平成19年度第2回柏市行政改革推進委員会会議録

1 開催日時

平成19年7月20日(金曜日) 午後3時~午後5時

2 開催場所

いきいきプラザ2F 研修室

3 出席者

(1) 委員

髙会長、宮入副会長、小野寺委員、川和委員、小林委員、高橋委員、野口委員、宮里委員、吉永委員、渡辺委員

(2) 柏市

(執行部)
浅羽副市長、石黒企画部長、吉井財政部長、吉田人事課長、草野企画調整課長、石塚財政課長、猿渡教育総務課長

(事務局)
染谷企画部理事、大内行政改革推進課長、行政改革推進担当

4 主な内容

  1. 新中央図書館整備基本構想について
  2. 集中改革プランのモニタリング結果について
  3. 本年度審議項目について
  4. シンポジウムについて

髙会長:開会

 - 傍聴者注意事項 -

 - 資料確認・審議事項説明 -事務局(石田行政改革推進課統括リーダー)

91番の資料は準備が間に合わなかったため、配布せず

髙会長:今日は、始めに新中央図書館基本構想について教育委員会生涯学習部教育総務課長から説明をお願いいたします。

猿渡教育総務課長:お手元に配布した資料を逐一全て説明となると時間がかかりますので、行政改革の方向から説明をさせていただきます。

新中央図書館の整備については、昨年策定した基本構想に基づき、現在、基本計画の策定を進めているところです。昨年度の段階では、建設候補地を5箇所選定しました。現在は、その5箇所の中から1つを絞り込む最終段階となっております。今年度は、建設場所を確定した上で、ハード面やソフト面でより具体的な検討を進めていく予定をしています。

基本構想の中には、あまり具体的な内容は記載されていません。今年度の作業の中で具体化していきますので、これからご説明する内容は若干抽象的な表現があろうかと思いますが御了承ください。

今年の3月に出されました第三次行政改革大綱、皆様方の提言を改めて確認させていただきますと、行政改革の重点項目及び推進のための具体的方策というものが記述されております。整備構想とこの行革の重点項目等がどのように対応しているかという視点で申し上げたいと思います。まず、行政改革大綱あるいは提言の中で、「公共のあり方の検討」がございます。その中には、多様な主体との連携、行政の役割の見直し、協働の推進と支援などが含まれております。これらに対して、整備構想の中でどのように検討したかと申しますと、第4章に「新中央図書館の基本的な考え方」、それから第8章に「事業手法の基本的な考え方」を入れております。基本的な考え方として、新中央図書館は柏市の情報拠点としての核となることを掲げ、人と情報、人と人をつなぐというように、キーワードとして「つなぐ」ことを定めています。新しい図書館を運営していく中で、多様な連携を模索しようと述べています。また、多様な情報ネットワークの構築では、他の公立図書館を含め、大学、学校図書館、福祉団体、ビジネス関連機関、ボランティアなどと情報ネットワークを構築していきたいという考え方を示しています。市民参画については、基本構想を策定する段階で、有識者懇談会を開いています。また、今年度、市民によるワークショップを実施したり、独自に市民アンケートやパブリックコメントを行い御意見を伺っているところです。

事業手法の基本的な考え方としましては、手法の調査検討を進めまして、従来型の中に一部民間を取り入れる考え方であるとか、指定管理者制度の導入、PFI方式の導入など、それぞれのメリット・デメリットを検証を始めています。

また、行政改革大綱や提言で財政の健全化が謳われております。財源の積極的な確保、事務事業の見直しなどが記述されておりますが、これに関連して基本構想では、第5章「施設活動の基本的な考え方」で、収入源を模索するといった内容を記載してあります。例えばホームページのバナーなど、わずかかもしれませんが、新たな収入源として広告収入を得ていくといったことです。それから、第7章「立地の基本的な考え方」ということですが、先ほど申し上げましたように、現在は5箇所の候補地があります。この中から1箇所に絞り込む作業の中で、8つの指標を立てております。候補地周辺の人口であるとか、候補地へ行くための交通利便性などがあります。その中に、用地取得の難易度、ランニングコストを考慮しており、財政負担に関してはかなり重い指標として考えに入れております。また、行政改革大綱の中で組織のスリム化・職員の意識改革が謳われており、職員数の適正化であるとか、人材の育成と評価などが記載されています。これに関連しては、第5章「施設活動の基本的な考え方」の中で、顧客満足を意識するため、利用者からの要望等をいかに吸い上げ、図書館運営に反映していくかを記載しています。それから、行政改革大綱の中の、行政運営の透明性の確保に対応しては、基本構想の中で、積極的な情報公開で行っていきたいと考えています。

おおまかに行政改革大綱と基本構想がどのように対応しているかという説明いたしました。これを踏まえて、今後どのように対応していくかを申し上げます。まず1点目、新中央図書館建設を待つまでもなく、すぐにできることがあるのではないかということで、取組んでいる事業があります。大学との連携では、市立図書館の職員が、市内で図書館を有する大学にお伺いしています。東大、日本橋学館大学、二松学舎大学、麗澤大学などですが、市民への図書館の開放をお願いするとともに、それに対する行政の支援のあり方などについて、詰めを行っているところです。おそらく、市民への開放につきましては、日本橋学館大学や二松学舎大学は秋口頃から実現できると聞いております。2点目として、職員の適正配置についてですが、本館機能と分館機能の分担をする考えから、今年度と来年度の2年間で分館に配置している正規職員を全て引上げ、本館機能を充実させたいと考えています。こども図書館の整備ですが、もうすぐ沼南庁舎の改修と合わせて着工します。来年夏休みのオープンに向けて進めて参ります。

