令和2年度第1回柏市男女共同参画推進審議会会議録

1 開催日時

令和2年6月26日(金曜日)

2 実施方法

書面会議

3 出席者

(委員)

大村会長、釼副会長、山崎委員、嶋崎委員、庄子委員、中光委員、中倉委員、保田委員、秋元委員、前田委員

(事務局)

協働推進課

4 議題

(1) 第三次柏市男女共同参画推進計画に対する令和元年度実績報告について

(2) 令和元年度柏市男女共同参画推進計画実績報告書に対する御意見・御提言について

5 議事(要旨)

(1) 第三次柏市男女共同参画推進計画に対する令和元年度実績報告について

  • 大村会長
    実績報告書27ページ、施策番号28番の「具体的評価内容」の欄にある「アウトリーチ」(積極的に対象者の居る場所に出向いて働きかけること=自立相談支援事業従事者養成研修テキストより)は、この表現に特にこだわる必要がないのであれば、例えば「成果を挙げている」程度の表現でもよいのではないでしょうか。

(事務局)ご意見のとおり、文章表現を修正します。

  • 大村会長

実績報告書44ページ、施策番号61番の「具体的評価内容」の欄に「柏私立幼稚園協会及び幼稚園、認定こども園との連携を取ることが難しかった」とありますが、その理由ないし原因は何でしょうか。簡潔な形で結構ですのでお教え下さい。

(事務局)もともとひとつの団体として活動していたが柏私立幼稚園協会と柏市認定こども園協議会が分裂したことと、両者の行政側の窓口が定まらなかったため、相談や依頼ができませんでした。今年度は、保育整備課が窓口になり対応することになりましたので、働きかけを行っていきます。

  • 大村会長

実績報告書48ページ、施策番号71番の「継続的課題や改善点」の欄に「講座開催時に介護サービスをつけるのは現状困難」とありますが、その大きな要因は何でしょうか。簡潔な形で結構ですのでお教え下さい。

(事務局)講座開催時の介護サービスは民間の介護事業所等への依頼が必要と考えます。この場合、介護保険の対象外ですので、介護サービスの費用負担の課題があり、現状困難としたものです。なお、要介護者を自宅に待機させることができないケース(認知症の方、医療措置中で急変があり得る方など)も想定できますので、「介護サービスをつける」という方法にこだわらず、「要介護者との同伴でも講座を受講できる」ことも重要だと思います。よって、この部分の表現は「介護サービスをつけるのは費用負担の課題があるため、要介護者との同伴でも講座を受講できるよう受け入れ体制を検討する」に改めます。

  • 大村会長

実績報告書72ページ、施策番号107番の「継続的課題や改善点」の欄にある「(配偶者暴力相談支援センター)設置の必要性」との関係で、今現在どのような点が論点となっているか、簡潔な形で結構ですのでお教え下さい。

(事務局)さわやかちば県民プラザ内にあった、ちば県民共生センター東葛飾センターが千葉県男女共同参画センターへの統合されたことにより、一時、柏市内に配偶者暴力相談支援センターがなくなりましたが、さわやかちば県民プラザ内に女性相談機能が併設されましたので、現時点では柏市独自で設置する緊急性・必要性は薄いと判断しています。

  • 大村会長

「DV関係課ネットワーク会議」における連携強化とその成果に期待したいと思います。

  • 山崎委員

「目標との差」にある、目標値達成の項目について、指標にある達成した方の数値がプラス側にどれくらい達成したのかもわかると良いと思います。それによって、次

の目標値を予定より上げてもいいと思うので。

また、全体的に言えることですが目標値を達成することは最低目標であり、さらに伸ばすという意識を持ったほうが良いと思います。目標より多く達成できた場合、なぜ目標を大幅に超えることができたのかを分析し、良い部分をさらに伸ばすことが大切だと思います。

  • 中倉委員

目次のページ数が本文とずれていますので、修正をお願いします。

(事務局)実績報告書が完成次第修正します。

  • 中倉委員

柏市職員向けにLGBT研修を実施して、ダイバーシティ&インクルージョンへの理解を促進するのは大変良いことだと思います。

  • 庄子委員

学校教育で子供に人権教育、男女平等(それぞれが対等)を教えるにあたり、学校では「このように教えています」だけでは不十分だと感じます。家庭(親、大人)も一緒に社会と協力して大人が大人から学ぶ機会が一層必要に感じます。ですが先生も若年層化が進んでいて大人が大人を教えるのが難しいのが現状です。

