更新日令和4(2022)年5月13日

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令和3年度第3回柏市社会教育委員会議会議録

1 開催日時

令和4年2月21日(月曜日)午後1時30分から午後3時

2 開催場所

ラコルタ柏(教育福祉会館)4階集会室1・2・3

3 開催方法

Web形式で開催

4 出席者

(委員)

寺本議長、荒井副議長、長島委員、石垣委員、岩﨑委員、髙橋委員、富田谷委員、前川委員、下地委員、古橋委員

(事務局)

宮島生涯学習部長、沖本生涯学習課長、山本同副主幹、中澤同主事、

(その他)

中央公民館:山岡館長

学校教育課:木村統括リーダー

5 内容

  1. 開会
  2. 生涯学習部長あいさつ
  3. 議長・副議長あいさつ
  4. 説明事項
    ア「前回会議の振り返り」
    イ「放課後子ども教室の取組について」
  5. 社会教育関係団体補助金交付に係る意見の聴取について
  6. 協議に先立つ講義
    「総合的な学習の時間における学校・地域・大学の連携」
    講師:開智国際大学教育学部 冨田俊幸准教授
  7. 協議
    「柏市における地域と学校の連携について「総合的な学習の時間」を切り口に考える」
  8. 事務連絡
  9. 閉会

6 説明事項について

前回会議の事例発表及び、協議事項における意見の確認を行い、具体的な取組みとなる放課後子ども教室の進捗状況の報告を行った。

7 社会教育団体補助金交付に係る意見聴取について

令和4年度社会教育関係団体への補助金交付について生涯学習課、文化課、少年補導センターの順で説明を行った。

 (富田谷委員)令和2年度に補助金予算がなかった団体で、今回予算が付けられているのはどうしてか。

(事務局)令和2年度は新型コロナウイルスによる影響により開催ができなかったが、令和3年度は感染対策を徹底し、開催方法を工夫し開催したため交付する。

8 講義

「総合的な学習の時間における学校・地域・大学の連携」協議事項である「総合的な学習の時間」について総合の時間と地域の連携の関わり方について、開智国際大学教育学部冨田俊幸准教授より、具体的な事例や提案の紹介を聞いた。

9 協議

 「柏市における地域と学校の連携について「総合的な学習の時間」を切り口に考える」について、冨田俊幸准教授の講義を受け、協議を行った。

(寺本議長)冨田講師の講義を踏まえ、各々のお立場からのご質問、ご意見、またその意見の交換ができればと思う。

(前川委員)3点程意見と質問したい。1点目が、講義にありましたアンダースタンド(理解)について、知ってから行動へとなっているが、実感として、例えばみんなでごみ拾いをしている時にこれがどういうことなのか、行動から知ることも大切だと感じる。既にやっていることを、なぜやるのか、また皆で話し合いながら深めていくことも大切だと思う。

 2点目が、教員の方への負担を考えてしまう。PTAの立場での要望になるが、先生方も資質の差があるので、勤続年数が長いや、評判がいい等のいい先生を見本にして勉強していっていただけるとうれしく思う。

 教員の方が多忙なのは理解しており、時間だけではなくストレスを非常に抱えていると思う。冨田講師が仰るように、協働というところで、先生を孤立化させないように、PTA含めて地域、学校全体で一緒にできたらと思う。

 最後に、私は地元でコミュニティ・スクール(以下「CS」という)に参加しているが、1点ご助言をいただきたい。以前、学校へ本の寄贈をしようとしたところ、学校側より、本を寄贈する時になんでもいいわけではなく、様々な検査等があることを伺った。また、学校で流す音楽を先生方が自分の好きだった音楽をランキングにして発表するという提案をした時に、なんでもかんでも流したりできないと言われたこともある。

 例えば、地域がこれから教育に参加する時に、こういうことをやりたいという時に、どういった制限や、チェック機能があるのかを教えて頂きたい。

(冨田講師)1点目の、行動してから知る、また、なぜ行動しているのかというのが重要だということで、仰るとおりだと思う。私は環境教育の立場でもあるが、日本の環境教育は知識に偏っていた。諸外国の状況を見ると、特に高校から大学に入る時に、ボランティア活動をしている諸外国の先進国が多数ある。そういった地域は社会活動をとおして、自分の役割や、社会の一員として、社会参画することが重要だと考える。課題の問題点等を捉えながら行動化することに価値のある学習になっていくと思う。

