柏市総合計画審議会 環境・教育・文化分野分科会会議録

1 開催日時

平成22年8月4日(水曜日)午後2時~午後4時

2 開催場所

柏市役所第2庁舎5階 第5・第6委員会室

3 出席者

(1) 委員

勝野委員(座長)、熊谷委員、古在委員、佐藤委員、鈴木委員、綱野委員、戸塚委員、根本委員、広瀬委員、?冨委員、山澤委員、山田委員、山宮委員及び吉田委員(14人)

(2) 市・事務局

石黒副市長、吉川企画調整課長、企画調整課;中山副参事、稲荷田主幹、関本主査及び黒澤主任

4 議題等

(1) 柏市の現状と課題の整理
(2) 今後優先的に取り組むべき重点項目について
(3) 後期基本計画の構成と基本施策について

5 議事(要旨)

 事務局から資料に基づき、議題(1)「柏市の現状と課題の整理」、議題(2)「今後重点的に取り組むべき重点項目」について説明を行った後、質疑、意見交換を行った。主な内容は次のとおり。

【質疑】

・ 資料4の「13.国際化の推進」の課題の欄に、「外国人児童生徒への日本語指導体制」とあるが、「外国人児童生徒」は「日本語を母国語としない児童生徒」とするのが適切な表現。修正して欲しい。

 また、この課題は「13.国際化の推進」よりも、「6.学校教育の質の向上」で取り上げられるべきものではないかと考える。

→ 見直しをさせていただく。 

・ 提示された資料のうち、どれが市民の意向を整理したもので、どれが行政の考えをまとめたものなのか、はっきりしない。資料は「市民の意向の報告」なのか「行政の意思」も含まれているのか。

→ 市民意識調査、ワークショップ、ヒアリングの3つが市民の意向を整理した結果。それとは別に、市を取り巻く環境の整理として、社会経済動向、社会指標分析をまとめている。以上が基礎調査の結果。

 資料4は全ての基本施策について、行政の担当課が考えている現状・課題・想定している取組みをまとめたもの。

・ 11の重点項目があげられているが、この分科会に該当するのは「7.自然環境・地球環境の保全」のみ。教育・文化分野については入っていないが、重点的に扱わないということか。

→ ここで示した11の重点項目は、基礎調査をベースとしてある程度機械的に整理した1つの案であり、行政の意思というわけではない。重点項目がこれでよいかについては別途検討していきたい。

 本日のこの分科会は、環境分野、教育・文化分野について、各委員の問題意識を幅広く聞いていくことが目的である。 

・ 既にある中期基本計画までの流れ(体系)のなかで、どこまでが変更できないのか、どこからが検討により新たに変更していけるのか、明示してほしい。

→ (事務局から資料に基づき、議題(3)「後期基本計画の構成と基本施策について」の内容について前倒しで説明後)施策の大綱の「章」「節」の部分は変更できないが、その下の「基本施策」は変更できる。審議会の意見も参考にしながら検討していきたい。

 中期計画における重点項目にあたるプロジェクト11(イレブン)は、総花的という意見もあった。そうした点も踏まえて今回新たに重点項目の案として11個を提示した。これもたまたま11個であったが、前回のプロジェクト11とは別のもの。

 本会では2章の教育・文化と4章の環境について、今後どのような点に力を入れていくべきか、委員の皆様から意見をいただきたい。分野を超えた優先順位については別に検討することとしたい。

・ 3つの分科会の専門分野には1章の協働分野が入っていない。どう考えればよいか。

→ 1章の市民協働は、全体に関わるものであり、全ての分科会で議論していただきたいと考えている。

 また2章から6章についても、形式的に3つの分科会に担当分野を分けているが、横断的に関わっている項目もあるはず。そのあたりは柔軟に考えて意見をいただきたい。 

【委員からの意見】

環境分野について

・ 旧沼南町が柏市と合併したが、ゴミ処理の問題などそのままになっている課題も多い。

・ ゴミの出し方については旧沼南町のほうがしっかりしている。ゴミ処理の方法について市の考え方をはっきりと打ち出してほしい。

・ 1枚1円のゴミ袋の価格1.1円に上げれば、出すゴミの量も少なくなるはず。その一方でゴミ袋代の収入も増える。こうした細かいことをどんどんやっていくべき。

・ 市民1人あたりのゴミ処理コストを目立つように掲示し意識させることによってゴミの量も減るはず。こうしたことも大事である。

教育分野について

・ 沼南地域に大規模な住宅地が造成され、多くの世帯が入居したが、一部の地区の子どもたちが急増して風早北部小学校は仮設校舎で対応している。その一方で余裕教室がある学校もある。今後どのように対応していくのか難しい問題である。

