平成27年度1回自立支援協議会議事録

平成27年度第1回柏市自立支援協議会議事録

開催日時

平成27年5月29日(金曜日) 午前10時から午後12時10分

開催場所

教育福祉会館 2階 大会議室

出席者

委員

松井会長、渡部副会長、綿貫委員、大久保委員、市岡委員、関口委員、柴崎委員、戸井田委員、吉川委員、竹内委員、中野委員、門脇委員、平山委員、佐藤委員、寺尾委員、飯塚委員、永桶委員、鈴木委員、坂口委員、後藤委員、新福委員,

欠席者

西脇委員、松村委員

事務局

  • (保健福祉部)
    下保健福祉部長
  • (障害福祉課)
    小川障害福祉課長
    阿知波専門監 
  • (障害者相談支援室)
    石田障害者相談支援室長
    佐久間担当リーダー、大川原担当リーダー、小原副主幹、長谷川副主幹、星主事、瀬下主事
  • (障害福祉就労支援センター)
    宮本障害福祉就労支援センター所長、野村担当リーダー、廣藤副主幹

議題

  1. 平成27年度自立支援協議会について
  2. 計画相談支援・障害児相談支援の進捗状況及び対応について
  3. 各部会報告
  4. ノーマライゼーションかしわプラン について
  5. その他
  • 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について 

傍聴者

なし

会議録

平成27年5月29日 午前10時開会

議事

  • 事務局 始めに事務局から今年度新たに委員となった方を紹介する。 精神障害者家族会よつば会が山下委員から寺尾委員へ。発達障害支援室シャルが細田委員から関口委員へ。かしわ障害者をむすぶ会が田中委員から柴崎委員へ。柏市自閉症協会が松井委員から坂口委員へ。はたらく部会の部会長が 富澤委員から佐藤委員へ。新たに委託相談支援事業所ティーダの後藤委員が加わった。

議題1 平成27年度柏市自立支援協議会について

松井会長 はじめに確認したいが、会長,副会長の任期は2年なので、そのまま継続となる。議題の1と2について、事務局から説明していただきたい。

(事務局)

  • 平成27年度の自立支援協議会の委員は名簿のとおりである。運営委員会は〇のついているメンバーとなる。委託の相談支援事業所は1ヶ所増えて5ヶ所になっている。部会は相談支援部会、はたらく部会、こども部会、権利擁護部会の4部会体制であり、相談支援部会の中の事業所連絡会の位置づけで、グループホーム連絡会を実施していく予定である。
  • 全体会は今年度は年3回で、5月29日(金曜日)、10月15日(木曜日)、2月8日(月曜日)と日程を決めている。事務局の担当者は資料2ページの下の表に示されている。3ページには自立支援協議会の組織の全体図を載せており、この図のとおり運営されている。新たに委員になった方への参考として、平成26年度の開催実績の一覧表を添付している。
  • 柏市では全体会で課題を出し、部会の中で議論してまた全体会に挙げていくという仕組みをとっており、部会も活発に開催されている。平成27年度も部会と全体会という体制で進めていく。
  • 松井委員 ここまでで何か質問はあるか? (特になし)

 

議題2 計画相談支援・障害児相談支援 ー 進捗状況及び次年度以降の対応について

(事務局)

  • 昨年度から大きな議題となっていたが、今年度から福祉サービスを受けるためにはサービス利用計画が必須となる。協議会では毎回計画作成の進捗状況を確認している。3月と4月を比較すると、進捗状況が5%伸びている。100人以上の方の計画作成がされたということで、月単位で5パーセント上がった。
  • セルフプランは昨年度8月から件数が伸びている。3月から4月にかけて倍増しているが、暫定的にセルフプランで対応した方については、計画が必要に追いついていないという課題も出てきている。 
  • 松井会長 何か質問はあるか?成人の新規はセルフプランが事実上大多数を占めて、苦しい中でやっていくのかなと感じる。27年度の柏市の5月の状況はわかるか。

(事務局)

