柏市総合計画審議会(第3回)会議録

1 開催日時

平成17年9月1日(木曜日) 午後2時~午後5時

2 開催場所

柏市役所第2庁舎5階 第5・第6委員会室

3 出席者

(委員)

野口会長、大矢副会長、浅野委員、安藤委員、江原委員、落合委員、小沼委員、葛綿委員、小林委員、座間委員、高城委員、高橋委員、田中委員、谷委員、谷川委員、津金委員、綱野委員、寺嶋委員、中島委員、成島委員及び西富委員 (21人/25人)

(市・事務局)

関口財政部長及び石塚財政課長 石黒企画部長及び酒井企画部次長(兼)企画調整課長 企画調整課;滝田副参事、石橋主幹、斉藤副主幹及び染谷副主幹

4 議題等

  1. 計画のフレーム(財政)について
  2. 地域別整備方針について
  3. 重点プロジェクト(仮称)について
  4. 中期基本計画(骨子案)の取りまとめについて

5 議事(要旨)

1.計画のフレーム(財政)について

財政部長から資料に基づき「柏市財政の現状と課題」(資料1)及び「中期財政見通し」の説明を行った後、質疑応答、意見交換を行った。主な内容は、次のとおり。

  • 前期基本計画策定時の財政見通しと現実との乖離は見られたか。 →前期基本計画策定時は、合併を前提として計画を作っていないものの、財政規模の点では、財政見通しと現実との間に大きな乖離はない。ただし、財源上の違いは見られる。
  • 市税収入は、現在、減少傾向にあることなどから、中期基本計画の計画期間における歳入については、シビアに捉える必要がある。
  • 新市建設計画における財政計画では、合併後5年間で約30億円のプラス効果が示されているが、今回の財政見通しでは、5年後にはマイナスになっているとの試算である。大きなマイナス要因は何か。 →新市建設計画における財政計画と今回の財政見通しでは、地方交付税の捉え方が大きく異なっていることから、こうした違いが生じている。なお、新市建設計画で示した人件費の削減効果については、今回の財政見通しに折り込まれている。
  • 今回の財政見通しでは、国政の変化等をどの程度折り込んでいるか。 →現状の法律で決まっていることに基づいて、財政見通しを行っている。これから決定されることについては、これからの問題として扱っている。

2. 地域別整備方針について

事務局から「地域別整備方針」(資料2)の資料説明を行った後、意見交換を行った。主な内容は、次のとおり。

  • 北部ゾーンについては、東京大学や千葉大学、民間企業等で検討されている今後のまちづくりの方向性を踏まえ、どのような重点整備施策がふさわしいか、中期基本計画の中で検討を進めるべきである。
  • ゾーニングの設定の考え方については、以下のような様々な意見が出された。最終的には、ア)のような形で、大きく、北部ゾーン(仮)、中央ゾーン(仮)、南部ゾーン(仮)のような3つのまとまりとする旨、おおまかな方向性が示された。 -旧沼南町の中でも、旧手賀村と旧風早村では地域特性が異なることから、旧沼南町全体を1ゾーンとはせず、資料のイ)で示されたゾーニングがよい。 -合併による一体感という点では、新市建設計画で示されているア)のゾーニングがよい。 -「沼南ゾーン」という名称は、合併による一体感を損ねる可能性があるので、変更すべきである。 -柏市全体では、例えばア)のように3ゾーンに大きく分け、各ゾーンの中で詳細な計画を検討すればよい。ゾーン設定は、大きくお互いに補い合えるものがないかどうか、あるいは特性を生かし合うものがないかどうか、という点を踏まえるべきである。 -既存の北部・中央・南部ゾーンについて見ても、各ゾーン内で全て課題が共通しているというわけではない。ゾーンの広さや特性を厳格に意識せず、大きくゾーニングすればよい。
  • 旧沼南町の総合計画ではゾーン設定がなされていないが、それによる問題はあったか。 →人口規模等を勘案すると、ゾーン設定をしなくとも隅々まで地域課題を検討できる点や、職員を含め、地域全体が旧沼南町内の各地域についての課題認識を共有していた点から、ゾーン設定をしなかった。
  • 沼南地域整備方針の検討にあたっては、地域の方々や学識経験者の意見を聞くことも重要である。