今年度の基本計画を策定するにあたり、どのように行革の観点を入れていくかということですが、市民に参画していただき検討していきます。昨年度と同様に有識者懇談会を立ち上げ、ワーキングショップも改めて募集を行い実施し、御意見を取り入れていきたいと考えています。それから、10月か11月になるかもしれませんが、図書館に関するシンポジウムを開催して、PRしていきたいと考えています。2番目として、適正規模あるいは事業費・事業手法の検討ですが、候補地を1箇所に絞り込んだ上で、具体的な図書館サービスの内容や施設規模、施設内容を検討しながら、経済的かつ効率的な事業手法で進めていきたいと考えています。

新中央図書館そのものの説明とはなっておりませんが、整備するにあたり、このようなことを踏まえて行っていくという観点で説明させていただきました。以上です。

髙会長:ありがとうございました。先ほどの大学との連携の話ですが、私の大学はあまり肯定的な反応がなかったということを聞きました。今後、どのような方向に行くのかがわかれば、大学はきちんと私の方で説得するつもりでいますので、よろしくお願いいたします。

小林委員:新しい建物を作っていくようですが、各所に建物を作っていくということでしょうか。

猿渡教育総務課長:その構想には候補地として5箇所あります。いずれを選ぶとしても、1箇所選定して中央図書館を作ります。例えば、現在の図書館の場所も一つの候補地となっておりますが、そうなった場合は、現在の図書館を壊して、新しい図書館を建設することになります。

小林委員:これは既に議会をとおっているのですか。

猿渡教育総務課長:まだとおっていません。

小林委員:まだ教育委員会の検討段階ということですか。厳しい財政状況の背景がある。縦割りではなく、企画や財政などいろいろな部署と連携して行っていってほしい。この行政改革推進委員会の中でも、なんども部署の横断的な対応が望ましいとの考え方が出ています。一部門の考えだけでないように進めることを考えてもらいたい。

猿渡教育総務課長:少し言葉足らずだったとしたら申し訳ないのですが、もちろん、この新中央図書館を作る上で、庁内の企画、財政、総務部門職員を交えた検討委員会を立ち上げています。立地を最終的に一箇所に絞り込むときも、副市長をトップにして企画部長、財政部長、総務部長その他市長部局の関係部署に加わっていただき、全庁的に検討していきます。教育委員会だけで勝手に作っているということではありません。

髙会長:少し進め方を整理させていただきます。今は、基本構想の内容についてお聞きして、行政改革推進委員会としての意見は、教育委員会の方が退席していただいてから議論させていただきたいと思います。そのために必要な質問を今していただけるとありがたい。

吉永委員:この時期に行政改革推進委員会で取り上げることに違和感は感じるのですが、折角取り上げたので一つだけ申し上げたいと思います。一つは、現在の図書館の利便性と、この構想が実現した後の利便性が一覧表等で見やすく作られていれば見せていただきたい。それから、会社であれば、新しい構想を行うときは、当然市場調査を行うと思います。この資料を見ますとアンケートを取られているようですが、どのようなアンケートを取られているかを教えていただきたい。つまり、是非作って欲しいという熱のある意見が市民からどれだけ出ているのか資料的に説明していただきたいと思います。

猿渡教育総務課長:2点ほどありました。最初の利便性についてですが、先ほど一つに絞るにあたり、8つの指標に基づき行うという話をさせていただきましたが、その中に交通アクセスなどの利便性の問題が評価指標となっています。これにつきましては、内部の検討委員会において、最終段階を迎えています。場所が選定され次第にどのような評価が行われたか、利便性についても5箇所をどのように評価したのかという検討プロセス等も含めて全て公表させていただきます。それまで少しお待ちいただきたいと思います。それから、市場調査につきまして、アンケートの内容というお話がありました。これにつきましては、すぐに提供できますので、昨年度どのような問を発したのか等、後ほどご用意させていただきたい。行政改革推進課の方に届けるようにします。

川和委員:5箇所を1箇所にするのはいいですが、市の今の財政状況からしてどのくらい支出できるのか。用地取得、賃貸かもしれませんが、利便性のいいところはおそらく地価が高いと思います。構想を作るときに、どのくらいの金額を想定したのか。一般的には事業を展開するときに財政は必ずついて回るものです。民間と比べて申し訳ないが、違和感がある。

髙会長:仮にこの議論を白紙に戻してほしいという意見を委員会で出した場合に、それは可能なのでしょうか。無理だとすれば、どのくらい節約して推進していくかという議論をしなければならない。

石黒企画部長:行政改革推進委員会でどこまで話すかということですが、この新中央図書館の計画は、市の計画の中では上位計画になります。中期基本計画の中にもきちんと位置づけられています。また、重点事項として市が示しているものにもなりますので、限られた財源ではありますが、優先順位としては高いものになります。ですから、この事業自体をやめるという議論までは非常に難しいと考えています。この整備を進める中で、どういう行革の観点を織り込むのかということについては、十分に対応できると思います。

高橋委員:今ある図書館が狭いというお話が出たと思うのですが、どのくらいの規模の図書館を作るかということで、財政も変わってくると思います。今のが狭いからもっと大きなものをということだと思いますが、どのくらいの規模の図書館を建設されることを考えているのでしょうか。

猿渡教育総務課長:数値的なものにつきましては、財政的な数値と合わせまして、40ページから各候補地の数字的なものを示しています。規模ですが、現在の図書館が2千平方メートルですが、私どもが考えている新図書館は8千平方メートルで考えています。根拠はなにかと申しますと、望まれる図書館の基準がありますが、人口規模で試算していくと1万2千平方メートルくらいの図書館ということになるのですが、柏市の場合は分館もあります。他の中核市等はどのような規模の図書館をもっているかなども参考にいたしまして、最大で8千平方メートルくらいというように今現在は考えています。どのようなサービスをしていくのか、図書館内にどのような施設を入れていくのかということにより、もう少し縮小していく可能性はあります。