  • 5月分の状況はまだ集計していないのでお答えできない。
  • セルフプランの傾向としては二つある。一つは計画相談を希望しているが、どの相談支援事業所も混雑しているため、やむを得ずセルフプランで対応したもの。もう一つは就労系の事業所に通所する精神の方等が、自分のことは自分で決めたいとしてセルフプランを作成したもの。自分で作成することによって、振り返りが出来てよかったとの感想もある。3月から4月にかけてセルフプランの作成として上がってきたのは、暫定的な対応として作成したものが多い。事業所が作成支援を進める中で、セルフプランを作成したという例もある。
  • 相談支援事業所の件数が足りないので、計画相談の希望者が受けられない状況があるが、4月から新たに計画相談事業に参入したところもある。また、現在の計画相談を実施している事業所でも件数の少ない事業所もある。どのように受け入れてよいかわからないという事業所の不安については、相談支援部会などで、事業所全体の底上げをしていきたいと思っている。
  • 松井会長 何か質問はあるか? (特になし) では部会報告に移る。相談支援部会からお願いしたい。

議題3 各部会報告

(相談支援部会 大久保委員)

  • セルフプランの立案支援については、今年度から委託の役割の一つになっている。計画相談希望だが、やむを得ずにセルフプランという方についても、作成支援をしていきたい。 事業所の作成支援については、、事業所からこのように書けと言われたという話もあり、懸念しているところもある。計画相談はサービスありきではなく、本人の課題をまず確認するべきである。
  • 5月15日(金曜日)に第1回相談支援部会を開催した。サービス等利用計画・障害児支援利用計画の進捗は4月末現在で75パーセントであり、昨年度末から約50件で新規立案が進んでいる。現在のペースで進めば、全員に利用計画を作成することが可能であることを確認した。 相談支援部会は基幹相談支援センターと委託相談支援事業所を含む、各相談支援機関での情報共有、関わりの妥当性についての検討、連携の円滑化を趣旨として、今年度から2ヶ月に1回開催する。各委託相談事業所で関わっているケースで、困っていたり市役所と情報共有したいケースについて事例検討を行った。
  • 相談支援連絡会は、今年度も地区別開催を実施していく。また研修についても、相談支援専門員の習熟段階や障害種別ごとの相談対応等、計画的に人材育成を図る内容で企画することになった。今後の予定と役割分担を確認した。ワーキンググループである相談支援連絡会では、2月12日、2月20日、3月20日に意見交換を行い、4月27日に情報提供を行った。
  • 地域移行支援協議会は2月24日、3月27日、3月28日に実施した。
  • 今後の活動としては、7月に第2回相談支援部会を予定している。障害者相談支援連絡会では、毎月第3金曜日を基本に開催する。5月には初任者向けの基礎研修を予定している。また、地域移行支援協議会は年間6回の開催を予定している。
  • 松井会長 何か質問があるか? (特になし) では、はたらく部会お願いしたい。

(はたらく部会 佐藤委員)

  • 今年度は運営委員会を設置して検討課題を集約し、一般就労及び福祉的就労分科会で具体策を検討する。メンバーは部会長、副部会長、商工会議所、柏特別支援学校、医療機関(柏メンタルクリニック)、就労移行支援事業所、就労継続支援A型及びB型事業所で構成する。各課題に関する実行案を検討するため一般就労分科会と福祉的就労分科会を再編成した。
  • 4月21日に第1回全体会を開催し、今年度の運営方針や運営委員会のメンバーを選出した。また、5月15日に第1回の運営委員会を開催し、就労支援体制のあり方等について協議した。今後は6月3日に臨時運営委員会を開催し、行政と民間の事業所の役割分担等について話し合う。6月21日に福祉的就労分科会、6月26日に一般就労分科会を開催予定。
  • 松井会長 ご質問、ご意見はあるか?
  • 大久保委員 はたらく部会で分科会が設置されたのはよいと思う。ただ、福祉的就労分科会のメンバーに医療機関が入っていないのは疑問。医療機関の福祉的就労に関する理解は乏しい。退院支援をする時に、ドクターが福祉的就労を知らないこともある。是非、福祉的就労の理解を深めるためにも、医療機関にはそのような働き方があることを周知していただきたい。
  • 佐藤委員 確かに医療は一般就労だけが関わるのではなく、福祉的就労の取り組みを知ってほしいところもある。今度の運営委員会で医療機関の意見をもらい、この一年間で整えていけたらと思っている。
  • 松井会長 他に質問はあるか? (特になし) ではこども部会の報告を行う。

(こども部会 松井会長)

