更新日令和5(2023)年3月2日

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令和4年度第3回柏市産業振興会議会議録

1 開催日時

令和5年2月14日(火曜日)午後2時から午後3時まで

2 開催場所

柏市役所分庁舎2 2階 第1・第2会議室

3 出席者

(1)委員

森会長、吉田副会長、池田委員、伊藤委員、上野委員、柿田委員、後藤委員、佐々木委員、髙橋委員、原田委員、渡辺委員

(2)事務局

経済産業部長、商工振興課長、他4名

4 議題

  1. 柏市産業振興戦略ビジョンの改定について
  2. その他

5 議事要旨

 事務局より資料1~4について説明後、質疑応答および意見交換を行った。

(1)資料4 各実施事業の目標値と実績について画期間の見直しについて

(森会長)

 戦略1として掲げている「2.シティプロモーションの実施」と「3.マーケティングリサーチャー事業」は、数値が出ていないが、これは新型コロナウイルス感染症の拡大の影響を大きく受けたということか。

(事務局)

 シティプロモーションについては、展示会に柏市PRブースを設置するということだが、新型コロナの影響で、展示会の開催件数も、参加を希望する事業者も減った。

(森会長)

 これから少しずつ回復してくると思うので、頑張ってもらいたい。

 (2)資料2 柏市産業振興戦略ビジョン(案)について

ア 1章から3章について

(森会長)

 個人的な意見だが、現在、技術的なところで最も注目を浴びているものはDX(デジタルトランスフォーメーション)だと思う。先ほど事務局から、現ビジョンの策定時に基礎とした情報や資料等については、今回の改訂では修正しないという説明があったが、5頁 4.新たな技術の進展 の中に、時流としてDXが提唱されているというようなことを触れておくと、2年後に予定する全面改定につながるのではないか。

 あと、 15頁に主な研究施設・連携拠点が記載されているが、このうち東京大学フューチャーセンター推進機構は2022年3月に廃止され、現在は東京大学柏の葉キャンパス駅前サテライトという名称でインキュベーションをしている。また、東京大学柏の葉キャンパス2の中に、新たにアントレプレナーハブが作られた。三井リンクラボができたということも含めて記載してはどうか。

(事務局)

 ご指摘の箇所は、策定時における検討というところなので、今回手を入れていないが、策定時から改訂までの間に変化したこと、起こったことという括りで、新たにできた施設や、DXなどの考え方がでてきたことを、トピックスのような形で示すことを検討したい。

 

(森会長)

 細かいところだが、36頁「イ 事業拠点の確保」の中に、インキュベーション施設から市外に移転してしまうケースが多くあるという旨の記載がある。

 キーとなるような大きな企業が市外に出て行ってしまうことがあったが、それ以外の7~8割は残っていると思うので、「多く」という表現は無くても良いのではないか。42ページにも同様の表現がある。

(事務局)

  例えば、東大柏ベンチャープラザにおいては、令和2~4年度に入居期限満了企業が6企業あったが、3企業が市内に残り、3企業が市外に転出した。市外転出企業のうち、1企業は引き続き市内に拠点を置き続けてくれているので、市外転出は3分の1ということができる。東京に進出したいという強い思いがある企業もあるので、全てを引き留めることは困難とは認識しているが、市としては100%を目指したい。ただ、市外転出企業が二桁に及んでいるわけでもないので、表現については再度検討させていただきたい。

 (原田委員)

 他のエリアにおいても同様の話はよくあること。拠点を動かすか否かは事業者の判断なので、当然あり得るもので、行政が引き留めることはできない。他地域に移るにしても、事業所は残して分散するような形が採ってもらえるようであれば、それでも良いのではないか。

(森会長)

 先日、東葛テクノプラザを出た企業から、再度柏の葉周辺に来たいという話があった。地元に拠点を残してもらえるなら、それは良いことと思う。

 (事務局)

 地元に残ってもらうことがベストだが、それができなかったとしても、柏発の企業が世界に飛躍していくことは喜ばしいことであり、市のPRにもつながっていく。また、研究室発のベンチャーなどでは、成長して大きくなると、その社員が独立して新しい会社を作るという循環があるので、柏から巣立っていった会社から出てくる新しい会社が、柏で創業することにつながっていくとよい。

 

 (原田委員)

