平成18年度第1回柏市行政改革推進委員会会議録

1 開催日時

平成18年6月27日午前10時から午後0時10分まで

2 開催場所

柏市役所内 第5・6委員会室

3 出席者

(1) 委員

髙会長、宮入副会長、小野寺委員、川和委員、小林委員、高橋委員、田端委員、野口委員、松元委員、宮里委員、吉永委員、渡辺委員

(2) 柏市

本多市長、浅羽助役、石黒企画部長、吉井財政部長、川上生涯学習部長、染谷企画部理事、池上行政課長、滝田同副参事、吉田人事課長、平塚同副参事、田村同統括リーダー、酒井企画調整課長、石橋同副参事、斉藤同副主幹、大竹中核市準備室長、大内行政改革推進課長、山口同副参事、宮島同統括リーダー、高村同主査、佐々木同主任

4 主な内容(要旨)

(1) 市長挨拶

本市の行政改革は、平成7年頃から職員数の削減、業務の委託、施設の統廃合、情報公開の推進、市民参加の拡大などに取り組んでいます。しかしながら、最近の社会経済の変化、少子高齢化の進展、2007年問題、また、歳入歳出一体改革により、地方公務員の定員、給与そのものを見直すという動きがあります。

一方では、市の仕事のやり方についても、指定管理者制度の導入、官と民、公と民の協働、役割分担について、新しい制度が現実化しています。このような情勢の変化に合わせて、新たな取り組みを行う必要があり、社会や市民の要請であると受け止めています。

今回の行革委員会は、大きく分けて二つのポイントがあると認識をしています。一つは、良い公共サービスの在り方、提供の仕方ということです。これは、市役所の仕事、民間で行う公的な仕事等の役割分担を現状に合う形で見直す必要があるのではないか。効率的な行政を行うことが、ひいては全体で市民に対するサービスの向上につながると考えています。

もう一つは、足腰の強い行財政基盤の確立です。私ども公的な部門、特に地方公共団体の財政状況というのは大変厳しいものがあり、今見通せる範囲で根本的に改善される見通しはありません。このような中で無駄を削り、一層効率的な行政体、仕事の仕方を作っていかなければなりません。効率的にして公平な行政サービスの在り方、自治体経営の在り方を求めていく、この2点が具体的な目標と考えています。

皆さんの市民のご意見を集約しながら、行政改革大綱と集中改革プランを18年度中に策定し、市として公表していきたいと考えています。

また、行政改革の推進にあたっては、行政としても、実施に移す推進体制として、私が本部長になって行政改革実施本部を立ち上げています。こちらで責任を持ちましてご提言の内容一つ一つを実行に移す体制を組んでいきたいと思います。

そしてこの提言、計画と同時に、それを実施に移す、又、その成果を絶えず検証し、必要な手直しをしていくサイクルの基に今回の行政改革に取り組みたいと思ます。

(2) 会長及び副会長互選

会長に髙教授を、副会長に宮入助教授を選任

(3) 諮問

(4) 柏市の現状説明及び質疑

ア 「行政改革の現状と柏市における取組」の説明(資料1(PDF形式:118KB)

イ 「第四次総合計画基本方針と自立都市」の説明(資料2(PDF形式:2,269KB)

ウ 「財政の現状と課題」の説明(資料3(PDF形式:426KB)

髙会長:内容について何か御質問はありませんか。物件費は委託料みたいなものですか。

執行部(財政課石塚):一番大きいのは委託料です。それから臨時職員の賃金などです。

髙会長:バランスシートは作ってないのですか。

執行部(財政課石塚): バランスシート、行政コスト計算書等も作って市のホームページに掲載しています。

髙会長:例えば5ページの投資的経費のうち補助というのは国がお金を出した分ということですか。

執行部(財政課石塚):国のお金が少しでも入っていれば補助事業ということです。

田端委員:全国平均というか深刻度を示す基準のようなものがあれば、80%から85%に経常収支比率が入っていればいいということですが、もう少し深刻度というか明らかになるのでは。

執行部(財政課石塚):資料集の資料21(PDF形式:334KB)に関連の資料があります。

田端委員:前年比25.7%の増加とすると、平成16年度から以降の経常的収支が急増したというのは、退職手当の増加という理解でよろしいでしょうか。

執行部(財政課石塚):16年度の数値は決算数値です。17、18年度は予算ベースで、支出が100%行われたという前提であり、決算の段階では数%低下します。合併による退職手当が直接影響しているというわけではありません。

小林委員:2~3年前に財政の悪化状況、柏市は県内でワースト3にあると出たことがあります。資料21にあります経常収支比率を比較して言っているか、そのあたりをうかがいたい。

執行部(財政課石塚):おそらく、経常収支比率の推移をもってその柏のワースト3というように言われたと思いますが、財政としてその情報をつかんでいませんでした。

小林委員:千葉県の中でも柏市は非常に厳しい。見方によっては、つくばエクスプレスとかいろいろと投資していますから、それは必ず何らかの形で帰ってくると理解しています。確かにこの表を見るかぎりでは千葉県の中でも非常に厳しいですね。

執行部(財政課石塚):一番大きな違いは、一人あたりの市債残高です。千葉県の自治体の中では突出している状況です。

川和委員:起債残高1千2百数十億ですか。今の状況では減るのではなしに増えていく。しかし平成27年度まで人口が増えているというのは、恵まれた市だと思います。
職員の皆さんは、歳出を減らすとサービスが落ちるという認識から考え直していただきたい。減らしながらサービスを高めていくということが大事です。

