平成29年度第2回柏市健康福祉審議会高齢者健康福祉専門分科会 会議録

1 開催日時

平成29年7月6日(木曜日)午後2時~午後4時

2 開催場所

ウェルネス柏 4階大会議室

3 出席者

須田仁、植野順子、金剛寺高宏、佐藤きく江、平野清、古川隆史、堀田きみ、山名恵子、吉野一實、渡部昭(以上10名)

事務局等

  • 保健福祉部長(宮島 浩二)
  • 保健福祉部次長兼高齢者支援課長(酒巻 薫)
  • 保健福祉総務課長(田口 大)
  • 福祉政策課長(吉田 みどり)
  • 生活支援課長(三富 和法)
  • 介護保険課長(能崎 勉)
  • 法人指導課長(渡辺 清一)
  • 障害福祉課長(小川 正洋)
  • 福祉活動推進課長(佐藤 髙市)
  • 保健所地域健康づくり課長代理(小倉 恵美)
  • 地域医療推進課長(稲荷田 修一)
  • 柏市社会福祉協議会事務局長(秋山 享克)
  • その他関係職員

4 配付資料

(1) 事前配付資料

 資料1 「第7期柏市高齢者いきいきプラン21」政策目標1いきいきとその人らしく暮らせるまちづくり(PDF形式 1,071キロバイト)

資料2 第6期プラン事業評価シート(PDF形式 236キロバイト)

資料3 次第(PDF形式 122キロバイト)

(2) 当日配付資料

 資料1 柏市訪問型生活支援サポーター(通称かじサポ)研修修了者のアンケート調査等による活動状況(報告)(PDF形式 91キロバイト)

資料2 計画の全体像(PDF形式 2,381キロバイト)

5 議事(概要)

(1)  第6期柏市高齢者いきいきプラン21の政策目標1の評価について

 (高齢者支援課から、資料1、資料2及び当日資料2に沿って説明)

(委員)

 最初に資料2「第1節 多様な社会参加の推進」についてお願いしたい。

(委員)

 セカンドライフの応援事業の推進の評価はどうして○なのか。ほかの○や△と比較して、これだけ課題があるにも関わらず○というのは、目標値が余りにも低過ぎたのではないか。

(事務局)

 確かに指標の設定は低い。平成26、27年度については、セカンドライフ応援窓口のところの数も入っているが、昨年の秋辺りに生涯現役促進協議会に移ってから期間が短く、まだ十分浸透していない状況で、課題はたくさんあると思っている。

(事務局)

 説明が漏れてしまったが、ここにある課題については評価と違い、2025年に向けての課題もたくさん入っている。ここに課題があったとしても、6期の評価としては○ということもある。

(委員)

 課題があったりとか、今後拡充していくというのは、今後の課題であり、今期に関しては、セカンドライフ応援事業を「立ち上げた」ということで、評価は○というイメージでよいと思う。

 次は「第2節 高齢者の居場所づくり」について、お願いしたい。

(委員)

 評価が○というのは、指標について、数としてそれなりの実現があったということだと思うが、地域的な偏在や、市内に満遍なく行き渡っているのかを確認したい。

高齢化率の違いをピンポイントで反映させろとまでは言わないが、単純に数だけを考えるのはどうなのかという部分もあるため、各地域における需要と供給がどの程度なのかを説明してほしい。

(事務局)

 まず通いの場については、常設型がこの取り組みで著しく増えたということで○にしているが、各日常生活圏域に少なくとも1箇所という目標は、前年度で達成していない。また、今年度も達成する見込みがなく、まだ偏在があるため、今後の課題だと考えている。

(委員)

 2、3箇所ある圏域もあれば、まだない圏域もあるのか。

(事務局)

 補足をすると、補助を受けないで自立して活動する団体もあるが、常設型では補助を受けずに活動する団体のほうが少ない。限られた補助財源を配賦する必要があり、各圏域で1~2以上の団体から補助金の申請が来た場合は、プロポーザル方式で選んでいるため、ひとつの圏域に2~3箇所あるという状態にはまだなっていない。

(委員)

 次は、「第3節 健康づくりの推進について」について、お願いしたい。

(委員)

