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更新日令和5(2023)年9月8日

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市議会令和5年第3回定例会から

令和5年9月8日(金曜日)に開会した「市議会令和5年第3回定例会」において、次のとおり市政の主要な事項等について報告いたしました。

市議会令和5年第3回定例会市政報告

令和5年第3回定例会の開会にあたり、市政運営における主要な事項について、その概要を申し上げ、市民並びに議員の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

本議会は、8月6日に執行された柏市議会議員一般選挙後、初めての定例会となります。市民の信託を受け、当選されました議員の皆様に対し、心からお祝いを申し上げます。
議会と行政は地方自治を担う車の両輪であり、二元代表制の一翼を担っていただく議員の皆様と協力しながら、これからの柏市をつくってまいりたいと存じます。あらためて、市勢発展のため、ご活躍されますことをお祈りいたします。

さて、本年9月1日は、大正12年に発生した関東大震災から100年という節目を迎えました。近年は南海トラフ巨大地震や首都直下型地震の発生確率が高いものと想定されるなど、いつ災害がおきても不思議ではない状況にあります。そのため、9月30日に、市民一人ひとりの防災意識や防災実践力、本市の防災対応力の向上を目的とした柏市総合防災訓練を実施します。
総合防災訓練では、市内全域を対象に、けがを防止するための安全確保行動を多くの市民に実践していただく、シェイクアウト訓練や地震を想定したテーマ別訓練の実施を予定しております。

また、総合防災訓練にあわせ、災害時におけるペット避難受入れに関するガイドラインを公表します。災害時のペット問題は、東日本大震災をきっかけに顕在化し、近年、コロナ禍においてペットを飼う家庭が増え、日本全体では、ペットの数が子どもの数を上回るようになったとも言われており、ペットを飼育している世帯の災害時対応は、社会課題の一つでもあります。今後は、このガイドラインの周知やペット受入れ避難所の拡充を図るなど、ペットと一緒に躊躇することなく避難できる仕組みづくりを進めてまいります。
さらに、東葛地域獣医師会との間で「災害時における動物救護活動に関する協定」を9月末に締結いたします。この協定により、柏市内における大規模災害発生時に、動物愛護ふれあいセンター及び市内避難所等において、被災動物の救護や支援を受けられるようになります。
引き続き、ペットを飼育しているご家庭も含め、誰一人取り残さない災害時体制を構築してまいります。

続いて、行財政の運営についてです。
まず、令和4年度の決算見込みについてです。一般会計において、歳入が前年度比1.8%増の1,639億4,239万円、歳出が1.7%増の1,556億8、394万円と、歳入・歳出ともに令和3年度を上回りました。
歳入につきましては、個人市民税や固定資産税等の市税収入が増加した一方、普通交付税などの交付金・交付税は減少しました。また国・県支出金は、新型コロナウイルス感染症対策や原油価格・物価高騰対策に係る臨時的な財政措置により、依然として例年よりも高い水準となりました。
歳出では、少子高齢化に伴う経常的な社会保障関係経費の伸びに加えて、新型コロナウイルス感染症に係る検査・療養者支援体制の強化や、市内の消費喚起を促すキャッシュレス決済ポイント還元事業など、市民の生活や社会経済活動を支援する施策に重点的に取り組んだことで、物件費や補助費等が大幅に増加しました。
引き続き、将来にわたって持続可能な都市であり続けられるよう、健全財政の維持とともに、まちの魅力を向上させるために必要な政策の実現に努めてまいります。

次に、補正予算についてです。
現在、食材費や光熱水費など、様々な分野で物価が高止まりし、家計の負担は増大しております。このような状況を踏まえ、本定例会に上程しております補正予算については、一般会計では国・県支出金などを財源として、市民生活の負担軽減を図るため、物価高騰対策事業を中心に緊急性・優先度の高い事業の経費を計上しました。

なかでも、電力・ガス・食料品等価格高騰対策として、子育て世帯の負担軽減のため、年末年始をはさむ令和5年11月から令和6年1月までの3カ月間における市立小中学校の給食費無償化を時限的に実施いたします。
また、子育て世帯以外の世帯においても、日常生活における物価高騰の影響が大きいことから、昨年度に引き続き、柏市上下水道局において、水道利用者の経済的負担を軽減するため、水道料金の減免を行います。水道料金については、1検針の2か月分の基本料金を減免します。これに伴いまして、一般会計から水道事業に対し、補助を行ってまいります。