宮入副会長:この構想は初めて拝見しています。そもそも、何が一番問題になっているから建替えなければいけないかという根本が皆さんあまり捉えられていないのではないかと思いながら伺っていました。15ページの課題ですが、物理的な問題として施設が古く狭いという課題があります。もちろん耐震強度が足りないということであれば、あげていかなければならない問題だと思います。ただ、それ以外の課題については、まったく建替え理由にはならない項目と思います。閉館時間が短いとかITが遅れているとかは建替えなくてもできることだと思います。建替えは誰にでも非常にお金がかかることだとわかります。ですから、本当にそこまでしないと解決できない切羽詰まった状態なのかどうなのかという点で、訴えるものがないと感じています。構想ですから、理想を描いて、こうなったらいいとか書いてあるのはいいと思いますが、逆に予算はこのくらいしか使えませんといわれたときの方法を考えていただけるのでしょうか。つまり、その範囲内であったらどのようなことができるのかということです。大学も自腹を切って機械を設置して市民に開放しようと積極的に行っております。つまり、この案をA案とした場合、代案として、予算が限られている中であったら最も理想的な形としてどのようなものが考えられるのかといった案を出していただくことは可能なのでしょうか。

猿渡教育総務課長:今の委員さんの意見に直接対応するのは難しいと思います。私どもの立場としてはどうしても整備しなければならないといった立場から申しますと、市民意識調査というものを市で行っており、文化施設としてどのような施設が必要ですかという設問がありました。昭和56年から平成12年まで図書館が常に一番でした。それから、昨年度行われた意識調査はそのような設問がありませんが、生涯学習の環境づくりに対するフリーアンサーでは、56人の方が回答していただきました。その中の36人の方が、今の市立図書館は使い辛いという苦情、新しい図書館を作ってほしい要望でした。さらに、市長への手紙でも、今の図書館に対する様々な要望があります。私はそのような職場にいるからというのもありますが、常に市民から要望を受けております。規模とかお金の問題はもちろんありますが、今年度きちんと検討をしていかなければならないと考えています。今の図書館の設備ではやりたくてもできない、市民の要望に答えられないとうことについて、新しい図書館を作り対応をしていきたいというのが担当課の思いであります。

宮里委員:私は図書館を多く利用しており、今ご説明のあったような意見を出している側です。建設には確かにお金はかかると思いますが、現在の図書館では、本を借りて帰るのが精一杯で、そこで何かをしたいということは本当にできません。IT化が遅れていると書いてありますが、きちんとしたものを行うには場所が狭すぎると思います。日曜日などは学生が順番待ちをして並んでいることもあります。柏市には、東大キャンパスとか大学の図書館もありますが、やはり、柏市としてきちんとした図書館を作っていただいて、子供たちにもっと図書館で本を読む時間を多くさせたり、本を借りる機会を増やすということも、いい教育の一環だと思います。お金の問題は確かにありますが、許された財政の中で、新しく図書館を建設する。どうしてもお金がなければ、今の図書館をもう少し改築していっていただきたいと思います。

髙会長:今はご質問だけでお願いいたします。他にご質問はありませんか。なければ御退席でよろしいでしょうか。ありがとうございました。

- 教育総務課長退席 -

小野寺委員:今、新中央図書館の話を聞きましたが、行政の中でさんざん揉んだ後にこの行革委員会に出しています。さらに、見直しして白紙に戻せるのかというと戻せないという。そうなると、一体何の話をすればいいのかというのが正直なところです。財政部長に少し聞きたいのですけれども、3年間で90億円足りない、借金が2千億円あるといっているわけですよね。お金がない状況の中で、どうしてこのようなお金のかかる話ばかりするのでしょうか。後でお話するモニタリングの所でも、各部門の課長さんが30万50万120万といったお金をやっと捻出して、私たちはこのようにやっていきたいのですと言っています。そういう中で、平気でこのような案を出すというは。前々から会長も大学図書館を積極的に使っていこうという案を提示しています。建物の建設についても、優先順位が違うということを出しています。中核市の問題にしても、決まってから理解を求めます、お金はこれだけかかりますという話を聞いていますが、財政面の責任者としてどうお考えなのか。

吉井財政部長:我々財政部としては、財政全体をどうしていくかということを担当する部でございます。今回の集中改革プランでも、経常収支比率90%以内、市債についても元金償還額以内にとどめながら残高を減らしていきます。先ほど企画部長も答えましたけれども、5箇所のうちどこに決まるかわかりませんが、大体50億円から80億円程度かかりますが建設していきます。確かに大きな額ですが、中期基本計画に定めてあります。我々も出している集中改革プランの指標を守りながら行うわけですが、どういうことかと申しますと、使用できる額が決まっているということです。予算規模が決まっているということです。その中で優先順位を定めて、この予算のキャパシティの中で我々が予算編成をしていくということになります。ですから、優先順位の低いものは、キャパの中からはみ出てしまうものが出てくると思います。ですから、我々は集中改革プランで定めた経常収支比率90%以内を守りながら、税の収納率も上げながら、優先順位を定めて予算編成を行っていきます。以上です。

宮入副会長:通常、事業計画を出されるときは、ABCと3つくらいプランを出すと思います。先ほど少し申し上げましたように、理想的なプランはこれですが、そのためには50億円から80億円かかりますと。Bプランとしては、例えば現在の図書館の改装を行うとか。施設整備を行うことにより10億円かかりますと。このように、もう少し市民にきちんと代案を示す必要があるのではないかと思います。いいものを見せられれば、「これがいい」となるのはあたりまえだと思います。どうせ税金を払っているのだから、こっちに使って欲しいという意見は出てくると思います。普通買い物をするときは、一番いいコースだと10万円かかります。エコノミーコースだと1人3万円で済むといったように、提示された中でコストを考えて選択できるのですが、このような構想、プランの出し方ですと、選択するときのコストについての判断が市民にはまったくできません。これでは、議論の余地がないのではないでしょうか。この委員会では、この意見ではだめでしょうといえない立場だとは思いますが、この条件の中で代案をお作りいただきたいと提起することはできるのでしょうか。

