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更新日 2014年6月26日(木曜日)

葉しょうが

みなさん、こんにちは!

今回は、これからが旬の「葉しょうが」の話題をご紹介します。

昨年もこのブログで取り上げましたが、柏市南部は古くから葉しょうがの栽培が盛んで、

東京の市場でも柏市産の葉しょうがは、高評価を得てきました。

そんな柏市産の葉しょうがですが、残念ながら年々生産農家は減少しています。

そこで、現在柏市内で唯一の葉しょうが出荷組合となった、JA東葛ふたば・葉しょうが部会 会長 日暮(ひぐらし)さんにお話を伺ってきました。


 

日暮さんは、栽培歴45年のベテランで、現在約40aの畑で葉しょうが栽培を行っています。

出荷時期は6月~9月、まさにこれから最盛期を迎えます。

しょうがの他に、夏場は枝豆、冬場はかぶやネギの生産も行っており、

これからの時期は出荷作業の繁忙期となります。

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こちらは、ハウス内部。

日暮さんのお宅では、ハウスと露地の両方で作付けを行っています。
 

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葉しょうがとは、薬味などで使用する根しょうがの新芽の部分を葉付きで出荷するもので、

有名な谷中しょうがのように、以前は料亭などの高級飲食店向けの食材として生産されていました。



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畑で収穫された葉しょうがは、綺麗に選別された後、洗浄、袋詰め、出荷となります。

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洗浄後、ヒゲ根や葉を綺麗に整え、大きさごとに束ね、箱詰めして出荷されます。

こちらも、前回のかぶの共撰(きょうせん)出荷同様、組合で規格を統一し共撰集荷されています。

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こちらは、洗浄後の葉しょうが。

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出荷作業中も葉しょうがの鮮度を保つため、水を張ったプールにつけて待機します。

このように随所に感じられる細やかな気配りから、柏市産の葉しょうがが市場で高評価を得ているのにも頷けます。

 

ここまで読んで頂いたみなさんは、「葉しょうが? 知ってる、知ってる!」などという気分になっていませんか?

「葉しょうが」と一口に言っても、若くて生で食べるものが葉しょうがなのかな・・・

というような曖昧な認識のみなさまのために、もう少し詳しくご説明しましょう!
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一般に「谷中しょうが」と呼ばれるものは、右手の1本ものを指します。

それより少し収穫時期を遅らせると、左手のしょうがのように、根も大きく膨らみ、横から次々と新芽が出てきます。

谷中しょうがが他の葉しょうがと違うのは、他のしょうがよりもごくごく初期の若い段階で収穫される点で、

辛みもマイルドで繊維質も柔かく、葉しょうがの最高級品として取引が行われています。

(ここでは、見た目の違いを説明するために、品種などの細かい点にはあえて言及しませんので、ご了承ください)



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こちらの写真、左は先ほどの谷中しょうが。

右手は、3本に分かれています。

この状態の葉しょうがは、通称「つばめ」と呼ばれ、こちらも谷中しょうが同様、

古くから料亭などで需要があり、高級野菜として取引が行われてきました。

ところが、国内の経済情勢の変化(いわゆるバブル経済の崩壊)や、中国産しょうがの国内市場への参入などから、

一気に国産しょうがの需要が落ち込み、多くのしょうが農家が打撃を受け、現在も栽培農家は減少を続けています。

JA東葛ふたば 葉しょうが部会では、高級料亭向けではなく、広く一般の方にも味わってもらおうと、

大きさや形の基準を独自に定め、一般向けに「葉しょうが」として出荷をしています。

それでもやはり、一般的に「葉しょうが」は高級野菜の部類に入り、馴染みも薄いため、需要は伸び悩んでいるそうです。

 

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こちらは、葉しょうがを収穫した後の根っこの部分。

いわゆる根しょうがとして薬味などに利用されるもので、以前はこちらも商品として流通していました。

ところが、こちらも安価で見た目も大ぶりの中国産に押され、現在では商品として出荷はされておらず、廃棄処分となります。

商品にならないのであれば、そのまま土の中に混ぜ込んで堆肥として利用してしまえば良いのではないかと考えてしまいますが、

しょうがは連作障害が発生しやすく、全て掘り起こして別の場所で破棄しなければならないのだそうです・・・

見た目は少し小ぶりで、ゴツゴツしていますが、一般にスーパーで見かけるツルツルした大ぶりの根しょうがと比べると、

香りが強く、薬味にはむしろ最適な根しょうが。

なんとか利用できないものかと、実は昨年から検討を重ねてきました。

現在、商品化に向けて模索中です。

みなさんにご紹介できるのは、もう少し先になりそうですが、

今後も、柏産の農産物の魅力をお伝えできるような商品をお届けできるように頑張ります!