  • 資料として提出された部会報告に少し補足説明させていただきたい。4月30日に第1回こども部会と事業担当者会議を合同で開催した。多くの方が参加する会議となった。まず事務局から、3月末での障害児通所支援や相談支援の決定数を報告した。また、放課後等デイサービス ガイドラインについて、自己評価表も作成されているので、事業運営に役立てていくことを確認した。さらに、平成27年度障害福祉サービス等報酬改定についてもポイントを説明した。
  • 早期担当者会議では、今年度のテーマとして、一体化した幼稚園・保育園の巡回の推進とともに、ライフサポートファイルの検討があげられた。より円滑に進めていくため、今年度はテーマとして取り上げていく。
  • こども部会では初めて、柏市教育研究所の所長が参加した。所長からはライフサポートファイルを持つ学齢期の子ども達への学校関係者との連携について力強い言葉をいただいた。
  • 学齢期の子ども達の支援をする児童発達支援事業所の連絡会については、別途の連絡会を持たずに事業担当者会議の中でまとめることになった。課題が出てきた段階で必要に応じて対応する。
  • 医療的ケアの必要な子どもへの対応についてはとても重要で、柏市でも別途検討されている。こども部会では医療的ケアの会議とも調整を行ったうえで、どちらが担当するか調整していくことになった。
  • 今後8月から3回のこども部会が予定されている。その中でしっかりと議論していこうということになった。
  • 松井会長 こども部会の関係で何か質問はあるか? (特になし) なければ権利擁護部会にお願いする。

(権利擁護部会 市岡委員)

  • 4月8日のコアメンバー会議で、平成27年度の権利擁護部会の体制について話し合い、部会長は市岡氏、副部会長は青葉会の楯氏が継続することになった。5月 14日に平成27年度第1回権利擁護部会を行った。27年度の活動方針としては、基本的には前年度の活動を継続することが確認された。虐待の研修についても啓発活動として行うことになった。
  • 平成26年度の虐待受付件数の報告があった。虐待防止法が施行されてから柏市は通報件数としては、千葉県の中でも多い方である。現状では通報件数が多いというのは、啓発・広報が進み意識が高まっていることとしてよい方向に考えたい。今後は件数を減らしていく取り組みも必要になる。
  • 平成28年度から施行される障害者差別解消法について、権利擁護部会でも大きな課題として受け止めている。 権利擁護部会では、障害福祉課のプロジェクトチームと権利擁護部会が情報交換した。その中で今後もプロジェクトチームと権利擁護部会が情報交換しながら、平成28年度の施行向けて広報・啓発活動等でも協力していこうということになった。本日午後から虐待防止法に関する初任者向けの研修を行う。
  • 松井会長 何か質問はあるか? (特になし) では、グループホーム連絡会から報告をお願いしたい。

(グループホーム連絡会 平山委員)