髙会長:先ほど小野寺委員が質問された時に財政部長がお答えされておりましたが、私の勝手な推測ですが、できるだけ使いたくないと考えていらっしゃると思います。ただし、立場上それはやめるべきだと言えないところがあると思います。しかし、この委員会は立場上、採用してくれるかは別としても、委員会の意見としてまとめたものを言う必要があると思います。今、宮入副会長から説明ありましたが、少なくとも、50億円とか80億円とかの金額はとんでもないことだと思います。次の世代とか子供たちとか、宮里委員の話も出ましたが、それは学校の図書館を使っていくように推奨していけばいいことだと思います。アンケートで図書館を作って欲しいという答えが出たとおっしゃっていましたが、アンケートをする時に、仮に作る場合には財政負担がこれくらい膨らみますよと付け加えて行ってください。そうすると結構だという人もかなり出てくると思います。

吉永委員:先ほどお願いしましたのは、現在の制度がこれだけ改善されるのだから、これだけのお金がかかるけれど市民に支出をお願いしたいと、このような発想で行っていく必要があるということです。ですから、今の利便性と構想後の利便性を比較して、これだけ便利になるんだと、これだけのコストをかけるんだということをわかり易くご説明いただけるとありがたい。

渡辺委員:必要性ということに関してあまりご説明がなかったので、必要性という面では少し弱い感があります。用地がまだ決まっていないので、設計ももちろんまだだと思いますが、PFIですとか指定管理者制度ですとか、建設後の維持についても検討する必要があると思います。現状の図書館と新図書館建設後の維持費についてですね。我々としたら、そちらを見ていく必要があるのではないかと思います。

髙会長:建設した後ということですね。図書館はどんどんコストが上がっていくと思います。

川和委員:この常磐線沿線は文化・芸術が非常にプアだと言われています。情けない話ですが。そういった意味では、図書館を作るということには反対はしません。ただ、50億円とか80億円とかいう話になりますと、柏の現在の財政状況ですと非常に大変です。行政改革推進委員会ではブレーカー機能を持ち合わせていないという話がありました。では、市の中で、来年は無理だから再来年にしようだとかのブレーキ機能はどこにあるのですか。議会ですか。

浅羽副市長:今、お話のありました内容についてお答えします。一つは総合計画の中に図書館の計画があります。この総合計画を策定する際にも市民の方の要望が一番高いのが図書館でした。お話の中で、図書館が無くてもいいじゃないかと、無くても生活にそんなに影響はないという意見の委員の方もいらっしゃると思います。ただ、調査をしますと要望が高いのは図書館です。しかも、これは今始まったことではなく、平成8年頃からずっと延ばし延ばしで来ているものです。もともと図書館を建設する土地がなかったため、平成12年だったと思いますが、柏中の校舎を移転しました。計画は以前からありましたが、ずっと先延ばししてきた経過があります。もう一つは、川和委員からお話がありましたコントロールの問題です。建設についてはやはり財政が厳しい現状があるため、市民からの要望や議会からの意見などもありましたが、建設せずにここまで来たわけです。現在も財政的に非常に厳しいです。他にも女性会館だとか文化会館を立て直せとか、博物館を作ってくれとか美術館を作ってくれとかいろいろな要望があります。その中でも、図書館の要望が常に一番だということはご理解ください。

髙会長:ありがとうございます。この議論だけ行っているわけにはいきませんので、まとめさせていただきます。大学の図書館が使えるという話は発信していかなければならないと思いますし、アンケートの取りようがあると思います。アンケートをお願いする人たちも、限られる可能性もありますので、それをもって市民の意見とするのもどうかと思います。平成8年の状況から今も同じかと言いますと、大学が増え、大学図書館の開放しましょうという話も出てきています。そういう中で、本当に推進していく必要があるのかと考えますと、やはり疑問を持たざるを得ません。

小林委員:この厳しい財政を本当に市民の皆さんが知っているかどうかだと思います。例えば、防犯・防災にしても救急車が入れない地域がまだまだあります。そのような状況を置いておいて、図書館といっているような御時世でもないと思います。我々も、このような財政の状況であったということは、正直知らなかった。知らなければいろいろと必要だと思うことについて発言します。こういう場所に参画させていただきて、初めて知りました。生活していくには、まず何が必要なのかということを考えて優先順位をつけて欲しい。その後、何年かたって財政が豊になってからでも図書館はいいのではないかとも思いますし、まして、柏市には大学がありますし、しかも開放していただくということですので、大いに利用させていただくというように方向転換するのも一つの考え方だと思います。個人的には、そのような考え方でも皆さん納得していただけるのではないかと思います。

宮入副会長:今、記載されている内容を拝見しましたら、8割の方は分館を利用されているとなっています。であれば、集中より分散をもっと考えたほうがいいと思います。例えば、分館は子供たちが利用しやすいように整備したり、中央図書館の机を占拠しているのは受験生ばかりではなくすようにする。そういう人は大学の図書館を開放しますので、夏休みのすいている時期は勉強してくださいというようになると思います。つまり、住み分けを行う必要があるということで、総合的なファミリーのための中央図書館構想というのは古いのではないかという気がします。ですから、ずっと先送りしてきて、当初考えていたものとは、時代背景も変わってきている中で、もう一度見直していくことが市民の方の満足につながるのではという発想に立つことが大切ではないかと思います。