農業の現場を間近で見ていると、課題は山積みで、変化が求められているのも事実です。

品質の向上や、作業の効率化に加え、古い体質の変化も必要なことかもしれません。

同時に、農業という産業とそれを担ってきた農家の存在が、
日本という国の食文化を支えてきたという事実も忘れないようにしたいと思います。

大きな枠組みとしての変化は、個人の手には負えない問題なのかもしれませんが、

地元で身近に接する一人ひとりの農家の方々と共に悩み、考え、笑い合える関係を、今後も築いていきたいと思います!



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更新日 2014年6月17日(火曜日)

JAちば東葛 ~小かぶの共撰出荷作業~

みなさん、こんにちは。

今回は、このブログではお馴染みの「かぶ」の話題です。

先日、筑波大学大学院のみなさんと共に、「JAちば東葛柏 小かぶ共撰部会」の
共撰(きょうせん)出荷作業の様子を見学させて頂きましたのでご紹介します。
 

「共撰」(きょうせん)という言葉、あまり聞き慣れない方が多いかもしれません。
読んで字のごとく、共同で選果することを指します。

さっそく、選果の様子を見てみましょう。
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時間になると、それぞれの生産者がトラックにかぶを満載して集荷場に集まります。

出荷用の箱や、トラック右端部分のステッカーは、部会共通のものです。



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先ずは、JA職員により持ち込まれたかぶの等級が検査されます。

AランクからCランクまで等級ごとに、持ち込まれたかぶの品質により選別されます。

Aランクの判定のかぶと、Cランクのかぶとでは、約2倍もの価格の差になってしまうそうで、

生産者にとっては、ここでの判定によりその日の収益が大きく左右されます。


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等級の見極めのポイントの説明を受ける学生のみなさん。

真剣に聞き入っていました。

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次に先ほどランク分けされたかぶは、玉の大きさ(S~4Lサイズ)にごとに集荷場で分けられます。

生産者とJA職員とが協力して荷物を下ろしていきます。

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かなり大きな集荷場。
まだまだスペースに余裕があります。

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次々とかぶが運び込まれます。


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みるみる集荷場がかぶで一杯になって行きます。

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選別作業が終了すると、運送業者のトラックにランクと大きさごとに分けて積み込まれ、

各市場に向けて出荷されます。

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トラックへの積み込みは、フォークリフトを使用しています。

このかぶが入った箱は、一箱約13キロ~15キロにもなります。

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トラックへの積み込み作業もほぼ完了。
「柏の小かぶ」の文字とキャラクター入りのトラックが目印です。

街でこのトラックを見かけら、ぜひ柏のかぶ農家の方々を思い出してください!

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作業の見学の後、全農 千葉県本部(JA全農ちば)の方から、JAグループと青果物流についてご説明頂きました。

農政改革が話題に上っている中、学生のみなさんからは様々な質問が出ました。

今回見学した共撰というやり方は、農協や出荷組合などがまとまった量の農産物を集め、

選果場で共同で分類、出荷することで、卸売市場での取引の効率化や安定化につながります。

この場合は、出荷組合などが定めた基準により選果されますが、これにより商品に対する市場での信頼度が高まり、

高価格で安定的に取引されるというメリットがある一方、基準に沿わない農産物は出荷できないというデメリットも生じます。

 

これに対して、「個撰」(こせん)という出荷方法もあり、こちらは個人の基準で出荷されるため、

基準に当てはまらない農産物も出荷することが可能ですが、短時間で大量の取引が行われる卸売市場では、
せりに時間がかかるために敬遠されがちで、安値で取引される傾向にあります。

農作物には様々な流通経路があり、共撰や個撰といった、卸売市場へ向けた出荷の他に、

直売所形式や、個人取引、宅配形式など、農産物の流通経路は多様です。

どの方法にもメリット、デメリットがあり、生産者は自身の農業経営の方針に沿って、

栽培品目や方法、さらに出荷方法も選択しています。

今回ご紹介した内容は、農産物の流通の中の共撰という仕組みのほんの表面的な部分でしかありません。

改めて、私たち消費者の側も、それぞれの特徴や仕組みを理解し、

自分のスタイルにあった方法を選択することが重要だと感じました。


 


 

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更新日 2014年6月11日(水曜日)

トマト その3 ~水平放任栽培(ハイポニカ栽培)~

みなさん、こんにちは!