 まず疑問に思うのは、指標の数が項目によって随分違うこと。指標の決め方によって、評価も当然変わってくるので、指標の数や決め方を工夫してほしい。

 3.について言えば、サービスAの数がまだ不十分だからということで△にしたという説明があったが、これはスタートしたばかりのため、いきなり増えるのは厳しいのではないか。また、サービスBに関しては、柏市の場合、他市に例を見ないぐらいにすごく進んでいると認識している。Bに関しては後回しにした市が多いなか、柏市の場合はあっという間にできたこともあり、実際に随分動いている。こちらが指標に載っていないこともあり、△になったのか。

(事務局)

 第6期では、数値目標をあらかじめ設定しておらず、第7期を策定するに当たって後づけで指標を作ったため、指標としては半端なところがある。

 今回、事務局では、Aについては新しいものを始めて制度としての形を作ったから○でいいのではないかという意見と、予想よりも下回っているという点を重視して△の方がよいのではという意見があった。Bはどんどん広がり新しい団体が生まれてきているので、期待どおりに進んでいるところだが、そこを厳しく△にするか、十分作ったから○にするかを議論した結果、最終的に△にした。

(委員)

 補足で説明を入れるのであれば、「Aはちょっと少なかったが、Bは思うようにできた」旨を入れて、△もしくは○にすればいいと思う。

 ちなみに、課題のところで、「訪問型サービスA」や「住民主体のサービスB」と書いているが、内々ではこれでいいかもしれないが、計画の中ではA、Bという表記はない。2.緩和された基準によるサービス、3.住民主体による支援としか書いていないので、AやBなどと書かれても、何を指しているのかわからない。計画と整合性がとれなくなってしまうので、正確に書いたほうがいい。

(委員)

 4.健康相談・各種健診事業について、これは柏市だけではなくて、国も悩んでいるところだと思うが、やはり受診率が伸びない。これを見ると、特定健診については伸びているが、胃がんなどは伸びておらず、大腸がんも減っている。以前から言われているが、現状として、若い人の受診率が低い。仕掛けを今後やっていかないと、○にはならないのではないか。

(事務局)

 各種の伸びが確かに鈍いところがある。ただ、これまで継続して長年活動してきたので、今後の必要性を重視して、伸びとは別に○とした。評価の内容に不足があった点については、もう少し見直しをして、評価をしていきたい。

(委員)

 受診率を上げることが課題に挙がっているので、7期の策定段階で議題にしたい。

(委員)

 3.の介護予防について、介護予防ケアマネジメントの利用人数に関しては、訪問型サービスAの利用人数と捉えていいのか。それとも、ケアマネジメント費の請求人数と考えていいのか。

(事務局)

 ケアマネジメントの記載については、ケアマネジメントの作成件数、つまり請求に基づいた件数となっている。

(委員)

 ケアマネジメントの作成人数となると、実際は訪問型サービスAの利用人数ではなくて、訪問介護のみの利用者もここに含まれる。サービスAの普及はこれでは計れないということか。

(事務局)

 確かに実績の指標については、もしサービスAの普及が利用促進になれば、サービスA単独の利用者数についても視野に入れないといけない。介護予防のケアマネジメントではなくて、要支援も入っているので精査したい。

(委員)

 実績の数について、評価をするには少ないところもある。

 課題については、将来的なことも含めて課題が出るということだが、そうなると、○、△、×という評価が、恐らく事務局の中でも割れてしまう。5段階にするのはどうか。

(事務局)

 指標について、主な取り組みにひもづいた事業ごとに基本的に指標を設けている。主な取り組みにひもづいている事業が少ないところは、どうしてもその指標も少なくなる。

 次に、○、△、×について、こちらでも5段階評価ということを検討したが、ぱっと見でのわかりやすさを意識して3段階評価にした。今後も、基本的にはこのやり方を踏襲したいと考えている。

(委員)

 7期以降は、数値目標を定めて、それに到達したかどうかで判断するようになると、割とすっきりするのではないか。今回の計画の場合だと、数値目標とかは全く入っていない。行政サイドの主観的な判断でされているので、現在の方向性や、考え方が出ていると思えばいいと解釈した。

