令和元年度第3回柏市健康福祉審議会高齢者健康福祉専門分科会 会議録
1 開催日時
令和2年2月20日(木曜日)午前10時~正午
2 開催場所
柏地域医療連携センター 1階研修室
3 出席者
委員(敬称略)
須田仁、植野順子、石井美枝子、奥野不二子、金剛寺高宏、平野清、古川隆史、堀田きみ、渡部昭(以上9名)
事務局等
- 保健福祉部長(宮島 浩二)
- 保健福祉部次長兼障害福祉課長(小川 正洋)
- 福祉政策課長(石毛 雅之)
- 社会福祉課長代理(松崎 真吾)
- 地域医療推進課長(梅澤 貴義)
- 高齢者支援課長(宮本 さなえ)
- 地域包括支援課長(吉田 みどり)
- 法人指導課長(渡辺 清一)
- 生活支援課長(矢部 裕美子)
- 健康増進課長(相馬 桂子)
- 柏市社会福祉協議会事務局長(山下 嘉人)
4 配付資料
(1) 事前配付資料
 資料1 第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定に向けた地域フォーラム(仮)について(PDF形式 1,943キロバイト)
資料1 第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定に向けた地域フォーラム(仮)について(PDF形式 1,943キロバイト)
 資料2 第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定のためのアンケート調査について(PDF形式 1,395キロバイト)
資料2 第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定のためのアンケート調査について(PDF形式 1,395キロバイト)
 資料3 特別養護老人ホームの基準改正後の整備について(PDF形式 70キロバイト)
資料3 特別養護老人ホームの基準改正後の整備について(PDF形式 70キロバイト)
 資料4 柏市地域包括支援センターの増設について(PDF形式 684キロバイト)
資料4 柏市地域包括支援センターの増設について(PDF形式 684キロバイト)
 資料5 終活の市民啓発について(PDF形式 5,399キロバイト)
資料5 終活の市民啓発について(PDF形式 5,399キロバイト)
(2) 当日配付資料
 当日資料1 かしわフレイル予防ポイント制度(PDF形式 1,000キロバイト)
当日資料1 かしわフレイル予防ポイント制度(PDF形式 1,000キロバイト)
5 議事(概要)
(1) 第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定に向けた地域フォーラム(仮)について
(高齢者支援課から、資料1「第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定に向けた地域フォーラム(仮)について」に沿って説明。)
(奥野委員)
2040年と言うと随分先の話で、どんな世の中になっているか、私には想像がつかない。私も含めて、高齢者は介護や健康にとても関心があるが、せいぜい10年先ぐらいの事しか想像がつかない。このフォーラムの構成メンバーや年代はどの辺を考えているのか。若い人にできるだけ入っていただきたい。
(事務局)
参加者については幅広い年代を考えている。高齢者の方の計画ではあるが、2040年となると今の40代50代の方が高齢者になっている。今の現役世代の方にも自分事としてとらえていただく必要がある。2040年が一つのピークと考えられるので、そこに直接かかわる方に参加していただかないと、内容の濃いフォーラムにはならない。現役世代の参加も狙っていきたいと考えているので、幅広い様々な場所で周知をしていきたい。これまでは地域で活動をされている方、高齢者の方、関心がある特定の方しか参加しない傾向があったが、今回は普段そういう事に関心のない方、現役世代や子育て中の若い方など、幅広い方に参加していただき、自分たちが住んでいる場所の将来という事を考えていただく機会としたい。またフォーラムそのものに若い方がなかなか参加できないとしても、その意見を伝えていただきたい。インターネットなどを利用して、若い方がアクセスしやすい方法でアンケートを取るという事も検討していきたい。
(奥野委員)
