平成30年度第1回柏市健康福祉審議会地域健康福祉専門分科会会議録

1 開催日時

平成30年7月26日(木曜日)午前10時から正午まで

2 開催場所

ウェルネス柏4階 大会議室

3 出席者

委員 9人

小林正之、小松幸子、齊藤泉、長瀬慈村、中谷茂章、根本勇夫、平野準子、古川隆史、堀田きみ(敬称略)

事務局 22人

保健福祉部長、関係部署の各所属長ほか

4 議事

  1. 第4期柏市地域健康福祉計画策定にあたって(平成29年度の振返り)
  2. 第4期柏市地域健康福祉計画の体系(案)について(協議事項)

5 議事(要旨)

午前10時、定刻になり開会

保健福祉部長のあいさつの後、議事について審議を行った。

1.第4期柏市地域健康福祉計画策定にあたって(平成29年度の振返り)

事務局からの説明後、次のとおり質疑応答が行われた。

  • (根本委員)会議資料本編3ページの評価はどのようにしたのか。職員が評価しているのか。また、どの職場が参画して評価しているのか。
    (社会福祉課担当者)職員が評価をしております。各事業を担当している所管課の方で第3期計画の基本方針にこの事業がどれくらい寄与しているのAからEまでの5段階で評価をしています。
  • (根本委員)所管課だけの評価では不十分であり、関係課の連携や市役所の総合力としての評価はどうなっているのか。
    (社会福祉課長)社会福祉課で調整を行い、担当課だけでなく関連した課にも内容を確認しながら取りまとめています。
  • (根本委員)柱4の評価に防犯が消えている。小学生の登下校の安全が気がかりである。町会へ見守り依頼が来ているが、なかなか理解が得られないのが現状である。是非、計画に記載し、地域での見守りが必要であることを訴えてもらいたいが、なぜ防犯を消したのか。
    (社会福祉課長)第3期の主要事業の評価としては記載していませんが、第4期計画の柱4に防犯対策等の充実を掲げております。
  • (長瀬委員)関連した課にも確認しているとの事だが、結局は所管課だけの評価であり評価の仕方も良く分からない。これで自己満足しているのでは仕方がない。第3者の目を通すとか全く関係のない課の目を通すとか何か工夫しないと、これだけでは意見の言いようがない。パーセントだけでは評価できない。どう評価するかを見直すべきではないか。
    (社会福祉課長)複数の課で評価して行くと共に機会をとらえて市民の声、意見等を聞いていきたいと考えています。
  • (平野委員)柱3のフレイル予防事業でフレイルチェックを受けた方の健康リテラシーが高くなっているというが、豊四季台支えあい会議でアンケート調査を実施した結果、フレイルという言葉を知らないという人が8割いたということは周知が弱いのではないか。
    (地域包括支援課長)周知が不十分であることは認識しております。講座を受けて知っていただくと意識が高くなるという事ですので、まずは、知っていただく事が重要ですので、啓発活動を進めていきたいと考えています。
  • (堀田委員)主要事業51事業の一覧は以前にもらっているが、それぞれの評価がAからEのどれなのか分からない。公開してもらいたい。
    (社会福祉課長)追って各委員に提供させていただきます。
  • (古川委員)柱1の記載事業については、女性が中心の事業が多いが男性についても充実させてもらいたい。はぐはぐひろばで男性を見たことがない。柱2の地域包括活センターについては、評価した後、どの様にこれから進めて行くのかわからない。事業を説明をする際には、課題がこうであるためこういう事をやりたいと説明してもらえると分かりやすかった。柱3のフレイルについて、意識を高めてもらうのは大事ではあるが、実際にどうやって継続的に実施してもらうかが重要である。フレイルという言葉だけをすり替えて、ゼロから進めるような感じがするがどうか。
    (地域包括支援課長)意識啓発とあわせて地域での活動や運動、社会参加、ボランティア活動等さまざまな活動につなげていくことが必要だと思っています。地域を把握し、情報提供していくことや具体に行動変容につながるような取組みが課題と考えております。
  • (古川委員)高齢者の就労・社会参加促進事業において、評価人数の就労分野が分からない。介護や農業とかあったと思うが、分野分野のニーズに対して分野別に見たときにどうなのか、単にシルバー人材センター登録するだけでなく、柏の課題とあっているのか、国の委託事業を使うことによりさらにうまくいっているなどと評価するべきと考えるが担当課としてはどう考えているのか。
    (福祉政策課長)就労分野については、多くが福祉分野、介護関係となっており、その他は公共サービス等となります。高齢者の就労先と柏市の人手不足のニーズの結びつけは重要で、この事業は、平成28年度から福祉、小売サービス、ものづくり(農業、製造業)、公共サービスという4つの分野で進めて行くことでスタートし、介護分野は進んでいますが、農業分野は就労に結びついていません。今年度、関係機関が連携している「生涯現役促進協議会」の中に運営協議会を設け、意見を出しながら重点分野の変更を含めてニーズを把握し、進めて行きたいと考えています。
  • (中谷委員)フレイルの認知度が低いということは認知しているとのことだが、ロコモティブシンドロームを市として取り上げて、まもなくフレイルが出てきた。違いは分かるが、一般の方に説明しきれない。ひとつの言葉を使ったら、ずっと使う覚悟がないとだめではないか。もう一度、4期計画のなかでフレイルを今後も使うか見直し、使うのなら6年間使ってもらいたい。また、市の横の連携は必要だが、地域への支援、地域の計画づくりに加わってもらいたい。
    (社会福祉課長)社協の地区別計画策定の際には、職員を現地に派遣して意見収集をさせていただく考えでおります。
  • (小松委員)フレイル事業の啓発について、民間企業を使ったり、町会への出前講座を行うという考えはないのか
    (地域包括支援課長)市としましては、介護予防センター2箇所でフレイルチェック講座を毎月行っておりますが、人数やスペースの関係で、月に1回20人の縛りがありますので、出前講座をやるなど積極的に行っていきたいと考えております。また、フレイルチェック講座を行うために、地域のボランティアとしてフレイル予防サポーターが100名を超えてきています。その方たちの活躍の場というのも積極的につくっていかなければならないと考えておりますので積極的な出前講座の展開を図ってまいります。必要に応じて民間の方との連携も図っていきたいと考えております。
  • (小松委員)K-Netについてですが、今回の西日本の水害では、避難をする時に誰が誰を担当するかを決め、日常的にもコミュニケーションをとっており、早めに避難をさせて助かったと聞いている。仕組みを作っただけでは対応できないと思うがその辺はどの様に考えているのか。
    (社会福祉課長)K-Netにつきましては、要支援者の名簿を作成して9割を超える町会に受け取ってもらっていますが、その先のどういった形で災害時に支援するかは、なかなか進んでいません。
    (社会福祉課長)どういった形で、災害時に支援出来るのか、町会の皆さんと一緒に考えてまいります。

