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更新日令和5(2023)年3月24日
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令和4年度第2回柏市いじめ問題対策連絡協議会
1 開催日時
令和4年10月4日(火曜日)
2 出席者
委員
田牧議長(柏市教育長)、長瀬委員(医師)、並木委員(柏児童相談所)、諸富委員(千葉県警察少年課)、安藤委員(柏警察生活安全課)、岡部委員(人権擁護委員)、鈴木委員(弁護士)、寺本委員(大学教授)、髙井委員(スクールカウンセラースーパーバイザー)、森委員(柏市教育委員)、古泉委員(小学校校長)、須藤委員(中学校校長)、中村委員(高等学校校長)
欠席
道端委員(千葉地方法務局柏支局)
事務局及び関係部署
髙木こども部長、宮島生涯学習部長、三浦学校教育部長、原田学校教育部理事、込山こども福祉課長、松澤学校教育課長、福島教職員課長、並木指導課長、中田教育研究所長、藤崎児童生徒課長、阿知波こども支援室副参事、村山児童生徒課副参事、鈴木こども福祉課統括リーダー、桑原教職員課統括リーダー、石井児童生徒課統括リーダー、杉本児童生徒課指導主事、小原児童生徒課指導主事、小林児童生徒課指導主事、小島少年補導センター指導主事
3 議題(報告・協議事項)
- 令和4年度1学期のいじめ状況調査の結果といじめ防止の取組について
- 「柏市いじめ防止基本方針」の改訂について
- いじめ重大事態について
報告1 令和4年度1学期のいじめ状況調査の結果といじめ防止の取組について
事務局より資料に基づき報告を行った。主な協議内容及び委員からの意見は以下のとおり。
(森委員)
1点目、シャボテンログは興味深いと思って伺った。これは希望校という話だが、全校対象にはできないのか。
2点目、スタンドバイ登録者数は3861名となっていたが、希望者だけなのか。
(事務局)
まず、シャボテンログについて、昨年度まで試験運用で形をとっており、今年度から本格運用という形となる。今年度については、希望校のみ導入をということで、開始している。
現在は6校の学校が希望をしており、10月から運用を開始する予定。
今年度の結果を受け、また各校に広めていくかどうかというところを検証していければというところで今年度は進めている。
次に、スタンドバイについて、あくまで任意の導入という形になっている。
中学校1年生については、いじめ傍観者教育をテーマにした授業の中で、スタンドバイの登録をしているという関係もあり、今年度中学校1年生の方はほぼ全員登録という形となった。
そのため、今年度の結果を受け、登録をどう進めていくかということも検討していきたい。
(森委員)
前回の会議で、誰にも相談できない児童生徒が5%ほどいるということが出たと思うが、多分そういった子どもたちは、この登録アプリも登録しない。
あと、シャボテンログの方にも参加できないというと、なかなかツールとしては、体制ができているのに、自分の状況が報告できない状況にある子どもが、ひょっとしたら5%近くいる可能性があるわけである。
できるだけ広い子どもたちに、このツールが伝わるように進めていただけたら助かるなと思う。
(教育長)
ありがとうございます。他にどうでしょう。
(鈴木委員)
先ほどありましたスライド6枚目、いじめ認知件数の推移で令和2年の認知件数は、例年と比べて低くなっている。
一方で、スライド14枚目、中、小中・高生の自殺者数が、令和2年は増えていると、いじめの認知件数としては低くなっているけれども、自殺者数としては増えてしまっているということについて、決してそのいじめで自殺という関係を否定するわけではないが、自殺者が増えてしまっているこの令和2年、これを教育委員会として、どのようにその背景、原因を分析しているのかをお尋ねしたい。
(事務局)
根拠があるわけではないが、やはりこの世の中で、なかなかコミュニケーションが取れないなど、子どもたちからの声の中でよくある漠然とした不安というのが、いろいろなデータとして上がってきている。