  • 第1回の連絡会が5月15日に実施された。この中で防火設備の基準について、障害福祉課から説明があった。その後今年の取り組みについて話し合った。 昨年度は年3回の連絡会だったが、様々な課題が出てきたこともあり、今年度は5回を予定している。 今年度は研修班、支援班、防災班という3つの課題検討班を設置し、各課題について検証していくことになった。
  • 研修班では、グループホームの職員は勤務時間が違うので、どのように研修を設定したらよいか等について話し合いたい。千葉県内の研修の情報も伝えていきたい。支援班では、土日の休日の過ごし方をどうしたらよいかということを話し合いたい。職員が意見交換しながら、一人一人の利用者にとって、暮らしの場がどうあるべきかを検討していきたいと思う。 防火班では、火災に対しグループホームがどのような体制をとればいいのか、実際に地震が起きた時にどのような対応をしたらよいか、地域との連携をどうすればよいか等について考えたい。避難訓練についても、日中だけでなく、夜職員が一人でいるときの実施をどうしたらよいか考えていきたい。
  • 昨年度、事業所シートを作成したが、今年度も改定をして配布していきたい。グループホームの空き状況についても、連絡会で共有し、相談支援事業所とも連携して対応していきたい。
  • 虐待防止の担当者からは、袖ヶ浦福祉センター利用支援事業と柏市緊急一時保護費等助成規則の概要が紹介された。10月には他市の事業所も含めたオープンでの研修をしたいと考えている。
  • 松井会長 何か質問はあるか? (特になし) これに変わらず、これまで部会報告について何かご意見ご要望があるか?
  • 中野委員 グループホームの空き情報を相談支援部会と共有するということだったが、現在グループホームはほとんどが事業所が持っているものである。事業所以外の方が空いているグループホームに希望を出すことはできるのか。また、最近は株式会社など福祉の業界ではないところの参入も増えており、 サービス利用計画の作成支援等をみても、事業を回転させるような考え方が入ってきているような気がする。そのような事業所の部会への関わり、また柏市としての指導のあり方はどうなっているのかを聞かせていただきたい。
  • 平山委員 相談支援事業所に流したグループホームの空き情報は、一般公募していると考えてよい。それぞれの事業所で近いうちに入所する予定のあるものについては、空き情報としては公募しない。
  • 事務局 グループホームの指定については、法人格を持っていれば可能なので、必ずしも社会福祉法人でなくてもよい。柏市では全ての事業所に均一に指導を行っている。法人の種別に関わらず、一定のサービスが行われていると考えてよいのではないか。株式会社は営利法人なので、営利が目的ということはあると思うが、利用者がグループホームを利用するにあたって、サービスに大きな違いはないと考えている。
  • 中野委員 福祉関係の事業所であればどんな職員がいて、どのような支援がされているかわかるが、事業所の数も増えて見えにくくなっている。新しくできた事業所でも、利用者のサービスは利用されていくので、ベールに包まれているようで不安であり、様子のわからない事業所が増えていくことは気になるところである。相談支援やはたらく部会等にはそのような事業所は参加しているのか。考え方が営利目的にならないでほしいと思うが。
  • 事務局 自立支援協議会の会議にも、株式会社の事業所が入っており、委員にも参加している。株式会社が見えにくいということであれば、柏市の方で管理している情報を開示してほしいということを、事業所にも周知していきたい。
  • 松井会長 株式会社なので、規制がかからないということではなく、株式会社も含めた全ての事業所が税金による給付金を受けて運営している。そのため柏市であれば、事業所の認可等で、障害福祉課の指導を受けることになっている。事業所の立場からすれば、株式会社はよりクリアな運営をしているように感じる。よく見て、どこが利用者にとってよいサービスをしているかで選ぶとよいと思う。事業所の情報についても、柏市のホームページやワムネットでも検索できる。相談支援事業所等に相談してみるのもよいと思う。事業所の立場でいえば、株式会社の運営には見習うべきところもある。
  • 市岡委員 こども部会に要望だが、15歳から18歳までの思春期の方への支援が手薄になっている。子どもの制度の中では対応が難しいところがある。高等部を中退して学校へ行っていない方、引きこもりの方も課題になっているので、こども部会のテーマの一つに加えていただければ。相談支援部会でも話はしているがよろしくお願いしたい。
  • 松井会長 次回のこども部会の中で、そのような話が出たことは伝えたい。幸い今年度は教育研究所も参加することになったので、その点も議題になってくると思う。事務局とも相談したい。他にないか? (特になし) ではここで休憩とする。

~ 休憩 ~

議題4 ノーマライゼーションかしわプランについて

(事務局)