このほか、市民の生活を支える社会サービスの中でも、特に市民生活に密着した保育園や認定こども園、幼稚園、介護や障害サービス事業所の事業者に対して、物価高騰により利用者へのサービスの低下等を招くことなく、利用者が安心してサービスを受けられるよう、既に上半期分の食材料費について、助成金を支給しておりますが、10月からの下半期分につきましても支援してまいります。
同様に、学校現場においても、市立小中学校の学校給食の質を維持するため、食材料費の補助を実施し、安全・安心で栄養バランスのとれた魅力ある学校給食の提供に努めてまいります。

また、新型コロナウイルス感染症拡大を契機に利用者が減少し、いまだ厳しい経営状況にある公共交通事業者等が、長引く燃料価格高騰により更なる経営困難に直面しています。
このことを踏まえ、市民生活に必要不可欠な公共交通等を安定的に継続できるよう、燃料高騰分に関わる影響額の一部について、支援金を支給いたします。

引き続き、国の動向などを注視しながら、経済的負担の軽減を実感できる取り組みを行い、物価高騰の中にある市民生活を全力で支援してまいります。

次に、物価高騰対策以外の事業としては、市立中学校における標準制服導入に係る生徒モニター用の制服購入費について上程しております。
これまでの、学ラン・セーラー服といった中学校の制服には、寒暖差対策や多様性への配慮などの課題があり、5月29日の総合教育会議において、制服の見直しを進める方向性が示されました。
市立中学校における標準制服について、令和7年度からの導入を目指して取り組んでいるところでありますが、令和6年度入学の生徒や在校生に対しても早期に対応するため、令和6年度中にプレ標準制服として先行導入します。希望する生徒へ無償で提供し、生徒モニターとして令和7年度からの導入につなげてまいります。

また、学校と保護者の連絡方法について、令和6年度から市立小中学校全63校において統一した学校連絡システムを導入します。すべての学校でお便り配信をデジタル化することで、印刷・配付時間の削減、印刷による紙やインク等の資源の節減に寄与できるものと考えています。さらに、システムを登録している保護者に対して、教育委員会からもデジタルで配信ができるなど、市の教育政策を伝えるツールとしても活用することができるものと考えております。

これらのほか、継続費の追加及び変更、繰越明許費の設定、債務負担行為の追加並びに地方債の追加及び変更を行います。
また、特別会計では、介護保険事業特別会計で過年度保険給付費に係る国・県負担金の精算等について所要の額を計上し、柏都市計画事業北柏駅北口土地区画整理事業特別会計で繰越明許費の設定を行うほか、学校給食センター事業特別会計では、物価高騰による食材料費の高騰分に係る補助を行います。このほか、企業会計では、水道事業会計で先ほどご報告しました水道料金の基本料金減免に係る所要額を計上するとともに、継続費の変更を行うほか、下水道事業会計で事業費の補正及び債務負担行為の追加を行います。

続いて、市政一般の事項についてご報告いたします。
まず、教育の充実と学校整備についてです。
本市ではこれまで、児童生徒数の増加や校舎の老朽化に伴う学校整備を実施するとともに、柏市教育委員会と学校現場が連携・協力しながら、時代の変化に合わせた様々な教育改革に取り組んでまいりました。
一方で、小学校から中学校への進学に際し、学習面、友人関係、部活動など、新しい環境下での中学校生活にうまく適応できないことによる不登校などの、いわゆる「中1ギャップ」を始めとした今日的な教育課題の解消も急務となっています。
そのため、市立学校の教育環境及び教育の質の向上を目的とした審議を多面的に行う附属機関として新たに「柏市教育政策審議会」を設置するための関連議案を本定例会に上程しております。
学校教育において誰一人取り残さない多様なウェルビーイングの実現を目指し、「柏市未来につなぐ魅力ある学校づくり基本方針」の策定などを進めてまいります。

また、市内で最も建築年数の経過した校舎を使用する柏第一小学校においては、その建て替え時期が迫っているものの、他の小学校と比較して著しく敷地面積が狭いことから、現地での建て替えでは長期間に渡る学習活動の制限が避けられない状況にあります。
そのため、同じ学区の中学校である柏中学校の敷地内に柏第一小学校を移転新築していくことを基本方針として、今後の検討及び協議を進めていくことといたしました。
これまで柏市教育委員会において実践を積み重ねてきた小学校と中学校の連携をさらに発展させ、義務教育の9年間を見通した教育をさらに充実させるべく、柏第一小学校と同じく柏中学校へ進学する旭東小学校も含めて、「小中一貫教育を行う義務教育学校」を設置することを目指します。東葛地域で初めてとなる一貫校として、令和10年度の開校を目途に整備してまいります。