         2.第4期柏市地域健康福祉計画の体系(案)について(協議事項)

事務局からの説明後、次のとおり質疑応答が行われた。

  • (平野委員)フレイル予防のところで、健康づくり推進委員は、若い時からの生活習慣病の予防や健康的な食事に注意を促し、高齢なってから病気にならないように話しているが、なかなか十分でない。それ以外に若い方に対する教育はどの様なことをやっているのか。
    (地域保健課長)地域保健課では母子保健事業で妊娠から子育てまでの切れ目ない支援ということで母子の方と接していますが、妊娠届出のときは昨年の10月から定数面接となり、各種検診では、ほぼ90パーセント以上の受信率となっています。母子保健事業を通じて運動、栄養、煙草を含めて啓発をしております。
    (保健福祉部長)役所が対応しているのは母子保健の部分と高齢者の部分で、真ん中の部分については、あまり行政はタッチしておりません。しいていえば学校保健で一部対応していますが、トータルでの健康づくりの一連の流れがスムーズではなく課題となっています。それは、組織的な問題や国の縦型の切り売りパッケージというところもありますので、関係部署の横連携を進めていきたいと考えております。
  • (古川委員)計画は今後も作り続けなければならない。3期計画で出来たことは深掘し進化させること、2つ目は国のガイドラインで変わったところは付け足すことだと思う。フレイルを例に挙げると今の若い方が歳をとってからではなく、早い段階から取り組んだ方が良いのは当たり前で、何を進めていくのか具体の事業が分からなかった。課題はそのとおりです。何を目的にして課題設定しているか、実際、面でシニアの方を拾えないか、議論はわかるが何を念頭においてこのような総括をしているのか聞いてみたい。何をしたいのか具体の事業を後で聞きたい。
  • (堀田委員)メールや市役所に行って質問や意見をしてもよろしいか。
    (社会福祉課長)はい、かまいません。51事業の資料も早急に送りますので資料を受けた上での意見もいただければと思います。
  • (堀田委員)課題2、3の事務局の説明で「支援を行うこと」が強調されていたので大いに期待している。相談については、だいぶ整ってきたが、丸ごと支援する体制はまだ足りていないと思う。多機関が連携して支援し解決する際に、その連携の中核的な役割を果たすのは、どの機関なのか、それを具体的に示して欲しい。国のガイドラインでも言われていた。柱2は、「丸ごと支援する・解決する」ということに力点がある表現にして欲しい。柱2の基本施策と取組を見ると、相談に関するものが多い。むしろ丸ごとの支援に関するものを多くして欲しい。3期計画では5つの視点1.で「協働」や「役割分担」を強調していたが、4期計画では、住民参加・住民主体に力点が置かれていて、行政の役割がぼやけたような気がする。「協働」「役割分担」は大前提なので外さないでほしい。5つの視点の5番目「市役所内の横の連携を強化する」が、課題や施策に出ていないので、どこで説明されるのか気になった。
    (社会福祉課長)解決への支援体制については、支援体制をどう充実させるか、計画にどう記載していくかを次回までに考えてまいります。役割分担や行政の横連携については施策体系にはありませんが計画書の中に、この施策を推進するためにどういう考え方やしくみが必要なのかを計画書の中に位置付けたいと考えています。その中で包括的、施策全般に関わることとして役割分担の考え方や行政としての連携、施策の連携を位置付けていきたいと考えております。
  • (小松委員)虐待の防止について、いろいろな相談窓口があるが解決できるまでの仕組みは大変である。女性の生き方相談は設置しているが、男性の生き方相談がないので考えていただきたい。考え方の中で、児童虐待にしても何にしてもDVの家庭が背景にあるのでDV家庭を更生させていくような仕組みを作っていかないと最後の解決までいかない。児童虐待であれば子どもを保護したとしても、根本的な親子の関係や夫婦の関係を更生させる取組みを是非、柏市で取り組んでもらいたい。
