更新日令和3(2021)年3月30日

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令和2年度柏市健康福祉審議会 第1回児童健康福祉専門分科会会議録

開催日時

令和2年10月26日(月曜日)午後1時30分から3時まで

開催場所

ウェルネス柏研修室

出席者

委員(敬称略)

川野優、鈴木美岐子、染谷明男、寺本妙子、平石久美子、平野準子、宮尾晃代、望田八重子、渡邉直

事務局職員

髙木こども部長、鈴木こども部次長兼保育整備課長、恒岡子育て支援課長、込山こども福祉課長、直江学童保育課長、依田保育運営課長、渡辺こども発達センター所長兼キッズルーム所長、その他2人

議題等

幼保連携型認定こども園、保育所及び地域型保育事業の設置の認可に係る意見聴取について

柏市地域型保育事業設備運営基準条例の一部改正について

議事等(要旨)

午後1時30分、定刻になり開会

幼保連携型認定こども園、保育所及び地域型保育事業の設置の認可に係る意見聴取について

事務局により資料1及び図面案(著作権にかかわる資料のため、当日回収)に基づく説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。

(鈴木委員)条例等の基準を満たしていると思うので、その点は問題ないと思う。図面をみたが、そこの地形によってはその造りで仕方ない面もあると感じた。つじなか柏の葉保育園について、辻仲病院の事業者と関係しているのか。

(保育整備課)辻仲病院の事業者が、0歳から2歳を対象とした事業所内の保育所を運営しているが、保護者から5歳までを対象にしてほしいというニーズがあり、保育園に発展する形で整備を行っている。

(鈴木委員)北部に位置する田中地区は、保育園利用希望が横ばいではなく増加している。来年度の入園申し込みの時期に利用したいという人が連日当方で運営している園に見学に来る状況である。市の予想どおり共働き世帯が多い印象を受ける。子ども・子育て支援事業計画も新しくなり、保育枠が拡大したことはよい。ただし、待機児の多い状況がいつまでも続くとは考えられず、逆にいずれは施設の方が余ってしまい、経営難になってしまう園も出てくるのではないかと危惧している。その事も市として考慮に入れておいていただきたいとお願いしたい。また、年々医療的ケアの必要な子どもの利用ニーズも高くなっているのではと感じている。その受け入れには、医療との連携がなくては難しい事業と推測できるところだが、今現在実施している病児保育の状況と合わせて、柏市の考えや今後の見通しについて伺いたい。

(保育運営課長)病児保育事業は名戸ケ谷病院で1日あたり4人と柏たなか病院で3人を受け入れている。昨年度実績として全体で347名を受け入れたが、今年度はコロナの関係で受け入れ件数も激減し、10件にも満たない。これまでの状況を踏まえ、本市の計画としては令和6年度までに、もう1施設増やす予定でいたところであるが、コロナ禍で利用者が減っていることもあり施設を増やすことについて慎重になるよう定期監査で意見があったところである。また、医師から医療的ケアが必要と言われた子について、園に配置されている看護師等が対象となるお子さんの保育を行う事業が、豊四季保育園で今年4月に開始している。ただし、集団保育が可能なことが前提である。医師会の先生のご意見を聞きながら、まずは安全面に配慮しながら継続していきたい。年齢については、2歳以上を対象として最大3人を予定している。

(宮尾委員)医師の協力なしには難しい事業であり、ソフト面とハード面が伴わないといけない問題である。入園希望のかたで医療的ケアの必要な1歳の子を預かってほしいとのニーズもあり、今後もそういったケースは出てくると思うがお願いしたい。医療的ケアが必要な子は主治医との連携が一番必要だと思う。その子のことを一番よく知っている先生の協力も大切。病児については難しく、コロナ禍では保育どころか診療に関しても熱が出ている場合などは、感染症対策として、診療体制を変える必要がある。熱があるならきちんと検査をしないと受け入れはできず、診療もかなり複雑な状況であると捉えている。

(望田委員)保育園が増えることで多くのかたが、待つことなく入園できるようになってほしい。

(染谷委員)北部は保育の利用希望が多く、保護者も悩んでいるのがわかる。当園の満2歳向けの幼稚園入園前のクラスは、そこに入れれば必ず幼稚園に入園させてもらえると思うかたが多く、申し込みに保護者が並ぶ状況である。また、このままの状況では先生の質がどんどん下がるのではと感じている。そうなると安全面がおろそかになるのではと心配である。安全な幼稚園を運営するためには金銭面では限界がある。私立幼稚園ももう少し補助があるとよいと感じている。働いている保護者もおり、現在も預かり保育を7時30分から18時まで行っているが、20人から多いときだと30から40人を預かっている。幼稚園も北部地域のために頑張っているので応援してもらいたい。