幅広い年代の方、特に現役世代の方に多く参加してもらいたいという事で、大変良い事だと思う。私としては高校生ぐらいの方にも入っていただきたい。ミニレクチャーでは、参加者の方に事前資料を送る事になるか。
(事務局)
事前に送るかどうかまでは詰め切れていない。数字だけ示しても理解していただくのが難しく、説明と一緒でないとデータを正しく理解していただけないと思う。当日資料と合わせてご説明するという形で想定している。もし、事前の方が良いとこの場でご意見いただければ、参考にさせていただく。
(奥野委員)
今回の資料は項目が多くて、説明を聞かないとなかなか理解できない。要点を絞ってできるだけ簡略化した資料を使っていただきたい。グループワークではどうしても最初に発言する方に引きずられる傾向にある。顔触れの中で若い方に先に発言してもらうなど、工夫していただきたい。
20のコミュニティエリアで、支えあい会議を開いている。ぜひこのフォーラムのメンバーの方に会議の後で支えあい会議に参加していただきたい。そういう道筋をつけていただきたい。
(事務局)
確かにその支えあいの方々と、あるいは普段そういう事を知らない、関心がないという方々と相互に関わっていただいて情報を共有する事で、活動する方が増えるのは願ってもない事。いただいたご意見は参考にさせていただく。相互に情報を共有したりご案内したりして、いろいろな方に関わっていただくような仕掛けを考えていきたい。
(金剛寺委員)
地域フォーラムは素晴らしい企画だと思う。このフォーラムは、専門職の方が参加する予定はあるのか。便の悪い地域になればなるほど、交通手段のリクエストが必ず出てくると思う。今、閉じこもり防止などで外へ出るように伝えると、高齢ドライバーの免許の返納の動きもあり、足がないからなんとかしてくれという話になる。それにどうこたえるか。いろんな意見に対して市が答えを持たないといけないと思う。
(事務局)
このフォーラムはお互いに自分たちに何ができるか、行政に何を求めるか、行政は何をやるべきなのか、あるいは地域でこういう事ができるとか、お互いにやるといい事をみんなで考えましょうという場。参加者が行政に対して「これをやってほしい、あれをやってほしい」という要望を出してのやりとりの場にならないようにしたい。当然交通の問題は関心も高く、そのような事を言われる方はいると思うが、そこは工夫して、行政と参加者との一対一のやりとりにはならないようなフレームワークにしたい。
専門職の方の参加については、具体的に決めているわけではないが、あまり機会がないので、非常に良いのではないか。例えば地域包括支援センターの方や、地域の介護に携わる方など、考えていきたい。場合によってはそれぞれの団体の皆様にご協力いただく事になるかもしれない。その際にはご協力願いたい。
(平野委員)
とても素晴らしいと思う。私の子どもが団塊ジュニア世代で、柏市の将来について話を聞くと実は非常に興味を持っている。柏市全体のまちづくりにも関係する事である。様々な動きや現場を行政には知っていただきたい。できれば市議会議員の方にも現場に来て参加していただいて、柏市の20年後のまちづくりに生かしていただきたい。最近私も柏の町を歩いているが、道路に歩道がなく、お年寄りが皆車をよけながら歩いているというひどい状況だと思う。今までの長い歴史でこの町ができてきたので、そういう事がまた20年後に起きないように。長期にものを考えるのは市長や議員の先生方だと思うので、現場を知ってそれを反映していただきたい。
(事務局)
おっしゃる通りで、高齢者の施策が、柏のグランドデザインに近くなってくるのではないかという印象を持っている。そのためこのフォーラムを重要視しているし、ぜひ実のあるものにしたいと思う。フォーラムに、専門職の方や市議会議員の方々にご参加いただきたいという話があったが、もちろん多様な方に参加していただきたいという気持ちがある。一方で、その場に影響力のある方の参加があると、どのような参加の仕方をするのかをしっかり考えないと、特定の人の意見に引っ張られてしまう可能性がある。どのような関わり方があるかは事務局の方でしっかり考えたい。市全体のプランとの整合性については、ちょうど今総合計画の中で、後期基本計画の策定の時期になっている。そのすり合わせも大変重要だと思う。今回はタイミングも合っているので、介護保険事業計画と整合性を持たせて、市全体のプランの中にしっかり位置付けたい。
(平野委員)
