平成19年度第6回柏市行政改革推進委員会会議録

1 開催日時

平成20年3月31日(月曜日) 午前10時~正午

2 開催場所

いきいきプラザ 2階研修室

3 出席者

(1) 委員

高会長、宮入副会長、川和委員、小林委員、小野寺委員、高橋委員、田端委員、宮里委員、渡辺委員

(2) 柏市

(執行部):企画部長、財政課長

(事務局):大内課長 他3名

4 主な内容

(1) 平成19年度集中改革プラン進捗状況について・・資料112

(2) 予算編成の考え方(平成20年度当初予算案の概要から)・・資料113

(3) 財政見通しと予算・・資料114

(4) 監査制度について・・資料115

(5) 第四期行政改革推進委員会のまとめ(案)・・資料116

傍聴者注意事項

配布資料確認及び内容説明

資料112 平成19年度集中改革プラン進捗状況について

(平成19年12月末現在の見込み)

件数:171件(当初168件から3件の追加)

内訳:中止 3件( 2%)

駐車場有料化  採算が合わないため

介護保険料徴収方法見直し  コンビニ収納のメリットが少ない

区画整理用地有効活用  売却予定の方針変更

遅れ 46件(27%)

費用対効果の検証の遅れ、関係部署等の調整の遅れ、アンケート結果

計画どおり122件(71%)

(19年度の削減効果)

目標額:16億9,900万円

行革成果:13億900万円(達成率77%)

(平成20年度予算の反映状況)

目標額:31億6,000万円

行革成果(予算段階):26億円(達成見込み82%)

資料113 予算編成の考え方

平成20年度予算は行政改革大綱、集中プランに基づき、歳入、歳出両面から見直しを実施。

  • 市債 残高縮減のため、20年度元金償還額以下の発行額
  • 予算 市税収納率を19年度当初予算より0.5ポイント収納率アップの目標

効果1億3、700万円を予算計上

広告掲載料(ホームページバナー広告等)

  • 歳出抑制

人件費の抑制、費用の適正化等

経常経費(19年度の当初予算から原則としてマイナスシーリング5%)

効果4、000万円弱の抑制

公債費の抑制、繰上償還による償還利子削減

効果特別会計、企業会計合せ約140億円の繰上げ償還

軽減効果25億円(3年間で)

補助金(全ての補助金にかけて見直し)

原則1割カット、廃止3件、現状維持は重点施策を中心としたもの

新規補助金は中核市移行に伴うもの以外は原則認めない方針

  • 委託の推進

北部クリーンセンターで長期の運転管理委託

し尿関係の収集運搬業務の委託を20年度から導入予定

特別会計の繰出し金の削減

  • インセンティブ予算(報奨)制度の導入

削減額の一定割合を返し、市民サービスの向上に繋がる新規の事業の財源へ

採択事業:4件 1、100万円を越える効果

資料114 財政見通しと予算

19年度と20年度の財政の見通しと当初予算の比較

19年度の財政見通し 16億9、900万円の不足

→市税等の増収の結果、不足は生じず

20年度の財政見通し 31億5、400万円が不足

→税の伸び、合併特例債等の増加に寄り改善

20年度中核市関連 20億円を予定→14億5、300万円

髙会長:19年度の集中改革プラン進捗状況と20年度予算の概要説明でした。質問があればお願いします。

渡邉委員:資料112、19年度の集中改革プラン進捗状況ですけれども、件数に対しての割合はわかりましたが、未達成部分も含めて金額ベースで何%だったのか。

髙会長:この表は12月末のもので3月末で言うと達成ということになるのか。

行政改革推進課長:とりあえず12月末での集計結果。年度末については、再度集計する予定である。今の予測では、100%は難しいかもしれない。

髙会長:未達成部門についても集計を出して、情報提供していただければありがたい。

田端委員:114の数字を見ますと、20年度31億、19年度は16億。それが無かったということになると、3年間で90億の削減目標を設定しておりますが、その内の31億というのはもう大丈夫という理解でよろしいか。

行政改革推進課長:再度繰り返しになるが、財政見通しの90億円は、経常収支比率などの財政指標と同様の、一つの目標である。90億に関しましては予算とは切り離しをして目標値として続けていく旨、委員会でご理解いただいているというふうに考えている。

渡辺委員:先ほど公債費の繰上償還の効果は25億であるということだが、この後続けていくのか。

行政改革推進課長:あくまで推計だが、新たな集中改革プランの一つとして考えていただきたい。したがって、含めて考えていきたいと考えている。

宮入副会長:112番の資料によると、12月末の見込みで77%と4億近くが未達成である。そして20年度の予算、すでに予算を立てた段階から5億近くが、低めになっている。さらに、来年度末8割位でしたというように幅が広がって、90億に至らないこともあるのか。