(委員)

 先ほどもあったが、指標としてのばらつきがある。1つの事業に対して、批評1つで評価が決まってしまうのは乱暴ではないか。もう少しいろいろな角度から指標を設けて、総合的な判断をできるものが、次期計画につながると思う。

(委員)

 福祉施策とPDCAというのは、本当に難しいと思うが、評価を何らかの形でする必要があるので、そこは配慮、工夫をしながらやってほしい。

 例えば1.のロコモの参加や、介護予防センターで実施した予防講座の参加数というのは、延べ人数になるのか。ロコモもある程度一定の期間で修了しても、会場が空いていれば、ほかのところでやっていいという仕組みになっている。あとは、例えば地域包括支援センターの取り組みも、この人数は延べ人数か。

(事務局)

 こちらに載せている、例えば、ロコモの実績は実人数である。介護予防というものをはかる1つの指標として、多くの高齢者が地域ぐるみで介護予防を取り組むということで、できる限り実人数で、指標を設けていこうと取り組んでいる。

(委員)

 重複はないということか。地域包括支援センターなどでもないのか。

(事務局)

 補足だが、地域包括支援センターについては、自主化支援に向けた取り組みというよりも、動機づけを目的にした啓発事業が多い。啓発事業は延べ人数だが、明確に自主化を支援するものについては、重複がない形で実人数としている。

(委員)

 2.の1.にある介護予防センターの予防講座も実人数か。

(事務局)

 実人数である。

(委員)

 新規にこれだけの人が来ているのか。

(事務局)

 新規にというよりも、当該年度に、これだけの方が来ているということ。経年的に追っていくというよりも、当該年度に参加した方の実人数として計上している。

(委員)

 同じ人がいろんなところでやっているのでは、広がりがない。7期については、新規参加のようなところもとれるといいと思う。

(委員)

 国の改正の中では、介護予防の取り組みを数値化して、実効性のあるものにするというのが、1つの改正の方向性になっているので、数値化もちゃんとしなければいけないし、根拠も出さなければいけない。やりましたではなくて、どれぐらいやって、どれぐらい効果があったみたいなことを示せ、保険者機能としてやれと言われていると思うので、かなり精緻にやらないといけなくなるのではないかと思う。そのほうが多分評価もしやすい。

(2)  第7期柏市高齢者いきいきプラン21の政策目標1「いきいきとその人らしく暮らせるまちづくり」について

(3)第7期高齢者いきいきプラン21の重点施策について

 (高齢者支援課から、資料1に沿って説明)

 (委員)

 政策目標ごとに「1 多様な社会参加の推進」から、1つずつ見ていきたい。

(委員)

 セカンドライフの中には、就労、ボランティア、地域活動等という話だと思うが、就労のカラーが大変濃い色に見える。セカンドライフをどのように捉えているのか確認したい。

(事務局)

 平成28年度から厚労省の職業安定局の委託という位置づけが、就労を色濃くさせている。しかし、実際には相談窓口やウェブサイトなどでは、ボランティア活動、地域活動、また、趣味の活動などの情報もあわせて提供している。7期での指標の設定の仕方としては、就労だけではなくて、情報提供の頻度であったり、ウェブへのアクセス数であったり、相談の総合的な数なども踏まえて、評価をしていけるようになると、担当部署としては考えている。

(委員)

 流山市では、子供たちの教育に熱心であり、他市に先んじていろいろ政策を作っている。人口も比較的伸びていて、若い人たちに非常に人気がある町だと聞く。また、若い人たちが集まる町は、高齢者にとっても、魅力のある町だと聞く。

 我々は福祉の分野で、過ごしやすいまちづくりを考えてはいるが、ほかの分野でどういうことが話されて、我々が話しているところと各論の部分がどのように総合的にリンクして、柏市全体の計画ができあがっているのか。

我々の業界でよく言う介護離職とは、介護の必要な家族がいてやむなく職場をやめるが、第二の職場を探してもなかなか見つからないということ。「介護離職をした後も、ちゃんと拾ってもらえる町」というのは、一番大きなテーマの中の1つではないか。我々はそのテーマに肉づけしていくべきであり、高齢者というくくりで魅力のある町をつくっていかなければいけない。

