柏市介護保険運営協議会会議録 平成14年7月25日

1 開催日時

平成14年7月25日(木) 午後2時~午後4時55分

2 開催場所

柏市役所第5・第6委員会室

3 出席者

(1) 委員

小寺会長、小谷津職務代理者、小野委員、櫛部委員、熊谷委員、小竹委員、田村委員、戸谷委員、永桶委員、堀田委員、村上委員、六川委員及び渡部委員

(2) 事務局及び関係部署

益田保健福祉部長、倉持保健福祉部次長兼保健福祉総務課長、坂元介護保険課長、木村高齢者支援課長 介護保険課(事務局担当課)  飯島統括リーダー、足立統括リーダー、鈴木専門監、大滝副主幹(介護サービス担当リーダー)、高橋副主幹(資格保険料担当リーダー)、染谷副主幹(認定審査担当リーダー)、斉藤副主幹及び関本主事 保健福祉総務課   鈴木副主幹及び森主事補 高齢者支援課   石塚副参事

4 次第

(1) 議事

ア 会長の選出   
イ 第2期介護保険事業計画の作成について(その2)

(ア) 介護サービス量等の見込量(中間値)及び保険料の試算について~市報告を受けて
(イ) 計画の基本的理念について
(ウ) その他

ウ その他

(2) その他

5 会議の概要

会議の開催に先立ち、平野委員(会長)が一身上の都合により委員を辞職し、後任に小寺委員が就任したことの報告が行われた。

(1) 議事(要旨)

ア 会長の選出

小寺委員が、全会一致で会長に選出された。  また、職務代理者には、引き続き小谷津委員が指名された。

イ 第2期介護保険事業計画の作成について(その2)

(ア) 介護サービス量等の見込量(中間値)及び保険料の試算について~市報告を受けて a 介護保険課から、資料1に基づき、介護サービス量等の見込量(中間値)及び保険料の試算についての報告及び説明が行われた。それに対し、委員から出された質問の主なものは、次のとおり。(文中、「Q」は委員からの質問を、「A」は担当課又は事務局からの回答を表す。)

Q: 人口の推移について、国の推計だと2006年(平成18年)をピークに減少すると予測しているが、柏市は平成29年でも伸びている。見込みとしてどうか。

A: 将来推計人口は、市の第四次総合計画の数値を用いている。柏市の特殊要因として、北部開発が考えられる。

Q: 被保険者の見込みの人口と保険料推計の際の補正後被保険者数が合わない。

A: 補正後被保険者数は、保険料基準額を算定するために第3段階の人口に換算している。

Q: 介護サービスの利用見込みについては、ケアマネや施設に対する調査を基に出したとのことであるが、被保険者の意向を聞くべきではないか。

A: ケアマネを通したのは、客観的視点から見たほうが適切と判断したため。また、施設の場合、介護老人福祉施設については申込み状況で利用意向をある程度把握することができるが、介護老人保健施設や介護療養型医療施設については、症状によることとなるので、意向として把握しにくい。