 35頁 5)スタートアップの課題の中に、「多くの創業者が集い…」という表現がある。「創業者」というと会社を作った人というイメージになるが、スタートアップにおいては、状況や事情により事業途中でトップの人事が代わることもある。「起業家」という表現の方が適当だと思う。

(事務局)

 ご指摘を踏まえ修正させていただく。

イ 4章以降について

(髙橋委員)

 各実施事業について目標値を定めているが、中には既にクリアしたものもある。そのようなものは、今回の改訂で目標を上積みするのか、それとも当初目標を維持するのか。

(事務局)

 目標の多くは、一年度あたりの件数などを目標値としている。現ビジョンの計画期間内は、定めた目標をしっかりクリアできるように取り組むことを基本とし、既に達成できた目標については、令和4年度の状況も踏まえて、ステップアップも考えたい。

 (髙橋委員)

 計画期間満了まで残り3年度ある。クリアしたものについては目標値の更新を検討してもらいたい。

 

 (池田委員)

 各実施事業の目標値について、先ほどの資料4において、新型コロナの影響で実施できなかったものもあるという説明があったが、コロナが解消された際の対応は検討しているのか。

 (事務局)

 新型コロナの影響で中止あるいは実施できなかった事業についても、予算措置は継続して講じている。新型コロナが落ち着き、事業が実施できるようになり次第、速やかに再開したい。また、達成できていない事業については、事業の委託者などを通じた働きかけや事務改善により、目標達成に向け努力していきたい。

 

 (池田委員)

 自分の会社には、観光PRについて千葉県から話をもらった。アフターコロナを見据え、インバウンド対応等も含めて事業を進めている自治体もあるが、柏はどうか。

 また、コロナの影響はあるものの、中小企業のDXを支援する自治体も多くあるようだが、柏ではどうか。

 (事務局)

 DXについては、今年度は新型コロナ対策という形であったが、チャレンジ支援補助金の中に重点支援枠としてDX支援の枠を設けて支援を行った。一般枠が上限50万円、補助率2月3日であるところ、DX枠は上限100万円、補助率3月4日に拡充して実施した。簡単なものでは会計ソフトの導入、大きいものになると、社員の勤怠管理システムや商品の在庫管理システムの構築などがあった。

 チャレンジ支援補助金については、令和5年度も予算措置を講じた。特別枠を設けることはできないが、DXも含めて、中小事業者の取り組みを支援していきたい。

 観光については、市長からの指示もあり拡充していく予定で、特に手賀沼周辺地域の活性化に取り組んでいく。秋にはふるさと公園でバルイベントを開催する予定。手賀沼周辺に集ってもらうとともに、手賀沼西側から道の駅しょうなんに至るまでのアクセスも実証していきたいと考えている。柏市内には、実はお酒がたくさんあり、地ビールが4種、柏の米を使った日本酒が3銘柄、そしてウヰスキーのニッカ工場がある。ワイン作りに取り組んでいる農家もいる。市外から集めなくても、市内のお酒でバルイベントができるということで、飲食店振興、観光振興、地域特産品のPRも含めて、バルイベントを実施する予定。

 手賀沼周辺地域には自動車でなければ行くことができないというイメージがあるが、このようなことを通じ、JR北柏駅をゲートウェイにして手賀沼の奥に人が行く流れを作っていきたい。

 

 (伊藤委員)

 農業分野における品種の流出、盗難が問題となっているが、それを解決するような技術を、産学官が連携して柏市で作れると面白い。

 

 (吉田副会長)

 44頁に「スタートアップ」という表現と「ベンチャー」という表現があり、混在しているようにも見える。

 (事務局)

 当初は、平等の観点から、市内全域について「創業支援」という表現としていたが、市内においても、柏の葉エリア、柏駅周辺、手賀沼周辺それぞれに地域特性があり、それらをまとめて均一にやっていくことは、地域性を活かしていないということになる。

 柏の葉エリアにおける創業と、市内その他エリアにおけるものに、あえて違いを作っていくという意図で、柏の葉エリアについてはスタートアップ、それ以外の市域については創業支援という表現を使った。

 

(佐々木委員)