行政改革推進課長:112番は、現状の集中改革プランと当初の経費削減効果を元にしている。したがって、先ほど財政課長が説明したような新たな削減効果の数字は入っていない。90億円は目標値として考えているため、新たな集中改革プラン等で達成したいと考えている。

田端委員:114番の方もう一度。これは予算は予算として、差引きが書いてあるが、財政見通しとしてはこのようになっていくということで、例えば19年度決算の数字が入ると、財政見通しに近い数字になるのか。

行政改革推進課長:あくまでも90億の見通しは18年度の予算ベース。したがって、決算ベースになるともう少し近づいた数字になるというものではない。あくまでも予算ベースで比較しているものである。

田端委員:18年度の予算に基づいて90億という数字が出ているということは、理解するが、実際に19年度の決算とか20年度、状況変化に応じて収入の額など、かなりドラスティックに変わる場合は、目標自体を修正しないと政策的に有効性を失ってしまうと思う。仮にこの30億が何もしなくても達成されるとすると、90億の見通し自体も考え直さなければならない意味合いもあるのかなと思うが。

行政改革推進課長:ご指摘は、まさしくそのとおりである。あくまでも90億円というのは、18年度当時のものを前提とした試算であり、劇的な、例えば税収があったと言うようなところがあれば、90億円自体の見直しもある。その辺は集中改革プランを作りこんでいただいたときには、90億の目標は変えない前提だが、場合によれば追加見直しも必要になる。

髙会長:例えば20年度税収だが、20億円近く伸びるとのこと。そうすると、かなり楽になることは間違いない。その際、目標値について市としてどのように考えるのか。

企画部長:何度も説明しているが、90億円については、18年度ベースを目標とし、現行制度の中での推計したものである。今日の資料では114のように税収が伸びている事実があるが、これは経済状況の反映であり行革の努力ではない。当面の財源不足は解消されている事実はあるが、行財政基盤のために掲げた目標として、経常収支比率を90%以下にするというものがある。このような数値については、まだまだ努力する必要がある。まだまだ余裕がある数値ではないため、集中改革プランで目標としたものについては、今後も努力していく必要がある。

髙会長:市としてもかなり努力していると思う。今後も経常収支比率改善など、努力していただきたい。

続いて付議事項に入ります。一つは新中央図書館について。緊急ミーティングを以前開催し、市長に質問事項を提出し、回答をいただいた。緊急ミーティング議事録や回答事項を公開するかなどの取り扱いについて、御意見をいただきたい。

回答事項の内容については、こちらには変更をお願いするなどの権限はないと考えている。

行政改革推進課長:公開は、他の会議録と同様に、ホームページにて実施したい。

小野寺委員:資料を一読した。イメージ的にはにっちもさっちもいかない問答集という感じである。前向きに考えたとしても、例えば図書館を新しく作るうえで、市としてこのような工夫をする、将来に向けてこのような展開をするといった記載がないと、落とし所が見つからない。我々自身が豆腐で作った包丁であるような気がしてならない。我々の意見はなんの権限もないと明言されているようだ。我々が今まで会議を行ってきた内容を反映させるものがきちんと残るようなスタイルが欲しいと考えている。

田端委員:図書館の建設についてだが、委員の中には建設賛成の方もいた。質問状を出すこと自体に、違和感のあった方もいたと思う。私自身にも、その感覚に近いものがある。一方で、再三お聞きしたかったのが、図書館を作ることによって、90億円の根拠となる財政状況にどのような影響が出てくるかということを伺いたかった。これは特別予算かもしれないが、人件費などにも変動があるかもしれない。こういったものが経常経費に対してどのように影響を与えるかを聞きたかった。そこの部分が門前払いになっているのは、委員会への対応として残念に感じる。

企画部長:今回行政改革を進めるにあたりまずお示ししたものは、安定した行財政を持続的に行っていくには、一定の投資的経費に充てる財源をしっかり確保していかなければならないということだ。安定した財源をどの程度確保していくかということだが、具体的には経常収支比率を90%以下にするという目標を定め、10%は政策的経費として充てるという趣旨で、90億円という財源不足が生じるという説明をさせていただいた。10%の投資的財源の中で、何を行うか、政策的に何を選択するかは、議会や市民の方の御意見を斟酌し、行政として事業選択していくことになる。新中央図書館についても、市として優先順位の高い取り組みとして捉えている。今、この図書館を建設した場合にどのような影響が出てくるかということだが、限られた財源の中で優先していくということになるため、入れたことにより人件費への変動がというようなことはない。行革等の努力により生まれた財源を充てたということになる。いくら費用がかかるということは示せるが、他の事業にどのような影響があるかということはなかなか難しい。