小林委員:今おっしゃったように、中央に大きな建物を作ること自体、高齢化が進んでいる時代背景とそぐわないと思います。現状として、社会福祉協議会が地域で行っている集まりなどにも、歩いて行けない、足がないということが起こっています。地域の中でさえ行けないということに、地域で悩んでいるのが現実です。一箇所に大きな建物を建てたところで、利用できるのは一部の人だけだということに気付いてほしい。これからは、地域に分散していくような形でないと、地域の人が本当に喜ぶということはないと思います。

川和委員:皆さんの意見とは若干異なります。大学図書館の件については、オープンにしていくということをおっしゃっているが、なかなか入り辛いと思います。財政難で50億円、80億円というのは大変なことです。しかし、メリハリを付けて行わなければ、全て緊縮財政となると、こんなに寂しいことはない。もろ手を上げて賛成とは言わないが、私はいいと思う。自然増収もあるし、若干景気も上向いてきている。それをあてにしすぎるというのもどうかと思いますが、お金をかけるものはかける、やらないものはやらないと行革の視点でメリハリを付けて進めてもらいたい。

髙会長:委員の中でも両論あってなかなかまとまりそうにありませんので、事務局の方で整理しておいていただけないでしょうか。私は会長として、あまり意見を言うべきではないと思うのですが、先ほどのメリハリですが、確かにそのとおりだと思いますが、そのメリハリを行うためには、まずお金が必要です。それがないとメリハリもできないと思います。例えば文化的なものに使いたい人もいると思いますし、私はそこの旧庁舎の建替えにまわしてもらいたい。実際に災害が起きたときに、市民の方がいるわけですから、大変なことになると思いますので、むしろそちらに使っていただきたい。我々はお金をどのように使っていくという議論をするのではなく、今使っているお金をどのように減らすかというところに議論を絞れば、この図書館の構想はかなり縮小をしていただきたいという結論になると思っています。もちろん、委員の方の中には反対意見の方もいらっしゃると思いますので、申し少し時間をいただきたい。委員の中で議論をさせていただきます。

浅羽副市長:今まで、いろいろな委員の御意見をいただきました。市民の意見として、立てなくていいという意見をもっと出してもらえばよかったのですが、市民からは立てなくていいという意見は出てきません。委員の御意見は、私どもとしては非常に力強く感じましたので、今後とも御意見をいただきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

髙会長:続きまして、第2の議題である集中改革プランのモニタリング結果にまいります。モニタリング部会長から御報告をお願いいたします。

川和委員(第1部会長):先日、実施しましたモニタリングですが、個々の構想を30分ずつくらいで10部門くらい伺い、各委員からアドバイスをさせていただきました。今後、これらを参考にしていただき、進めていっていただきたい。説明を受けましたが、進捗状況としては、これからのことです。 第1部会モニタリング報告書

髙会長:ありがとうございます。第2部会は本日部会長が欠席ですので、小林委員にお願いいたします。

小林委員:田端先生が本日欠席のため、代理で先生の記述された資料を朗読させていただきます。第2部会が実施した部は、企画部、財政部、市民生活部、児童家庭部です。 第2部会モニタリング報告書

私自身もモニタリングに参加し、3つばかり感じました。1つは、数値がやはり見えてこない。本当にこれで90億円になるよう重ねているのか、本当にできるのかと。このように思っていたのですが、本日見せていただいた資料で理解させていただきました。2点目は、繁忙期の応援体制です。財政部の税金関係の業務で、多い時には月に100時間以上の残業を行っています。例えばですが、行政は3年間とか5年間のサイクルで異動が行われているわけですので、経験者は多くいるはずです。たまたまそこに異動したから、残業を多くという体制、悪く言えば他の仕事には手を出さないという体制からは早く脱却する必要があると感じました。もう1つは、縦割り行政といわれている中で、横断的に業務を持っていく際には、主管者会議といった会議がいかに機能していくかという点が大きいと思います。モニタリングの中で、私が興味を持って手をあげて参加させていただいたのが、待機児童の解消などですが、実際の実行の段階で、お金がないなどの理由で、絵に描いた餅に終わるものも多いのではと思いました。

小野寺委員(第3部会長):私がこれから伝える話以外に、吉永先生もモニタリングを行っていますので、別に時間を設けていただければと思います。短時間でのモニタリングとなりましたが、プラン件数としては55件実施しました。各担当課長のお話を聞いて、まず1点目として、内容の一つ一つの理解を深めることができたことは重要だったと思います。2点目は、先ほどお話がありましたが、直接的に経費が削減できることと間接的に経費削減になるものと二種類あります。縮減を期待するところがあるのですが、各課の取り組みに対しての熱意には差があると感じました。感動したものを一つ言いますと、環境部ですが、南部・北部クリーンセンターがあります。ここの方々は、自然退職によって民営化が進んでいます。段々、自分の職場がなくなっていくことがわかっている状況で、働かなかなければならない。この行政改革の本当の意味でやっていかなければならないことを気持ちとして持っている人たちということを感じました。その一方で、残念ながら秘書や議会等では、私が話してきた公用車の扱いについて、相変わらずセルシオからクラウンに替えたからこれだけ下がったというような話もありました。やはり、体を張ってこれだけやっていくという人と、少しグレードの低い車だと理解してくれるのではという軽い考えと、そのあたりに差を感じました。まだまだ足りない部分があると思います。 第3部会モニタリング報告書

吉永委員:モニタリング自体については、我々委員として何ができるかということより、非常に重要な作業でないかと思いました。モニタリングされる側としては、説明のための数字作りなどがあるかもしれませんが、仕事への熱意を第三者から見られるというのは、一つの刺激になると思います。もう一つは、行政改革という視点からというより、全般的なお話を聞きますと、いかに予算が足りないのかということを思います。財政状況が硬直化している、経常経費が90%を超えてしまっているという状況であれば、本日の図書館の話ではないですが、新しい事業というのは控えめにして、不足しているところに充てていくべきだと思いました。