社会参加の推進というと、コミュニティカフェ等に話が行きがちにはなる。しかし、市場などにも人はたくさん集まり、定期的に人が集まれば、自然にコミュニケーションも広がって、にぎわいが生まれる。これを継続していけば、まちとしての新しいつくり方が生まれる。もう少し違う分野でも話した方がよいのではないかと思う。

(事務局)

 多様な社会参加の推進というところで、例えば居場所づくりの中では、商店街の活性化といった事業などがある。できるところからしかできないが、それぞれの部署が魅力のあるまちづくりを進めていく中に、高齢者施策がある。

(事務局)

 全体像が見えにくいというのは、まさにそのとおりだと思う。6期は指標も定められておらず、目指すべき方向に間違いなく進んでいるのかという点検自体も、非常にばらつきが出ているのが現状である。どこまでできるかというのは、なかなか難しいところがあるのが正直なところだが、例えば、「地域包括ケア」について、「今、柏全体の中でどのような絵が描かれようとしているのか」、「どのような広がりを持っているのか」等が見ていただく人に少しでもご理解いただけるような中身の入れ込みをしていきたい。

(委員)

 一番最初のセカンドライフ応援事業で、例えば高齢者が仕事をしようというときに、窓口はいっぱいあるが、どこに行けばいいのか。相談窓口には何があるのか。窓口でシルバー人材センター、ハローワークに振り分けているのか。窓口がいっぱいあり過ぎてわからないので説明してほしい。

(事務局)

 シルバー人材センターでは請負、仕事の紹介をしていたり、ハローワークには、フルタイムの仕事をしたい人向けの求人票があったりする。そういった情報を、ウェブサイトを使ったり印刷物を配架したりすることで、協議会の窓口で一元化している。ここに相談に来れば、ある程度、要望やニーズなどに合わせて仕事以外のものも含めて紹介ができ、シルバー人材センターやハローワークの情報なども集約している。

(委員)

 この審議会では、直接関わりはないかもしれないが、多様な社会参加の促進とか、居場所づくりのところで、どうしても道路の問題が出てくると思うが、柏市の歩道は、車椅子、ベビーカーは、非常に通りにくい。ソフトの面では、かなり充足していると感じているが、居場所とか、社会参加を考えたときに、道路の整備も必要だと思う。

(委員)

 3.地域でのボランティア活動の推進で、指標4.老人クラブの加入者数が減少していることが課題にある。老人クラブの加入者数が減るということは、地域のボランティア活動の推進の妨げになると思うが、老人の数が増えているにもかかわらず、横ばいから減っていることは、結構深刻な問題だと思う。高齢の方は、老人クラブという枠組みでないところで集まりたいという話も聞くし、今後の流れを考えたときに、同じ制度では減っていくと思うので、何かほかの枠組みを考えたほうがいいと思う。

(事務局)

 老人クラブについては減少しており、これを増やそうとしているが、なかなか増えない。ただ、別の形として、例えば生活支援体制整備事業のほうで進めている通いの場などが増えている。老人クラブの参加数が減っていることが、ほかのものに移っているということなのか、そうではなくて、町会の加入率が減っているのが危ぶまれるのと同じように、至急手を打たないと後戻りできないような事態になってしまう状況なのかは分析しきれておらず、それも課題だと思っている。ただ、今までになかったような新しい活動がたくさん生まれていることも間違いない。

(事務局)

 老人クラブの加入人数が減っているのは全国的なものだが、「老人クラブ」というと「60歳になったらもう老人なのか」ということでイメージが悪いので、今年から「シニアクラブ」と名称を変更したりと、いろいろな行事などを含めて努力はしているが、なかなか増えないのが現状である。市としても、行事を増やしていただくなどして、少しでも加入者を増やす取り組みをしているところではある。

(委員)