Q: 居宅サービスについて、利用見込者数の伸びに比べ、サービス利用見込量の伸びが大きすぎないか。

A: サービス利用見込量については、毎年10パーセントずつの伸びを見込んだ。

Q: サービスの供給見込量のうち、短期入所について、平成18年、19年で不足する状況が見込まれているが。

A: 既存の事業者を対象とした調査のため、新規参入を見ていない。ただし、不足が見込まれるものについては、確保に努める必要がある。

Q: 施設の利用見込者数について、住所地特例等の関係をどうみているのか。数値は、市民の利用者数と見ていいのか。

A: はい。柏市の被保険者の利用見込者数です。

b 質疑応答の後、介護サービス量等の見込量(中間値)及び保険料の試算についての審議が行われた。審議の主な内容は、次のとおり。

 (a) 施設サービスと居宅サービスの利用者割合について

  • 施設入所者の増加により、平成13年度より平成15年度、16年度の居宅サービス利用者が減ると見込んでいるが、現実的でない。
  • 施設が増えれば保険料が高くなる。コストパフォーマンスからみてもこうした計画でいいのか。施設サービスにこれだけ金がかかっているのに、さらに施設を増やすというのか。
  • 厚生労働省が参酌標準を示しているが、それにあわせる必要はない。柏市はどうあるべきかという視点から考えるべきだと思う。
  • 居宅中心といっても、施設はやはり増えていくだろう。
  • 一人暮らしなど、施設に入ったほうがよいと思われる人がいるが、入所待ちということで入れない状況にある。
  • 施設入所の待ち状況を解消するとなると相当数の施設を作っていかないといけない。
  • 要介護5になると、在宅では厳しい。特に疾病を持っていたら無理。在宅でということで考えると支給限度額の単位では足りない。夜のおむつ交換などプランに入れられない。
  • 北欧でも以前は施設志向の時期があったが、施設のような画一的なサービスでは本人の選択権がないということで、高齢者住宅を作って、サービスを受けるようになってきている。  柏市の場合、規模的に難しいのかもしれないが、1万人くらいの単位で一人一人の顔を見ながらサービスを提供していくべきだ。総論で議論していく限り、施設が足りないということになってしまう。
  • 施設が悪くて、在宅がよいということではなく、どちらも必要であると思う。
  • 在宅重視の意見に賛成だが、支給限度額の関係もあり、在宅では十分なサービスが受けられない。

(b) 施設サービスの施設別利用見込者数について

  • 介護療養型医療施設が少ない。
  • 医療保険制度の改正により、経営的にみると、介護療養型医療施設が増えることはあまり見込まれない。
  • 介護療養型医療施設は、増えていくと思う。

(c) 居宅サービスの種類別利用見込者数について

  • グループホームや有料老人ホームがもっと増えてくるのではないか。
  • 短期入所について、利用見込みに対する供給量は、数値的には満たされているが、季節的な利用や定期的な利用が増えてきているので、随時の利用が出来にくくなっていくように思われる。

(d) 給付費と保険料について

  • 居宅サービスについて、平成13年度より平成15年度、16年度の利用者は減ると見込んでいるのに、費用はかなりの増加を見込んでいる。多すぎないか。
  • 住宅改修の総費用見込みが年々増えている。原則1回しか使えないのに、これほどの増加が見込まれるのか。

(e) その他

  • グループホームについては、数のこともあるが、金銭的な負担の関係で紹介しずらい。
  • 個々のニーズにあったサービスが提供されるような制度になっていない。ニーズにあった利用の仕方を考えていくべき。
  • グループホームや有料老人ホームは、入居費用が高いということで普及していない。助成制度を設け、ホテルコストを下げるようにしないと。これは、行政の問題だと思う。
  • 国民生活センターに住宅改修の関係で苦情(被害)が増えてきている。

(イ 計画の基本的理念について

 審議の主な内容は、次のとおり。

  • 自立と支援などといったきれいな言葉を並べるだけでなく、現実をみると、介護する人もされる人も、安心して終末期を迎えられるような視点も必要ではないか
  • 基本理念は非常に重要だと思う。次の3点を提案したい。

      (1) 今住んでいる家で生活できること―継続性。環境の変化によるダメージを受けさせない。
      (2) 自分で決める。本人がどうしたいのか。その決定を尊重する。
      (3) 残存能力の活用―積極的な社会参加が可能  

(ウ) その他  第2期介護保険事業計画の作成について、他に議題として出された案件はなかった。  

ウ その他

他に議題として出された案件はなかった。

(2) その他

ア 「介護サービスの質向上施策に係る提言」(平成14年1月31日付け)に対する市の対応状況について

 委員からの事前質問に対し、介護保険課から、次のような説明があった。
  介護相談員については、平成12年度の4人が、昨年度4人増員し、今年度も4人増員する予定で、計12人となる。その他の提言事項については、今後着実に検討していきたい。
  これに対し、委員から、介護相談員制度は、以前からあったもの。専門部会を設け、検討したのだから、先延ばしにしないで、やる気を出してバリバリ実行してほしいという意見が出された。

イ 介護保険地域会議への参加について

 第2期介護保険事業計画の作成に際し、被保険者の意見等を伺うことを目的に、次により、介護保険地域会議を開催するので、委員の方々にもいずれかの会場に出席していただきたいという依頼が事務局からあった。

とき ところ
8月22日(木曜日)13時~14時30分 田中近隣センター
8月23日(金曜日)13時~14時30分 南部近隣センター
8月24日(土曜日)13時~14時30分 豊四季台近隣センター
8月26日 (月曜日) 18時30分~20時00分 中央公民館

ウ 事業計画作成に係る審議について

 会議の進め方について、会議の回数をさらに増やすとか、部会を作って検討するとかしないと、きちんと詰められないのではないかという意見が出された。

6 傍聴

(1) 傍聴者    6人
(2) 傍聴の状況    会場の秩序を乱し、会議の支障となるような行為は、なかった。

7 次回開催日時(予定)

平成14年8月8日(木) 午後2時~