髙会長:ありがとうございました。各部会から御報告いただきましたが、なにかご質問ございますでしょうか。

宮入副会長:モニタリングの発案を行いましたので一言。皆様が長い時間を割いていただきありがたいという気持ちと、自分もやらせていただき本当によかったという気持ちです。まだまだ深い理解はできていませんけれども、先ほどの田端先生の御報告にもありましたように、点で頑張っても乗り越えることはできないと感じました。それをどのようにつなげていって、相乗効果を出していこうかということが、田端先生の御指摘のとおり弱いと思います。端的に言えば、各課ごとに報告にくる部がありましたが、順番待ちをしているので、一緒にモニタリングを行いました。そうすると、そのプランについて部の中で話したことがなく、となりの課がどのようなプランを出しているか知らず、このテーブルで初めて聞きましたというような状況でした。このような状況で何が起こるかと申しますと、たとえば、あるシステムを作ろうと思っているときに、こうしたらもっとよくなるという情報をとなりの課が持っている可能性があるのに活かせないことになります。お金ももちろん大事ですが、何をすればどのような効果があがるかということを、横のつながりを強化して知恵を出していただきたい。せめて、まずは部の中でつながりを持っていただく必要があると思います。集中改革プランや行政改革大綱の中に、職員の意識改革やマネージメント改革があったと思います。それができれば、このモニタリングにおいてももっと活用できる部分があると感じています。モニタリングを行った側の意見はこれでいいと思いますが、受けた方はどうだったのか伺ってみたいのですが。事務局でヒアリングしていただいていると思いますので、改善点等ありましたら御報告をお願いしたい。

事務局(大内行政改革推進改革推進課長):端的に御報告申し上げます。総論的には、私共にとっても初めての経験でしたので、非常に刺激になり、良かったという意見を聞いております。細かくは、網羅的にモニタリングを行わせていただきましたので、件数の多い部署につきましては、時間が足りなくなりました。今後、モニタリングを行っていくにあたり、方法を検討してまいります。もう一つは、集中改革プラン自体の問題ではありませんが、今後、検討していくという段階のプランがいくつもあります。先ほど小林委員からも御指摘ありましたが、具体的な数値化をしていく作業をこれからも課題として進めてまいります。

髙会長:先ほどの報告の中で、セクショナリズムの話も出ましたが、次のモニタリングには部長クラスのご出席も検討していただきたい。課のみでなく、部としてどのように見ているかという話を伺いたいと思います。それから、調査する方、モニタリングする方の能力の問題も出ましたが、これは実施していく間に学ぶしかないと思います。これも今後の課題ということでまとめさせていただきます。続きまして、今年度の審議項目の中で3つほどあがっております。事務局から簡単に説明をお願いいたします。

事務局(大内行政改革推進課長):資料としては89から96になります。この第三次行政改革における財政的な目標額として90億円の経費削減を掲げさせていただいています。これを牽引するものとして集中改革プランを公表し、モニタリングを実施させていただいています。第2点目としては、経費別削減計画として19億円をあげております。これは、事務局からこのくらいの費用は捻出して欲しいと各部署に依頼したところですが、現時点での回答は25%程度と、あまり芳しくない状況となっております。ただ、ここには原因もありまして、事務局で依頼した時点では、精査が終了していなかったため、集中改革プランと若干かぶりがあります。そのため、最大に行ったとしても100%はいかない状況となっております。この不足額に対する対案を早急にお作りし、お示ししたいと考えています。今まで、委員会の中でご審議をいただいた論点を整理し、それを踏まえた上で、90億円を捻出していくために集中的に何をおこなうかというところで提出させていただいたものが、補助金、使用料・手数料、扶助費の更なる適正化を進めていく必要性があるというように考えています。従いまして、この3つについて集中的に御審議をいただきたいと考えております。

髙会長:補助金等については、私から資料を作成していただきたいと事務局にお願いいたしました。具体的に数字を削っていくときに、扶助費や補助金等、あるいは使用料などを一つ一つ検討をして、我々も意見を述べていく必要があると考えています。現場レベルではなかなか削ることはできないと思いましたので、このような資料を用意していただきました。今日は個々について意見を確認していく時間はありませんので、内容を確認していいただいて、次回の委員会で議論していいきたいと考えています。例えばですが、わかりやすく言いますと、90番の資料の中ほどにある柏市ふるさと運動補助金というものがあります。これは皆さんの中にも削らないで欲しいという方もいらっしゃると思いますが、例えば一律3分の1に削減するべきではないかといった意見を我々が出さない限りは、現場の意見でどうするということはなかなかできないと思います。この資料を一度持ち帰っていただいて、度々いいますが、増やすことではなく、削減する案を考えていただき、次回の委員会で提案していただければと思います。

事務局(大内行政改革推進改革推進課長):若干、補足説明をさせていただきたいと思います。今後、作業を進めていくにあたりまして、行政改革実施本部と当委員会との役割分担についてですが、同じことを行うわけにはいきませんので、確認させていただきたいと思います。私どもは実施本部を中心としまして、個別の案件につきまして、総額を抑制していくことを進めてまいりたいと考えています。委員会におかれましては、補助金そのもののあり方について、根底から見直しをできるような御提言をいただきたいと考えています。資料の96が、今後、委員の皆様にご検討いただきたい考え方を示した内容となっております。