  • ノーマライゼーションかしわプランは、昨年度の委員の皆様のご意見、ご協力をいただいて作成することができた。あらためてお礼申し上げる。内容等について、少し説明させていただきたい。訂正箇所が1ヶ所あり、正誤表をつけて対応している。本日配布した資料は本編約180ページと概要版8ページとなっている。本編は第1章総論から第5章評価までの5章の構成となっている。見直しにあたって工夫した点などを、昨年度意見交換したことも含めて説明したい。
  • 一点目は体系的に整理したということである。本編ではプランの全体構成図や他の計画との関係、柏市の動きや県の動き、計画の位置づけ等を詳しく書いている。
  • 二点目は使いやすく見やすくするため、写真やイラスト等を工夫したことである。また、見開きで見やすい形にした。10ページの柱1の部分で説明すると、左側にニーズ調査結果、国の制度の動向などを記載し、右側に課題や方向性を示している。 具体的に何をやるかということについては、11ページ右下に示すとおり、施設体系別計画の柱1、37ページから48ページを見ればわかるようになっている。
  • 三点目としては、一人でも多くの市民に見てもらえるようにと、フルカラーの概要版を作成した。概要版に沿って計画の内容を説明する。概要版の表紙はより親しみやすいものなるよう、文字だけでなく写真も入れている。イラストの虹は7つの基本方針と希望を表していて、音符は音楽の街かしわを表している。7つの風船の中の写真には支援者、当事者の方が生き生きと働いている状況を載せさせていただいた。
  • 概要版の1、2、3は本編の総論の1ページから27ページの部分をまとめたものであり、計画の基本理念、基本方針、重点施策、7つの基本目標、他の計画との関係性についても分かるようになっている。 また、平成21年から5年間の柏市の障害者の手帳所持者の推移を示している。
  • 概要版4の重点施策は、本編の第2章、27ページから34ページにあたる部分である。相談支援体制の充実、在宅支援を支える基盤整備、就労支援体制の充実ということになっている。
  • 概要版5の具体的な施策の内容の部分では、計画の7つの基本目標に基づいて柱1から柱7までの具体的な取り組みを示している。本編でいうと第3章の35ページから120ページにあたる部分をコンパクトにまとめている。
  • 概要版6の障害福祉計画にあたる、障害福祉サービスの目標を示したものであり、本編の121ページから154ページの内容をまとめたものである。前回の概要版では各年度の数字だけをあげていたが、今回は最終的な平成29年度の数値をあげ、なぜその数値を設定したのか解説をつけている。
  • 概要版7は計画の評価と進捗状況であり、本編では155ページからの第5章となる。計画で定めた進行管理事業等については、PDCAサイクルに基づき評価と進捗管理をしていく。このような形で、全体を知りたい時には概要版、詳細を知りたい時には本編というように使い分け、一人でも多くの方が障害者施策を理解していただけたらと思う。この計画に基づき障害者施策を進めていきたいと思っている。今後とも皆様のご協力をいただきたい。
  • 松井会長 説明ありがとうございました。内容はもう策定されたものだが、推進について何か意見があればいただきたい。この計画の冊子は障害福祉課に行けばもらえるのか。他で手に入れることはできないのか。
  • 事務局 障害福祉課に来ていただければお渡しできる。今は審議会や自立支援協議会の委員、関係部署に配布している。今後は欲しい方には配りたいし、近隣センター等にも置かせてもらえたらと考えている。
  • 松井会長 少なくとも概要版はできるだけ多くの方に見ていただきたい。他に質問はあるか?
  • 永桶委員 以前から問題意識を持っていたことについて話したい。船橋市では平成27年6月から、移動支援について通所・通学が認められることになった。 以前からあいネットにも、通学の支援ができないかという相談がよくあり、社会的な理由で家族が通学の支援ができないという家庭が増えている。家族に代わるサービスがあるかというと高額な負担になることもあり、家族が支援できない時は休ませているという方もいるとのこと。教育の機会を奪うことにならないよう、移動支援の事業について自立支援協議会でも必要性も含めて、プランの実現に向けて話し合っていけたらよいと思い、船橋市の例を挙げさせていただいた。
  • 事務局 船橋市で6月から通学・通所の支援ができるようになったということについては、状況を聞いて参考にしたい。近隣市の動向の中では、昨年度から松戸市が条件付きで利用できるようになったと聞いているし、柏市も条件つきで利用できるという仕組みになっている。通学・通所利用については、普段本人を介助している方が、何らかの事情で介助できなくなった場合に、柏市でも特例として対応しているし、現に利用している方もいる。ただし、日常的に利用できる仕組みにはなっていない。このあたりは近隣市の動向も確認して検討していきたい。
  • 松井会長 かしわプランについては他に何か質問はないか。永桶委員の質問は、今後のプランの実施に関することで、これからも議論していくことになると思う。具体的なテーマについては、運営委員会などでも検討していきたい。次の議題は運営会議の中から出てきたものである。 障害を理由とする差別の解消の推進関する法律がまもなく施行される。事務局からの説明後に、今日参加していただいた方のできるだけ多くから、ご意見をいただきたい。

その他  障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律について

(事務局)