 ボランティアは、もう少し社会的な評価を高めるべきだと思う。履歴書に書けるぐらいに認められる、そういう社会が必要ではないか。そういうことを考えないと、本当の意味でのボランティアは育たないのではないか。自分の趣味活動の一環で何となくやっているというよりは、もっと評価をすべきだと思う。長年やっている方などは、表彰などを受けられることもあるかもしれないが、もう少し違う意味で評価する必要があるのではないか。そういうことを実現していく社会になると、本当の意味でのボランティアが育つような、柏になるのではないかと思う。

(委員)

 活動推進の項目の中で老人クラブは減っており、全国的にも減っている。名前を変えても増えないと思う。ただ、老人クラブの方々の中にも、行政などから、何かをしてもらえるのではないかという意識がある。「してもらえる」のではなくて、「何かできないか」、「何ができるか」に変えていけば、また違ってくると思う。「してもらう」というのが従来はあったが、今はそんな時代ではない。

 無償性、社会性、継続性、自立性、専門性、連帯性など、6つぐらいの要素でボランティア活動をやっていけば、幅広く人が集まるのではないか。それから、自治体によっては、有償ボランティア制度をやっているところがあるが、どういうふうに考えているかを聞きたい。

(事務局)

 高齢者に限らず、ボランティアの活動については、課題にもあるとおり、近年、団体でボランティア活動をするというよりも、個人が自分の考えで自己実現のような形で活動するケースが、ボランティアセンターの登録などを見ても増えている。これからどういった活動がボランティアでカバーできる領域なのか、7期のプランの中でもしっかり検証していきたい。

 有償ボランティアについて、柏市でやっている介護支援サポーターなどは、まさに有償ボランティアである。昔からやっている方の中には無償性にこだわりのある方もいるが、これから50代、60代になる方は、価値観がやはり変わっていると現場でも感じるので、その辺も1つの検討の選択肢ではある。具体的な提案等があれば、今後、計画の策定の中で助言をいただきたい。

(委員)

 「いきいきとその人らしく暮らせるまちづくり」というのは、市民の誰もが思っている。しかし、社会に参加できない人がすごく多い。そういう方たちを、どうしたら参加させられるように導いていけるのかを私たちも考えているところである。そういう人たちを行ってみよう、参加してみようという気持ちにさせるにはどうしたらいいのだろうかと地域の中で考えているが、そういうところも、施策において考えてほしい。

(委員)

 老人クラブの加入者数の減少については、この活動には税金がつぎ込まれているので、加入者数が余り減っていくと、もう要らないのではないかという議論になる事業だと思う。このままでは廃止の方向になりかねない。だから、どう活用していくのか、増やしていくのか、施策の中で決めたほうがいい。ただ、そのためには、何で減っているのかわからないといけないので、今期に関しては、何で減少しているのか検討しなければいけない。既存のものがあるならば、それを活用しない手はないが、活用できていないということは、今の時代に合っていないものが何かあるのだろう。数が減っていて、尻すぼみの状態はよくないと思うので、なぜ減っているのかを検討事項にしたほうがいい。

 ボランティアなどは、社協がボランティアセンターなどを作っているので、そちらとの連携をどうしていくのかといった議論になる。事業計画は、プラットフォームを作るだけなので、どう協力関係を築いて進めていくのかということを、入れたほうがいいかもしれない。

 次は、高齢者の居場所づくりについて、お願いしたい。

(委員)

 今、情報として聞いているのは、コミュニティカフェなどが主流になっているが、以前からあったものでなかなか評価されないと思っているのは病院である。病院は、高齢者がいっぱい集まり情報交換できる場所だと思う。あとは、デパートやコンビニなどを居場所にできれば、広がりが出てくるのではないか。

 病院も、小ぶりな総合病院みたいなものがあると、もう少しあちこちに点在できて、大病院に行くまでもなく、かなりの検査が受けられ、そういうところが居場所につながると思う。国が決めたものに流されてしまうと、それにとらわれてしまい、他のほうに動かないような気がする。

 最近、図書館が少なくなっているが、空き家が沢山あるので、そういったところに用意できるものだと思う。どんどん選択肢を増やしたほうがいいのではないか。もう少し、行政以外が気軽に意見を言える機会があると、もっと展開していくのではないか。

(委員)