髙会長:図書館建設で50億円以上かかるとなると、もともと削減目標であった50億円と足して100億円以上削減しなければならないということにならないか。

企画部長:新たに図書館費用を上乗せするわけではなく、もともと投資的費用として考えていた中で図書館を建設するため、そのようなことはない。

宮入副会長:この質問状を提出する前に、髙会長とともに市長と面会して、直接質問をした経緯がある。そのとき、他の投資的経費を削ってでもこの図書館を建設するということをおっしゃっていた。投資的経費を増やすわけではないとのお話でした。ただ、どこを削る努力をするか、財源や他への影響など、建設への道筋は示していく必要があると思う。投資的経費のどこを削ったのかなど足りない部分がある。

また足りていない部分については、今後も委員会としてチェックしていく必要があると思う。

野口委員:先般、市庁舎の強度不足について市民新聞に掲載されていた。平成22年度までには使用中止だと議会でも発表されているとのことだった。補強でも20億円、新築だと50億円かかるとのことだが、図書館も結構だが、財源の捻出はどのように考えているのか。

企画部長:副会長の御意見も含めて回答します。柏市として、具体的にどのように財政運営を行うかということだが、基本計画で市の政策をどのように進めるかは示している。財源については国の決まりの中で、税制改革など大きな制約があり、現実的な財政運営を行うために、3ヵ年の実施計画を策定している。この中で、どの事業を優先的に行うのか位置づけている。行革の趣旨を踏まえながら、できるだけ市の負担を減らしながら実施していく。先ほど話題になった、庁舎の耐震問題であるとか、取り組まねばならない部分を先延ばししてきている部分もある。この問題については、今後10ヵ年の中で、民間の建築物と合わせて対策をしていく。庁舎の考えとしては、支所を増やしていく考えを持っている。出張所として現在市内に10箇所くらいあるが、体制を少し見直して、福祉のサービスなどきめ細かくできるよう検討している。実際に支所を作った場合、本庁舎にどれだけの面積や人員が必要かなども合わせて検討していく。当面、仮設庁舎を建てるということで考えているが、既存施設や図書館の跡地などの有効利用を含めて、限られた財源の中で計画を立てて進めていく。

髙会長:続いて、監査制度についてです。監査委員についての資料を作成していただいた吉永委員は本日欠席ですが、内容について我々で話しあい、結果を報告したいと思います。御意見をお願いします。

(資料115 監査制度について 事務局説明)

髙会長: 吉永委員の提案書の趣旨は、監査委員制度そのものに問題があるということではなく、手続きを見直していく委員会を設置していただけないかということです。提案書そのものに関してはいかがであろうか。第1次第2次の行政改革を既に実施してきた中で、モニタリング等がきちんとできていれば、第3次の行政改革は必要なかったのではないかという考え方もあり、監査制度について検討していただきたいという内容です。

企画部長:総論的な部分では、国でも同じような議論を進めている最中であり、特に柏市の監査制度の状況について、具体的にどういうところが問題があるというのがあれば、考えていかなければならないが。

髙会長:本人がいらっしゃらないので、私が説明するのも正確でないかもしれないが、委員の選任関係について意見されていると思う。

田端委員:委員長がおしゃったような内容を、前回、かなり詳細に議論されているようなので、議事録をご覧いただければよろしいかと思う。

資料116 第四期行政改革推進委員会のまとめ

(アンケート結果について)

宮入副会長:まだ集計段階のため、詳細な結果は次回に回させていただきたい。管理職を対象としたもので、回収方法は、私に直接メールでの回答と行政改革推進課へ提出されたものと合わせて行った。53人から回答をいただいている。本当は役職も聞きたかったが、特定されやすくなるため、かなり回答率が落ちるのではないかなと危惧したため実施しなかった。