一方、保護者も忙しくて余裕がありません。市で開催する家庭教育学級に足を運ぼうという気持ちにはなりません。家庭格差も意識も差があります。そんな間に消化不良の不安やストレス、夫婦間のバランスが崩れているが故に家庭内不和、暴言、暴力、離婚、虐待などが起こります。学校は、子どもを通して教師・保護者・地域が関わり合うことができる場所です。そこで、学校の環境・カリキュラムと融合した家庭教育学級の推進ができないかと思います。

例えば、学級(学年)保護者会の講師として外部講師を招き先生と一緒に家庭教育学級を行っていくなど。

  • 秋元委員

町会長の交流会で、女性町会長より「女性防災リーダー研修会」に参加して非常に勉強になったとの話がありました。町会長に積極的に参加を働きかけて欲しいと思います。防災に女性の視点が入ることが重要だと思います。

  • 秋元委員

町会長等の女性の比率が非常に低く、”長”等の表に出る仕事は男性の方が良いとの考えがまだ強いのが現状です。意識改革をしなければ、難しい問題だと思います。何かもっと積極的に働きかける方法はないのでしょうか。

(事務局)既に多くの女性が地域活動に参画している中、代表職への女性の参画が進めば、多様な担い手の確保や持続可能な町会活動につながるものと考えます。

なお、代表職に就くためには、一般的に副会長や役員などの役職経験が重要となりますので、そうした職に就きやすい業務内容や雰囲気づくり、やりがい感が大切であると思います。

また、女性参画が多い子供会やPTA、民生・児童委員、健康づくり推進員など他団体と日頃から交流を図り、役員候補を発掘していくことも重要であると思いますので、所管課に相談してまいります。

  • 秋元委員

地域の人と話をしていると、まだ「地域包括支援センター」を知らない人が多く、もっと宣伝すべきだと思います。

  • 秋元委員

クォーター制を導入する等は別の問題として、調査・研究は進めて、結果などを報告して欲しいと思います。

  • 前田委員

女性職員のキャリア育成のために、研修や人事配置を配慮とありますが、今まで男女差別にあたるような研修や人事配置がされていたのでしょうか。配慮後は男性職員と同等になったのか、男性職員ほどではないが以前より良くなったのかどうなったのでしょうか。(事務局)男女差別的な人事配置や研修は行っていません。「配慮した人事配置」というのは性別に関係なく、色々な業務を経験してもらい、管理職を想定できるような人事配置を行ったということです。また、研修については、女性職員が管理職を身近に感じられるように、女性職員のためのキャリアデザイン研修を実施しています。

  • 前田委員

女性管理職の育成について、メインの資料の管理職に6級職を含めてないのは何故でしょうか。柏市特有の管理職なんでしょうか。(事務局)柏市では6級(主幹)から管理職としていますが、国や県の管理職は課長相当職からであり、その基準と一致させているため、女性管理職の割合は7級職(副参事)以上としています。

  • 前田委員

管理職における女性割合(一般職について)、野田市に比べて我孫子市の女性が働きやすい環境とは何でしょうか。その我孫子市の働きやすい環境と比較して柏市はどうでしょうか。

(事務局)野田市に聞き取りをしたところ、子育て中の女性が復職せずにそのまま辞職してしまうケースが多いため、子育て中でも復職したいと思える職場環境づくりに努めたいとのことでした。

また、柏市と我孫子市とを比較した際、働きやすさという点では同様の環境であると認識しています。

  • 前田委員

人権の尊重について、柏市職員でLGBTの人はいますか。また柏市でLGBTの相談はどの程度あるのでしょうか。

(事務局)民間機関の調査では、日本におけるLGBTの割合が人口の8.9パーセントとのことですので、柏市職員においても一定数の割合で存在すると推定できますが、実態は把握していません。また、男女共同参画センターにおいて昨年度は1名の相談がありました。

(2) 令和元年度柏市男女共同参画推進計画実績報告書に対する御意見・御提言について

  • 大村会長

御意見・御提言等はありません。

  • 釼副会長

実績報告書は男女共同参画推進計画に沿って、柏市が(ときに様々な個人や団体と協力して)実践していく様々な取り組みについて、一定期間ごとに振り返り、結果と共に成果と課題を確認し、柏市が「多様な生き方を認め合い、個性をいかせる街」になるよう、軌道修正や新たな取り組みを始めるための土台や参考書となるべきものだと考えます。

今年、新型コロナにより、これまでの延長上で継続することが非常に難しくなったものや、新たな視点や方法により、これまで予想していなかったような成果や問題が見つかったものもあると思われます。従って、従前のような形で、実績報告書の結果を発表することについて、市民の皆様が、どのような反応を示すかについて、少々懸念もあります。