障害者差別解消法の概要について説明する。

  • この法律は、障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本的な事項、行政機関等及び事業者における障害を理由とする差別を解消するための措置を定めることにより、 障害を理由とする差別の解消を推進し、もって全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重しながら共生する社会の実現につなげられることを目的としている。
  • 具体的な概要は、1.国の行政機関や地方公共団体、及び民間事業者による障害を理由とする差別を禁止すること、2.差別を解消するための取り組みについての基本方針を策定すること、3.国の行政機関ごと分野ごとに、具体的な対応等を示す対応要領を策定することの3点である。
  • 法の施行日が平成28年4月1日になるので、柏市では施行に向けて以下のことを検討している。1.基本指針対応要領は、今後配信される国の基本方針を踏まえて策定を検討する。2.普及啓発活動は、障害福祉課だけでなく市の各部局や小・中学校への研修も検討する。3.障害者差別解消支援地域協議会については、権利擁護部会とも連携しながら設置を検討する。この3点を柏市の差別解消法における基本方針と考えていただきたい。
  • あくまでも検討段階なので、まだはっきりと示すことはできないが、権利擁護部会からも意見をいただきたいので、平成28年4月1日からの施行に向けて検討していきたい。
  • 松井会長 権利擁護部会からの意見というのはどのようなものか?
  • 事務局 具体的には、柏市でも策定方針をきちんと定められないかということや、小・中学校という教育機関に対する周知の推進、基本方針の策定は権利擁護部会や自立支援協議会の意見を取り入れながら進めてほしいということだった。
  • 市岡委員 市役所庁内での研修も実施してほしいという要望もあったと思う。
  • 事務局 差別解消法については、障害福祉課だけのことではないので、市役所全体で対応する必要があると考えている。研修会についても検討したい。
  • 松井会長 せっかくの機会なので、差別解消法について、本日参加していただいた方からご意見をいただきたい。 まず障害者団体の方から順番にお願いしたい。

(視覚障害者協会 渡部委員)

  • 25歳の視覚障害の女性でパソコンの資格を取りたいという方がいるが、資格取得の要件として拡大鏡を使わないという規定がある。このような要件は差別解消法に触れるのではないかと思う。補助具さえ使えばきちんと仕事ができるのに、そのような要件があるというのはおかしいと思っていた。法の施行を機会に勉強していきたい。

(自閉症協会 坂口委員)

  • 教育機関への法の周知については、デリケートな問題なので慎重に進めてほしい。教育機関へ誤解を与え、逆配慮とならないようにしていただきたい。障害者差別についてはデリケートな問題なので、まず教師の方にわかってもらう必要がある。また、子ども達に伝える時には、その親が背後にいるということを認識したうえで、誤解の無いよう慎重に進めてほしい。

(中途失調者・難聴協会 鈴木委員)

  • 今自分が困っているのは自転車の問題である。最近住宅地に引越したこともあり、歩いていると後ろからどんどん追い越していく自転車がある。ベルを鳴らされても気がつかないで怒られたこともあり、聴覚障害者だとわからないで言われるのですごく困っている。また、聞こえない人が仕事場で悪口を言われていると誤解して、やめたいということもある。聞こえないと周りの様子がわからないので難しいことがある。

東葛菜の花「高次脳機能障害者と家族の会」 綿貫委員)

  • 高次脳機能障害者の中には、自分の意思を正確に相手に伝えるのが難しい人がいる。同時に相手の気持ちを正確に理解したり、市役所の書類などの内容を正確に把握することも難しい言葉の苦手な方がいる。意思疎通の問題で高次脳機能障害者はかなり困難な現状があるのではないか。

肢体不自由児を育てる会 中村氏(西脇委員代理))

  • 肢体不自由者は車椅子に乗っているので、見た目には障害者とわかりやすいと思う。先日飛行機の件があったが、本人にとっては必要できちんと対応していてもあのようなことになるのは、やはり差別なんだろうと思った。このような制度は、日本だけでなく世界中できちんとしていく必要がある。まだまだ問題はあると思うが、このような場できちんと問題提起していきたい。

精神障害者よつば会 寺尾委員)

  • 精神障害の場合は、一見普通の人と変わらない。しかし、ものの理解、判断の仕方、行動の仕方等で普通の方には届かないところがある。実際何か起こってから、周囲の人もおかしいと気がつくことが多い。本人も自分の障害を恥ずかしがるところがあり、心理的に微妙なところがある。作業所など同じ障害を抱える人の中では話ができるが、理解がないところでは萎縮してしまう。周囲の偏見があるので、本人も家族もあえて障害を隠すところがあり、それが周囲の誤解を生む。 日本ではかなり前から、犯罪が起こると精神異常者だと言われるということがあり、それが本人や家族にも伝わり、周囲から精神障害者と見られるのが嫌だという思いがある。このような誤解や偏見と戦うことが、家族の会にとっても重要なことであった。
  • 啓発についても、関係者は関心を持ってくれるが、一般の市民が興味を示すということにはなっていかない。メディアに対しても働きかけをしているが広まらない。ただし、理解が不十分な中で、精神障害者についての報道だけがされるのも嫌だという心理もあり難しい。行政が行う啓発活動も、そのような状況を踏まえたうえで行ってほしい。本人が講演会などで自分の体験を話す等というのは、良い形だと思う。 そのような形での啓発活動をこの地域でやっていただきたい。本人達はデリケートで、決して簡単に刃物を振り回すような人間ではない。周囲から強く言われすぎて、逆上してたまたま運悪くそのようなケースもあるが、 ほとんどはデリケートで善良な人達ということがあるので、それを踏まえて地域での啓発活動をお願いしたい。