まず、集中改革プランを実施した結果、財政状況が改善すると思うかという点だが、改善すると応えた回答が64%。集中改革プラン自体が財政状況に直結しないものも含んでいるため、この数値は頭に入れておいた方がいいと思う。実現可能性についても約3分の2の方が可能と答えているが、残りはわからないと答えている。フォローが必要になってくると思う。考えは変わったかという質問に対しては、よくわからないという答えが多かった。自由回答としては、幅が広がったなどの意見をいただいている。モニタリングを受けた方にとって、有効であったかという質問には3分の1の方が有効であったと答えていただいている。よくわからないという回答が半分以上のため、この数値が多いか少ないか判断しづらい。継続した方がいいかどうかの問いには、約4割の方が継続したほうがいいという回答であった。方法としては、半年に1回くらいで、委員によるモニタリングを実施するのがいいのではないかという意見が7割くらいと多かった。このようなモニタリングを実施していくにあたり、するほうも受けるほうもさらに工夫が必要だと感じた。

他にも質問項目があるため、後日集約して報告することとする。

髙会長:事務局から説明のあった資料116だが、8つの柱でまとめるということ。まずこの点について御意見ありますか。

小林委員:一番大事なのは職員のものの考え方をどう変えるかという点だと思う。立派なものが記載されているが、実際に実施していくのは職員である。例えば市民との協働だが、職員の意識が変わらないとうまくいかないと思う。さらに、役所は8時半から業務が始まっているのに、9時近くまで職員の通勤が続いている。こういった点も改善していかないとと思う。

小野寺委員:公務を行う人はきちんとやる方だという感覚を持っていた。そういう状況があるのであれば残念であり改善してもらいたい。

まとめの件だが、今まで申し上げてきた内容でお願いしたい。例えばモニタリングの件だが、継続して実施していくにあたり、金額的目標を出してもらいたい発言してきた。何度も要求してきたが一向に出てこない。これはまとめに全部載せていただきたい。19年はどうだとか20年はどうなるとか、進捗状況も含めて市民が見てすぐにわかるようにしていただきたい。結果として子供たちが負の遺産を背負ってこの街に住まなければならない。そんな考え方だったら止めて欲しい。まとめは、わかるもので継続できるものにしてもらいたい。トータルで金額を出すのは簡単だ。中身の問題である。

田端委員:考え方は整理されているのでよろしい。読み手の立場で申し上げると、もう少し具体的に、こういう部分に注意して読むとよいとか、目新しいとかあるとありがたい。そういう意味でインセンティブ予算は非常に良い。こういうものを委員会として推進していることがわかるようにして欲しい。

髙会長:意見をまとめると、委員会の意見を一番最初に持ってきていただく。積極的な情報公開のところに、行政改革の進捗状況を公表しているということを入れていただくとありがたい。今回の報告書は昨年作ったような膨大なものでなく、むしろ財政健全化の努力の方に言及してほしい。今日説明していただいた資料を検討することで、まとめとしていただきたい。行政改革推進委員会の文言を統一していただきたい。第四期とあるが、第三次行政改革であるが、今回実施してきたから第四期としているのか、事務局の方で整理してください。お願いします。タイトルですが、これでよろしいですか。

渡辺委員:副題があってもいい。新たな柏市の未来といったような。

髙会長:時間もないため、お持ち帰りいただき、事務局へメールなどで案を出していただきたい。

小野寺委員:3ページの「マルチペイメント」、「ファシリティマネジメント」、「アセットマネジメント」の説明書きをお願いしたい。おそらく、90%以上の人はなんのことだかわからないと思う。

髙会長:市の資産全体を統一的に管理するという趣旨が入ってくるといい。添付資料だが、アンケート結果などもぜひお願いしたい。それから、モニタリングだが、我々は実施した側だから何のことだかわかるが、市民はわからないと思うため、説明もお願いしたい。

小野寺委員:モニタリングの中でせっかく作った資料がある。少し手を加えるだけで市民にもわかる資料になるため、ぜひ使ってほしい。

髙会長:そうすると、もうちょっと内容を検討しなければいけないと思う。

小野寺委員:これは、我々のいわば卒業文集になると思う。捨てられるものは作りたくない。しっかりとしたものを作りたい。それだけです。

川和委員:行政改革推進委員会からの提言ということで、職員はしっかり受け取って、意識改革をしてもらいたい。まとめるだけでなく具現化できるよう、しっかりと意見を入れてもらいたい。

髙会長:集中改革プランの進捗状況や提言などは、添付資料とする予定のため、もっとボリュームがあるものになると思う。イメージしやすいように、次回、このようなものになると示していただきたい。その上で、さらに加えていく点などを議論して、深めていけばいいと思う。よろしいですか。

若干時間が過ぎてしまいましたが、事務局から確認事項はありますか。

事務局:次回日程確認

平成20年4月23日(水曜日)午前10時~正午 第5・第6委員会室

髙会長:それでは、本日の会議はこれで終了いたします。