平成27年度柏市総合教育会議(第2回)会議録

1 開催日時

平成27年11月24日(火曜日)午前10時~11時30分

2 開催場所

柏市役所 本庁舎 3階 庁議室

3 出席者

(1)構成員

秋山市長、塚本教育委員長、原田教育委員長職務代理者、岩佐委員、吉田委員、河原教育長(6人/6人)

(2)事務局・関係者

関口副市長、岩崎企画部長、藤江生涯学習部長、山本学校教育部長、大内学校教育部理事、飯田企画調整課長、篠原生涯学習部次長兼生涯学習課長、片岡指導課長、他7名

4 傍聴者・報道関係者

傍聴者2人、報道関係者1人

5 議題等

  1. 教育大綱の策定について 
  2. 平成28年度教育重点施策について 
  3. その他

6 配布資料

7 会議の公開・非公開

公開

7 議事要旨

(1)市長挨拶

本日が第2回目の総合教育会議である。前回は会議の運営に関する内容の他、教育大綱の策定における考え方について協議・調整し、委員の皆様と考えを共有した。本日は、その大綱に関する内容に加え、次年度の教育重点施策について、教育委員会と協議・調整を行っていく。

(2)教育大綱の策定について

資料2に基づき、事務局より説明。以下のような意見が出た後、大綱案が承認された。

  • この大綱は、第五次総合計画の考えに基づきながら策定したものであり、教育委員会からいただいたご意見や考えを盛り込んで策定したものである。第五次総合計画では、限られた財源の中で何に投資をしていくかということを考えなければならない。その中でも教育は最優先事項として第五次総合計画に盛り込んでいる。教育大綱はあくまで方針を示すものになる。生涯学習やスポーツもあるが、その中でも子どもたちへの教育が最も大切と考えている。市長部局としては、教育委員会の活動をサポートしていくことが、社会にとっても未来の柏にも良い方向に結びつくと考えている。
  • 基本的な方針が網羅されており、本当に良くできた大綱となっている。基本的な方針の最初の柱「未来を担う生きる力を備えた子どもを育てます」の中には、「学ぶ意欲と学ぶ習慣」、「学び続ける力」があり、それは子どもたちを指導していく上でとても大切なことだと考えられる。これが方針の一番最初の柱に盛り込まれていることは適正である。
  • 柱の1から3本目までは、「推進します」と断言して説明しており、動きが感じられるが、4から5本目は、「目指します」としており、前進していくように感じられない。同じく4本目と5本目も「推進します」という形にした方が良いのではないか。
    (事務局)4・5本目を「目指します」とした理由について、この大綱自体の期間は5年であり、5年間でこの2本を形にしていくことはとても困難であり、もう少し時間をかけていく必要があると考える。そういった意味で「目指します」として表している。
  • 学ぶ意欲と習慣、学び続ける力につなげる教育の推進については、保護者の立場で言うと学校教育において当たり前のことだと考える。しかし、時代は変わってきていると感じるので、ここでしっかりと方針を定め、先輩の先生方が若い先生達をしっかりと引っ張っていってもらいたいと考えている。
  • 教育委員会としても学ぶ意欲と学ぶ習慣は大切にしていきたい。そのための体制や環境整備も非常に重要なことで柱の2本目にされていることがとても良いと感じた。
  • 第五次総合計画の策定から大綱に至るまで、教育委員会としても市長部局と検討を重ねてきた。そして我々の考えが大綱の中に盛り込まれており、とても良いと考えている。市長はじめ、市長部局の職員の方々に理解していただき、大変うれしく思っている。これを踏まえ、教育振興計画の策定も進めてまいりたい。

(3)平成28年度教育重点施策について

資料3に基づき、事務局より説明。以下のような意見が出た後、平成28年度の教育重点施策について考えを共有し、これまで取り組んできた学びづくりフロンティアプロジェクト等の教育重点施策をさらに推進していくこととした。 

  • 教育は全て実践していくことが重要と考える。その中でも、先生方の意識改革が重要である。彼らをどう変えていくかということを教育委員会と一緒になって取り組んでいきたい。学びづくりフロンティアプロジェクトはとても良い取組であり、全面的にバックアップしていきたいと考えている。時間はかかると思うが、今までと違い、子どもたちの成長が目に見えてより実感できるよう実践していかなければならない。試行錯誤を重ねながらノウハウを高めていきたいと考えている。また、意欲については、先生に褒められた等の外発的要因ではなく、内発的な部分を育てていきたいと考えている。
  • 先日、学びづくりフロンティアプロジェクトの視察のために高田小学校へ伺ったが、先生方一人ひとりが学校や子どもたちのことをよく考えており、意識が変わっていると感じた。例えば、どのクラスでも、その日の授業における学習の目標を先生が黒板の端に書いており、その時間で学習する内容が子どもたちにはっきりと分かっている。そのような小さなことから変えていくことが大切だと思う。高田小学校の先生方は輝いて見えた。先生が変わることによって子どもたちが変わっていくのだと思う。
    また、サポート教員の方々は、定年退職をされた方もいらっしゃり、とてもやりがいがあって楽しいという声を聞いている。この取組は高齢者の生きがいづくりにもつながると考える。
  • 学ぶ意欲はどういう時に生まれるかというと、「学ぶことに楽しさや喜びを感じる時」や「何のために学ぶかが自覚できている時」であると考える。「社会のためにこんなことをしたい。だから勉強しなきゃいけない」という思いが学ぶ意欲につながると考える。そのためには学校だけでなく、日常生活等、広い視野の中で、社会とのつながりを持ったり意識したりすることが学ぶ意欲につながると考える。
    また、海外の例だが、ある教育プロジェクトを期間限定で学校で実施し一定の成果は出たが、プロジェクトが終了したら元に戻ってしまったということがあった。よって今回のプロジェクトにおいては、終了した場合等を想定し、継続性を育てることも非常に重要であり、アフターフォローをどうしていくかということも考えていく必要がある。
  • 授業におけるサポート教員の効果がとても大きいと感じている。先生に答えに丸をつけてもらうと子どもたちが嬉しそうにして輝いている。こうした学校で起こった出来事を本来は自宅で家族に話すことが望ましいが、現在は共働き家庭や核家族が多く、子どもたちが家に帰っても夜まで誰もいない家庭も多い。そのような中で、子どもたちの「学校には友達や先生がいて楽しい」という声を大切にし、子どもたちの環境に配慮した居場所づくりを行い、学ぶ意欲につなげられたらと思う。
  • 視察した高田小学校では学校がひとつのことに向けて取り組んでいることを感じた。また我々としても学校が望むことをサポートすることがとても重要と考えている。
  • 事業名のとおりフロンティアなので、試験的に進めていることもあり、ストレートに成果に結びついていない部分もあるが、プロジェクトを3年実施してきた中で、先生たちの意欲や意識が変化した学校に大きな効果が現れていることが分かった。そのため、例えば、サポート教員や理科教育支援員の配置、学校図書館の本を増やすといったことに加え、これらをどのように活用していくかということについて学校を支援していくことが効果的であると考える。次年度以降は、その点を重視して引き続き取り組んでいきたいと考えている。
    また、議会においても良い取組であると評価されており、早く全校に広げて欲しいという声をいただいている。少しずつでも広めていきたいと考えている。

(4)その他

次回の開催日程については、未定のため、議題が決定次第、お知らせする予定。

以上