柏市身体障害者福祉会 門脇委員)

  • 皆さんいろいろと大変だと思う。福祉会も新しい方は入らず会員が減ってきている。現在会員も当初の半分くらいになってしまったが、少ない会員でも頑張っていきたい思う。

柏市手をつなぐ育成会 中野委員)

  • 知的障害は目で見てもわかる場合が多いが、一見してわからない場合がある。息子はダウン症だが、だいたいは周囲が好意的に接してくれる。ただ、中には初めて見たような目で見る子どもがいて、視線が胸に突き刺さることがある。なぜこのような目で見られるんだろうと思うが、それが正直な反応だと思う。幼児期には障害があっても仲間として受け入れてもらえるが、大きくなると区別するしだんだん差がついてくる。障害のある方と一緒にいるというのは、とても忍耐のいることなので、当事者も社会に出ていくためには、周囲に配慮することも必要となる。
  • 差別解消や虐待防止もあまりに自己主張しすぎると、わがままと受け取られかねないし、迷惑な存在と受け止められることも多いので、どこまで障害者の意思を主張できるのかというのは難しい。社会の中で、控えめに問題が起こらないように地域の中で暮らしているというのが、育成会でもよく聞く現状である。
  • 本人の意思決定については、家庭の中でも本人の気持ちをどれくらい尊重しているのかということもある。虐待防止法のときもずいぶん研修を積んで、家庭の中でも親が本人への対応を変えていかなくてはならないところがあった。差別解消法についても、差別や偏見など、障害を理解するうえでは、線引きが難しいところだと思うので、周知が必要なのではないかと思う。

戸井田委員)

  • 自分も車椅子なので、周りからは障害者と見られると思う。実の子と一緒にいた時に、子どもだから「お菓子買って」と言ってくるが、自分は親なので普通に怒っていたら、警備員が寄ってきて親子とはみてもらえなかった。一時期、警察沙汰になってちょっと困っていた時期もあった。来年息子が小学生になるので、学校側にもこんな親子がいると理解してもらえるように、今からいろいろと動こうかなと思っている。
  • 松井会長 時間は12時を過ぎたが、何か他に発言をしたい方はいないか。来年4月に向けての施行なので、これから何回か、自立支援協議会に関わらず、このような場があるのかと思う。困り感を含めて、特に当事者団体の方は積極的に発言していただきたい。今日の発言は参加者の意見だと思うので、各団体の方にもつなげてほしい。行政にもよろしくお願いしたい。他になにかあるか?
  • 平山委員 移動支援の院内介助の問題についてお願いしたい。柏市では基本的にはダメということになっているが、できれば医師会に病院内に障害者が来た場合に介助してもらえるように働きかけてほしい。 例えば病院に連れて行った時に、駐車場に車を入れている時など、ボランティアのような方に、診察券の手続きや待合室への移動などの援助をしてもらえれば、院内介助の自己負担を強いる必要はなくなる。個別のケースについては、院内介助も認めると言ってもらっているが、基本的にダメだと言われると、病院の中の支援までは難しくなってくる。障害者が病院に行った時の支援体制については、福祉団体から強く医師会に要望していく必要があり、医療との連携もお願いしたい。
  • 市岡委員 今のことに関連するが、登校・下校の移動支援についても、学校の配慮があれば、使わなくて済む人もいる。学校にも同じように要望をあげていったほうが良い。福祉だけで解決するのではなく、意見交換をしてやっていくというスタンスも必要だと思う。
  • 松井会長 永桶委員の意見も含めて、3つの要望があったということでよいか。是非検討していただきたい。準備された議事はここまでになる。
  • 事務局 以上をもって、平成27年度第1回の柏市自立支援協議会を終了する。

次回開催日

  •  日時 平成27年10月15日(木曜日)午前10時~
  •  場所 教育福祉会館 2階 大会議室

~ 閉会 ~