 病院としては、こういうコミュニティーを置いておきたいということがないわけではない。そういう話は行政サイドから病院には全くないと思うが、そういうことを考えている病院はたくさんあるので、これからの1つの選択肢として考えていいのではないか。

(委員)

 今は空き店舗に対して補助金を出すとか、常設の場があれば、そこに補助事業として展開するという形になっているが、補助事業の枠をもう少し広げることを検討してもいいのではないか。

 病院については、包括支援センターが運営する形で、ロビーでオレンジカフェをやっているところもある。また、ファーストフード店で相談窓口とオレンジカフェをやっているところもあるようなので、補助事業として、種類を増やしていくかどうか、検討してもいいと思う。

(事務局)

 今、補助事業として、活動団体に対する支援をしている。家賃補助までする方は数に限りがあるが、そうでない方はかなり自由度がある。そのため、例えば運営方法がうまく動き出したときには、今の補助要綱のままでも、補助金を申請できる可能性は十分にある。

 色々なところを活用するということに関しては、行政だと言えないことでも、地域の方であれば言えたり、アイデアが豊富だったりする。地域の方が自分たちでどうしようかということを生み出していく機会について、行政は工夫していかなければいけないと課題として思っている。

 体制整備事業では、今まで家に入って行うたすけあい活動を中心に働きかけをしており、実は居場所については積極的な働きかけはまだしていない。これからたすけあいの方が落ち着き、居場所の方の働きかけをしていく際には、いかに地域の皆様の創意工夫を引き出せるかが鍵だと思っているので、今の助言も参考にしながらやりたい。

 なお、新しくできた常設型の通いの場の中には、医療機関の隣に開設したところがあり、すぐ隣の専門の先生にアドバイスをもらえたりということができる。別の常設型ではないところでも、介護事業所の空き部屋を使っているところがあったりと、幾つか始まっているので、今後も期待できると思う。

(委員)

 補助金の話が出たが、居場所づくりをするときに、NPO等を含め、官がやるより民がやる方が多いと思う。その方が、地域でいろいろと取り組みやすい。例えば10人以上利用しなければ補助金を出さないとか、8人ではだめとなると、小さいものはなかなか広がっていかない。自分の民家を開放してまでやろうとしている人もいる訳だから、補助金制度を作るときに、数ではなくて熱意のほうでやると、もう少しふれあいの場が地域の中でも広がっていくのではないか。

(事務局)

 意見として承りたいと思うが、色々な形を議論した中で、今は20人以上が集まる場所という条件でやっている。そこで集まり、介護予防の取り組みができるということ等を条件にしているが、これからまた見直しはかけていきたいと思う。

 柏市では、家賃が多くかかるので、補助金を交付する団体を絞るためという理由もある。お金をかけない活動も支援していくのか、お金をかけない活動はもういっぱいあるのだから、お金をかけて支援をしなくてもいいのではないかとか、色々な議論がある。月1・2型のサロンだと、180程あるので、なかなか悩ましいところがある。

(委員)

 全てを補助でやるのではなく、補助を若干でもつけたらどうか。

(事務局)

 例えば、現在でも行っているが、従来から社会福祉協議会が出していた補助金は月1・2型に対するもので、金額は低いが対象が多いものだった。今回、介護保険の財源で行ったものは、厚く深くというものである。

(委員)

 次は、フレイル予防の推進について、お願いしたい。

(委員)

 フレイル予防の推進を施策の方向性に据えることによって、主な取り組みのところがどのような感じになるのか。

(事務局)

 これまでは、柏市が主体となって支援などを行ってきた。今後のビジョンとしては、地域ぐるみの身近なところで、市民のライフスタイルや希望、ニーズによって、仲間同士で継続的に取り組めるような体系作りに関することが必要だと思う。

 また、民間の事業者などの活用も視野に入れて、どうしたら多角的、効果的にできるのかということを検証して、少しでも取り組みの中に入れていきたい。

(委員)

 そういうことは、方向としてぜひ入れてほしい。

 あとは、庁内のさまざまな所管による連携ということがあるが、1つ、2つでいいから、具体的な事業でこういうことをやりたいということを話してほしい。身体活動でも地域活動でもいいので、どういうものを落とし込んでいくのか、不確定でもいいので話してほしい。