  • (齋藤委員)市の連携について、体系には載せないで計画書に掲載するという説明があったが、個人的には体系に載せないと誰も考えないと思う。例えば柱2の(2)の3.に位置づけ連携について明記しないと計画書には反映されないと思うので明記をした方がいい。また、担当課は、単独なのか複数の課で対応するのか明記した方が良い。周知というのは難しい。大変だと思うが家族構成や単身なのか年代別で分けるとか出来るだけピンポイントで周知できるシステムややり方を考えたほうが良いと思う。
  • (長瀬委員)未成年の生徒たちにも一緒に考えてもらう場を作らないと中学生、高校生あたりはあっという間に大人になる。大人になった子たちがどう考えて、どう動いてくれるかが重要である。庁内の横連携が出来なければ解決は出来ないと思う。例えばディスカッションをする時でも、地域生活課題の解決に向け、住民参加を促進しようとするならば、課題を考える段階で子どもたちを入れてディスカッションする場を設けるべきである。子どもたちが参加すれば親も出てくる。親世代が出てこないで年寄りばかりでやっても良い町は出来るわけがない。体系案は全て点であり面がない。例えば在宅医療について、柏市においては他市にも誇れる内容が出来上がっている。それは、多職種連携が出来上がっているからであり、骨格が出来上がっているということである。これを他のところでどう使っていくか。例えば相談体制の相談窓口は誰かがやるにしても、ネットワークを作って解決に至るところには役立つと思う。情報発信の充実も出来る。また、防災も重要であり東日本の震災の時に在宅の先生が中心となって救護をしていた。要支援の人が何処にいるか分かっているからである。骨格を利用しながらやっていけばもっと出来るものがあるのではないかと思う。
  • (根本委員)総括がほしい。第3期までどういう事をやってきて、こんなベースが出来てそれを活かして対応していく。強みは強調して、弱みは何があるか。自助、共助、公助はどういう考えで割合を作っているのか。この体系を見ると行政と40万人の住民がダイレクトに行っているように見えるが、実際には町会や地区社協経由であり、これらの組織が細ってきていることは非常に問題である。計画を進める上で町会や地区社協が重要だということを行政が出してくれればエビデンスになる。住民の理解を得られやすくなので計画に見えるように是非記載してもらいたい。課題5.に防犯が消えてしまっているが防犯は大きく残してもらいたい。
  • (小林委員)柏市の今の一番の問題は、高齢化もあるが小児が少なすぎること。子どもを育て次世代を育てて人口比率をまともなものにすることが重要であると思う。全国的な事だと思うが、特に柏市は顕著であると思う。子育て支援はどうしてもキーワードになると思うが、この中には入っていない。はぐはぐひろばは、子どもがいる家庭に密接に関係し良い環境を作っていると思う。しかし、新たな体系には子育て支援や子どもの事が全く出てこなく、これはまずい。是非入れていただきたい。保健所と市役所の違いというのは、子供の病気とかの生活管理は保健所かもしれないが、子どもを育てることは市の問題であり子育て支援は是非加えていただきたい。
    (中谷委員)地域の支え手が固定化しており高齢化しているのが現状。健康福祉計画の中で住民に地域にいかに関心を持ってもらうところがベースにないとなかなかうまくいかない。地域で共助の部分を支えていかないとなんともならない社会になっているが、支えて担ってもらう方々に意識を持ってもらわなければ進まないと思う。フレイル予防のキーワードは、これで良いのか再検討してもらいたい。健康長寿や健康寿命の延伸など今までも使っている言葉の方が抵抗感がないかと思う。高齢者、障害者の社会参加であるが、これをどう呼びかけて場に出てもらうか。出てもらうための支援を行わないと裾野は広がらないと思う。高齢者の呼びかけは民生委員を機能させてもらいたい。健康づくりに関しては、60代に障害が出やすい。これは生活習慣病から脳梗塞等になって障害手帳をもらうという事だが、そうなる前の対策が重要である。
  • (根本委員)ノーマライゼーション柏プランの精神障害者の増加率が大きくなっている絵があるが、認知症とかも入っている。生まれながらの障害なのか交通事故での障害なのか高齢化による障害なのかを分けて整理しないと分からなくなってしまう。データー処理が良くない典型であると思う。これでは対策につながらない。

6 傍聴

傍聴者なし

7 次回開催予定日時

平成30年10月4日(木曜日) ウェルネス柏研修室

8 会議資料