更新日令和4(2022)年11月15日

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令和4年度第2回柏市産業振興会議会議録

1 開催日時

令和4年10月13日(木曜日)午前10時から午後0時5分まで

2 開催場所

柏市役所分庁舎2 2階 第1・第2会議室

3 出席者

(1)委員

森会長、吉田副会長、池田委員、上野委員、大塚委員、後藤委員、佐々木委員、嶋田委員、髙橋委員、古田委員、渡辺委員

(2)事務局

経済産業部長、商工振興課長、他3名

4 議題

  1. 柏市産業振興戦略ビジョンの改定について
  2. その他

5 議事要旨

 事務局より、資料1、資料2に基づく説明の後、質疑応答および意見交換を行った。

(1)計画期間の見直しについて

(森会長)

 現行の産業振興戦略ビジョンを検討していた時に新型コロナウイルスは無かったが、その後、新型コロナウイルスの感染拡大があり、計画の進捗等にも影響が出ていると思われる。改めてビジョンを作り直すとすると1年以上の時間がかかることを踏まえると、計画期間を見直すことには個人的には賛成。

(池田委員)

 計画内容はそのままに、単純に期間を2年間延長するということか、それとも2年間延長する分、内容も追加するのか。

(事務局)

 計画の内容は変更しないことを基本としつつ、新型コロナウイルスによる影響や、市長の交代により変化が生じるところについて内容を追加したい。

(池田委員)

 次期柏市総合計画で変更されるところを確認することはできるか。

(事務局)

 次期柏市総合計画の検討はこれから行われていくもので、それをベースに検討するとなると長い時間がかかってしまう。

 総合計画について、経済産業部の関係では、経済活力という一つの柱を立て、その方向性に沿って様々な施策を実施しているが、次期総合計画では、この柱や目指すべき方向性が変わるかもしれない。先行してビジョンを変えるとなると、次期総合計画と全然一致しないということになるかもしれず、市が目指すべき方向と合わないものになってしまうかもしれない。

 また、コロナの影響で変えるべきところは早めに変えなければいけないとは思う一方、コロナはまだ収束していない。更に原油価格の高騰など特殊な事情が継続している中、そういった影響が収まった後の中長期的な姿を議論するのはまだ難しいこともある。更に、その現状を裏付ける経済センサス等のデータも確報値が出揃っていないこともある。このようなことを総合的に勘案すると、新たなビジョンの策定は、市の最上位計画である総合計画の見直しとタイミングを合わせた形で、データの検証も行いながら腰を据えてやっていきたいということで、今回については、現在の第5次総合計画に合わせる形で、計画期間の2年間の延長を提案させていただいた。

(森会長)

 他にいかがか。

 無いようなので、計画期間の見直しについては了解いただいたということで進めさせてもらう。

 (2)資料2 柏市産業振興戦略ビジョン(案)について

 ア 「2.現状と課題」について

(後藤委員)

 31頁以降、柏市産業の課題についての記述があるが、資料1では、市長交代に伴う産業政策の見直しがあり、その中にスタートアップ支援や観光施策、コロナ対策があるということであったが、資料2からは、スタートアップが見えてこない。

 31頁以降に「商業・中心市街地の課題」、「製造業の課題」とあるが、これと同様にスタートアップについても「スタートアップの課題」という形で整理が必要ではないか。あわせて、その前提となる社会的な影響や情勢の把握についても補足が必要と思う。前段が無いとやろうとしている施策につながってこない。せっかく修正するのであれば、課題の整理があった方が適切だと思う。

 また、計画をせっかくアップデートするのであれば、製造業におけるDXの話なども加える中で、技術継承の話に繋げるようにできると良い。

(吉田副会長)

 35頁に 「2.創業について」という小項目がある。これを(6)という項目に独立させてはどうか。

(事務局)

 31頁以降の各課題については、15頁以降に記載の「(2)柏市産業の状況とTOPICS」に記載の各項目に対応させて項目を置いているものだが、ご意見を踏まえ修正したい。

 創業については二つの方向性があると考えている。一つは、柏の葉という地域の特性を活かし、先端技術の集積という形の最先端企業の誘致や研究室発ベンチャーなどを集積させていくもの。もう一つは、これまで働いたことが無い方やサラリーマンのセカンドキャリアとしての商業等の創業支援がある。