今回は、トマトの話題です。

昨年から数えると、すでに3回目となるトマト。

今回は、少し珍しい「水平放任栽培(ハイポニカ栽培)」という方法でトマト栽培に取り組む広瀬さんの畑でお話を伺ってきました。

「水平放任栽培」、ご存じの方はかなりのトマト通!

今から約30年前、つくば万博にて披露された巨大トマト、

なんと1本の木から1万個以上の実を同時につけて話題にのぼったものが、
この水平放任栽培という技術で栽培されたトマトの木でした。

その後、一般にもこの栽培方法が広がり、一時期は全国で100人を超える農家が栽培に取り組んでいたそうです。

現在は全国で約70人、関東地方では広瀬さんを含め2名の方が栽培に取り組んでいます。

ちなみに、広瀬さんは全国の水平放任栽培組合の会長を務めていらっしゃいます。

 

通常は、病気や害虫などのリスクを避けるため、部外者がハウスの中に立ち入ることは出来ませんが、

今回は特別に見学を許可を頂き、見学をさせて頂くことができました!


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こちらは、ハウスの内部です。

これまでにご紹介した土耕栽培のハウスと比べると、ハウス自体の広さもさることながらかなりスペースに余裕があります。

ちなみに、こちらのハウスのトマトは、これから生長して実をつけていきます。

まだまだ大きくなる途中の段階です。



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近くで見ると上部に赤いネットが張り巡らされています。

このネット伝いに、どんどんトマトの木が生長して広がっていきます。

 


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こちらは、別のハウスの様子です。

水平放任栽培の名前のごとく、先ほどのネット伝いに枝が広がっていて、
まるで果樹の畑のように上からトマトがぶら下がっています。

このようにトマト棚形式で栽培することにより、立ったままで収穫作業を行うことができます。

これは、中腰での作業が多い農家の方に共通の悩みである腰痛から解放されるというメリットがあるそうです。



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ブドウのようですが、間違いなくトマトです。

広瀬さんのお宅では、常時約7種類の品種を栽培しています。




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先ほどの若い木に戻ります。

画像だとわかりにくいと思いますが、かなりの高さです。


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このように、1本の木で仕立ててあります。


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こちらは、成木のもの。

缶コーヒーの缶よりも太いです!
トマトというより、木ですね。

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このように、1本の木からかなりの大きさに生長していることが分かります。

この栽培方法では、土を使わず、台座の部分は栄養分を加えた溶液で満たされています。

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中をのぞいてみると、根がびっしりと張っています。

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接近してみると、水面から白い糸のようなものが無数に顔をだしています。
この糸のようなものは、空気を取り込む働きをしています。


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こちらは空調設備。
ハウス内部は、一年中常に空調で快適な温度に保たれています。

温度管理だけではなく、溶液の濃度や水分量、またハウスごとに定植する時期をずらしたりと、

一年中切らさずに安定した品質のトマトを栽培するために努力と工夫を重ねています。

日本人の食卓には欠かせない食材となったトマト。

糖度や品質へのこだわりはもちろんですが、一年中供給するという努力も、

私たちの食卓を支える上で大きな意味があると感じました。



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こちらが、広瀬さんのフルーツトマトと、それを乾燥させたトマトチップです。

実は、こちらのトマトは道の駅しょうなんにて発売中の「柏産完熟トマトのソフトクリーム」にも使用されています。

という訳で、今話題のトマトソフト、月曜日コーナーのパッパラー河合さんと、コズミック☆倶楽部のなるみんと一緒に道の駅しょうなんへ行ってきました!
 