事務局(宮島行政改革推進課統括リーダー):お手元に96(補助金使用料の考え方)の資料を御用意ください。補助金・使用料の考え方につきましては、既に行政改革大綱の中で考え方、目的につきましては謳っておりますので、1~3については細かくご説明はいたしませんが、財政の健全化の中で、補助金、使用料等の見直しを項目として掲げており、2番のようにお示ししているところです。経常収支比率や実質公債比率の改善や90億円の経費削減を目標としておりますので、これらについて、実効性のある方策を実施していく必要があります。先ほど、大内から申し上げましたように、事務局で案を作成して各担当課に照会しましたところ、帰ってきた答えが約4分の1という結果でした。それに対する考え方を踏まえましての、この補助金、使用料の考え方でございます。具体的には、4以降の具体的な見直しについて説明をさせていただきたいと思います。これは、事務局としてのたたき台ですが、1度実施本部で内容を確認しているものと認識をしていただきたいと思います。まず、補助金ですが、1点目としては総額の抑制を図っていきたいと考えています。具体的なレベルとしては、17年度支出額くらいに引き戻したいと考えいます。今年度と比較しますと、ほぼ5千万円くらいの乖離がありますが、目標値としては合併直後の17年度ベースにしたいと思います。2番目としまして、廃止をかけた見直しをかけていくということですが、以前から申し上げておりますが、見直しが行われていない部分、長期にわたって補助が行われているものなどが考えられます。このようなものを中心に図っていきたいと考えております。次にまいります。資料の93、94につきましては、前回の改革である第二次行政改革の中で作成したものですが、改めてお配りしております。今回、新たに追加した項目としましては、所得の制限などは、以前には具体的に示していなかった点になります。導入するメリットとしては、総額の抑制にもつながりますが、補助金全体の中でのメリハリとして持たせていきたいと考えています。キにあります合意形成ですが、奇しくも図書館の話を先ほど行いましたが、執行部の中での横の連携が補助金においても当然必要だということです。担当部では当然、補助金に対する考え方をまとめることになりますが、実施にあたりましては、庁内全体の連携の中で、このやり方・方式がいいのか、または補助金のやり方自体がこれでいいのかということに関して、連携を取っていきたいと考えています。また、クに書きましたが、今回は補助金と具体的に書いておりますが、同様に報償費ですとか同様の性格を持ったものにも網にかけていきたいと考えています。それと、使用料につきましては、内容としては、補助金と多く重複いたしますが、見直しの特に重要なポイントとしては、原価の設定を考えています。使用料、手数料につきましては、受益者負担及びサービスの公共性に応じた負担ということになりますが、果たして、原価の算入具合(割合)が適切かどうかという検証をもう一度してみたいと考えています。これにつきましても、先ほどお配りいたしました第二次行政改革資料の94に具体的な基準を設けております。非常にコンパクトにまとまった基準になっておりますが、当時からしますと、一部形骸化している部分もありますので、さらにチェックをかけていきたいと考えています。見直しのスパンにつきましても、3年に1度というお約束はあります。これは、3年に1度上げるということではなく、少なくとも3年に1度は検証を行い、その上で判断をしていくということです。新たに今回出したものとしましては、使用料につきましては、オやカの部分になります。減免の運用の基準ですとか、細かな料金設定などに配慮していくことを考えています。5番以降につきましては、ご説明しました内容を特出ししている部分になります。

大内から実施にあたっての役割分担について話がありましたが、先ほど申し上げましたように、不足金額を充当していくとう大前提があります。大前提に関する方針は、実施本部で責任を持っているわけですが、方針を定めるにあたりましては、今までと同様に、委員会における御意見を参考にしてまいりたいと考えています。基本方針における目的を十分に達成できるよう、審議していただき、御意見をいただくことをお願いいたします。

髙会長:ありがとうございます。私の方でいろいろと資料を作っていただきましたが、一つ一つについては我々では理解できない部分も多いと思います。やはり、実施本部に協力や助けをいただくことになります。ただ、実施本部で用意していただいたものをそのまま受ける訳にはいきませんので、資料としていただき、こちらで議論をする際の参考にさせていただきたいと考えております。96の資料ですが、事務局が作成した素案になります。今後の作業をこのように進めていくということですが、実施本部の方で進めていただいてよろしいでしょうか。

渡辺委員:素案の中の5億5千万円という数字ですが、これはどこから来た数字かご説明お願いしたい。

事務局(宮島行政改革推進課統括リーダー):柏市と沼南町が平成16年度末に合併いたしましたが、その際に、補助金などが全て精査しきれかった部分があると考えています。資料をご覧いただければおわかりだと思いますが、合併以降、非常に右肩上がりで補助金等の額が伸びております。もちろん、重複しているものですとか、目的が共通しているものなどは、整理していかなくてはならないものですが、大きな目標としまして、合併直後の金額まで抑制していきたいと考えております。この5億5千万円は、平成19年度と平成17年度の予算額を引き算した額になりまして、目標値にしたいと考えています。

髙会長:補助金については、実施本部で精査していただき、これについては消せるのではないかというものを出していただけるということです。ただ、先ほどから言っておりますように、第二次行政改革でこのようにはっきりと方針が出ていましたが、実際には何も出来なかった。だから、我々としては同じことを繰り返したくはないという考えがありますので、実施本部から出していただいた資料を精査させていただき、進めさせていただきます。

吉永委員:この補助金について、少なくとも私は一つ一つの中身を検証する力はありませんので、あえて申し上げます。以前にも申し上げた内容ですが、補助金を受け取っている団体の一覧表だとか、金額だとか、何に使われたのかといった報告が補助金を受けている団体から提出があるはずですので、まずは、そういったものをインターネットに載せることはできないのでしょうか。そのような発想はいけないのでしょうか。

事務局(大内行政改革推進改革推進課長):確かに、今までの議論の中でも、そういった意見を頂戴しております。今後、さらなる補助金の適正化を進めていく中で、委員会の中で揉んでいただいて、そういった措置が妥当であるという御意見を踏まえまして検討してまいりたいと思います。