 35頁「5)新たな多様な働き方」の記載は、そのどちらであるかはっきりしないところがあるので、わかりやすい形にしたい。

(後藤委員)

 おそらくスタートアップはもう少し範囲が広い。技術コアのスタートアップだけではなく、サービスのようなところもあれば、第二創業のようなところもあり、切り口は色々あるだろう。

 

 

(渡辺委員)

 私は柏駅前の東口に店を構えているので、31頁「4.会員数が減少している商店街…」の記載が気になった。先ほどの話にあったスタートアップも商店街に大きく関係してくる。 また、商店街を作るということは、まちの全体的なところ、例えば観光資源や農業支援なども密接に関係してくる。

 市北部の最先端のテクノロジーに目が向きがちになるのは理解できるが、柏駅東口の商店街には、事業承継も経て、何十年も事業を続けている経営者もいる。世界的に有名な経営者の本を読む人もいるが、スタートアップにとって最も勉強になる人が近くにいる状況。最近の若い人達は商店会に加入したらすぐに売上げが上がるのかというような目の前のメリットを求めていて、商店会には加入しない。身近にいる経営者からどのようなことを学び、自分の商売に活かせるかということを考えた場合、メリットだけ求めても上手くはいかない。全体的なフィールドづくりというものが色々なところに密接に関わってくるというところがもう少し記載されているとよい。単純に商店街の数が減ってきてしまっているからどうしよう、でも、商店街は過去の産物だよねというイメージではなく、もっと商店街がきらびやかにならないといけない。街の街灯すら運営できなければ人が来ない街になってしまい非常に良くない。

(佐々木委員)

 これからの世代となっていく中学生、高校生が何を求めているか知ることが必要。可能であれば、このような会議に彼らを呼んで、なんで皆は商店街に行かないのかなど具体的な質問をして、フランクに色々と話してもらいながら若者の頭の中を開示してもらうことができたら面白い。

(事務局)

 渡辺委員の意見について、私たちも同じようなことを課題と思っている。市の商業政策の中で一番変えなければならないのは、悪い意味での公平性だと思う。例えば市内44商店会に対し、等しく補助金を分配し機会を与えることが本当に公平なのか。頑張っているところにも頑張っていないところにも…ということが本当に公平なのか考えていかなければならない。

 商店街の中にも、銀座通りや二番街、ハウディーモール商店街のようなところもあれば、松葉町は郊外の商店街として違う雰囲気があり、ビレッジ商店街はまた異なっている。このように個々にしっかりと目を向けていかなければいけないという反省を込め、このような文章を追加した。

 また、商店街の中でチャレンジショップのようなものをやりたいと考えているが、ありがたいことに、やりたいと思っているところに空き店舗があまり無いので、どういったところがよいのか相談しながら進めていきたい。まさに様々な経営の実績を持つ方々の中に、新しくビジネスを始める方々が入っていくことは貴重な機会であるとともに、ビジネスをビジネスだけで考えるのではなく、中長期的に見れば、地域に名指したビジネスというのが継続的な商売につながっていくと思うので、色々と教えていただきながら進めていきたい。

 

 

(池田委員)

 32頁「5.新型コロナウイルス感染症の影響の中長期化に伴う購買行動・顧客ニーズの変化」の中に、IT弱者の高齢者をそこから脱却させる支援が必要という記載があるが、これをやることにより、客足が通販サイトに流れ、商店街から遠ざかってしまうのではないか懸念される。商店街への来客を促すような施策が必要と思うが、この文章を追加した意図を伺いたい。

(事務局)

 市ではキャッシュレス決済ポイント還元事業を二回実施したが、その際、80歳前後の高齢者からスマホを持っていないとか、使い方がわからないというような様々な問い合わせがあった。以前は、そういった方に配慮して紙の商品券をやるなどしていた。

