柏市総合計画審議会「安心」分科会 会議録

1 開催日時

平成17年9月19日(月曜日) 午後2時~午後4時40分

2 開催場所

柏市役所分室1 第1会議室

3 出席者

(委員)

落合委員、葛綿委員、座間委員、高橋委員及び田中委員

(5人)

(事務局)

石黒企画部長、酒井企画部次長兼企画調整課長 企画調整課:石橋主幹、星主幹、染谷副主幹及び鈴木副主幹

4 議題等

  1. 重点プロジェクトについて
  2. 地域別整備方針について
  3. その他

5 議事(要旨)

1. 重点プロジェクトについて

事務局から資料に基づき、『「重点プロジェクト(仮称)」に関する議論のたたき台資料』の説明を行った後、これについて質疑、意見交換を行った。主な内容は、次のとおり。

○「安全まちづくり」推進プロジェクトについて

  • 人の結びつきを重視するのがよい。例えば、中原防災公園などの避難場所は、普段は様々な地域活動に利用されているが、屋根がないため、雨天時の利用が困難となっている。一方、こうした地域拠点は防災や地域活動の観点からは非常に重要であることから、地域ごとにこうした広場等を確保するとともに、雨よけの大屋根を設置し、フリーマーケットやイベント、避難場所に活用し、地域の交流を促す。
  • 防犯パトロール時のユニフォームについては、若い世代の参加を促すために、衣装、サインなどをもっとかっこよくしてほしい。
  • 犯罪の拡散を防ぐために、防犯パトロールは駅周辺だけではなく市域全体に広がるとよい。学校、町会、警察など、パトロールの体制が一本化されていないのでは。これらのコーディネートは行政が担うべきで、そうしたことを「安全まちづくり」推進プロジェクトの(2)2.に追記してはどうか。
  • 防犯体制と消防体制は一体化が望ましい。これらは、地域で助け合いながら対応する体制づくりが目標となる。他市では100%を目標としているところもあるので、柏市も目指すのがよい。
  • 「安全まちづくり」推進プロジェクトの(2)2.3.は、達成目標を明記してほしい。
  • 自主防災組織の組織率を5年後100%めざします等がよいのでは。
  • (2)4.は、公共施設だけの記述でよいのか。戸建住宅の耐震化への支援を加えることはできないか。また、特に避難場所について書き加えるべきである。 →戸建住宅の耐震化に係る「相談受付」について触れることはできるが、「財政支援」については、関係各課と協議する必要がある。
  • バリアフリーなどはハードに頼りすぎず、援助が必要な人を見かけたら市民が声を掛け合うようにすべきである。こうしたことは学校教育でアピールするのがよい。 →「柏市交通バリアフリー基本構想」との整合を図る必要がある。

○「手賀沼」保全・活用プロジェクトについて

  • 沼南地域の空いた農地を活用し、3年など期限を区切り希望者に農業に従事してもらう。沼南地域の立地で、畑、家、農業指導をセットにした居住環境に対するニーズは少なくない(田舎暮らしがしたい夫と、必ずしも田舎暮らしにこだわらない妻など)。また、周辺にはアトリエなど配し、芸術とセットにして活性化を図ったらよい。
  • 手賀沼の保全は、水質のみならず生態系全体の保全をめざすべきである。手賀沼に関する市民へのアピール度という点では、「水質の改善」よりも「生態系の復活(からす貝など)」のほうがインパクトが大きい。防災に関しては、メール配信が始まっているが、光化学スモッグの情報よりも近所の役立つ情報(不審者情報等)を流してくれたほうがありがたい。
  • 「手賀沼」保全・活用プロジェクトの(2)1.は、休耕地活用、斜面緑地についても追記してほしい。
  • 行政がコーディネートする。ただし、単に仲人役をするのではなく、行政が借りて転貸するなど、信用力を活用した取組みがあってよい。 →現在、農地銀行という仕組みがある。今後、さらに検討する。
  • (2)2.について、受け皿は考えられるか。千葉大学の動きはどうか。 *農協では、本業とは別の実験的な取組みは青年部が行っている。 →千葉大学も動いており、連携は可能である。
  • そのような実現可能性について、達成目標でうまく表現してほしい。
  • (2)3.は、達成目標にて、水質だけではなく生態系について表現してほしい。
  • “沼”は近づきにくいこともあり、水質のイメージがわきにくい(手賀沼で、実際に水に触れることができる場所は非常に限定的である)。むしろ、大堀川などの親水性の高まりが期待できる川に着目した表現にした方が、子ども等にとってわかりやすくなる。
  • 企業にはアプローチしなくてよいのか。また、手賀沼を保全するためには、流山市など近隣と連携する必要がある。 →手賀沼の水質にもっとも影響があるのは家庭排水である。近隣自治体への協力要請は検討する。(市)
  • (2)5.について、新市基本計画では手賀沼を拠点とした道路やフラワーパーク、サイクリングロードなどの総合的な整備だったと思われ、サイクリングロードの整備のみ記載しても不十分ではないか。
  • 手賀沼を合併のシンボルにしたいという市の意向がある。外から来る人は自然を残してほしいと考えるが、沼南地域にとっては保全し残すことは難しいし、一方で乱開発等の不安も持っている。残せるシステムづくりをお願いしたい。
  • 沼南地域の価値を正当に評価し、(地域外の)受益者も負担することを考えるべき。

2. 地域別整備方針について

事務局から趣旨説明を行った後、地域別整備方針について意見交換を行った。主な内容は、次のとおり。

  • 電線地中化など景観に配慮するといった夢のあるプロジェクト、実験的なまちづくりをお願いしたい。
  • 北部については、柏の葉キャンパス駅周辺についてはイメージができるが、柏たなか駅周辺についてはイメージしにくい。永住型になるのか。 →柏の葉キャンパス駅周辺は、東京大学や千葉大学等を中心とした、柏駅周辺とは異なる個性を持ったまちを想定している。居住者層としては若者を想定し、昼間人口の増加についても期待している。
  • 中央については、「ときめき、ふれあい、やすらぎ」が感じられないのが実はこの地域である。若者が集まる一方、青少年を取り巻く環境が悪化しており、一部ではこわいまちというイメージを持たれている。若者向けのまちづくりの弊害である。
  • 全国には駅周辺が寂れている都市がいくつもある。その意味では若者をターゲットとした柏市のまちづくりは一応成功したと言える。しかし5~10年後もこのまま賑わいを保てるのかは疑問である。
  • 柏市の将来を考えると若者の集まるまちづくりは必要なことであり、それを担うのが中央地区である。これによって生じるマイナス面は別途対策を考えることで対応したい。
  • 南部は、柏駅に一度出ないと動きが取れないなど横の移動が最大のネックである。今後増えるシニアのためにも充実を望む。
  • 交通網整備のウェートは高い。
  • 防災の観点からも道路の充実は望まれる。一度に全部ではなく、整備が止まっている地点、狭い地点、交差点の改良など、スポット的に対応して充実を図ってほしい。
  • 沼南地域の休耕地の中には、不在地主が所有しているものもある。市が不在地主から土地を借り、利用者に転貸できるような仕組みづくりが必要である。

3. その他

事務局から第4回審議会の開催日程について説明を行った。

6 傍聴

  1. 傍聴者  2人

7 次回開催日時

  1. 開催日時   平成17年10月5日(水曜日) 午後2時から
  2. 場所 柏市役所第2庁舎5階 第5・第6委員会室