髙会長:続きまして、シンポジウムの件に入ります。総論については事務局から説明をお願いします。

事務局(宮島行政改革推進課統括リーダー):総論の部分についてご説明いたします。資料の95を参照ください。行政改革シンポジウムの素案になります。前回の委員会で吉永委員からご提案をいただき、その後、委員の皆様から御意見をいただいたところです。こちらは、それをまとめたものになるとご理解ください。特に、目的趣旨の部分につきましては、委員の皆様の御意見はほぼ一致しておりました。大きく申しあげますと、市民全体の意見を行政改革につなげていくこと。現状や課題についてきちんと認識をしていただくこと。その上で改革を進めていく意識を醸成していくこと。このようなご意見になっております。日程の御意見につきましても、大きな違いはございませんでした。ぎりぎり早いスケジュールでも10月下旬から11月中旬となるかと思いますが、いろいろと調整をとりながら進めてまいりたいと考えております。場所につきましては、ある程度内容が固まった後ということもありますが、想定している施設としては私ども市の施設、あるいはお借りすることが可能であれば、大学の施設という形で考えております。テーマについては、手を広げすぎないようにという御意見もありましたし、最初から縮こまってもという御意見もございました。内容を精査する中で、調整をしていきたいと考えております。私どもとしての考え方としては、今回の行政改革に関しましては、基本方針を明確に定めておりますので、それに沿ったもので考えております。これは仮のものとお考えいただきたいのですが、「公共のあり方と財政の健全化」といったようなものをテーマとして絞込みをしていきたいと考えています。それ以外のものにつきましても、御意見をいただきながら、取りまとめていきたいと思います。

吉永委員:主宰者の表現の仕方ですが、柏市及び柏市行政改革推進委員会となっておりますが、行政改革推進委員会は柏市の一つの機関ですから、それは柏市の主催ということが前提になると思います。前回、会長の方から柏市が主催になるのではないかという御指摘がありましたので、補足してお話させていただきます。柏市が主催なのはそのとおりなのですが、主催する部署を行政改革推委員会にするのか、企画部門にするのか、市長にするのかなどなかなか悩ましい問題です。内容については、市政について前向きなものを行いたいと思いますので、市長や担当の方が弁解をするような場にはしたくありません。そのため、運営的には行政改革推進委員会が責任を持って行うという形がわかりやすいのかなと思います。市長が答弁を行うような形であれば、市でも財政部が主催であるとかでもいいと思うのですが、私はそれは形としてまずのではないかなという思いがあります。

髙会長:シンポジウムの開催につきまして、他に御意見ございましたらお願いいたします。前回の委員会の中では、まだ時期尚早ではないかという御意見も記憶ではあったと思います。

小林委員:地域に入ると、申し訳ないが、皆さん本当に関心がありません。話は少し違いますが、民生委員を選ぶにしても大変です。地域の社会福祉協議会にしても、同じような顔ぶれです。やる前からこのようなことを申し上げて申し訳ありませんが、盛り上がるかどうか心配です。

宮入副会長:事務局からもタウンミーティングにはしたくないという話を伺っています。ノルマで何人集めてこいとかは無いようにしたいと思っています。まったく興味ない方を動員するということは、どう考えても不可能だと思います。ただ、考えていることがあるが、どこに行けばいいのかわからないとか、このような話なら少し聴いてみたいと思うような方がいれば、それには機会が必要だと思います。インターネットでパブリックコメントといっても、パソコン自体使っていない方もいらっしゃるわけです。ですから、一番いい方法は、このような話があるが聴いてみないかと、周りの人を巻き込んでいく方法だと思います。それから、個人的に思っているのは、このシンポジウムは最初ですので、職員の方も必ず中に入っていただきたいと思います。行政改革の責任者はトップになりますので、つるし上げの場にならないようにパネルディスカッションにすれば、そうならないと考えているのですが。市長にはやはりパネラーとして座っていただきたい。それから行政改革推進委員会という第三者の目、先進事例としてお話いただく方を交えて議論をする姿を、市民の方、特に関心の高い方には、まず触れていただくきっかけになるのではないかと思います。告知の仕方にもよると思いますが、人はそれなりに集まるだろうと私はわりと楽観しております。

髙会長:それでは、進める方向で行くということですね。私は個人的には夕張市の元市長に来ていただいて、財政が破綻したらどれだけ大変かというお話をしていただけたらありがたいなと思っているのですが。いずれにせよ、皆さんの関心が引けるような内容を考えていきたいと思います。

高橋委員:場所ですが、案として大学とも書いてありますが、市民の皆さんに行革のことを聴いていただくのでしたら、アミュゼとか文化会館とか中央公民館などの方が、市民の皆さんとしては行けると思いますので、こちらの方を考えていただきたいと思います。

髙会長:いろいろな意見を踏まえて、内容を固めていっていただきたいと思います。あと3分ほどですが、他にありませんでしょうか。

吉永委員:以前から申し上げておりますが、監査制度について独立したテーマとして設けていただき、時間を割いていただきたい。いろいろと審議する項目がありますので、日程的に難しいとは思いますが、一つテーマとして監査制度をあげていただきたいというのが、私の提案です。

髙会長:これにつきましては、次回、事務局から回答をお願いいたします。この件に関しましては、我々が審議することではないと思います。

それでは、次回の日程ですが、8月下旬に集まっていだだくと来年度の予算編成などに間に合うということですので、日程調整をさせていただきたいと思います。

- 日程調整 -

髙会長:それでは、第2回行政改革推進委員会を終了させていただきます。

5 傍聴者

(1) 傍聴者: 2人

(2) 傍聴の状況:傍聴要領に反する行為は、見受けられなかった。