 また、商店街の会長の中にも、いまだに電子メールを使わない方もいる。県から要請があったり、国から新しい政策が来るたびに紙で印刷して郵送してというような依頼を受けていたが、例えば緊急事態宣言やまん延防止等重点措置は、金曜日の夜に措置内容が決定し、翌週の月曜日の朝から適用ということの繰り返しで、印刷、郵送していては間に合わず、必要な情報が届かないということがあった。そういったことをなるべく避けたいという思いで、IT弱者を弱者のままにしないということを記載した。

 一方、商店街の中でも、柏市商店街連合会では、柏市独自のペイメントサービスをやっていこうという動きがある。これまではそういった決済などは無理と言っていた高齢の個人事業主が営む小売店にも電子決裁などを広げていくことにより、ITサービスを使えるようにしていくこともこれからは必要と認識している。

 時代の流れの中で、ITなどを使ってやっていくというのもあれば、地域との繋がりの中で顔が見える商売をしていくというのもある。その商店街ではどちらがいいのか。両方やるのか、片方に特化した方が良いのかは、事業者の意見を伺いながら個別に対応していく必要があると思う。

(古田委員)

 山形県のある地域に行った時、その地域だけで使えるキャッシュレス決済システムがあった。そのように柏市だけで使えるキャッシュレス決済があれば、利便性が上がり利用者も増えると思う。

(事務局)

 先ほど申し上げた柏商店会連合会にて導入を検討している柏ペイという取り組みがある。それがしっかりと安定的に運用できるようであれば、そこと連携してやっていきたい。

 同様に商店会連合会が中心となって、地域キャッシュレス決済を進めているところとして、東京都世田谷区がある。人口が80万ぐらいのところで導入されている実績もあるので、商店会連合会や商工団体と連携しながら進めていきたい。

 

 

(髙橋委員)

 32頁「2)製造業の課題」について、現在、製造業は、新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢により電力や資材高騰等で苦しんでいる。そのようなことも盛り込んだ方が良いと思う。

(大塚委員)

 33頁「3)農業の課題」についても、現在、ウクライナ情勢の影響で農業資材や肥料等の高騰に苦しんでいる。33頁の「3)農業の課題」の中に同様に盛り込んだ方が良いと思う。

(事務局)

 令和4年9月補正予算において、農政課が農業に対する燃料費や肥料高騰に対する支援策を盛り込んだが、そのような短期的な支援だけではなく、中長期的な支援も必要になってくると思うので、文章を追加したいと思う。

 

 

(嶋田委員)

 34頁「4)観光の課題」について、手賀沼は東京から一番近い天然湖沼ということだが、手賀沼を観光地としてどうするのか、市は考えを持っているのか。

(事務局)

 道の駅しょうなんから東側が中心だが、現在、農菜土という民間が運営する収穫体験イベントに年間4,000人ぐらい、それから園部イチゴ農園などの個別の収穫体験に年間数千人が来ている。柏の中心部から車で20分程度で収穫体験ができて、新鮮な農作物を入手できる関係は他市にはなかなか無く、大きな特徴と言える。

 また、手賀の丘公園には園内に民間キャンプ場があるが、全国でも先進的な取り組み。土・日はデイキャンプで満員で、その人気を受け、アウトドアメーカーがキャンプを作るなど、首都圏近郊のアウトドアエリアとして注目度が上がっている。 

 市の事業としては、一時期は廃墟のようだと言われた手賀沼フィッシングセンターを国の補助金を使って整備したが、観察池などには近隣の子供たちが定期的に生き物観察に訪れている。

 次の課題はアクセス性。車が無いと訪問できないエリアなので、今実施しているレンタサイクルを充実させていくのか、他の交通手段があるのか、しっかり考えていきたい。

 また、手賀沼西側の入口として、北柏駅から歩いていける柏ふるさと公園、北柏ふるさと公園からのアクセスを充実させることにより、市外からもより多くの人に来てもらえるような道筋が作れると良い。

(嶋田委員)

 日光などの観光地とは違うので、観光地として手賀沼に行こうという人はなかなかいないと思う。例えば能登町のイカキングのように、集客が見込めるスポットを作ってしまう方法もあると思う。

(佐々木委員)

 手賀沼における取組みは子供向けで、土日祝日に実施されているものが多いようなので、平日に大人が訪れるようなスポットがあると良い。例えば、勝手にロマンスの神様のようなものを作って、出雲大社とタイアップして何かを販売するなどすると、周りが付いてきてくれるかもしれない。