そういった不安感はおそらく大人も同じようなことがあるのではないかなと分析している。
今学校が正常化に戻りつつあるが、そういった中でまだ不安感を持っているお子さんも多いと思っていて、そのような子をいかに救っていけるかというところが課題かと捉えている。
(鈴木委員)
現場の体感をちょっと伺いたかったのでありがとうございます。
(教育長)
他にどうでしょうか。
(寺本委員)
詳細なご説明ありがとうございます。とてもよくわかりました。
確かに相談内容が多様で多岐にわたっていますが、どのように対応するのかプランなどあれば教えていただきたい。例えばどのような人材を相談者として見込んでいるのかについてです。
(事務局)
現在は、児童生徒課内で指導主事を中心に行っているところ。あと学校心理士、精神保健福祉士、資格を持っている者も一緒にチームとして対応している。
ただ、先ほど申し上げた通り、それだけ相談件数が増えていく、そして今年度は相談が多様化していることが広がっているため、ある程度専門性がある人材も必要であり、どの資格がというところよりも、ある程度、数を対応できるような人材が必要。委託ということも視野に考えている。今後の登録者数の増加も視野に入れながら、その相談従事者の質、数等、来年度を見据えて検討を進めている。
(寺本委員)
ありがとうございます。相談に乗ってもらうまでに時間がかかるのではなく、すぐに対応できるという体制の方が良いと思うので質と量と両方確保されているというのは、本当にすばらしいと思います。どうぞよろしくお願いします。
(教育長)
ありがとうございました。
学校現場からということで、古泉委員どうでしょう。
(古泉委員)
学校現場としては、アンケート調査も含め、学級担任の方でそういう状況がないかどうかよく観察をしている。ちょっと気になることがあれば一人で対応せず複数で対応しながら管理職に上げてくるというケースで、日々対応している。
そんな形で対応しながら、いろんなことを抱えている児童生徒等がおり、昨日ケース会議を行ったが、心理士の方、児童相談所や、こども支援室、保護者も含め、教育委員会にも立ち会っていただき、その子に対してどのようなケアをしていけばいいかということは、日々、いろいろな児童に対して、行える環境を整えながら方策を立て、心理の方と児童生徒課の先生と、学校の方で子供と関わりながら対応していただくということで、日々一人一人の事情に合わせた対応を、とにかく初期対応がとても大事になってくるので、早い段階で、こちらでSOSをキャッチできるように、子供の変化に気づきながら、保護者の声も十分拾いながら対応している。とにかく先生方一人で対応しないようにということで、その日あったことはその日のうちに必ず、こちらの方に情報を上げて対応するという形でやっている。今のところ大きな問題には至っていないが、これからも、先生方に心がけるように話をしながらやっていきたい。
(教育長)
中学校はいかがか。
(須藤委員)
やはり中学生だと、本校でも7月にいじめの報告した時に、各学年数件ずつ20件弱、いじめ認知がある。やはり一番多いのは中学1年。中1から中3にかけて、いじめは少なくなってくるということで、7月の時点では、3ヶ月以上経っていないので、ほぼ解決はしてないということを報告している。9月10月と経っているので、4月5月のいじめについてはすべて解決するということで、今把握している。先ほどのスタンドバイという事業については中学校1年生で授業をやっていただいており、私も5クラスの授業をすべて見た。子どもの様子を見て、ホームページにもその様子を上げている。1時間の授業の中の、考えるきっかけの動画でクラスの子がSNSで他の子たちからちょっと浮いてくるという題材だが、中1の子は新しい小学校からうちは3校から集まり、人間関係ができてない。一人の子をみんなで表面的に、或いはSNSで省いていくっていう、あの題材ではとても有効だと思うが、ただもう、中2、中3になると、彼らの感覚でいうと、みんなでいじめるなんてかっこ悪いっていうことがある。中3で報告しているのは一対一のいじめ。ただ、被害者と加害者が入れ替わるいじめも最近多くなっている。