議員については、オブザーバーでもいいと思う。
(渡部委員)
「〇〇してくれ」という話にならないよう、もっと広い視野で「自分たちであれをやろう、これをやろう」という支え合いの精神がこの中でできるといいと思う。メンバーはいろいろな方がいれば結構だが、できるだけ一般の市民で、日ごろ声が反映されていない方の声も大切なポイントだと思う。その辺の設定はどうなるか。行政の方はどのようなメンバーになるか分からないが、福祉関係の部門だけでなく、まちづくり、環境整備もしなければならないという事になると、他の部署の方も必要ではないか。行政の方はどう思われているか。一番地域の事が分かっているのは町会の方なので、この方々にも入ってほしい。
(事務局)
一般の市民の方の参加について、今まで参加していただけなかった方なども含め、できるだけ多くの方に参加していただきたい。市の職員がどこまで関与するか。福祉の分野だけではどうかというご意見だが、今のところは保健福祉部で運営についてはやっていこうと考えている。他の部門の職員が参加するかどうかについては、今後相談していきたいが、恐らくまちづくりにかかわるハードの面へのご意見などは当日出ると思う。少なくとも結果については関連する部署で共有して、出てきた意見を伝えたい。町会自治会の委員や役員の方にも呼びかけさせていただきたい。
(須田会長)
どのような形でグループワークをするのか、誰がファシリテーターをつとめるのか、既に考えているのか。
(事務局)
細かいところはこれから詰めるが、ファシリテーターとして、市内の地域包括支援センターの方にお願いできないかと考えている。顔の見える関係会議で、医師、歯科医師、ケアマネジャー、介護の方など、多職種の方々で勉強するグループワークをしているが、その中で地域包括支援センターの方が普段ファシリテートしてくださっている。慣れていらっしゃるし上手に導いていただけるので、お願いしたいと考えている。
(須田会長)
開催にあたっては、十分に準備して入念に詰めておかないと、やっただけで終わってしまうので、準備は入念にしたい。
(事務局)
具体的に何をどうするかは、これから詰めていくので、アイデア等をいただければありがたい。
(須田会長)
テーマが大きく時間も限られているので、話題を広げすぎたり話し合う論点をいくつも用意したりすると、なかなか難しい。話し合い自体に慣れてない方が多いと思われるので、一時間ぐらい話をした後にやっとエンジンがかかるというイメージを持っている。工夫していただけたらと思う。ワールドカフェ方式がいいのではないかと個人的に思う。柏市の姿勢が見えて良い取り組みだと思うので、ぜひお願いしたい。
(2) 第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定のためのアンケート調査について
(高齢者支援課から、資料2「第8期柏市高齢者いきいきプラン21策定のためのアンケ―ト調査について」に沿って説明。)
(植野副会長)
先ほどご説明があった通り、ケアマネジャーの従事期間2年未満では研修にあまり参加していないという結果に驚いている。かねてから介護支援専門員協議会として、経験年数別の研修の要望が多いが、実際は実施できていないというところが課題としてある。協議会単体で行うことは難しいところがある。その辺りは市の力を借りたいと思う。
14ページ の充実させるべき総合事業で、「移動支援」について「当てはまらない」「無回答」が多い。しかし、他のところでは送迎等が問題になっているので、移動支援で「当てはまらない」「無回答」が多いのは、おそらく知らないからこのような結果ではないかと思う。柏市でも移動支援の充足は必要だ。
介護サービスの充足度について、13ページの「充実させるべき介護給付」(5)の訪問リハビリテーションは「充実している」という解答が多いが、これは特区の力が大きいのではないか。今後特区の継続が厳しいかもしれないという声があるが、充実しているから考えなくてもいいという事ではなく、特区の継続が難しい場合も考えていただきたい。
(事務局)
研修の支援については、ぜひ協力させていただきたい。共に企画をしていければと思う。引き続きよろしくお願いしたい。総合事業について、柏市であまりメニューがないところが「あてはまらない」という回答につながるのかもしれない。関係部署や地域の声なども調整してはいるが、いい知恵が見つからない。こちらも引き続き検討を続けていくので、ケア会議等を通じていろいろ教えていただきたい。