(平石委員)資料5ページにある量の見込みとは園児数のことか。

(保育整備課担当)保育園を希望しているかたの数である。

(平石委員)最初資料をみたとき、言い回しがちょっと分かりづらかった。9ページの認可に係る考え方のところで、この文言だと、計画段階ではブラックボックスで進められ、完了した後に初めて計画を実施するように聞こえる。ここに掲載してある保育園と幼稚園は、設置前から審査をして、この会議で発表しているのか。この文章だけ読むと、整備が完了した後に初めて計画の実施が明確となるような印象をうける。

(保育整備課担当)施設整備に関しては、柏市は公募で保育園または認定こども園を設置したいという事業者を募集しており、審査の過程でももちろん基準を満たしてるか確認を行い、審査の結果、保育園を設置する事業者が選定がされた後に、市や関係機関を通じて適正に設備基準を満たしていることを確認しながら整備を進めている。ただ、委員のおっしゃるように、この表現だとわかりづらい部分もあるので、次年度以降わかりやすい表現となるよう工夫していきたい。

(平野委員)要件を満たしている部分についてはよい。

(渡邉委員)認可に関しては要件を満たしていると思うし、認可の方向で良いと思う。言いたいことは2点。1点目は配置図を見させていただいて、良いと感じた部分があった。送迎の時の近隣住民とのトラブルの懸念や、地域の反対があるからといって駐車場を設置しないわけにもいかない問題から、合意形成とるのに時間かかってしまい、認可が遅れる事例もある。ただ、この地区は駐車場の位置についても配慮されている。2点目は、実際に保育園を運営する際に職員の配置についてそごのないように話が進んでいくとよいと感じた。

(保育整備課長)車の送迎によるトラブルの懸念については、今回の保育園整備の中でも、住民からご意見をいただいているところもあり、住民の意見を聞きながら駐車場の位置を変えたりして対応している。オープンまで時間もあるので、対応できることについては要望を踏まえて対応していく。また、保育士の確保について、どの園においても保育士を集めるのは大変だと聞いている。そのような状況下で、市でも力になれる部分として、面接会の開催をするなどして保育園を支援しているところである。開園については法的基準があるので基準を満たすことを前提とした指導をしていきたい。

(鈴木委員)柏市私立幼稚園協会の染谷委員の保育の質の部分の意見については私も心配していた。質の問題は幼稚園だけでなく、保育園でも当てはまること。子どもの数に対して保育園の基準を満たす職員を確保できればよいという問題ではない。各園それぞれの教育方針をもって運営をしていると思うが、質を担保していくための研修はどの園にも大事である。日々の保育の中で勉強することは基本としているが、外部研修については新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)でリモート研修を検討したり、試行錯誤している状況である。そのような状況でも研修は忘れてはいけない部分だと思っている。保育園も認定こども園も、0歳から2歳までの保育については「保育所保育指針」や「認定こども園教育・保育要領」に書かれている。また、3歳以上では保育園と幼稚園、認定こども園で同じことが書かれており、そういう意味では、幼稚園も保育園も認定こども園も目指すところは子どもをどう育てていくかであり、そこの部分は共に学びあっていく必要があると思う。その例として、教育委員会で10年以上前から公私立保育園、認定こども園、幼稚園が一緒になり共同研究を行っている。このような学びの場を大事にしていかなければと思う。しかし、保育園も必要な人数を満たしているからといって、余裕があるかというとそうではない。研修に出席するときは、かなり無理をしながら出席しているのが現状である。

(保育運営課長)それぞれの施設で研修していただくという面もあるが、どの園も本市の目指すものを取り入れる形で進めてほしい。監査で各園を巡視し、各保育内容を見る中で助言をさせていただいている。研修については民間と公立で共同実施しているが、コロナ禍で一同に介しての開催は難しいため、リモートを利用した研修も考える必要がある。また、毎年実施の園長同士の交流会も、お互いの園の情報について知ることができ、貴重な情報交換の場となっているため、今後も続けたい。今年度はコロナが園で発生した場合どのように対応するのか研修を開催したところ、100名弱の参加があった。

柏市地域型保育事業設備運営基準条例の一部改正について

事務局により資料2に基づく説明の後、質疑応答及び意見交換を行った。

(渡邉委員)望ましい改正だと思う。柏市は導入見込みがあるのか。

(保育整備課担当)現時点では見込みはない。県内では導入がなく、現在は埼玉や茨城で実施例がある程度だ。自宅で保育するとなると保育士や看護師も必要となり、ハードルが高く事業所も実施に踏み込むのは難しく、導入に向けて進んではいない。