(事務局)

 道の駅しょうなんを最も利用しているのは、50代・60代の女性で、買い物を目的としている。人を呼び込むために目的地を作るようなやり方としては、例えば、千葉県内では館山市が恋愛の聖地に登録して発信している例があり、また、四国の松山市のように映画のロケ地として聖地化されている例もあるので、それらを参考に取り組んでいけると良い。

 34頁に記載のように、現在は活用されていないが、磨き上げれば手賀沼も観光地になっていくという課題認識がある。ただ、市だけでやろうとするとつまらないものになりがちなので、事業者、市民など色々な方からのご意見をいただきながら磨き上げていきたい。

 

 

(渡辺委員)

 手賀沼に関しては、自分も柏に45年住んでいながら、フィッシングセンターや手賀沼の楽しさを全然知らなかった。最近はドライブがてら毎週のように行くが、先ほどの話にあったように総局的な問題で、若い人達も集めてざっくりやるか、もうちょっと良い時間を過ごさせるかというところは、市が全体的な方向性を見ていく必要がある。例えば、エリアは全く異なるが、佐島と葉山を比べるようなもの。葉山には若い人が来ている一方、佐島は不便で人が少ないけれども大人は来ているというように、どういう方向でいくのか。 柏駅東口のウラカシは、若い人にスポットを当ててやっていたら街が汚くなって商売がうまくいかなくなったという人がたくさん出てきて、もう少し高単価の店を誘致したいとなっている。やはりやって失敗して色々な方向性が出てくると思うが、そのあたりを少し綺麗にしていかないといけない。コロナ禍で体力が無くなっている企業が多いので、もう少し鋭く物を見てもよいと思う。

(事務局)

 観光におけるターゲットの話については、基本的には市全体の方針として子育て応援をメインとするということがあるので、子育て世代の方が柏に住んでよかった、柏って楽しいと思っていただけるような仕組みづくりが一番になる。ランドマークにはならないが、柏ふるさと公園に子供が滑りやすい滑り台を設置するなど、色々なところで少しでも沼辺で過ごす時間を増やしていく仕組みづくりを考えている。

 ちょっと落ち着いた空間というところについては、民間の取り組みであるが、鷲野谷のウッドマンビレッジや、北柏ふるさと公園内に花小鳥というカフェがある。ある程度いい値段はするが、大人の方々が曜日を問わず静かな時間を過ごすために訪れている。これらを派手に宣伝していくのが良いのか、今あるままを静かに応援していくのが良いのか、それぞれに応じた形でサポートしていけると良い。

 嶋田委員から柏市における観光についてご意見があったが、柏には観光に関するプレイヤーが少ないため、産業政策としての観光が必要かと言われると難しいところがある。やはり市民が住んでいてよかったとか、近隣の方々に柏っていいなと思ってもらえるような発信の仕方と時間の過ごし方を展開していくことが、柏市ならではの新しい観光の方向性だと思っている。

 

イ 「4.各施策の取組」について

(後藤委員)

 40頁以降、「●実施事業」に記載されているものは、既に実施されていて令和7年度まで実施していくもので、「●今後の検討事業例」に記載されているものは、令和4年度から令和7年度までやっていこうとしているものが記載されていると理解してよいか。

(事務局)

 現行の産業振興戦略ビジョンを策定したのは平成31年3月となるため、「●実施事業」に記載しているものはその当時において実施している事業で、「●今後の検討事業例」に記載しているものは、策定時の平成31年3月以降に実施していくことを予定していた事業を記載している。資料2では、「●今後の検討事業例」について一部記述を追加している。

(森会長)

 今検討しているビジョンが完成した時には、“〇年改定”というような表記となるのか。

(事務局)

 今回の改定は、部分的な修正を行うのみのため、ビジョンの策定年次は「平成31年3月」のまま変わらず、変更した年次を併記することを予定している。

(後藤委員)

 記述内容によってはアップデートをかけた方が良いだろう。既にやっていない事業があるならば、その事業は○年に終了したと記載することも必要だと思う。

(森会長)