 2点目は、PTA・地域・学校が一緒にと、仰るとおりだと思う。総合的な学習の時間は、地域の課題学習さらにはグローバルな地球環境問題も含めてになるが、まずは地域の課題を知らなければ、探究学習的な部分に足りないと考える。

 3点目は非常に難しいところがある。学校への本の寄贈等は問題ないと思うが、政治や宗教、思想、信条に非常に偏った内容については困る。同様に団体が入った時に、団体の信条を強く学校に訴えるようなものだと、非常に学校としては困惑してしまう。公立学校であれば、公平な立場でいることが重要である。

 それらを踏まえて、学校との折り合いをつけ、地域や団体には研修会等といったところできちんと学んでいただき、学校へ入っていった方が良いのではないかと思う。

(前川委員)何か動く時には学校にチェックして頂くのが一番よいのか。

(冨田講師)チェックというよりは、双方の話し合いをすることが、一番理解が深まるのではないかと思う。ただ、その前に学校としてどういった支援が必要なのか考え、団体が何をできるかを、お互い持ち寄って擦り合わせることが一番良いと考える。

(寺本議長)前川委員より学校側のチェック機能の話が出たで、長島委員、学校のお立場から何かご助言、ご意見などあるか。

(長島委員)本校は、来年度からのCSの立ち上げに向けて、色々と練っている。CSでは、学校教育に様々な地域の方に関わっていただくことになるので、現在、教職員や学校評議員から本校の理想の姿や、本校の良い点や課題点について、アンケートを取った。加えて、教職員には、どんなところで地域の方にお力を借りたいか、学校評議員には、どんなところで学校教育に協力できるのかご意見を出していただき、擦り合わせをしている。

 教育課程の中に地域の力を取り入れるなら、1年生の生活科の授業で昔遊びや、家庭科のミシン等の授業補助、それから学力向上のための放課後子ども教室等にご協力をいただく等がある。他には、委員会活動で地域の方に来ていただいて一緒に学校の環境整備をしたりすることができるのではないかという意見が出ている。また、子どもたちの自己肯定感を高めるために体験活動をCSの力を借りて充実させたり、学力向上のための学習支援にお力を借りる等、そこを柱にして準備している。

 なので、やはり学校のニーズと地域の方たちがどんな形でお力を借していただけるのかを擦り合わしていくことが、一番大切ではないかと思う。

(石垣委員)冨田講師の冒頭のお話で、体験型学習は成果、アウトプット、新たな展開を図っていくことが大事だということで、体験することにより地域課題の認識や把握をすることで、解決につながっていくような活動が展開できれば良い。

 冨田講師からご提案のあったように、モデル校や、スモールサイズから始めることが大事ではないかと思う。例えば、学校のセキュリティーひとつとっても、それぞれハード面が異なり、地域の方々と協働するといっても、解決しなければならない課題がそれぞれ違う。特定の学校で少しずつ実施して検証するのが大事だと考える。

 あとは、課題として、地域や、教育現場でも長期的に人材育成のカリキュラムを展開する視点が大事だと思う。

(冨田講師)学校でも教員の転勤等があり、人材が変わる課題がある。学校は、人事も含めて次の人材に引き継げるようにし、地域の人材は大きく変わらないので、地域の人材がそのまま順送りでいけば、長期的に持続していくと考える。なので、学校がある意味地域の協力を願ってスムーズに運営ができる形が最終的には良いのではないかと感じる。

(古橋委員)先程、先生方の資質のばらつきがあるというお話があったが、地域側と学校側とのやり取りの中で、学校の内容を把握しており、かつコミュニケーションがある方に窓口となって頂けるのが一番良いのではないか。

(寺本議長)つまりコーディネートする人が大事だということ。この会議でずっとお話が出ている地域連携ルームでは、場所だけではなくて、そこでコーディネートする方がセットで、という話につながる。

