平成22年度第3回自立支援協議会議事録
1開催日時
平成23年2月25日(金曜日) 午後1時30分~3時30分
2開催場所
ウェルネス柏4階研修室
3出席者
協議会委員
川村周子委員、青山茂委員、木村正巳委員、山下秀徳委員、松井宏昭委員、綿貫吉治委員、西田悦子委員、永桶静佳委員、大久保夏樹委員、市岡武委員、細田智子委員、武田真一委員、古賀芳夫委員、江口絹代委員、平山隆委員、土屋拓委員、中村滋男委員、畑瀬馨委員、杉田明委員、石橋大司委員、田中齋委員、堀内美穂子委員、根本暁子委員、花野井茂委員、瀬間直樹委員
(欠席) 神林保夫委員、原道子委員、櫻井建一委員、池田直道委員、外山義哉委員、倉持幸子委員、青木孝予委員、市毛祐次委員
事務局
障害福祉課副参事(真家松雄)、統括リーダー(渡辺清一)、副主幹(関根淳司)、主査(竹本智子)、主査(河内大悟郎)、主任(森田隆行)、主任(鈴木圭子)、主事(鈴木佑介)
4議題
- 今年度の報告と来年度に向けて
はたらく部会
こども部会
相談支援部会 - 意見交換
- その他(障害者自立支援法等の改正について)
5資料
- 議事次第
- 平成22年度柏市自立支援協議会実績報告
- 自立支援協議会部会報告書
- 平成23年度柏市自立支援協議会(案)
- 家族支援の紹介シート
- 障害者自立支援法等の改正について
6傍聴者
なし
7議事(要旨)
永桶会長
- 今回の協議会の概要説明
各部会から今年度の報告及び来年度の方向性について説明
はたらく部会 杉田部会長
- 今年度は、来年度、柏市就労支援センターが開設することに併せて、働くイメージをつかむための職場実習事業を実施することを検討した。
- 職場実習事業については、実施方法や損害賠償保険等の問題もあるため、次年度、継続して詳細を検討していく。
- 来年度、はたらく部会についてはこのまま継続することとしたい。
- 自立支援協議会全体としては、障害に偏らない配慮が重要である。
- また、運営会議等に障害当事者の参加を促し、当事者の声を聞いていくことも大切であるという意見があった。
- 一般企業への就労ということに焦点をあてて進めてきたが、「働く」ということをもう少し広義に捉えて次年度以降検討していければと思う。
こども部会 松井部会長
- こども部会と言っても対象は広い。初めて障害に気がついた又は発達が気になったという時点から成人になるまで、と網羅的である。
- 障害者自立支援法が改正され、こどもに関しては児童福祉法で対応することとなった。窓口も県から市に移る。今後この影響を大きく受けることとなる。
- 今年度の報告としては、こども部会で、市内の官民合わせた連絡会を新たに作ることとなった。
- 目的は、親や子供のサービスについて、連携できるような仕組みを作るためである。また、連携することによって困難な事例に取り組むことができ、市内の様々な事業所と情報交換を行うことができるためである。
- そこで、部会長及び副部会長から、障害福祉課長、地域健康づくり課長、こども発達センター所長へ提案して、連絡会の組織化を進めてきた。
- こども部会については、来年度も引き続き継続することとしたい。
相談支援部会 山下部会長
- 相談支援部会では、身体障害、知的障害、精神障害だけではなく、発達障害や高次脳機能障害等を対象とする9件の事例を検討した。
- 検討する中で、障害特有の問題より、反社会的な行動等の本人の問題、家族の問題、地域の問題が絡み合ってることがわかった。
- 家族支援については、各機関で家族支援の情報交換をする必要があることを確認し、各機関からの情報をまとめ「家族支援の紹介シート」を作成した。
- ケアマネジメントの充実についても課題として抽出されたため、埼玉県障害者相談支援専門員協会代表の菊本先生に来ていただき勉強会を開催した。その中で、柏市として、相談支援の充実が急務であることを確認した。
- また、相談支援の実務担当者との連絡会が必要なことから、精神保健に特化して実施してきた「相談支援連絡会」を身体障害、知的障害、精神障害、そして発達障害、高次脳機能障害等も含めた障害を対象とした連絡会とし、相談支援部会の中に位置づけることとした。
永桶会長
- 3部会の報告について、質問及び意見等がないようなので、来年度は各部会の提案通り進めることとする。では、次に事務局から来年の4月から施行される障害者自立支援法の改正について概要を説明する。
事務局から障害者自立支援法等の改正について説明
永桶会長