最初のきっかけは、被害者、加害者だが、途中からそこに保護者が入ってきて、どこが解決なのかがなかなか難しいところがあるという事件事案が増えている。中1の時点でそうやって、仲間を大事にしようという授業はいいが、中2、中3だと一対一の関係をどうするかということに、焦点を絞っていかないと、なかなかいじめっていうのは本当に生き物みたいなもので、どんどんどんどん変わっていくというところが、学校現場としてはある。保護者と丁寧に対応しながら、教職員等、ケース会議を行っており、解決したという判断がなかなか難しい件が特に高学年にある。
以上。
(教育長)
ありがとうございます。
高校の方ではどうでしょうか。
中村委員どうでしょう。
(中村委員)
市立柏高校の中村です。
高校の場合は子どもたちがだいぶ年齢が上がってきて大人になっているということもあり、いわゆる集団で何かいじめをするとかそういったケースはない。
ただ、やはり人間関係トラブルというのは、学校生活調査でも出ている。
高校生の場合は9割半以上の生徒がスマホを持っているので、そういったものからのSNS上でのトラブルが人間関係トラブルに発展するというようなことはある。
ただ、このSNS上での人間関係トラブルも数年前に比べると、数が減ってきていて、本校でも毎年、年に1回、スマホの使い方、SNS上でのトラブル等の研修を生徒にやっており、その成果がやはり少しずつ出てきている。5、6年前に比べると、かなりSNS上でのトラブルが減ってきているかなというように思う。
高校の方もスタンドバイを6月から導入しているが、任意で子どもたち一人一人に全部紹介している。加入率はあまり高くないと見ている。もう一度案内を全生徒に出して、登録しなくてもいいと今思っていても、何かあったときにすぐ相談できるアプリだからお守りがわりに入れといたらどうかと子どもたちに伝えているが、100%ではないと思う。
悩み相談等で、特に今後必要だろうと思うのは、いじめというよりは、家庭内の対保護者の悩みとか家庭ではない悩み、ヤングケアラーになってしまうのではないかなと思われるようなものがある。高校生ぐらいの年齢だとなかなかそういうことについて相談しない。調査をやって書かせたりするとそこにちょっと書いてきて、呼んで聞いてみると、そういったことが、小学校や中学校の頃からずっと続いていたっていうようなことがほとんど。そういった点では、高等学校も特に中学校から入学してきた後に、何かそういった家庭的な問題は、連携をとって情報をおさえておく必要があると感じている。
以上です。
(教育長)
ありがとうございました。
他にどうでしょうか。
(岡部委員)
人権擁護委員で人権作文を、中学生に書いていただいたのを審査させていただいた。その中でやはり子どもたちが自己解決していこうということが、ひしひしと伝わってきた。
誰かに何かを言われ、どうするじゃなくて、自分はこうだからこうしていかなきゃいけないんだな、ということを気づくことで、いろいろな問題を解決していける力を養っているなというのを感じている。中には涙が出てくるほどの作文があり、2、3個タイトルだけお話したい。
「俺らしく生きること」これは女の子の作文だが、やはり自分は女性だけど、俺という言葉を使ってずっと生きていきたいとか、黒人の方に対してすごく違和感を持っていたが、電車の中で消しごむを拾ってくれて、今までは肌の色の濃い人は怖いって思っていたけど、そんなことはなかったというように、人権というものを子どもたちが一人ずつ考えながら書いている作文を読ませていただいた。
いじめ防止サミットで、子どもたちがお互いに意見を言い合うことは、すごく素敵と思う。子どもたちが気づくことで、いろんなことやっちゃいけないんだよねとか、こういう考え方もあるんだなということを気づき合うのが私の願いと思っている。
(教育長)
ありがとうございます。他にどうでしょうか。
次に、資料2、柏市いじめ防止基本方針の改訂について、事務局から。
報告2 「柏市いじめ防止基本方針」の改訂について
事務局より資料に基づき報告を行った。主な協議内容及び委員からの意見は以下のとおり。
(教育長)