このほか、つくばエクスプレスの沿線地域である柏北部東地区の人口増加に伴い、田中中学校の生徒数が増加し、教室不足が見込まれることから、校舎増築等工事の契約を締結します。令和7年度からの供用開始を予定しております。

次に、「(仮称)柏市子ども・若者総合支援センター」についてです。
昨年8月から「(仮称)柏市子ども・若者総合支援センター」の設計業務に取り組んでまいりましたが、このたび基本設計がまとまりましたので、今月6日にその概要を公表いたしました。
施設は地上3階建てで、全ての子どもや若者などが気軽に訪れ、遊びや交流を通じ、安心して必要な相談や支援が受けられるよう、屋内外一体的な整備を図ってまいります。
新施設の整備に関しては、既存の青少年センターの解体が必要となることから、本定例会に青少年センターを閉館するための関連議案を上程しております。児童相談所や青少年センターの機能等を含めた「(仮称)柏市子ども・若者総合支援センター」は令和8年度の開設を予定しておりますが、その間は他の公共施設等を代替利用しながら、青少年育成関係団体の活動が継続できるよう支援してまいります。
また、青少年センター内で実施している事業「はぐはぐひろば若柴」についても、柏たなか駅前公園内に設置する地域子育て支援施設の中にその機能を移転させることで、乳幼児親子同士の交流や、育児相談ができる場所を引き続きしっかりと提供してまいります。

次に、千葉県誕生150周年記念事業として実施するにぎわい創出に向けたイベントについてです。
柏駅西口エリアにおいて、10月21日から28日の期間中、民間事業者と連携した食のイベント「かしわのにしぐちおいちぃ~ば」を開催します。
柏駅周辺には飲食店が数多くあり、まちの魅力の一つとなっています。本イベントでは、各店舗で千葉県産の食材を使用した特別メニューが提供されるほか、柏高島屋においても当イベントの一環として、開店50周年記念イベント「東葛レストランサミット」が開催されるなど、食の魅力を存分にお楽しみいただけるものとなっております。さらに、メイン会場となる、あさひふれあい通りにおいては、日本を代表する照明デザイナーによる空間演出や、食事を楽しめる特設テラス席を配置し、居心地の良い空間を創出します。
また、手賀沼の柏側の入口である柏ふるさと公園において、「手賀沼オータムバル」を11月3日に開催します。
手賀沼オータムバルでは、柏市ふるさと産品を中心とした酒類及び飲料、様々な料理をお楽しみいただけるほか、体験ブースや手賀沼をはじめとする地域資源の魅力を発信するコーナーの設置を予定しております。柏駅西口のイベントとあわせて、千葉県誕生150周年記念事業として開催し、市の魅力向上及び交流人口の増加を図ってまいります。

次に、トーランス市との姉妹友好都市締結50周年に係る使節団の受入れについてです。
本市とトーランス市が姉妹友好都市を締結して、50周年となることを記念して、10月5日~10月9日にトーランス市より市長、市議会議員、姉妹友好都市協会から構成される使節団が来訪されます。滞在期間中には、姉妹友好都市締結50周年を記念する式典を開催するほか、歓迎パーティーや市内ツアーの開催により、市民と交流する機会を持つことで、両市の今後のさらなる交流発展に向けた機運醸成を図ってまいります。

最後に、新型コロナウイルスワクチン接種についてです。
国は、現行の自己負担なく受けられるワクチン接種を令和5年度末をもって終了する予定としております。
本市では、65歳以上の高齢者をはじめとする重症化リスクの高いかた向けには、既に5月からワクチン接種を開始しておりますが、9月20日からは、生後6か月以上のすべてのかたを対象に、現在流行の主流になっているオミクロン株(XBB.1.5)に対応するワクチン接種を開始いたします。
対象者となるかたがたへは、市から接種券を送付しており、接種を希望されるかたは自己負担なく1回接種を受けることができます。
今回のワクチン接種にあたっては、国の方針に従い、市内医療機関で実施する個別接種を中心にしながら、10月1日からは土曜日及び日曜日等に集団接種を限定的に実施することとしております。
引き続き、必要な医療・衛生対策に取り組んでまいります。


以上、市政運営の主要な事項等についてその概要を申し上げましたが、今後も市政発展のため鋭意努力してまいる所存でありますので、議員各位の一層のご指導・ご鞭撻をお願い申し上げ、市政報告といたします。

関連ファイル

令和5年第3回定例会市政報告(PDF:326KB)(別ウィンドウで開きます)

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