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もりわき「お味はいかがですか??」

河合さん「ん!?・・・まずいと思ってたけど、うまい!スイーツとして成立してる!!」

なるみん「クリーミーでおいしー!」

河合さん「柏の最先端!!」

なるみん「トマトの冷製ポタージュって感じ。ドライトマトが甘くて美味しい!後味さっぱりでリピートしたくなる」

もりわき「なるみん、食レポのコメント上達してますね。
     何はともあれ、お二人に大絶賛していただき感激です!
     では、最後に一言お願いします」

河合さん「今の柏を知りたいならこれ!」

なるみん「食べに来る価値あり!」

もりわき「わーい、ありがとうございます。次回も張り切って作りますので、期待してください!」

という訳で、今回も道の駅しょうなんツアーは大盛況に終わりましたとさ。

おしまい。

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最後に一つお知らせです。

我らのなるみんが、毎週Ustreamにて放送中の番組

「なるみんのよくばりズム♪」
毎週水曜・金曜 12:30~13:00

こちらに、ときどき私も遊びに行くことになりました。

なるみんと共に、柏の農業や野菜、食などの話題を熱く語りたいと思います。

ちなみに、今月は13日(金)12時30分~となります。

生放送中、視聴者の方がコメントを入れることもできます。

みなさんからの温かい突っ込みをお待ちしています!

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更新日 2014年6月3日(火曜日)

落花生 その① ~播種(はしゅ)~

みなさん、こんにちは!

今回は、落花生の播種(はしゅ)作業、いわゆる種まき作業をご紹介します。
 

千葉県といえば落花生ですよね!

柏では、大規模に栽培をされている方は少ないのですが、古くから自家用に栽培が行われてきました。

近年では、直売所向けに栽培する方が増え、秋になると生落花生が出回ります。

 

今回は、落花生の播種作業を体験してきましたのでご紹介したいと思います。


 

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こちらは、柏市内のとある畑。

事前に堆肥と苦土石灰(くどせっかい。肥料の一種です)を畑に入れて耕運済みの畑です。

こちらに、落花生の種を蒔いて行きます。



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落花生の種。

こちらは、畑で見分けやすくするために、着色済み。


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こちが無着色の種。

焙煎すれば食べることができます。

ちなみに、作物の種には2種類あり、コーティング済みの種と生種(きだね)
といって、自然のままの状態のものがあります。

こちらは、生種です。
 

落花生の場合はほぼ生種を使用するそうですが、細かい種を大量に蒔く場合には

コーティング済みの種を使用することで、播種機を使用して蒔くことができます。

作業効率とコストのバランスを考えて、それぞれの農家の方は種も選択しています。



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こちらの手作りの機材は、畑にラインを引くためのものです。



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このように、畑を歩いてラインを引くことで、種を蒔く位置が綺麗に揃います。

農家の方の作業を見ていると、このような細かい工程を経ることが多いのですが、

最終的に見た目の綺麗さだけではなく、その後の作業効率に大きく影響してくるそうです。



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先ほどの生種を一カ所に2個づつ、約5センチほどの深さに植えていきます。

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約40㎝間隔でひたすら植えていきます。

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ちなみに、こちらの目印の棒が私の畝(うね)です!

農家の方のご厚意で、収穫まで私の専用ラインを設けて頂けることになりました。

責任を持って見守ります!




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こちらは、10日ほど前に播種作業が完了した畑。

この様に落花生が発芽しています!

よく見ると、根元に茶色の皮が見えます。
 

かわいー!!!

 

落花生は、播種から10日ほどで発芽し、その後土寄せや除草作業などを経て、約4ヶ月後に収穫を迎えます。

今回、播種作業を完了した畑は、10月頃には収穫の見込みです。

自分で作業を経験してみると、単純に見える作業がとても大変で、体中がミシミシと音を立てている感じでした。

慣れない中腰のスタイルに加え、炎天下の作業は正直なところ過酷でした。

たった数時間の作業なのに。。。
 

これを農家の方々は毎日、何年も何十年も重ねていらっしゃるのかと思うと、

畏敬の念すら湧いてきます。

 

収穫までの数ヶ月、途中の作業や成長の過程をぜひご紹介していきたいと思いますので、

楽しみにしていて下さい!
 

間違いなく、私が一番ワクワクしています!!



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