コロナによって、これまで以上にIT技術やインターネットの活用が必要になると同時に人々の「つながり」「助け合い」の大切さ、社会の中で生きることの意味が再認識されている中、実績報告書が「コロナ後の社会、柏市のあり方」に向けた大変な取り組みを行う際に常に念頭においておくべき、それぞれの取り組みにおける重要なポイントや、取り組みが意味するもの、本質的な価値を示す基本書や指針となること、決して「前例」「経験」という名の足かせにならないこと、を強く願います。

これまで全く経験していない、コロナ対策やコロナ後の社会対応について、多くの方々のご負担ご苦労、将来への不安など、計り知れないものがあると存じますが、真の意味での「多様な生き方」や「個性の活かし方」が自由闊達に存在する、未来に向かう街、柏市になることを信じています。

(事務局)意見書に反映させていただきます。

  • 庄子委員

意見・提言については特にありません。

  • 嶋﨑委員

令和元年度柏市男女共同参画実績報告書に対する質問への回答書にそって修正していただいた方が良いと思います。特に気になるところは、ありません。

  • 中倉委員

意見・提言は、特にございません。

  • 保田委員

マクロ施策とミクロ施策が必要と考えます。(ミクロ施策を多く達成すればマクロ施策も達成できる)

基本課題をマクロと考え、施策の方向性を元に実施したのが、クローズアップ施策(ミクロ施策)と認識しています。その場合、クローズアップ施策を見ると、「1.女性の活躍促進」「4.人権に対する配慮」は具体的に行われており、良いと思います。「2.仕事と生活に調和(ワーク・ライフ・バランス)の推進」「3.男女共同参画を目指す教育・学習の推進」は不十分だと思います。

また、クローズアップも市職員に向けられていて、柏市全体での施策になっていないのも残念です。クローズアップ施策を、各基本課題に直結する物にすることと、市民向けの施策に改善する必要があると思います。

指標の男女比においても、市役所内で目標を設置するのではなく、市全体での指標にしないと意味がないと思います。

(事務局)次年度以降の計画の参考にさせていただきます。

  • 前田委員

令和元年度の実績が令和元年4月値の件について、令和元年4月から翌年3月までで4月から値が絶対変わらないものばかりではないので4月が令和元年度実績とされているのは納得いきません。例えば、女性管理職数で言えば4月から翌年4月までで退職等で変動の可能性はあるはず。年度中の最高値を実績と言うのであれば別だと思いますが。

(事務局)昇格は4月1日に発令されるため、実績報告書には年度末の数値ではなく、4月1日の数値を採用しています。なお、令和元年度は4月1日と年度末の数値に変動はありませんでしたが、年度途中で管理職が退職する可能性もありますので、後期計画の策定及び次年度以降の実績報告の際に検討します。

  • 前田委員

女性職員のキャリア育成のための研修や人事配置の件について、人事配置の回答を読むと特に女性職員キャリア育成ということではなく『職員の育成』(男女関係なく)の方針を変更したということではないでしょうか。あえて女性職員のキャリア育成のための人事配置と言うのはおかしいと思います

(事務局)『職員の育成』方針の変更は特に行っておりません。現状において、管理職試験を受験する女性職員の割合が男性職員に比べ大幅に低いことから、女性職員向けにキャリアプランの意識醸成を支援する研修を行っているところであり、人事配置については男女関係なく公平に行っています。

  • 前田委員

我孫子市が女性管理職の割合が多い理由、報告書の理由『女性が働きやすい環境』や回答にある『子育て中でも復職したい職場環境』では具体的に何なのか不明。具体的に書けるなら具体的に書かないと何の参考にもならないと思います。例えば子育て職員の基本残業ゼロなど。

(事務局)「子育て中でも復職したい職場環境」とは、具体的には短時間勤務や子供休暇などの取得が可能な環境のことです。今後、補足資料の作成の際には、委員の皆様にわかりやすいよう具体的に記入いたします。

  • 前田委員

女性管理職の目標値達成について、回答を読むと『女性職員の管理職への積極的な育成』の成果であり、『積極的な登用』とは言わないのではないでしょうか。

女性職員の積極な登用だと男性職員への差別に感じるので、事実でないなら書かない方が良いのではないでしょうか。

(事務局)男女がともに管理職を意識できる風土づくりが重要です。平成27年の計画策定時からこの文言を使用しておりますが、読んだ方に誤解を与えないよう。後期計画の策定の際に、実態に即した文言への変更を検討します。