渡辺委員:平成13年度から17年度までの5ヵ年計画の中で数値目標はありましたか。

執行部(財政課石塚):当時の税収の伸びを年3%と見た歳入の5年後の姿、歳出の伸びを過去の決算から見た各年度収支不足、そのトータルをいかに確保するというかという方策で、それぞれ数値目標をたてました。例えば市税収納率は1年で何%増加させるとか、未利用地の処分で年間5千万とか、そういった形で具体的に数値目標がありました。

渡辺委員:その目標に対する達成度というのは、17年度決算が終わったときにでるのですか。

執行部(財政課石塚):年度ごとに把握しております。

エ 「職員定数の推移」の説明(資料4(PDF形式:32KB)

オ 「人事状況」の説明(資料5(PDF形式:80KB)

髙会長:退職者数が19年あたりから増えます。再任用の場合、給与体系は低くなるのですか。

執行部(人事課吉田):再任用の場合は、給料は3級職となりますので、現実的には2分の1以下です。

小林委員:合併協議会で議論された内容と人員の計画は合致していますか。

執行部(行政改革推進課山口):定員適正化計画を策定し、現在、その計画を上回るスピードで職員削減が図られています。

小林委員:中核市になった場合には、保健所を作り、人を採用して増やす。何のための中核市だという見方もあると思いますが。

執行部(行政改革推進課山口):保健所を設置すると柏の場合50名から60名程度の職員が必要になると思います。資格を持った職員の活用、県職員の派遣、業務の一部を引き続き県で担っていただくなど協議して、できるだけ増員になる数を抑えていきたいと考えています。

宮入副会長:適正化計画は、退職予定者の数が来年から100名単位で毎年出ますと計画自体が計画でなくなると思われます。計画自体を厳しく詰めていこうというお考えはありますか。

執行部(行政改革推進課山口):今年度当初なのですが、2769名まで減らしています。計画から比べますと70名くらいの減です。人件費の占める割合が大きいため、もう少し大きな数字をあげていきたいと考えています。

小野寺委員:人件費はウェイト的には大きいですが、本当にそこに的を絞らなければいけないのかをまず真剣に考えなければなりません。自然退職による職員の減という形で、減らし方をしているのか。それとも一般的に企業でいわれる肩たたきで職員を減らすという考え方の中で実行しているのか確認させてください。

執行部(人事課吉田):肩たたきでリストラしているという例はありません。再配置という点はありますが、現職の方を特別の事情無しにやめさせるということはありません。

小野寺委員:実態的には削減する中で、再配置をする。いろいろな形で別の仕事をする中で、全体的な歳出は実体的には減らないのではと思いますが、その辺はいかがでしょうか。先ほどの再配置ということをもう少し具体的に。

執行部(人事課吉田):再配置は、例えば病気とか事故等によって現状の仕事ができにくいといった場合に再配置ということがあります。職種間での部署での再配置があります。ただ、行(一)職、事務職の場合は、通常の人事異動で、例えば部門がなくなれば他の部門に吸収することがあります。行(二)職の場合は、例えば事故等で収集業務の職員が、実際の労働ができにくい場合、学校の用務員とか、個人の事情を勘案して行っているのが現状です。

吉永委員:進行ですが、今後の議論の仕方。いきなり各論に入っているような気がしますので、その辺整理していただけませんか。

髙会長:今日は柏市の現状について皆様に共通御理解いただきたいということで、執行部の説明のうち理解できない部分について質問いただくということです。次回以降の議論をどうしていくかに関しても、事務局から説明してください。

事務局:次回以降は、基本方針である行政改革大綱を固めていきたい、その枠組みについてご審議いただきたいと考えています。
第2回といたしまして、行革大綱の基本的な部分、行革の目的、基本方針といったところを諮っていきたいと考えています。

髙会長:重点項目について議論していくということですが、一度に1から4まで自由発言するというわけにもいかないと思いますので、一番上の財政の健全化ということでよろしいでしょうか。

宮入副会長:財政健全化の説明の時に、前回と変わっていなかったというお話がありましたが、どのようなことに取り組んで、なぜ功を奏さなかったのか、問題点がわかる資料をいただければ、議論に役立つと思いますが。

執行部(財政課石塚):了解しました。

髙会長:次回の会の最初の10分から20分ほど説明いただくというのはどうでしょうか。行政改革ですので、資料は減らしていきましょう。なぜ、今までやってきてだめだったのかということを聞かないと先に行けませんので、よろしくお願いします。

川和委員:我々は、健全な行政のあるべき姿のための提言をするということです。これまでの取り組みの中で、財政面ではあまり成果が上がらなかったということだと思います。議論もマクロでやらないといけない。市民千人あたりの職員数というのを比較してみると、柏市は決して多くないです。しかし、千葉市等と比較して安心していても良くないです。大事なことは歳入に見合った歳出ということです。短い間でアクションにつながる具体的な提言をまとめるために、成果を出すことを考えて行っていかないと。

髙会長:ぜひとも今のご指摘どおり、皆さん、成果を出していきましょう。事務局からなにかありますか。

事務局:次回の日程は第2回を7月26日(水曜日)14時からとします。会議資料等は、ホームページ等で公開します。会議録についても、会長・副会長にご確認いただき、公開したいと考えます。

髙会長:以上をもちまして、第1回行政改革推進委員会を終了します。