第8期第12回行政改革推進委員会会議録
1 開催日時
平成28年5月27日(金曜日) 午前10時~11時45分
2 開催場所
柏市役所本庁舎3階 庁議室
3 出席者
(1) 委員
上野会長、伏野副会長、髙野委員、岡田委員、薦岡委員、竹之内委員、村越委員、前田委員、藤井委員
(2) 柏市
(執行部) 石黒副市長、鬼澤総務部長、岩崎企画部長、谷口総務部次長兼資産管理課長、有賀副参事、岡村副参事、関口主査、青木主査、関主事、中村企画調整課長、齊藤主幹、高橋財政課長、小林主幹、酒井都市計画課長、市原土木部次長兼道路総務課長、相田営繕管理室長、山本主幹
(事務局) 中山行政改革推進課長、山岡副参事、阿藤主査、向主事
4 議題等
(1) 柏市公共施設等総合管理計画の策定状況について
ア 公共施設等の老朽化対策に係るこれまでの審議経過について
イ 施設白書編について
ウ 公共施設等の総量抑制について
(2) その他
5 配付資料
次第(PDF形式 32キロバイト)
資料12-1 公共施設の老朽化に係るこれまでの審議経過について(PDF形式 283キロバイト)
資料12-2 公共施設等総合管理計画「施設白書編」で整理した現状と課題(PDF形式 2,406キロバイト)
- 公共施設等総合管理計画「施設白書編」【概要版】(PDFファイルが別ウィンドウで開きます)
- 柏市公共施設等総合管理計画「施設白書編」 (PDFファイルが別ウィンドウで開きます)
公共施設等の総量抑制について~柏市公共施設等総合管理計画「施設白書編」を踏まえて~(PDF形式 634キロバイト)
県内市町村の公共施設等総合管理計画策定状況(PDF形式 36キロバイト)
6 議事
(1) 柏市公共施設等総合管理計画の策定状況について
ア 公共施設等の老朽化対策に係るこれまでの審議経過について
執行部から、公共施設等の老朽化対策に係るこれまでの審議経過について説明を行い、これについて質疑と意見の聴取を行った。主な内容は次のとおり。
- 資料12-1の5ページ以降に記載されている取組の方向性に基づいて白書の内容を見て、より具体的な管理計画や基本的な方針をこの委員会で議論するという認識でよいか。
(回答) そのとおり。
- 今年度の委員会は、公共施設等総合管理計画の基本方針編をまとめることが目的であると考えるが、ボリューム感やまとめ方について市はどのようにイメージしているのか。(回答) 先進事例を参考にしながらまとめて行きたいと考えている。参考資料として千葉市の計画書を用意した。ボリュームや記載項目などを参考にしたいと考えている。
柏市の場合、施設とインフラが計画の対象になるが、幾つかのグループに分けて用途ごとに方針をまとめていきたいと考えている。
記載内容についても、表現など担当課と協議した案を作成して、委員会に諮っていく。
- 使用用途も違う施設をまとめていくためには、グループに分類する方法は正しいと思うが、一方で昨年度の議論にもあったように、施設の複合化も重要な視点であるので、基本方針をまとめる際に組み込んで頂きたい。
イ 施設白書編について
執行部から、施設白書編について説明を行い、これについて質疑と意見の聴取を行った。主な内容は次のとおり。
- 白書はどのように市民にお知らせしていくのか。
(回答) 現在公表に向けて準備を進めており、6月中旬に公表する予定。
公表方法については、本庁舎の行政資料室や沼南庁舎の行政資料コーナー、図書館本館・各分館に配架するほか、ホームページにも掲載していく予定。
- インフラの現状について、白書ではどのように示されているのか。
(回答) 施設白書編2-19ページに上水道、雨水排水施設、下水道、道路・橋梁、公園の5項目に分けて記載している。
- インフラの現状についてもう少しまとめていただきたい。
(回答) 本日はまとめた資料を用意してこなかったが、施設白書編ではインフラについても触れている。上下水道については公営企業であることから、独立採算で運営している。平成28年度からの10か年計画を策定したので、当面は計画に沿って維持管理を行っていく。財政負担についても現状の範囲で運営していく。
- 上下水道は10か年計画があるのであれば、基本方針編での扱いはどのようになるのか。
(回答) 施設白書編では、より長期の施設の見通しについて整理ができていない。基本方針編では施設管理の考え方をまとめていきたい。
インフラについては、施設の削減が難しいので維持管理の方針を定めて、どのように長寿命化を進めていくかを考えていきたい。
- 施設白書編4-2ページにある地区別公共施設配置状況は、各地区ごとに施設数や人口などが記されていた方が、地区ごとの特徴や施設のボリュームなどがつかみやすいのではないか。
(回答) 資料を工夫する。
- 今後の取組に、見通し期間40年、計画期間10年とあるがこの違いは何か。
(回答) 見通し期間は財政や人口の状況など、より長期的に見ていく必要がある期間として示した。それに対する取組として今後どういったことを行っていくかを示す期間を計画期間としている。基本方針編は10年間の取組の方針を定めていきたいと考えているが、検討材料として長期的には財政や人口がどうなっていくのか見通しが必要なため、見通し期間を設けた。
- 概要版7ページの公共施設のライフサイクルコスト推計の前提条件に、大規模改修の更新周期35年、建替の更新周期70年とあるが、これに耐震改修は含まれているのか。
(回答) 柏市の耐震化率は94.89パーセントとほぼ完了しているため、今回のライフサイクルコストの推計には含まれていない。
なお、今後のライフサイクルコストを推計するにあたっては、総務省が示している参考単価を基準に行っており、大規模改修は建替の約60パーセントの費用とされている。単価については、施設白書編の2-17ページに記している。
ウ 公共施設等の総量抑制について