(岩﨑委員)講演の中でいくつか事例紹介があったが、さわやかちば県民プラザ(以下「県プラ」という)も地域のお役に立てる部分が多少なりとはあるかなということで、色々な活動をしている。

 活動の一つで、県プラでは、ちば子ども大学という事業を行っており、その中の講座の一つとして、夏に睦沢町の瑞沢川で環境調査、清掃活動を「瑞沢川に鮭の稚魚を放流する会」にご協力いただき開催した。こちらの団体と学校には強い結びつきがあり、総合学習の時間等を使って生徒たちが、川をきれいに清掃し、川の環境調査も行って、最終的に自分たちが育てた稚魚を瑞沢川に放流することを、総合的な学習時間の中で、団体と学校が取り組んでおり、地域の方が学校に深く入り込んで子どもたちと一緒になって育てていることを見させていただいた。

 睦沢町ということで、自然が豊かな地域だから、このようなことができるのではと感じたが、柏市でも、まだまだ自然豊かなところがある。県プラの近くに、こんぶくろ池という自然豊かな場所があり、十余二小学校ではそういった地域の資源を活用した授業を行っていることを伺っている。やはり地域の資源を活用して、子どもたちが自然に触れることや、自分の住んでいる地域がどういうところなのかっていうのを知ることは、本当に大事だと、今回見学して感じた。

(冨田講師)取手市でも同様に市民団体の方のご協力でやったことがある。そういった団体と協力しなければ学校でできない。体験学習において、この様なつながりは非常に重要だと思う。

(下地委員)事例紹介であった、防災や緊急時のことについてお話をお伺いしたい。

 学校で避難訓練が行われているが、各々の地域でも避難訓練が実施されている。学校と地域が連携して避難訓練をするとなると大規模になり、難しさはあると思うが、実際に自分の家から避難して、避難所である学校に行く等、そういった具体的な避難訓練を合同でできたとしたら、実際学校で集まって避難がスムーズにいく場合、そうでない場合、様々なケースがあると思う。そういったことをすることで、家庭の中でも緊急時にどのような行動をとったらいいのか、子どもが大人になるにつれ、実際そういった救助活動ができるような人材に育っていってほしいということを考えると、小学生のうちから実際に家から学校に避難をしてみて、どういった物品が揃っており、どこで実際に寝て、トイレに行列ができるとか、実際にイメージをしやすい体験活動が学校と地域連携でできたらと思う。

 命を守るという一番大切なことを地域同士で意識共有し、学校と地域がつながり、その体験活動の中で、今後の地域の人材を育てるきっかけや、地域同士連携する中で、自然な連携で人が育ち、子どもたちもそれを見て育つという活動ができたら素敵だと思う。

(冨田講師)各団体で避難訓練は行われてはいるが、一緒に行っているところはあまりない。実際に災害があれば、家庭・地域・学校が一緒に避難をしなければならない状況になると思う。実際にやってみないと色々な課題が見えてこない。

 東日本大震災後、学校関係で多いのは、少なくとも小中学校、特に中学校区での避難訓練を合同に行うところがある。訓練を行うと、児童の引渡しや、訓練により交通問題が起こる等、様々な予測をしながら実際に行われるケースが多いが、地域ということになると、土日あたりに地域での大きな避難訓練が行われているという状況となる。一度、そういったところで学校と地域が連携してつながりあうということが重要だと考える。

(高橋委員)私たちも福祉体験等、授業で関わることがあるが、今ある体験学習を、改めてESDの視点で見直してみるというのは、大変面白く、ターゲットや意味付けをするとパワーアップするように感じる。

 総合的な学習の時間について、お話を聞く中で、やはり最終的に先生方の企画とか調整が大変であると改めて感じた。そういった意味では、CSの機能が、こういった学習の企画、調整に地域の方が関わるきっかけになればと思う。

 総合的な学習の時間について、1年間の中での時間数があるかと思うが、地域の活動等の授業のウエイトや、1年間の流れというのはどんな感じなのか。

(冨田講師)ウエイトや1年の流れは学校に任されており、大枠のものは多岐にわたる。地域の実態や、児童の状況に合わせてカリキュラムを学校で作っている状況。必ずしも地域と何時間やりなさいという枠はない。