 既に古くなってしまった情報も含まれているので、そのような情報が改定後も含まれていると、読んだ人が混乱してしまう。そこをわかるようにすることが必要。現行ビジョンの前半に国の施策などの記載があるが古くなっているので、そのようなところは削った方が良い。

(事務局)

 現時点では、平成31年の策定時に記載した事業の中に廃止した事業は無いが、令和5年度から新たに実施していくものがいくつかあるので、今回の改定ではそのようなところがわかるように示したい。

(後藤委員)

 例えば、40頁に「●今後の検討事業例 1.AI・IOT・ビッグデータ企業の誘致」とあるが、ビジョンが策定された平成31年当時は、経済産業省がリーダーシップを取って、AI・IOTに関する取り組みを色々とやっていたところが反映されたものと思うが、現状では、AI・IOTはどの企業でも使われていて、先端産業として独立したものではなく、商業や農業、工業などの中に関わっている技術になっている。

(森会長)

 あまり大規模に修正を加えることは難しいので、後日、事務局が作成するであろう資料2の修正版を各委員に確認してもらい、不自然に感じたところを指摘してもらいたい。今の時点でこれを読んだ人が混乱しないようにしたい。

(事務局)

 AI・IOT・ビッグデータというものが成長“分野”というよりは、当時、それぞれの事業の中でこういったものをどう取り込んでいくのかという趣旨で書かれたのだろうと思うが、何か新しくそちらの分野に進出していくというような書きぶりになっているので、ご意見のとおり、このAI・IOT・ビッグデータを全部含めてDXというような書きぶりにしたい。

(森会長)

 柏の葉付近は、コワーキングスペースも含めて貸室が多くあって、日本有数というところもアピールした方がいいだろう。東葛テクノプラザへの入居希望者の動向を見ると、コロナ禍で一時的に減少していたが、現時点では起業意欲がぐっと上がってきていると思う。そこをうまくとらえて進めていくようなイメージが出るとよい。

(事務局)

 国の分析ツールであるREASASにおいて、創業率を全国と比較できるが、現在、柏市の創業率は、全国1741市区町村中94番目、千葉県内では4番目となっている。そこをもう一歩先に進めていきたい。

 

 

(古田委員)

 柏市の商品として、カブは生産量で全国1位、2位を争っていると思うが、ブランド化されているものは少ない。山形県に赤カブが地域の主な土産になっているところがあった。私は商工会議所の女性会をやっているが、そのようなところを参考に、お土産になるようなものを作る取り組みをしていきたいと考えている。また、地域におけるB級グルメがあるところもある。柏には無いので、そのようなものを街ぐるみでできるとよい。

(事務局)

楽しくておいしいというところをアピールしていけると良い。柏のコカブを使ったお菓子としては、西原のミレーという洋菓子店がコカブを練りこんだお菓子を作っていて菓子博覧会で受賞もしているが、PRが足りていないかもしれない。古田委員が経営する樹杏でも、カシワニのフィナンシェを作ってもらっているが、今あるもので、もっと知ってもらえたら売れるのにというものをしっかりとPRしつつ、新しいものも作っていかなければならないと思う。そのようなところでふるさと産品認定制度を使っていきたい。

 

 

(吉田副会長)

 31頁以降の「(4)柏市産業の課題」も、40頁以降の「4.各施策の取組」も、全て地域ブランドというところに集約されてくると思う。例えば、産業において地域ブランドとしての柏市をどうイメージ付けていくのかということについては、現状のようにざっくりと先端産業分野のまちというような打ち出し方も一つの方向であるし、現在、柏市にライフサイエンス分野に優位があるのであれば、その部分を一旦強く打ち出して名前を広めておき、その分野の周りの様々な企業に来てもらったり、スタートアップを立ち上げてもらったりという方向もある。

 また、手賀沼に力を入れていくということで、柏市の立地を考えた場合、泊まれたり釣りができたり収穫体験をするために、香取市にあるザファームに行くのではなく、もっと近い柏にしようというようなイメージを、お父さんかお母さんの頭の中に作れるとよい。

 新商品開発については、先ほどB級グルメの話があったが、やはりスイーツが一つ欲しい。

 街中については、若い人が自分たちで遊びに行くようなところもよいが、誰かを連れて行きやすい店が色々とあるような街中であってもいいと思う。そのようなイメージ定着ができると良い。

