平成25年度1次隊 久保隊員~ジャマイカ・キングストンでの活動結果~

最終更新日 2015年7月9日

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自己紹介および任地の現状

  • 隊員名 久保 治夫 (くぼ はるお) 
    西の端に位置するネグリルの海岸

    西の端に位置するネグリルの海岸

  • 職種 土木
  • 派遣国 ジャマイカ
  • 派遣期間 平成25年7月~平成27年7月 
  • 配属先 総理府 国家防災庁
  • 志望動機
    2012年10月にJICAシニア海外ボランティアで活動していたブータンから戻り、海外ボランティア活動の楽しさを満喫し、また異文化の国に住みたいとの思いからジャマイカの業務に応募し2013年7月からキングストンで勤務しました。
  • 任地の現状
    ジャマイカは人口約270万、秋田県と同じ位の面積の島国で、レゲエ音楽、ブルーマウンテンコーヒー、世界最速ランナーのボルト選手がおり、なじみのある国です。島の北海岸は世界的なリゾート地となっており、カリブ海のクルーズ船が寄港します。緑も多く水の綺麗な国ですが、ハリケーン・地すべり・洪水等の自然災害も多く、この点でも日本と似ています。配属先の国家防災庁は、総理府の管轄の下で、自然災害や他の緊急事態への対応、災害援助、被害軽減、緊急警報体制の確立等の業務を行っています。JICAボランティアの受入れは初めてで、私が初代のボランティアとして活動しました。

活動結果 

 活動により、二つの大きな成果が生まれました。

排水設計ガイドラインの完成および施行

 ジャマイカでは住宅の不足から新規の開発申請が年間100件に上ります。この申請書の審査業務を通じて、開発業者等が提出する排水設計計算書は、ほとんどが流域全体を考慮していないこと、計算条件・計算式が統一されていない等の問題があることを知りました。また、許可されたプロジェクトが不適切な設計のために豪雨により水没する事例もありました。これらの問題を解決するために、既存の排水設計ガイドラインを約30年ぶりに全面的に改定する業務に着手しました。2013年10月頃から原案作成、多くの関係機関との協議、2015年4月には、開発申請書の最終承認をする機関である国家環境計画局の技術評価委員会でプレゼンを行い、5月には、政府関係機関・開発業者・コンサルタント等が参加したワークショップを開催してさらに多くの関係者の意見を取り入れ、質の高い改定版の新排水設計ガイドラインが完成しました。2015年6月、3大臣出席の下での、披露セレモニーが盛大に行われました。大臣等のスピーチの中では、このガイドラインの重要性、ジャマイカの開発プロジェクトに与える大きなメリットおよびJICAの協力への感謝が何度も述べられました。披露セレモニーは新聞、テレビ、ウェブサイトで大きく報道されました。新しい排水設計ガイドラインは7月1日に施行されました。このガイドラインを開発・審査担当者が効果的に利用し、適切で迅速なプロジェクトの設計および審査ができ、災害リスクの少ない開発が行われることを願っています。

新排水設計ガイドライン表紙
新排水設計ガイドライン表紙
3大臣・次官とガイドライン作成担当者(披露セレモニー)
3大臣・次官とガイドライン作成担当者(披露セレモニー)

ハザードマニュアルの完成および販売

 赴任前から、総合的な防災マニュアルを作成したいとの思いから、日本の防災情報の収集に努め、着任後は、情報を多方面から収集。これらの情報から、国家防災庁は35年の歴史があり、多くのパンフレットはあるが、どれも情報が不足していること、教育資料のほとんどは長い文章で、図や表などが少なく、ポイントの把握が難しいことが分かりました。この時点で、作成するマニュアルのコンセプトは、1ページ1ポイント、簡潔な文章、図・表・イラスト・写真を多用し、簡単な表現で分かりやすくしたいと考えました。原案作成後は、活動先の担当者および多くの関係機関にレビューを依頼しました。多くの貴重な意見や提案をいただいたことで、内容も充実し、質の高い、ジャマイカに合ったマニュアルが完成。他機関からの好評を得て、このマニュアルが販売する価値のあるものと確信しました。そこで、日ごろから気にかけていたホームレスを支援する基金の設立を提案し、反対者もなく実現しました。冊子を約300円で販売、再印刷の費用を確保し、約80円を支援に利用します。
完成後、今年2月に大臣・大使出席による披露セレモニーをしていただきました。3月には、第3回国連防災世界会議にマニュアルを出展し、約70部持参し展示しましたが、好評で短時間の内に配布分がなくなりました。カリブ地域防災管理局はこのマニュアルを高く評価し、カリブ地域17ヶ国にモデルマニュアルとして普及することとなりました。ジャマイカでの販売も開始し、多くのイベントでの販売も好調です。2つの県では、合計250冊を購入して、訓練・防災教育に利用するとのことです。全世界を対象にした電子書籍での販売も検討中で、売り上げはすべてジャマイカのホームレス支援に利用します。このマニュアルをいろいろな所で活用していただき、防災文化の確立に少しでも貢献できることを願っています。

ハザードマニュアル表紙
ハザードマニュアル表紙
国連防災世界会議でのJICAブース
国連防災世界会議でのJICAブース
100冊購入していただいた市長さん
100冊購入していただいた市長さん
 (テレビ局の取材)

任期を終えての感想

自然の綺麗なカリブ海に住み、キューバに関する本を何冊も読み旅行し、すばらしい指導者が居ることを知ることができました。体制は異なるが、ブータンと似ている所があります。例えば、医療・教育の無料、弱者への配慮、コミュニティーの支え合いの強さ等です。ハザードマニュアルのホームレス支援基金はこれらの経験から発案しました。日本・ジャマイカ国交50周年での多くの記念行事への参加、10年に一度の国連防災世界会議にハザードマニュアルの完成が一致し参加できたこと、2回の披露セレモニーをして頂いた幸運を感謝したいと思います。国連開発計画の地震フォーラムでプレゼンも行いました。多くの貴重な経験が出来たJICAボランティア活動に感謝しています。私の今後のことは確定していませんが、機会があれば国際協力の業務に今後も携わりたいと考えています。

ネグリル・レゲエマラソン
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(最高齢者87歳と同時ゴール)
ヘミングウエー像
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ガラパゴス諸島
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