(事務局)
総合特区については、5年に1度の更新で3年目になる。あと2年で更新の時期が来る。総合特区があるので柏市の訪問リハビリが充実しているという面がある。内閣府や厚生労働省に十分アピールしながら継続を目指して進めていきたい。
(石井委員)
一番現場で働いている、在宅の方をケアするホームヘルパーの調査をしていただきたい。本当に現場で頑張っている。今利用者の方のストレスが大変溜まっていて、それをぶつけられる場合も多い。入所ができない場合はホームヘルパーが支えるしかない。その調査をぜひ行っていただきたい。
(事務局)
23ページでは、柏市介護保険サービス従事者調査というものがあり、これは介護保険サービスにかかわる様々な方を対象とした調査で、ヘルパーの意見も含まれている。概要だけなので、ヘルパーやリハビリの方、ケアマネジャー等様々な職種の方にお答えいただいているが、最終的にはどのような職種の方がどのような意見の傾向があり、どのような状況に置かれているのかを分析した形でお示しする。そのときにはヘルパーの意見もこの中に含まれているので、ヘルパーの状況がどうかをしっかり分析してお示ししたい。
(石井委員)
現場では事業所に、苦情というより憂さ晴らしのような電話もかかってくる。いろいろ大変とは思うがよろしくお願いしたい。
(堀田委員)
興味深いアンケート結果が出ていて考えさせられた。小さな指摘の中にも、続けて深めていかなければならないものがあるのではないかと感じた。5ページに有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)について載っている。アンケートの中ではあまりサ高住の内容はかかわっていないが、実際にはサ高住がすごく増えている。次のプランに反映していかないと、現実と離れたものになってしまう。サ高住や有料老人ホームについても、市民が情報を求めてもなかなか得られない現状がある。将来的にも必要な情報になってくるので、ここは注目しておきたい。
もう一つはケアマネジャー調査の12ページにあるインフォーマルサービスについて。国の方針として、こうした生活支援サービスが介護保険から離れつつあるのではないか。自己負担なので高額になってくる。現場で助け合いを頼まれても、「高くなる」という感想を持つ方と、「民間のサービスに比べたら随分と安い」という感想を持つ方に分かれる。「料金が高額になるため、インフォーマルサービスをプランに位置付けられなかった」というだけでなく、そもそも生活支援サービスをインフォーマルサービスで賄っていくというのはどのような事なのか、計画を立てるときに考えなければいけないのではないか。
(事務局)
前半のサ高住については、国からも、第8期の計画に関しては、サ高住や有料老人ホームの量や質についてもしっかり計画に反映させるようにという話が出ている。サ高住の量や、サ高住と特養の費用差がどのくらいになるのかなども含めて検討したうえで、特養のベッド数を算出することを考えている。次期の計画ではサ高住、有料老人ホームなどについて分析してお示しする事になると思う。
(事務局)
インフォーマルサービスはご指摘いただいた通りで、安価で、近所に協力していただく、たすけあいサービスに主眼を置きがちだ。しかし、民間でも様々なサービスがある他、以前から活動していただいている団体もあるので、トータルで情報を収集して、選択ができるようにしていきたい。ケアマネジャーや地域の方と共有していきたいが、そういうところが今不足していると痛感している。まずは情報をきちんと資料にするところから始めて、全体としてどのようなサービスが必要かという分析を一緒にやっていきたい。またいろいろ教えていただければと思う。
(渡部委員)
23ページの「柏市介護保険サービス従事者調査」を読んで、良い事と悪い事と、相反する事があって、どうとらえていいのかと思う。矛盾した回答ではないかと感じるところもある。有効回答率が10.1パーセントというのは極端に低く、こんなに低いのかと驚いた。年齢構成も、この10パーセントぐらいの人の年齢構成なので、全体からすると、私としては参考にならない。もう少し幅広い情報がほしい。
(事務局)