(佐々木委員)

 例えば京都では、色々な企業が同じ八ッ橋を作っていながら、でもそれぞれ違うというように、八ッ橋がブランドとなっている。

 だから、各企業が自分のところは梨でこれを作るんだ、こちらはカブでこれを作るんだではなく、柏はこれをメインにして作りましょう、それを各企業がアレンジして個性を出してやっていただくと、ブランド力が上がるのではないかと感じる。

(事務局)

 以前、和菓子・洋菓子問わず、お菓子組合にお願いして、「柏で柏餅」というキャンペーンをやったことがある。それと同じが良いかどうかは別として、柏といえばこれというキャッチフレーズを元にしたキャンペーンをやってみても面白いと思う。B級グルメ同様、何かルールを作って、このルールさえ守ってもらえればよいというようなもの。そこはおそらく行政主体でやってしまうと面白くないので、民間事業者や麗澤大学の学生などに入ってもらって、このようにしたら楽しいよねというものを一緒に考えていけるとよい。

(佐々木委員)

 柏のブランディングをどうするのかという戦略が項目の中にあっても良いと思う。

(事務局)

 産業政策だけではなく、柏市そのものをブランディングしていく取り組みが、太田市長のもと、広報部が新設されて進められていて、そこを中心に柏ってこんなところというイメージづくりをしている。その中で、産業政策においても、柏ってこんなところということをターゲットを決めてやっていきたい。

 農商工連携に関しては、農業者、商業者が一緒に検討していくアグリコミュニケーション柏委員会というものがあるので、そのような場で色々な話を進めていきたい。

 柏の農産物については、カブの生産量は全国1位で、ネギとホウレンソウはトップ10に入る。コメの生産量も多く、品質が高いものもあり、特Aランクをとったものや天皇陛下に献上されたものもある。柏は農業都市でもあるというところもしっかりとアピールしていきたい。

(森会長)

 柏市全体のキャッチコピーがあっても良いのかもしれない。

 

 

(森会長)

 52頁「戦略4 産業を支えるひとの確保とまちの形成」には、創業塾やスタートアップ支援セミナーに関する記述があるが、人材育成はこの項目に含まれると理解してよいか。

(事務局)

 その通り。

(渡辺委員)

 「4-1 市内産業の成長と発展をさせるヒト…」という項目について、私も小学校からの依頼で、自分の仕事はこういうもので、今このようなことをしていて、こういうことができるということを子供たちに教えに行くことがある。52頁の記載は大人向けになっている。子育て世代を応援したいという意向が柏市にあるのであれば、子育ての中で、どのような職業があってどのようにしたらその仕事に就くことができるのか、夢を与えてこの仕事に就きたいというところを広い分野で浸透させていく必要があると思う。

 シリコンバレーという表現もあるが、このように書くとパソコン一つで色々なところで仕事ができて生産性も高く格好良く見えるが、建物一つ建てるにしても、毎日砂まみれになって仕事をする方がいて初めて立派な建物ができるわけで、やはりマンパワーが必要な分野は必ずある。

 我々料理人の世界もそうだが、人と人が作って初めてサービスになるので、良く見えるものばかりをクローズアップするのではなく、そうではない分野の仕事にも夢を与えて、こういう職業に就きたい、こんなことができるということを与える何かも必要だと思う。

(事務局)

 市の産業政策として予算をつけているものではないので記述はしていないが、昨年度から柏商工会議所青年部と連携して、その青年部に属している経営者が市立柏高等学校をモデル校とし、柏市の中でこんな仕事をしているというのを知ってもらう取り組みを3年間のプログラムで実施している。1年目は、一年生に対してこういう仕事があるんだよ、2年目は、実際にそれぞれの会社に行ってもらい、こういう場所でこういう人たちが働いているんだよ、3年になった時には進路を決めるということで、就労を希望する学生に対してはうちに来てみないとか、希望するところのマッチングをやってみる。大学進学を希望する学生には大学を卒業したら戻ってきてねというようなことでネットワークを作るなど、3年単位のプログラムを行っている。こういった取り組みをしっかりと根づかせ広げていくことができるといい。市外から柏に来ていただくことも非常にありがたいが、やはり柏で生まれ育った方が柏でずっと働き、暮らしてもらえるようなまちづくりをしていくことが大事だと思うので、そういった中で、柏の仕事、柏の職ということをしっかり伝えていければと思う。

