業所も集めて主旨を説明してほしい。役所だけだと空回りする可能性がある。

(2)第3期柏市障害者基本計画(前期計画)の総括を踏まえた今後の進め方について

〔資料に基づき、事務局から説明〕

  • 委員:ライフサポートファイルは今どれくらい作られているのか。個人情報が含まれているが、保管はどのようにしているのか。
  • 事務局:今正確な数字は持っていないが、対象者全員に一斉に配布しているものではなく、希望する方や相談支援専門員がついている方からじわじわと広めていくように、配布している。配って終わりという形式にはしたくない。配布を希望する親に対して説明し、支援員と一緒に考えながら使ってもらえるようにするため、現在の配布数は100~200部ぐらい。また、管理の仕方についてだが、母子手帳のように両親に持ってもらう。関わる機関が変わるごとにそのファイルを見せて、経過が分かるようになっている。このファイルを先行して実施している自治体もあるが、転入してきたときに持ってきたことはない。転出するときに持っていってもらえるようにしたい。 
  • 会長:就学前に保育士や医師に書いてもらう個別の教育支援計画とは違うのか。
  • 事務局:形としては、製本された冊子ではなく、リングファイルとなっていて、基礎情報をまずファイリングし、情報をその中に追加していく形のものである。個別の支援計画はファイリングされるものの一つかもしれない。
  • 会長:成長に伴い、ずっと持っていくものであり、個別の授業等の指導計画もどんどんそこにファイルされていくものになるのか。
  • 事務局:幼児から配布し、学校に入学するときなどに見せて、先生が分かるようにするもの。それによって円滑な支援に繋がる。個別の支援計画などもそこに追加されていき、高校生になり、卒業後成人になったときの支援者までバトンを引き継げるとよい。
  • 会長:就学前にも、サポートの記録等の個別の支援計画がある。保育士や医師などの関係者が書いたものである。それにプラスして学校で受けた支援なども追加され、卒業時には、移行支援計画という施設につなげるものがある。それとは別のものなのか。
  • 事務局:ライフサポートファイルは、あくまでも情報を集約させるツールである。障害福祉サービスなどの情報も追加されていく。
  • 会長:ファイリングする量が多い子の場合は、2冊になる人もいるのではないか。
  • 事務局:一斉に配るのではなく、希望する人に対し、個別に配布し、じわじわ広げていく形にしたのは、運用の中で改善していきたいと思いもあったためである。制度を多く受けている人はファイルが厚くなってしまうので、親の意見を聞きながら改善していきたい。
  • 会長:個別の教育支援計画と同じようなものを市役所が主体的に配っているのか。親たちに積極的に使ってもらうようにしているということか。
  • 事務局:計画のP97にも書いてあるとおり、インクルーシブ教育システムの構築の一環として、ライフステージ、環境が変わっても、適切な支援や指導が継続して受けられるよう福祉と教育の連携による一貫した支援体制ができることを目指しているもので、教育研究所やこども発達センターと連携してやっているものである。
  • 会長:同じようなものをいっぱい書くという感覚がある。
  • 事務局:今後はよりよい負担のない形で連携していく。
  • 委員:ライフサポートファイルが広く使われているということが認知してもらえれば、医療機関等でも使えるが、実際のところあまり認知されていない。もっと周知したほうがよいのではないか。
  • 会長:保育士が書くのか誰が書くのかと親は悩んでいる。市で整理し、皆が書くような体制にしていただければとてもいいものができるのではないか。
  • 委員:障害者の虐待防止・権利擁護についてのサービス提供事業所に対しての意識啓発はどのようにしていくのか。社会福祉施設は規模が小さく、正規職員が10~20年近く異動がないということもあるので、上から目線で利用者に接して虐待まがいのものも起こる可能性がある。市で人事異動の年数などを調査できればいい。本当は法人の規模を大きくして人事異動をできるようにすることが理想だが、本人に自覚させるような対応も必要。構造的に権利侵害が起きやすくなっているので、事業者への働きかけのあり方を検討してほしい。
  • 事務局:柏市にも数件虐待の通報がある。25年度の袖ヶ浦の事件を受け、26年度には権利擁護部会を中心にし、5回の虐待防止啓発研修を行った。5回中4回は現場スタッフ向けのもので、全5回で180名近くの参加者がいた。グループ分けをし、色々な施設の人が交わり、事例を通して権利擁護の意識を高めている。今年度も引き続き実施していきたい。
  • 委員:ライフサポートファイルについて、保育所にいるが、見たことがない。現在どのくらいの割合で利用されているのか。現場の職員がその存在を認識していないと意味がない。
    また、事業所の人材育成や第三者評価の受診率はどのようか。
  • 事務局:ライフサポートファイルは平成25年度からやり方を検証しながら、少しずつ広げていっている。相談支援専門員がついている方からじわじわと広げていく予定。先ほども言ったが、25年度に40~50部ぐらいから始め、現在は100~200ぐらいの利用者がいるが、配っておしまいという形にはしない。療育支援が必要なお子さんに徐々に広まっていけばいい。全員配布を目指すわけではなく、必要とする人に配布していきたい。
     相談支援専門員の人材育成は、第3者委員会のレベルまでいっていない。相談支援事業所に対し、月に1回定例の研修を行っている。月ごとに自立支援協議会においてテーマを決めている。事業所間の横のつながりを広げるという意味でも役に立っているのではないか。
  • 委員:特別支援学校等では、在学中に何回も同じことを聞かれたりする。当時ライフサポートファイルみたいなものがなかったので、記録しておかないと書けなかった。同じことを何回も聞かれるのを何とかしてほしいという声はあった。学校にいる間は基本的な情報は変わらないかもしれないが、子どもは成長するので、記録しておかないといけない。卒業後は成長的には平行線をたどるような感じだが、精神的な変化はある。親の目線、所属での記録など主な記録が残っていればいい。卒業後は、事業所によって、ほしい情報が違うので、同じ記録が必ずしも使えるとは限らないが、参考として使える。細かい記録はいらないが、通っている先生のコメントなど主なところを残しておけたらいい。サポートファイルはこのような記録を残していけるので、有効なものであると思う。
     計画相談の質の向上についてだが、相談支援専門員も親も計画を立てて終わりの方が多い。困ったことがあったら知人に相談するという人が多いので、相談支援専門員に相談するということを啓発していくべき。実際に計画相談を受けた人は、いろいろな課題が浮かび上がってくると思う。その出てきた課題を自立支援協議会等で情報を共有し、検討してもらえたらいい。
  • 委員:障害の相談員をしているのだが、3ヶ月の乳児についての相談があった。同じような体験をした親の体験談等を交えてアドバイスをしたが、母子手帳等とつなげてもらえたらいい。
  • 会長:ファイルそのものはよいものなので、今後関係機関と連携しながら使っていってほしい。
  • 委員:日常生活圏域については、柏市は大きく分けて7地区あるが、委託相談支援事業所は5つしかない。2地区残っているが、増やしていくのか。そもそもない地区があっていいのか。
  • 事務局:この委託相談支援事業所を始めた当初は、障害の種別ごとに作っていった。例えば、たんぽぽセンターは精神、沼南育成園は知的、シャルは発達障害というように、各事業所で得意な障害の分野がある。しかし、複数の障害を持っている人がいるので、障害種別という考えから圏域という考えに移行した。現在、圏域を目安にしているが、完全な地域担当制はひいてはいないが、偏りの無いような配置に気をつけている。今後の課題として、空白の2地区については、事業所間の力量や地域間の調整が必要となってくる。