(事務局)

 走らせ始めた取り組みの1つとしては、例えば今年から保健所で、野菜をたくさん食べるプロジェクトのような、飲食店に認定をしていくような事業が始まっている。農政部門や商業部門と連携をして、健康な食生活といったところと、地産地消のところを組み合わせた取り組みが何かできないか、もしくはもう少しいい活動展開があるのではないかといった話し合いを、まだ現場レベルだが始めている。

 あとは、保健所で所管している健康増進計画に関する庁内の会議で、フレイルという話題を出し始めており、スポーツ課や地域づくりの事業、例えばふるさと協議会でやっていく文化祭や運動会など、そういったところにもフレイルの要素を入れて、周知・啓発などができないかといったことの議論を始めている。細々としたところからだが、フレイルチェックといったツールなども活用しながら進めていきたいと思っている。

(委員)

 大胆かつ慎重に進めてほしい。余り大胆にやっていくと、方向性を見失ったりということもあるし、方向性ばかり気にすると広がらない。ただ、何でもかんでもフレイルになってしまうので、線引きが必要だと思うが、少しでも広げて、市全体や新しい人、今まで関係ないと思っていた人にも入ってもらおうというコンセプトからいくと、広げるほうに重点を置いてもらったほうがいいのではないか。検証、議論しながら、進めてほしいと思う。

(委員)

 フレイル予防の成果というのは、身体能力評価表等が最初からありきでやっているのか。もしなければ、そういうものを具体的に個々のために用意するとか、測定する機会をつくる。医者や保健師も関わって、健康度をはかる。これだけ努力したからこれだけ成果があって、自分の健康に自信が持てるという図式を描いてもらったほうが、取り組みやすいし広がりが出てくるのではないか。

(事務局)

 フレイルの仕組みだが、もともとフレイルというのは健常な状態と要介護認定に陥る間の状態で、具体的には、例えば栄養の状態、あるいは口腔の状態、心身機能の状態、社会性の状態などを、簡易に市民同士でチェックし合うことで、自身のどの部分が虚弱になっているのかということに、気づくという仕組みである。これがいわゆるフレイルのチェックだが、この仕組みをより多くの方に使ってもらい、自分の虚弱度はどこだということを認識してほしい。結果的に最も大切にしていることは、意識の変容、及び、虚弱の予防に向けた行動の変容に結びつけるような仕組みである。

 これから柏市でもより一層この考えを市民に普及啓発して、目指す健康寿命延伸に向けて取り組んでいきたい。

(委員)

 1.介護予防事業の拡充では、ロコモだけなのかということを確認したい。

 2.に関しては、予防というのは周知・啓発が全てだと思うが、フレイルという言葉はまだ一部の方にしか浸透していないと思うので、柏市民だけに、柏フレイルという言葉が広がるような活動をしてほしいと思っている。

 あと、4.の健診事業は、指標2.のがんにおいて口腔がんが入っていないのには訳があるのだと思うが、口腔がんの健診者も実は例年減っている。だが、1センチのがんが舌にあれば、舌が半分なくなってしまったり、顎をとられてしまったりと、生活の質が変わってしまうような大きながんにつながることが多いので、自殺者も多いと聞く。胃がん、大腸がんなどが横ばいだというのはまだ知られていないし、市民が自分はがんなのかということを自分でチェックするような機会を逃してしまうことが多いと思うので、こちらのほうもしっかりと周知してほしいと思う。

(事務局)

 資料2の拡充の部分のロコモについては現行計画の37ページに書かれており、6期計画中の1つの大きな注力というのが、ロコモフィットかしわ、つまりロコモティブシンドロームの予防である。要介護認定を受ける原因疾患に特に注力してきた。これにより、拡充の部分の表現がロコモフィットかしわという事業になっている。7期計画については、今まで取り組んでいること、新たに取り組んで行くことを踏まえて拡充をしていきたいと考えている。

(事務局)