 一般的な流れとしては、課題を設定し、課題解決の見通しを立て、実際に調査する。その対象が大きな地球環境、人権、地域の自然環境、福祉等の問題を解決するために調査をして、最後に課題解決として何かしらアウトプットを出すという大きな流れになる。なので、少なくとも調査活動で地域の問題であれば、地域との連携した学習が求められる。

(高橋委員)先生方はだいたい1クラスに対して1年間で1テーマとか2テーマぐらいを取り扱うのか。

(冨田講師)こちらも学校に任されており、大きなテーマを1年間に1つや2つするパターンがある。

(富田谷委員)私は、学校支援地域コーディネーターをやっているが、学校に地域の方が来てくれて、地域の方の居場所になるように、ウィン・ウィン(WIN-WIN)の形で学校に支援していただくように、コーディネーターとして書道の指導や、箒の使い方を地域の方に教えてもらって合同での大掃除や、子育て相談みたいなことをしながら、地域の方にもお願いしている。

 ふるさと協議会の会議の時に、学校の先生よりCSのお話をしていただいた。ただ、地域の方は、高齢の方もおり、なかなか学校に足が向かず、学校は何を希望しているのか、何が足りないのか、何を地域にお願いをされているのかが明確でなく、どうしたらいいのか分からないという地域の意見が多かった。

 また、ふるさと協議会のすみわけと、学区のすみわけが少し異なり、私のふるさと協議会では、複数の学校の支援をしなければならないとか、地域としては、学校とのつながりをどういったかたちでもっていったらいいのかを分かっていない方がとても多い。

 なので、これはとても時間がかかるかと思うが、何回かそういった地域の会議等でお話をいただいたら、だんだんと分かってくる。学校からのお願いやニーズでこういったものがあるということをお話いただき、そして、学校教育からもお願いをされるということになると、とてもスムーズになるのではないかと思う。

 学校は敷居が高いところがあり、学校・家庭・地域の協働とCSの取り組みのところで、どのような形で支援したらいいか迷う。それ以上に、地域のおじいちゃんおばあちゃんたちは、どうやって学校に足を入れていいのかというのが分からないところがある。ぜひ学校からもはっきりとしたニーズを出して頂きたいことと、そういったCSに対しての取組の方向性を明示していただけたらと思う。

(冨田講師)おっしゃるとおりだが、学校は大事なお子様をお預かりしているところなので、非常に慎重にならざるを得ない。お互いどういったところでできるか、少しずつ話し合いが重要。

(荒井委員)講議で総合的な学習の時間を授業時数の4分の1は社会教育関係団体で行うことが可能であることを、初めて知った。最近、教育の現場のほうで働き方改革が進み、なるべく、学校でお祭り等を休日にやる際はすごく気を遣う。そういう中で、この4分の1までっていうのは、現場ではどの程度理解されているのか。

(冨田講師)通知がいっているので周知はされていると思う。ただ、実際にやるとなると、子どもたちの動きなど、様々な課題がある。

(荒井委員)それは、働き方改革以前の時も確かに問題だったので、実際に運用はどうするかは、まだまだ課題があると感じる。

 最後に、委員の皆様も考えてらっしゃると思うが、外部との連携っていう場合に、地域だったりすると思うが、具体的にどんなイメージをしたらよいのか。

(冨田講師)例えば、公民館、県プラ、こういった公的な施設や、NPO等の環境保護団体、福祉、社協団体等があり、また、歴史等の分野でいくと、そこの地域のお年寄りで貴重なお話を聞ける方、そういった人材が挙げられる。

10 傍聴者

0人

11 配付資料

  1. 会議資料(PDF:475KB)
  2. 放課後子ども教室の取組について(PDF:57KB)
  3. 「総合的な学習の時間における学校・地域・大学の連携」講義資料(PDF:2,573KB)

お問い合わせ先

所属課室:生涯学習部生涯学習課

柏市大島田48番地1(沼南庁舎3階)

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