- 法改正により、部会の事例の中でも課題となっていた部分が具体化される。
- また、この自立支援協議会も法的根拠ができ、自立支援協議会で話し合われていることが重要になる。
- 法改正の具体的方法について、市はどのように検討しているのか聞きたいところではあるが、細部についてはこれから検討していくとのことなので、こうなってほしい等の要望があれば伺いたい。
松井部会長
- 重症心身障害児・者の施設については、大人と子供で完全に切り離されるということで良いのか。
事務局
- まだ、国や県から明確に示されているわけではないが、重症心身障害児と障害者を分けていく方向のようである。
松井部会長
- 大人は中核市の柏市、子供は県の対応ということで良いのか。
事務局
- そうである。
田中委員
- 障害福祉計画が平成24年度から第3期に入るが、国はこの時期においても入所施設の数値目標は変えないようである。柏市は県内の入所施設の入所者をどのように地域移行していくのか。また、それに併せて障害児施設にいる18歳以上の対象者をどのように移行していくのか。
事務局
- 詳細については、まだ決まっていない。今後、検討・協議していくことになる。
川村委員
- 成年後見制度利用支援事業の必須事業への格上げに関して、柏市においては、成年後見制度は社会福祉協議会が実施しているが、利用者が限定されている。必須事業になることによって、利用範囲が広くなるのか。柏市として、成年後見制度利用支援事業をどのような方向に考えているのか教えてほしい。
事務局
- 自立支援法にある成年後見制度の利用に関しては金銭的な援助と考えている。
- 今後、成年後見制度の利用者は増えていくと思う。そのため、全国でも広まりつつある市民後見人の育成を委託していきたいと考えている。
川村委員
- 先日、我孫子市でも市民後見人養成講座が開かれたが、やりたいというかたが多く、凄い熱気だった。
- 柏市も補助金の交付等によるバックアップをしていただけるとありがたい。
事務局
- 検討していく
川村委員
- 支給決定のプロセスの見直しについてだが、現状は区分判定の後にサービス計画を立てているが、計画を先に立て、その後区分判定を行うことになると区分判定の意味がなくなってしまうのか。サービス量は限定されないのか。
事務局
- 高齢者の場合、ケアマネージャーが事前にサービス内容を決めていく。つまり、支給決定の前から、どういったサービスが適当なのかを事前に検討し、決定後もその検討結果を継承しながらサービス内容を決めていく。
- 高齢者の場合、限度があるからサービス提供量は制限されるが、障害者には制限はない。そのため、サービスの提供量については増えていくことが予想される。だからこそ、そのかたに合わせたケアマネジメントを適切に行い、サービス支給量を適切に管理していくことが大切になる。
- 詳しい内容については、情報が入り次第お知らせしていく。
永桶会長
- 今後、法改正内容について市が検討していく中で、この自立支援協議会での意見は重要になっていくように思われる。来年度も各部会において、論議を活発にしてほしい。
- 最後に来年度に向けて各委員から一言ずついただきたい。
各委員から一言
畑瀬委員
- 今後もハローワークの立場で、できる限りのことをしていきたいと思う。
市岡委員
- 指定相談支援事業所としての自覚を持って、これからも自立支援協議会に取り組んでいきたいと思う。
土屋委員
- 医療サービスの現場において、生活者の視点でどう医療につなげていけるか、また、逆に医療から福祉事業所へどうつなげていけるかの橋渡しが重要だと思っている。これからも当協議会に参加することで勉強していきたい。
大久保委員
- 改正後の障害者自立支援法が平成24年度から施行されることについて、市としてまだ見通しが持てないということだが、相談を受ける側としてもどういう形になっていくのかとても心配である。
- 相談支援事業所の相談員育成には時間がかかる。
堀内委員
- 改正される法案は多面的であるため、来年度は個別の事例を検討していくことも大切だが、検討の中で抽出した問題点をどのように対処していくべきかといことに重点を置けると良い。
根本委員
- 普段携わっているのが高齢者であるため、障害の事例を通して様々なことを勉強させていただいた。
- 高齢のかたでも医療と福祉と介護、そして行政の連携が重要であるが、障害のかたでも同様であると改めて認識した。