・ 学校施設の老朽化が著しいことは大きな問題。安全な給食室、清潔なトイレ、子どもたちによりよい学習環境を提供してあげたいと心から思う。また、担任以外にもある程度それを補完できる人員体制はどうしても必要。市長から財政的に厳しいという話があったことは十分に承知しているが、学校の「器」と「人」の充実については是非検討してもらいたい。

文化分野について

・ 市の文化会館に関する問題として、駅から距離があるが駐車場の設備が十分ではないこと、施設の規模が収容人数1,700人と小さいことがあげられる。

・ 市民の心のゆとり・安心感に文化が与える影響は大きい。

市民協働・市民参加について

・ これからは、専門家ではないが間に入って公平な判断ができる人、人と人の間、市民と市の間に立つことができるファシリテーター的な役割が必要になる。そういう人の養成に力を注いでいくべき。

・ ファシリテーターは、ノウハウがあり、しがらみがない定年退職した人に適任者が多いと考えられる。市の退職者にも適任者がいるかもしれない。有償か無償化は別に考えるとして、適任者を選んで、よりプロ的に養成していけばよい。

・ 今後市民との協働がますます重要になってくる。市民がやるべきことと行政がやるべきことをはっきりとさせていく必要がある。

分野横断的取り組みについて

・ 子育て支援は、教育・スポーツ・健康・コミュニティなど様々な分野に関係してくる。うまく工夫してまとめられればよい。

・ 「スポーツを活かしたまちづくりの推進」という項目があるが、スポーツというとどうしても所属団体を考えてしまう。「遊び」という意識が大事だと思う。「スポーツ」というより「豊かな遊び」という表現でも良いのではないか。公園の利用、緑の保全といった分野にも関わってくる。「子どもと一緒に遊ぶことに喜びを感じる高齢者」というところで協働にも結びつく。

議論の進め方について

・ 各分野の委員がいろいろと施策をあげて、それをまとめて計画を策定するという方法は一般的な手法である。しかし財政が厳しい現在において、それが本当に正しい手法なのかと考えると疑問も残る。

・ 各委員が「分野ごとに施策を取り合う」という意識で考えるのではなく、概念上で1章から6章までを1つの塊としてとらえ、「同じ目的に向かって、この施策とこの施策は一緒に合わせて考えられる。横断的に考えれば費用も少なくてすむ」という意識で考えていくと、全体のコストが少なくても大きな効果が期待できる。

・ 分野別に施策を取り合うことにはしないということは、意識の問題である。議論する方と読む方の間で、こういう考え方で整理してあるという理解ができていればよい。完全な形のものはできるものではない。

・ それぞれの意見は「市民との協働にどう結びつけられるか」「収入増・支出減にどう結びつけられるか」という視点からも考えて発言して欲しい。

・ せっかく各団体の代表が集まっているのだから、皆がまとまって「こうした方がよさそうだ」と考えるようにしていきたい。

・ 重点的にやるべきことを市に提示してもらって、それについて市全体としてどう考えるべきかを議論していくべき。柏市のために市民が納得できるものを我々で提案していくようにしたい。

・ 例えば環境についてなら「CO2削減のためにどういうことに取り組むべきか」、教育であれば「少人数学級をどう進めていくか」などといったように、市から具体的なテーマの指示があれば議論がしやすい。

・ 新たに第5次総合計画を策定するのであれば白紙の状態から議論していくのであろうが、今回は第4次計画の中での後期計画の策定。中期計画を踏まえて、一定の枠組みの中で考えていかねばならない。中期計画での進捗が「△」や「×」の項目が問題となるはず。

・ 教育分野での図書館と、環境分野でのゴミの問題が重要だと考える。これらを「○」にしていくための対応を図っていくべき。

その他

・ 沼南地域に新しくできた住宅街での主な公共交通は我孫子駅へのバスであるため、買物客が我孫子市に流れている。住居が柏市に立地しているのに、このバス経路は考えものだと思う。

・ ゴミの問題をはじめ、全ての問題が複雑で分かりづらくなってきている。そうなると仮に正しいという自信がなくても、人は他人を批判したくなるものである。

・ 「住みよいまちづくり」の「住みよい」とは「家庭」と同じ。特別なことではない。家庭と同じ感覚でやっていけば、無駄を省いて効率的にやっていけるはず。

・ 駅前の駐輪場は料金をとっているが、市の収入増のために、公共施設の駐車場などもわずかでもいいので有料にしたらどうか。できることを少しずつでも積み上げていくべき。 

→ いろいろな意見が出た。これらの意見を今後の議論につなげて行きたい。

→ 今後の分科会及び全体会をどのように開催していくかについては、会長及び座長と協議を行い、決定していきたい。

 

6 傍聴

  傍聴者 5人

7 次回(分科会)開催日時

(1) 日時  平成22年8月31日(金曜日)午前10時から
(2) 会場  柏市役所第二庁舎 第5・第6委員会室