3. 重点プロジェクト(仮称)について

事務局から「『重点プロジェクト(仮称)』の検討」(資料3)の資料説明を行った後、意見交換を行った。主な内容は、次のとおり。

【重点プロジェクトの位置づけについて】

  • 重点プロジェクトは、市全体を横断的にカバーするものとするのか、それとも、ゾーンごとに位置づけるのか。 →現時点ではどちらかに絞るということは考えておらず、審議会での意見を踏まえながらとりまとめていきたい。最終的には重点プロジェクトを10程度にまとめたいと考えている。
  • 重点プロジェクトの「重点」とは、本審議会で提案した事業の実施にあたり、現状で進んでいる事業を廃止するなど、資源の集中もありうるということなのか。それとも、財政見通しの試算を踏まえ、審議会では財政上、可能性のあるプランを提示するということなのか。 →財政的に厳しいという点は踏まえる必要があるが、事業の優先度と財政とを明確にリンクさせることは難しい。資源の集中については、行政の継続性を踏まえる必要があるものの、見直すべき事業については見直すことが必要であると考えている。また、事業の優先順位を明確に示すことは難しい。
  • 5年間で実現可能なプロジェクトを位置づけるべきである。
  • 新市建設計画で示されている事業の実施時期を示しておく必要がある。

【重点プロジェクトの提案について】

  • 様々なセクター、団体が主としてできることを明確にした上で誘導するような仕組みづくりを実施すべきである。
  • 重点プロジェクトの提案は、関係主体を具体的に明記したほうが実効性が高い。
  • 事業評価の実施を前提とした重点プロジェクトの提案が必要である。
  • 就労支援促進対策プロジェクトや子育て支援プロジェクトを推進すべきである。
  • 北部開発を、収入を増加させるという位置づけのもと、重点プロジェクトとしてはどうか。また、新産業の誘致や産学官連携、農業を主体とした健康づくり、アクティブシニアの関わることのできる産業なども、税収を増やすという前向きな視点から、重点プロジェクトとしてはどうか。
  • 税収増や事業の効果の高さという点から、都市型観光の視点も重要である。休耕地のリラクゼーション健康村としての活用や、千葉大学との連携による都市型観光農園の実施などが都市型観光の一例と考えられる。
  • 柏で働く若者を創造するような取り組みが必要である。柏産柏消は農業の側面だけではない。
  • 子どもたちがこれから夢を持つことができるような、柏とつながりを持つことができるような交流プロジェクトを重点プロジェクトに位置づけてはどうか。
  • 景観に配慮したまちづくりという観点から、市民がセミパブリックを意識することは非常に重要である。こうした点をまちづくりのキーワードの一つにしてはどうか。
  • 具体的な提案は、学校を通じて実施すると比較的やりやすい。
  • 地域自治組織があれば、地域の声を地域に反映させることが可能である。
  • 合併による新市の一体性を確保するためのプロジェクトを示してはどうか。例えば、バス等の定時制の確保や医療機関の充実等について、合併協議会では議論が進められた。
  • 国や県などのリソースの活用、高度情報化社会、地方分権の推進、市民参加を、キーワードに加えるべきである。

4. 中期基本計画(骨子案)の取りまとめについて

事務局から「『重点プロジェクト(仮称)』の検討」(資料4)及び「分科会委員構成及び開催期日(案)」の資料説明を行った後、意見交換を行った。主な内容は、次のとおり。

  • 分科会では、「安心」「希望」「支え合い」の3つのグループで議論することとなっているが、新市建設計画で示されている「子どもからお年寄りまで安心、安全に暮らすことができるまちづくり」などの各項目は、それぞれ各グループに振り分けられているのか。 →「安心」「希望」「支え合い」は、現行の基本構想の将来都市像の枠組みであり、議論の拡散を防ぐことから、枠組みをこえた多様な意見が出ることは考えられるが、基本的に、「安心」分科会なら「安心」を中心にして議論を進めていただきたい、という趣旨である。当然、議論の中で、地域の問題や新市建設計画の問題等についての意見交換は想定される。

5. その他

事務局から第4回審議会の開催日程等について説明を行った。

6 傍聴

  1. 傍聴者 5名

7 次回開催日時

1.分科会

ア 開催日時

(あ) 「希望」;平成17年9月17日(土曜日)午後1時30分~午後4時
(い) 「支え合い」;平成17年9月19日(月曜日)午前10時~午後零時30分
(う) 「安心」;平成17年9月19日(月曜日)午後2時~午後4時30分

イ 場所 柏市役所分室1 第1会議室

2.第4回

ア 開催日時 平成17年10月5日(水曜日) 午後2時~午後5時

イ 場所 柏市役所第2庁舎5階 第5・第6委員会室