 柏は複数の顔を持つ素晴らしい街だと思っている。柏の葉における起業や教育が周知されてきたので、次に必要なのは手賀沼を活かしていくことだと思う。現時点ではまだ活かしきれていないが、これをプラスの資産に変えていくことが必要。こちらは近代的なまち、こちらは自然共生のまちというように明確な二分化ができると、他にはない、柏ならではとなるだろう。

 あと、JR北柏駅を手賀沼のゲートウェイにすることには共感する。車だけではなく、どうやってふるさと公園まで人を運ぶか、真剣に考えていけると良い。

 

(原田委員)

 先ほど、スタートアップはスタートアップとして育てていくというような説明があり、これに賛成だが、まち全体として見た時に最も重要なことは人材の流動化だと思う。世界的に産業が栄えている都市では、例えばスタートアップではない仕事をしている人がスタートアップに行く、あるいはスタートアップにいる人が金融に行くというようなことがまち全体で起こっている。このようなことも含めた政策ができると更に柏が良くなると思う。

(事務局)

 柏の葉では「集う、つながる、作り出す」というサイクルを回していけたらと考えている。柏の葉は社会実装のまちという面もあり、これまでも介護施設、病院、訪問医療、柏の葉の様々な技術や知見などを協働させてきた。市役所の各部署と連携しながら、経済産業だけにとどまらず、地域課題の解決のための社会実装やスタートアップの充実につなげていくことが大事だと考えている

 

(池田委員)

 先ほど、柏で起業した企業にはなるべく柏に残ってもらいたいという話があった。第2回会議で渡辺委員も仰っていたが、柏が地元で、いったん市外に出たけれども柏に戻ってきた、あるいはそのままずっと柏で続けていきたいという方は多くいると思う。特に柏の葉エリアには、研究施設も多くあるので、今のうちから高校生を捕まえに行くような形で、柏の高校生に柏で創業してもらうこともありだと思う。

 金融の授業で協力できるところがあればという話があり、私も県を通じて一緒にカリキュラムを組むなどしている。地元の人が柏で創業できるようにベースとなるものをやっていくこともよいと思う。

(事務局)

 第2回会議でもお話ししたが、市立柏高校において、色々な企業とのマッチングや、柏商工会議所青年部に協力いただき、柏の若い経営者が地元の愛着と地元にはこんな仕事があるといったことを紹介する取り組みを行っている。この取り組みは3年を単位として、学年を追って段階的に実施していくものだが、これがうまくいけば、他の高校への展開もありうると思う。私立高校においても、日体大柏高校では市内事業者を招いて、色々な話を生徒にしてもらっている。このようなことにより、柏で生まれ育った中高生がずっと柏に住むことにつながっていくとよい。

 幸いにして現在柏は人口が増えているが、柏に住んでいた人が市外に出て行ってしまい、柏を知らない人が環境が良いからということで柏に来ているということだと、人口が増えていても柏に愛着がある人が減ってしまっていて課題。

 柏に住み続けてもらう、柏に愛着を持ってもらうことはどの分野でも必要なことだと思うが、産業振興においても、観光や商工業の後継者という面で重要。

(森会長)

 先日、木更津高等専門学校より、起業した人から話を聞きたいので誰か紹介して欲しいという依頼があり、東葛テクノプラザに入居している若い経営者に協力いただいて講演してもらった。

 卒業後の進路として、大学進学、就職以外に起業という第3の選択肢もあるという旨の講演をしていたが、その後の交流会で、大勢の生徒がその経営者を囲むように集まって話を聞いていた。世代が近い方からの話は共感が得られ、動機付けにもなり得るものだと思うので、このようなことが広がっていけば良いと思う。

 

 

(森会長)

 他に意見が無いようなので、産業振興戦略ビジョンの改訂について、今後どのように進めていくか説明してもらいたい。

(事務局)

 本日の意見を踏まえて、再度、資料2(案)を修正し、森会長、吉田副会長に確認いただいた上で、令和5年3月末又は4月上旬に改訂したい。

(森会長)

 委員の皆さん、異議はないか。

 (異議なし)

 では、最終案を私と吉田副会長が確認し、柏市産業振興戦略ビジョンを改訂することとする。

(事務局)

 今年度の産業振興会議は本日が最終回となる。これまでの3回に渡る議論に感謝申し上げる。

 次年度は観光基本計画について議論いただくことを予定、引き続きよろしくお願いする。

6 傍聴者

 なし

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