 

 

(池田委員)

 AIやライフサイエンスの事業者の誘致については、ある程度成果が出ていると思うが、今後はその先のカスタマーサービスをやっていくことが必要ではないか。

 私もこのあたりの出身なので、なるべくこのあたりで仕事をしたいと考えているが、自分達の業界では、ここで5年、10年やって基礎を作り、そこから一気に進めていこうとなると、柏には残らず都内に出てしまう。柏に残ってもらい、柏の代表的な企業になってもらうような施策が必要ではないか。

(事務局)

 まさに一番の課題と認識している。特に研究室発のベンチャーは、東葛テクノプラザや東大ベンチャープラザなどのインキュベーション施設に入居しているところが多いが、入居期間には上限がある。次のステップや事業を拡張したいという時に、事業用地の確保や、それに対する市の支援が求められるところ。東葛テクノプラザや不動産事業者などとも相談しながら新しい施策を考えていきたい。

 また、地域を引っ張ってもらえるような企業については、国・県・市でサポートしていく地域未来牽引企業という仕組みがある。全国で初めてその事業計画の認定を受けたのは柏市だが、活かしきれていないところがある。それをしっかり説明しながら、多くの事業者を地域未来牽引企業に認定することで、柏だからできたということをしっかりとPRしていくとともに、実効性のある支援策を考えていきたい。

(吉田委員)

 地域やまちにお世話になったという思いによって、事業者がその地域に留まり続けることになるものか意見を伺いたい。

(渡辺委員)

 私も修行のために一度は都内に出た。腕を磨くには専門的なところが揃っていてパイが大きい方が良いと考え、そのような選択をしたが、柏が好きだからということで戻ってきた。

 柏が大好きだから柏に居座るということは、もちろん他の街においてもあると思うが、柏ほどではない。大人になっても、柏が好きで、柏で就職して、柏にいたいという人の話はよく聞くところであり、ブランドの位置づけを考えようという話もある。柏が好きだというところを掘り下げていくと色々な魅力が出てくる。それが私が柏に帰ってきた理由の一つだと思う。

(吉田委員)

 インセンティブ的な何かも必要かもしれないが、そのような空気感というか感覚のようなものが作れると、それは無くならないし、継続されるし、強いと思う。

(事務局)

 創業について情報発信をしていく際には、仕事としてこういう環境があるということだけではなく、食・住というところもあるので、働く場と住む場所の両面性を発信していくことが大事だと思う。仕事の場としては素敵だけれども住む場所としてはちょっとね、ということではなく、特に柏の葉エリアは、住まいと研究施設、そして就職する場所としての会社という場所が、非常にコンパクトに一つのエリアに集約されているところが良いところだと思う。UDCKなどのまちづくり団体や不動産事業者とも一緒になってPRしていくことが大事だと認識している。

(森会長)

 東葛テクノプラザにもベンチャー企業が入ってくる。市外から来るところもあるが、その場合、従業員は柏の葉周辺から採用することが多い。そして、入居から10年過ぎると移転を考えなければならないが、人材を育成するのは大変なので、従業員がいる柏近辺に残りたいというところは多い。近くに受け皿となるような施設があればよいと思う。

(後藤委員)

 雇用の問題は大きい。柏で創業し柏に居続けられれば良いが、柏が好きだったとしても、適切なオフィス空間がなかったり、人材が集まらないなどの理由で、やむを得ずに出ていくこともある。そこを支援していく仕組みが必要。その仕組みができるまでの間は、市役所の〇〇さんに聞けば助けてくれるというような顔が見えるサポート体制があれば居着いてくれることもあるだろう。柏はサポートしてくれるという姿勢が見えるだけで、居心地が良くなって…ということはあると思うので、連携した体制ができると良い。

(事務局)

 来年度始めようとしている創業コンシェルジュという仕組みがそのようなものの一つになればと思う。引き続き相談させていただきたい。

 

6 傍聴者

 なし

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