給料に満足している人がいる一方で、不満の理由が「賃金が安い」だったりするため、この矛盾はなんだろうという感想はあるかと思う。これは速報のため、実際これから職種別に分析をしていく中で、どのような方がこの給料で満足していると答えたのかなど、細かく見ていく必要があると思う。今回のご報告ではそこまで深められておらずお詫びしたい。次回にはお示しできると思う。
回答数が少ないという事だが、介護従事者の方へのアンケートの難しさで、従事者の方の住所を存じ上げていない。簡単にできるところとしてはそれぞれの事業所にお願いして、「アンケートを渡してください、まとめて送り返してください」というのが一番確実に数が稼げる。ただ給料に満足しているか、などかなりリアルな質問をしているので、事業所で取りまとめると答えづらい質問がたくさんある。本音を聞くため、今回はインターネットでのみ調査を行った。調査の周知については事業所にお願いしたが、それがどこまで浸透したのか、こちらもとらえきれていなかった。また違う方法があるかもしれないと反省している。割合では10パーセントだが、724名の方からご回答いただいている。今回初めての調査で十分ではないが、参考にはなる結果ではないかと思う。
この調査を毎年やっていくのか、計画改定ごとにするのかは、今後考えたいが、継続してこの調査をやっていく必要があると考えている。そのときにはまた工夫をして、また事業所の方々にご意見をいただければと思う。
(須田会長)
コンサルタントの方と協議して、有効回答等の分析を示していただきたい。
(金剛寺委員)
限られたマンパワーで大変だったと思うが、従事者調査は引き続き、何年かに一回はやっていただきたい。気になったのは16ページの「在宅限界点の向上のための支援・サービスについて」で、「『訪問回数』の増加に伴い、介護者の不安が軽減」の部分の最後に、「通所系・短期系のレスパイト中心のサービス利用の要介護3以上では、利用回数を増やしても介護者の不安軽減にはつながっていませんでした」とある。柏市には夜勤のヘルパーが少ない。夜になれば、当然家族が食事の介助や、夜間の排泄のケアを行うことになるため、現状のサービスでは不安軽減にはならないと思う。何があったら不安の軽減になるかはもう一つ踏み込んだ調査をしていただきたい。
また、医療ニーズのある方がショートステイのようなサービスを利用する場合、入院することになる。しかし、短期入院のできるレスパイト病院がなかなかなく、入院先を探すのに苦労する事もある。そうした整備もしていただきたい。
(事務局)
在宅限界点を伸ばすことは課題として考えている。在宅を望む方が、在宅でできるだけ長く過ごされるためにどのようなサービスが足りていないのかを見極めなければならない。
16ページの「在宅介護実態調査」は、実際在宅で介護していらっしゃる方からご意見をうかがった。やはり夜間のニーズが足りていないところで、不安を与えてしまっている。またケアマネジャーにお願いした調査でも、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を充実させるべきという意見をいただいている。全体を見るとやはり夜間のケアの体制がまだ足りていないという事が見えてきた。様々な調査をしているがやはりそれぞれを重ねてみる事で見える部分もある。その辺りを見極めて、在宅のサービスの充実を進めたい。
(事務局)
レスパイトの件は、訪問診療をしている先生方に対応をうかがいながら、いろいろ検討していきたい。
(平野委員)
今のところレスパイトは私のところでも受けている。いろいろな状況によって違うが、直接主治医から連絡すれば大丈夫だと思う。
(須田会長)
医療資源が豊富な柏市ならではの話だと思う。先ほどの話でいうと、介護の不安軽減と負担軽減は概念上違うので、不安は軽減されない可能性もあるのではないか。質問の項目をどう解釈するのか考えていただければと思う。これから詳細を分析して、それを計画に反映していただきたい。
6 報告事項
(高齢者支援課から、特別養護老人ホームの基準改正後の整備について報告。)
(地域包括支援課から、柏市地域包括支援センターの増設について報告。)
(地域医療推進課から、終活の市民啓発について報告。)
(奥野委員)
今厚生労働省で「人生会議」という、人生の最終段階における医療介護についての意思決定を普及させる流れがあるが、 「終活の市民啓発」はそれと関連しているのか。
(事務局)