〔資料に基づき、就労支援の強化の充実について事務局から説明〕

  • 委員:課題3として挙げられている多様な就労形態への支援だが、その対策として、工賃が低いといわれているが、工賃を上げるために受注作業がほとんどである。単純作業が出来る人ならいいが、苦痛になることもある。事業所によっては、自主商品を売るのが難しいことがある。福祉ショップの支援とあるが、どこを支援しているのか。単純作業にとどまらず、楽しんで仕事が出来るような商品開発をしてほしい。
  • 事務局:福祉ショップというのは、かしわっ葉、ウェルネス1階売店、リフレッシュプラザの3つについて、社会福祉法人に運営を依頼し、場所の提供という形で支援している。新商品の開発についてだが、千葉県障害者就労事業支援センターに千葉県・千葉市・船橋市・柏市で補助金を出し、新商品の開発やPR等の研修会を定期的に実施している。その案内を事業所等に周知している。そこをうまく活用してもらえるよう促している。工賃が上がらないということがあるが、市内の工賃の状況は県内と比べると3、000円くらい低くなっている。市内の就労継続B型事業所では、一番高いところが20、000円を超え、低いところでは1、000円台もあり、市内でも差がある。受注の仕事は売上が伸びない。自主生産に移行できればと考えている。売上を伸ばしているのは、食品生産。また、施設外就労等も工賃向上に寄与している。周辺の企業等の情報を配信し、障害福祉就労支援センターが調整役として施設外就労を促している。
  • 委員:精神障害者の雇用の義務化の具体的な内容は決まっているのか。
  • 事務局:具体的な内容はまだ把握していない。恐らく、身体障害者や知的障害者と同じような内容に追加していくような形になるのではないかと考えている。同時に理解も進めていく。

〔資料に基づき、居住環境の整備について事務局から説明〕

  • 委員:平成29年度までには地域生活支援拠点1箇所整備とあるが、規模や内容、場所の予定はあるか。
  • 事務局:現在検討中である。今年度中に具体的な計画を示したい。

6 その他

重度心身障害者医療費助成制度の現物給付化について

〔資料に基づき、事務局から説明〕

7 傍聴者

2名

8 次回開催予定

平成27年10月29日(木曜日)午後1時30分から

いきいきプラザ 研修室