- 障害のかたが高齢になっていき、40歳から65歳になった時に、介護保険にスムーズに移行されていない部分がある。その点を踏まえた上で、来年度の自立支援協議会で何らかの検討をしていければ良いと思う。
瀬間委員
- 生活支援課は今年度から初めて参加したが、生活保護という分野からどういった形で関われるか模索しながらの参加であった。
- 生活保護の分野でも、ニートや引きこもりのかたへの自立助長であったり、家庭の経済的事情から学習機会に恵まれない子供達への支援方法を検討したりと根本的には同じような問題がある。
- 来年度以降もこれらの問題に対し、当協議会で議論したことを内部に反映させていきたい。
花野井委員
- こども部会のほうに参加させていただいたが、来年度以降は、保育園やこどもルーム担当室の参加と分野が拡大されるが、関われる会があればぜひ役に立っていきたいと思う。
綿貫委員
- 以前のはたらく部会で課題としてあがっていた高次脳機能障害者の受け入れ可能な日中活動場所が著しく少ないということに対して、非常に重要なポイントと感じている。もう少し掘り下げて検討していく必要があると感じている。
青山委員
- 昨年度の自立支援協議会ではまちづくり部会というのがあったが、今後も重要な分野だと認識している。
川村委員
- 相談支援部会のケアマネジメント勉強会で話にでた理想的な基幹センターが柏にもできたらいいと思う。
- 障害当事者の保護者が、自ら相談に行く、又は自分で何かをやっていこうという意志が非常に希薄になってきている。
- そのため、このような基幹センターが出来て、しっかりとしたケアマネージャーが沢山増えると良い。
武田委員
- 相談支援事業の経験が少ないため、他の事業所と連携を密にして情報交換ができていけると良い。
細田委員
- 相談支援部会に参加していたが、柏市にある社会資源がどのような物かを知ることができた。
- また、相談支援体制がどうあるべきかを勉強できた。
石橋委員
- 来年度に開設する柏市就労支援センターと様々なところで連携していきたい。
中村委員
- 普段中小企業の経営問題等についてアドバイスをしているため、今回自立支援協議会に参加することで、障害者支援についていろいろと考えさせられた。
- はたらく部会で職場実習事業を進めていくということになったので、来年度以降も協力していきたいと思っている。
古賀委員
- 自立支援協議会で何を議論しているのかがよく分からなかった。自立支援としてどういう風に結びついていくのかが見えない。その辺を来年度見直していただるとありがたい。
- サービス利用計画、自立支援計画、個別支援計画等がどのようにつながっていくのかがわからない。
平山委員
- 自立支援協議会では、事例を通して、当事者に対し総合的にどういうサービス又は支援体制が適切であるかという視点に立って議論してきた。
- 柏市に足りないことをもっと明確にしていくべきだ。
- 地域に必要なネットワークとして、何か困難事例があった時にすぐ集まれるような連携体制があると良い。
- 様々な制度をそれぞれの利用者が使いやすいように柔軟に活用してほしい。
江口委員
- 差別や虐待が疑われる事案で、地域とネットワークを組んだ支援をしていきたい。
木村副会長
- 約2年間参加し、様々な情報を持ち帰り、柏市聴覚障害者協会に報告させていただいた。
- 障害の有無に関わらす、色々なことを議論できたことが重要だったと思う。
- 来年度も自立支援協議会を続けていきたいと思う。
永桶会長
- 今年一年間の自立支援協議会を通して、3つの部会で十分ではなかったかもしれないが、とりあえず今できることとして3つの部会でやってきた。
- それぞれの部会でしっかりと議論したため、来年度につなげる形ができたと思う。委員の皆様の協力の賜物だと思う。
- 来年度からは、法改正を睨みながら、着実に議論していくことが求められていると思う。まだまだ分からないところもあるので情報交換もこれから十分にできたら良いと思う。
事務局
- 全体的な報告、要望等をいただき感謝する。この要望等は今後の施策に反映していこうと思っている。
- 障害者自立支援法の改正もあり、自立支援協議会が法的に位置づけられた。これにより、自立支援協議会の意見を障害者計画へ反映させていくことになる。
- 但し、障害者計画の作成については、健康福祉審議会という機関で検討していくため、意見を反映させていくために十分に調整をしていく必要がある。
- 来年度の自立支援協議会の日程については、追って連絡させていただく。