 啓発については、非常に重要だと考えている。柏フレイル予防プロジェクト2025推進委員会を28年3月に立ち上げて、専門職能団体、地域の関係団体などと一緒に協議、検討を始めたところなので、今後いろいろな啓発グッズなどもつくりながら、地域ぐるみの活動の中で啓発を進めていきたい。

(委員)

 フレイルは新しい話題であるが、先行していたロコモに関するものもフレイルの中に含まれるという感覚である。つまり、ここに書いてある運動、社会参加、栄養、全てが含まれるのがいわゆる虚弱予防である。柏市は先行して始まっているが、まだまだこのプロジェクトは未完成だと思っているので、これから皆さんと一緒につくり上げていくという気持ちでいいと思う。

(委員)

 今のフレイルという言葉について、前回見た調査の中でも認知度は非常に低かったと記憶している。重点施策のタイトルとしていきなりフレイル予防が出てくると、目次を見たときによくわからないということになりはしないかと心配している。フレイルチェックについて中で詳しく説明するのはとてもいいと思うが、ここでは健康づくりと言ったほうがわかりやすいと思う。もう変えられないのか。

 それと、フレイル予防の推進の中に、先ほどの3.と4.は含まれるようになるのか。抜けてしまったのではないか。

(事務局)

 タイトルについて、健康づくりかフレイル予防かという話だが、これから掲げてやっていくので、周知の意味も込めてあえてフレイルにしようと思っている。私たちもどちらにしようか、まだ通じないのではないかという意見もあったが、これから掲げてやっていくのであれば、普段からフレイルと掲げて説明を丁寧にしていくところから始めないと広がらないだろうということで、今はそのようになっている。

(事務局)

 3.と4.の部分が入っていないという指摘については、フレイル予防の推進の中に含めて入っていくということで考えている。

(委員)

 資料1の4ページ、健康づくりの推進という課題で、例えば一番下に訪問型サービスA・Bについてケアマネジャーに周知し云々とある。この辺などはフレイルでどうやって説明するのかよくわからなかった。また、利用促進を図るだけでは住民の助け合いというのは難しい。サービスを提供する側の確保というのが大問題であり、コーディネーター的な役割をする人がいないことには利用が増えてしまったら大変である。ここはもう少し丁寧にしてほしい。

(事務局)

 はっきりわかる形で入れるように考えていきたい。

(委員)

 3.の介護予防・生活支援サービス事業の実施が、枠組みとしてフレイル予防に合っているかどうか。もしかすると、別の枠組みにしたほうがいいのかもしれない。

 フレイル予防について、モデルケースのような、参加するとこれだけよくなるというアピールをするというものは、施策の1つにしてもいいという気がしている。参加しても、どうやっていくのかよくわからないということがあると思う。こんなに効果があったというようなことをアピールできるとフレイル予防が進むと思うので、そういうPRをするということを、施策に入れてみたらどうかと思う。健康相談・各種健診事業の推進はそのまま残っているので、どうやって受診率を高めていくのかということも文言として入れてほしいと思う。

 あとは、庁内横断の取り組みということで、保健所は、今、健康増進計画を策定しているはず。そこにフレイルを入れるようにしたほうがいいと思う。今の計画上、ロコモもフレイルも出ていないので、入れられるように働きかけをしてほしい。

(委員)

 フレイル予防というのは、健康寿命を延ばすことを一番の目的とする、その手段のような気がする。何もフレイルだけではなくて、健康のための手段は沢山あるが、そのための場所、例えば公園というのは少ないような気がする。フレイル予防をやるには、どこかに集まったり、例えば公園があれば、身近に、簡単に、行きたい時間にぱっと行ける。健康を目指すのだったら、やりたいときにいつでもやれるような場所が確保できていることが大事だと思う。公園以外にも、学校やその他の公共施設などの地域の社会資源をもっと気楽に使えるような仕組みがこの中にあればいいと思う。

(委員)

 他の部署との連携になると思うので、提案してもらえるといいと思う。

(4) その他

 (福祉活動推進課から、当日配布資料1に沿って説明)

6 傍聴

(1)  傍聴者

2名

(2) 傍聴の状況

傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。

7 次回開催日時(予定)

平成29年10月26日(木曜日)午後2時から

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