ただいま、柏市いじめ防止基本方針、来年度の改訂についての説明、報告があった。
文言の改訂や追加、また、挿し絵の挿入といろいろあるがいかがか。
委員の方々からのご質問ご意見、感想等ありましたらお願いします。
(寺本委員)
スライドの33番目の自己指導能力について、今回改訂の生徒指導提要における概念について教えていただきたい。
子どもたちの自己解決力というか、自分たちで何とか解決するという方向性なのか、教えていただきたい。
(事務局)
内容としては基本的に三つについて大きく変わりはない。ただやはり自分たちで解決していくための力というところでこういった表現に変わったということと捉えている。
(教育長)
他にどうでしょう。
(森委員)
スライド66枚目。正確な記録のとり方という、チェックポイントが書いてあるが、これは実際に空欄の空いた、記入式の部分にならないかなと思う。
例えば、いつ、どこで、誰が、と記入式になっていた方が、こうやったらこれを見て記入するというよりも、一定のサンプル記入例があって、例えば校長に報告したかとか複数で対応したかとかというのは空欄があった方が、実際に使い勝手があるのかなと思う。これはこの形で残すのかそれとも実際何か、使える資料として、最後の方に載せるのか、そういうふうにした方が現場の先生にとって、何か起きたときにこれを見て確認するよりも、実際に使えるように、何枚かは資料としてそろえていただいた方が、使い勝手が良くなるのではないかなと思う。ご検討いただければ。
(事務局)
まだ作成の段階のため、大変参考になった。すぐ現場に反映できるような形でやっていきたい。
(教育長)
他にどうか。
(須藤委員)
森委員からあったところと同じだが、記録を取るということは、なかなか共有が難しい。先日、書籍で大阪大学の医療教授の小野田教授が、保護者対応をする時に記録をとるために、ICレコーダー等を、最近は、相手の保護者に断らなくても学校は録音してもいいということが書いてあった。私もこの半年の中で1回だけ保護者の方が「記録とっていいですか」ということで、レコーダー置かれたため、どうぞ、と対応した。今後、記録をとるために、学校として、正確な記録をとるということで、例えば保護者の方が出したら学校も出していいとか、或いは、絶対出さないとか或いは、黙っていても録っていいというようなことは検討いただきたい。
以上。
(事務局)
保護者対応で、学校と保護者の面談の中に入ることがある。その中で保護者の方から、最近は、やはり須藤委員のおっしゃられた通り、記録をとりたいのでICレコーダーを出してもいいですかということで置かれることが多い。
その際、私も一応持参し、こちらの方もとらせていただきますというような形で出させていただいている。
その際、相手の保護者の方も、悪い気はないようなことがほとんどで、このような対応がよいかと思っている。
(教育長)
本日Zoomで参加、長瀬委員どうでしょうか。
(長瀬委員)
今の件については特に質問や意見はない。
(教育長)
高井委員どうでしょうか。
(髙井委員)
いじめについて。62ページに、いじめ対応フローチャートに情報収集の方法という中に、教育心理テストっていうのがある。これは具体的にどういうものか。
何かイメージしているものがあれば教えていただきたい。
(事務局)
こちらは児童生徒の学級内での居所や様子を掴むためのハイパーQ-Uといったものに当たる。
(教育長)
他にご意見ご質問、感想等いかがでしょう。
冒頭にて、事務局から説明があった通り、次の(3)いじめ重大事態については、不開示情報が含まれる事項についての審議を行う。非公開で会議を進行する。
報告3 いじめ重大事態について
報告3 いじめ重大事態について
事務局より資料に基づき報告を行った。(非公開)
(教育長)
今回も皆様方から貴重なご意見をいただくことができた。
今後、いただいたご意見を、事務局、市教委、今後の活動にぜひ生かしていきたい。
以上をもち、令和4年度第2回柏市いじめ問題対策連絡協議会を閉会する。
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