(宮尾委員)非常に必要な制度。子どもに問題があったり訪問医療に関してはお子さんを回診している先生もいる。そういった分野との連携も必要ではないか。

(保育整備課長)全国でも実施している自治体はあまりない。まさに委員の意見にもあったが、体制をどう整備するかが現時点での課題であると認識している。ただ、医療的ケア児だったり、特別な支援を必要とするお子さんへの対応や、なかなか集団では対応できないケースが今後ますます増えてくると思う。そのような個別対応の中で、委託による訪問型保育事業も、手段として受け入れる必要はあり得ると考える。

(会長)資料2-3で、国の子ども・子育て会議での意見欄で、モラルハラスメント等も含まれており、虐待等の予防的な、また、介入支援的な意味合いもあると感じた。保護や親子分離に至る前に、支援の過程の中で専門職が入り、保育に支援をプラスすることによって、親子の関係性の修復・構築が期待できる。支援する保育者と看護職・福祉職・心理職などが虐待予防のスキルを持っていると思う。今回の制度には虐待予防の観点があると考えたが、市としてはどのように考えているか。

(保育整備課長)今回の居宅訪問型保育事業については、子どもの状況はもちろんだが、保護者がどういう状況にあるかによって、制度を利用するのかしないのかが決まってくる。DVやモラハラなどの家庭のお子さんを預かるという点も含め保護者の視点から考えていく中で、どう利用活用していくのか、まだ前例も少ないが他自治体も参考にしながら検討していきたい。

(川野委員)対象者の絞り込みについて、DVやモラハラ、疾患や障害などで、市役所が相談を受けた部署だけで判断するのか。判断基準をどう絞り込むのかきちんと整理しておかないと、うやむやになる危険性がある。

(保育整備課長)委員のおっしゃるとおり、どう整理していくのか非常に難しい。家庭状況をどこまで市が把握できるかも含めて今後検討していく。

(鈴木委員)これを実現するには委員がおっしゃるとおり難しい。やろうとしてくれる事業者を確保できるかということと、また、支援の意味合いが強いので、社会福祉の意識も必要だし、そのあたりのことやニーズの掘り起こしも必要である。ただし、実際にそれを担っていく人達の掘り起こしも一方で必要で、そこがマッチングしないと難しいと感じる。候補者として、既に退職した保育士でよいのか。望田委員にも、ニーズの部分で必要かどうか現場の意見を聞いてみたい。社会福祉協議会と連携できる部分があるか考えているが、支援を提供する人と必要としている人とのニーズのマッチングの問題がある。もう一つの問題は費用についてだ。もうけることを目的にこの事業を始める人はいないと思うが、財源の保証がどうなのか。国の方でどう考えているのかと併せて市としてどう考えているのか、もしわかれば教えてほしい。

(こども部長)ご意見にあったような保護者のかたは、本市にもいるのが現状だ。現在はこのような御家庭は、こども福祉課で養育支援訪問という支援サービスがあり、そこでは有資格者のベテラン保育士や助産師、保健師が定期的に訪問し、対象となる親子を支えている。ただサービスというのは、どこか1か所が始めればよいということではなく、重層的に様々な形で、より多くの人で一つの家庭を支えていくことが目指す姿だと思う。居宅訪問型保育事業の中でも、支援の担い手となる保育者が今後も育成されていくことが重要だ。現在は確かにすぐ手をあげられるかたは少ないと思う。養育支援訪問事業を市で開始した際も、模索しながら職員ОBやベテラン保健師や助産師を集め、少しずつ始めていった経緯がある。人材確保と育成が重要だと十分認識している。まずは条例に加えておくことが大事であり、当面は養育支援の訪問の中でカバーしていきたいと考えている。

(平野委員)保護者の事情に対応するための制度だと思う。

(望田委員)こちらで運営している柏市ひとり親福祉会の会員でも、お子さんが小さいのに夜勤で働いている人がいる。誰が子どもを保育しているのかと聞くと、親に面倒をみてもらっているという。看護師以外の仕事でも夜勤で働いている人はたくさんいるが、だいたい親の協力を得ている。シフトを他の人に交代し昼間の仕事に変えてもらいながら、月に3から4回は親に来てもらうよう調整している人もいる。

(平石委員)渡邉委員の意見と一緒であった。

報告

事務局により資料3及びはぐはぐ・子育て応援フォーラム柏2020のチラシに基づき報告し、特に意見はなし。

傍聴者

なし

次回開催予定

令和3年2月15日(月曜日)

資料

お問い合わせ先

所属課室:こども部子育て支援課

柏市柏5丁目10番1号(本庁舎別館3階)

電話番号:

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