ガイドラインをつくるきっかけとしては、2015年の病院会議で、高齢で緊急搬送される方がいたときに、救急車を呼ぶと心臓マッサージが始まってしまうので、本人や家族がそれを望まないなら救急車は呼ばなくていいのではないかという課題から始まった。
柏市独自の動きで作成させていただいた。
(平野委員)
たまたまタイミングが一緒だが、柏市独自のものを作ろうという動きがあった。本人が救急隊に救命活動をやってほしくないという時でも、救急隊は呼ばれたらやらざるを得ないので、そういう例を減らしていこうということで始まった。本人が事前に意思決定をしっかりしておけば、いざ意思表示ができない事態になった場合も、不必要な救急車を要請する事もなくなり、救急隊の負担も軽減され、ご本人の意見も尊重できるという事で、苦労して作った。
(須田会長)
そういう形で意識を高めていただくのは重要だと思う。住宅の問題、空き家の問題等もそうだが、本人の意思表示が必要。終活というトレンドに関係すると思うので、つなげていっていただきたい。
最後に石井委員からお話があるという事でお願いしたい。
(石井委員)
手賀地区の現状をご報告させていただきたい。先日、通いの場を作りたいという思いから、15日に支えあいの会主催のイベントが開かれた。70名ぐらいの方が楽しい時間と情報交換を行った。主催した地域包括支援センター、役員の方には頭が下がる。通いの場を近隣センターに常設したい、利用したい。だが一番困っているのは、集まる足がない事。2025年には免許返納を考えなくてはならない方々が大勢いらっしゃる。イベントに集まった方々の口からも、小さなバスでいいので、巡回するバスを出してほしいという声が上がっていた。人口の多い地域に目が向くのは理解できるが、交通の便がなくなり、陸の孤島になってしまうのではないか、みんな心配している。陸の孤島にしないでほしい。車がなければ生活が成り立たない。小さなバスでいいので、ご一考をお願いしたい。
これからは情報社会で、一瞬でいろんな情報が飛び交う時代になる。高齢者は分からない事だらけで生きづらい社会になってくる。役所の中には、いわゆる電話の詐欺の対策電話の補助金申請などの相談に乗ってくれる人もいる。そういう部署が一つあると安心できる。住み慣れた地域で暮らし続けたいというのは誰でも願っている事。こういう事ができたら私は安心して今のところに住んでいられるのでぜひお願いしたい。付け加えるとイベントに70人集まったのも特別養護老人ホームがバスを出してくださったおかげだ。大変苦労しているので、よろしくお願いしたい。
(須田会長)
沼南地域包括支援センターの課題は今のお話のような事であり、歩いていける近所に集まれる場所を作るという事に次年度取り組もうとしている。困っている地域の方々の事は伝わっていると思うので、変わっていくのではないか。
そうした声は地域フォーラムなどでも上がってくるので、次期介護保険事業計画などに反映できればと思う。
(渡部委員)
資料3で特養の話が出た。事業を辞退したところがあったが、介護人材の確保が難しいのも理由の一つではないか。現状はどこも人材難で困っている。一人採用するのに、派遣会社を通じて100万円かかり、処遇の充実など、他に使うべき場所にお金が使えない。異常だが、そうしないと人が集まらない。倒産する事業者も多くある。働く人も、いくら募集しても派遣以外では集まらない。こんな状態では事業が続けられないので、ますます倒産が増えるのではないか。職員の質や介護の質も段々落ちている。柏市全体の問題として窓口を設けるなど、行政は考えてほしい。
(事務局)
非常に厳しい現状についてご意見いただいた。人材の問題はかねてから伺っていて、市もいろいろ取り組んでいるが、柏だけでなく日本全体の問題。介護の現場だけでなく、様々な業種で人材が足りないと言われている。介護の人材が足りないのは命にかかわる事なので、なんとか充足しなければいけないと思っている。大きな社会問題で、柏市だけでどうにかできるものでもない。柏市だけでできる事は多くはないかもしれない。それでも、できること、できないこと、役割分担等を一緒に考えていきたい。市も情報を集めているが、どの自治体も苦労していて、特効薬はないのかなと思う。その中で柏の事業所が選ばれるために何ができるか、これから事業所の皆様とも意見交換しながらやっていきたい。
7 傍聴
1名
8 次回開催日程
令和2年5月28日(木曜日)午前10時から

