住みたい街に戻すために 広報かしわ 平成24年2月1日号から
今年も昨年に引き続き、放射線対策を最も大きな課題として取り組んでいます。まずは学校や保育園など、子どもたちが長時間生活する環境の除染作業を徹底的に進めます。昨年11月に行った田中北小学校での全面的な除染の実証作業では、校庭の数値は事故前の水準に近づいたと判断できる状態に戻りました。今後も子どもの生活環境を最優先に、市民の皆さんが安心して暮らせる環境を取り戻す対策を進めていきます。
また、焼却灰の保管問題でもご心配をお掛けしています。南部クリーンセンターは、全国的にも最新鋭の焼却システムを所有しており、焼却灰を極めて少量にすることができます。これが、焼却灰中の放射性物質を煮詰めるような形になってしまい、結果として放射能濃度が高くなり、管理が必要な焼却灰を生み出しています。枝や葉を燃やすと数値が高くなる状況は続くと予想され、南部クリーンセンターでの焼却灰の通常処理は難しい状態が続きます。現在、県がその仮保管場所を提案し、地元の皆さんの理解を得るべく、協議が行われています。
今回の放射線問題は、市に大きな影響を与えています。日本全体では人口減少が始まっていますが、柏市は人口が増加していた珍しい地域でした。しかしその勢いが、おそらく放射線の影響で止まってしまいました。人口増加は街の経済力を高める根幹ですから、大変大きな危機であると認識しています。市としても、放射線対策をどんどん推し進めていきますが、併せて「汚染された街」という柏のイメージを覆す努力を行わなければなりません。この危機感は、市民の皆さんの一部においても持たれていて、「自分たちの街を、自分たちで守る」ために、自発的に除染活動や情報発信活動が行われています。街を愛するというお気持ちの表れで、本当にありがたい活動です。
多くの報道によって、「汚染された街」のイメージは相当広まってしまいました。しかし、マスコミは除染活動やその後の数値低下は報道してくれません。イメージ回復は自らで行うほかありません。市民の皆さんと力を合わせて、この緊急事態を乗り越えていきたいと思います。