執行部から、追加資料について説明を行い、これについて質疑と意見の聴取を行った。主な内容は次のとおり。
- 柏市の人口1人あたりの公共施設延べ床面積1.88平方メートルというのは、適正な数値であると仮定してよろしいか。
(回答) 現在の水準が適正であろうと仮定して人口推計に基づく試算を行っている。
- 柏市とその他の中核市平均を比較すると、柏市は公営住宅が少ないといった特徴がある。柏市の特徴を示したものがあると理解しやすいのではないか。
(回答) 施設白書編2-14ページに、柏市と全国中核市平均の用途別施設分類の比較があり、公共施設等の構成比が掲載されている。柏市は公営住宅や体育館や運動場などのスポーツレクリエーション施設が少なく、公設市場があるため産業系施設の割合が高い特徴がある。
- 各委員の意見については、次回の議論で必要になってくるので、できるだけわかりやすく、まとめていただきたい。
- 公共施設等の総量抑制は必要ではあるが、施設によっては増やす、減らすがあってもよいのではないか。例を挙げると、5月14日に市民交流施設のパレット柏がオープンした。柏駅周辺には今までなかった施設で、非常に良いものができたと感じている。新しい市民交流施設ができたことにより、今までの市民ギャラリーなどは移転している。減らすだけが行政改革ではないので必要な施設は作っていくという考え方も必要ではないか。
また、決まった方針については、強力に推し進めていくこともお願いしたい。
- 今年度の委員会は、公共施設等の総量抑制について意見をまとめることが目的だと思う。そのためには、数値目標を公表するかは別として、数値検討は必要だと強く感じた。資料 公共施設等の総量抑制についての3ページにある市の取組は、どこの自治体でもやっていることなので、千葉市の計画にあるように集約化や複合化を分かりやすく標記した上で、実施した場合、削減効果を数値で表す必要がある。
また、公共施設等の延べ床面積を13パーセント削減が必須命題になるが、削減を行った場合に、公共施設の状況がどのように変化するのか、どのような姿になるのかを示す必要がある。どのような集約化や複合化をしないと目標を達成できないのか、積み上げた資料がないと意見が言えないと感じた。
先ほど見通し期間は40年との説明があったが、市役所に新入社員で入庁した人が退職するくらいの期間の計画を立てても、誰も責任を取ることはできないし、ナンセンスな話だ。どのくらいの年次で検討するのか、何年後に公共施設等を削減した姿を見せていくのか、それを示さないといけないと感じた。
公共施設の総量抑制に対する市の取組として、歳入確保はいいが歳出抑制のうち、事業の外部化については、本当にコスト削減になっているのか疑問だ。長期的に見た場合、市にノウハウが蓄積されなくなり、コスト増にならないか検討が必要だと思う。
- 中核市平均と比べて柏市の公共施設延べ床面積が少ない中で、1.88平方メートル/人という数字が適正と言えるのかが分からない。各施設ごとの延べ床面積を柏市と中核市平均で比較した資料はないか。
(回答) 1.88平方メートル/人は、公共施設等の全体数から算出した数値となっている。他市では基本方針をまとめる段階で、各施設ごとに積み上げて数字を作っている場合が多いが、柏市の場合、まず全体感を示すところからスタートしており、施設白書編を基に算出しているため、各施設ごとの比較資料は作成できていない。施設ごとの積上げによる試算については、担当課とのヒアリングを行いながら、この一年で作業を進めていく。
- 人口1人あたりの公共施設の延べ床面積1.88平方メートル/人という数字の根拠が重要になってくる。現在の公共施設量に市民が満足しているのか、現状では公共施設が不足していると感じているのかによって、数字の意味が変わってくる。
- ただ、財政的には、今後40年間で30パーセントの縮減が必要とされている。
- そこは矛盾してしまうところだ。市民の要望と財政的な制約のバランスを取りながら、いかに収支のギャップを埋めていくかが課題と考える。
(回答) たとえば、保育園などは民間施設もサービスを供給している。公共施設だけで市民サービスを維持している訳ではないので、サービス水準は市内の施設全体で判断しなければならない。
市としては、他団体と比べて行政サービスの水準が劣っているとは考えていないし、一定の要望に応えているので、現状が適正であると思う。その上で、人口にあわせて公共施設の縮減をしなければならない。今回は、一つの目安として数値を示した。今後、目標値の設定方法について考えていかなければならない。
- 数字だけではサービスの質まではわからないので、様々な側面から考えていかなければならない。先進市での取組を参考にしたらどうか。施設マネジメントに早くから取組んでいる佐倉市や財政力の高い浦安市の状況は、どうなっているのか。今年度の目標は基本方針をまとめることであるが、数値目標を定めているかどうか別として、先進事例の情報収集を行っていただきたい。
(回答) 公共施設等総合管理計画を策定中で数値目標を設定しない団体については、多数あるので資料からは省いた。両市ともこの条件に該当する。
- 市の最上位計画は第五次総合計画になるので、柏市の方向性を確認するために必要なので、概要版を提供していただきたい。
- 柏市は全国の都市と競争していくべき団体だと思うので、指標については、中核市でも関東近郊の主要都市や船橋市や浦安市など力のある団体、柏市が目指していく都市などと比較をした方が良いと思う。
(2)その他
執行部から第13回会議の開催日程については、あらためて連絡調整すること、開催予定時期は8月であることを伝えた。
7 傍聴
(1)傍聴者
3人
(2)傍聴の状況
傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。