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更新日 2013年12月24日(火曜日)

椎茸

みなさん、「メリークリスマス」ですね!

そして、今年も残すところあと少しです。

 

今回は、意外と知られていない、柏産椎茸の栽培の様子をご紹介します!

柏産椎茸の存在、知っているという方は、柏の野菜通を自認していただいて間違いありません。

現在、柏市でも本格的に椎茸栽培に取り組んでいる農家があります。

 

そもそも、キノコって野菜???
ではなく菌類です。

更に、キノコの栽培は農業のカテゴリーではなく、林業に分類されるそうです。

つまり、柏市でも林業の分野で生計を立てている方がいらっしゃるという事になります。

山がないのに!!
手賀沼の漁業と合わせて、柏市は農林水産業全て揃っています。

 

椎茸の栽培には大きく分けて2種類の栽培方法があり、1つは原木栽培と呼ばれる方法で、原木にキノコの菌を植え付けて栽培します。
そしてもう1つが、菌床栽培と呼ばれる方法でこちらは菌が繁殖するための床を人の手で作り出し、そこに菌を植え付けていきます。

 

今回は、菌床栽培で椎茸の栽培に取り組む椎茸農家の広瀬さんにお話を伺いました!

こちらでは、約50坪のハウスで8月とその前後少しを除いて、椎茸の栽培に取り組んでいます。

椎茸栽培では、温度と湿度(水分)の管理をしっかりとする事が大切で、季節により散水のタイミングを見計らい、管理しています。

ちなみに、この日のハウスの中の気温は20℃。湿度は80%でした。梅雨時のムシムシとした空気感といった感じです。
ハウスの中には、ナメクジも発生するそうです!(冬場はハウスの中に暖房を入れ、温度を保っています)

野菜のハウスの様子とは、一味違った趣です。


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 こちらが椎茸ハウスの内部です。

この様に、鉄パイプで組まれた骨組みの上に、ブロック型の菌床が並んでいます。





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 こんな風に、椎茸はニョキニョキと生えてきます!

なんだかとっても癒されます。



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 こちらが椎茸の菌床です。
原料は、木材のチップなどを何種類か混ぜ合わせたもので、チップと一緒に椎茸の菌も練りこんであるため、色々な角度から次々と椎茸が生えてきます!

1つの菌床は、6か月ほどで入れ替えとなるそうで、約3回ほど生え変わるそうです。

ちなみに、シイタケ栽培の役目を終えた菌床は、葉物野菜の堆肥としてとても効果的で、近くの葉物を栽培する農家では、こちらの菌床ブロックを粉砕し、堆肥として利用しているそうです。



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⑨
こちらは、散水中の様子です。
夏場は、温度管理の意味もあり、散水のタイミングには気を使いますが、冬場は2日に一度の割合で十分だそうです。

①  

自家製の干し椎茸。
農業では、作物の商品価値を高め、高価格で販売する努力も必要ですが、ロスをなくす工夫もとても重要です。
ひと手間ですが、この様に乾燥させることで保存性も高まり、旨みが凝縮し、栄養価もアップ!

生の椎茸とはまた別の魅力があります。




② 

実験中のマッシュルームの菌床です。

他にも、いくつかの少し変わったキノコの導入も検討中とのこと。

楽しみです! 
  

⑤ 

地元産の採れたての椎茸は、プリプリした触感がたまりません!

市内の各直売所に足を運び、ぜひ柏産キノコの味をご堪能ください。

 

最後に、今年の広報かしわ元旦号でもご紹介した、柏の食材を使ったお雑煮、名付けて「カシワ煮」です!
今回ご紹介した椎茸もバッチリ入っています!
メインのお餅まで、オール柏産です。

柏市民のお雑煮として定着することを願いつつ、張り切って作りました!

みなさんも、ぜひお試し下さい。

⑮



今回が、今年最後の更新となります。

今年はこのブログのおかげで、新たな柏の農業や食の魅力を発見することができました。
野菜やお米、果物にとどまらずキノコまで!

改めて、柏の農業の奥深さに感嘆するばかりです。

 

毎週の更新は、時間に追われてしまう事もありましたが、「ブログ見たよ!」の声に励まされ、どうにか継続することができました。

快く取材を受けて下さった皆様、拙い文章を楽しみに待っていて下さる読者の皆様、そして、毎週の更新作業を影で支えて下さった柏市役所の皆様、今年も1年本当にありがとうございました。

来年もまた柏の更なる魅力を発見し、お伝えできるよう頑張りますのでどうぞよろしくお願いいたします。

それでは皆さん、よいお年を!

(次回は、1月7日(火)の更新となります。)

更新日 2013年12月17日(火曜日)

カブ その2

 

12月もあっという間に後半ですね!
寒さが身に染みる今日この頃、農作業には厳しい季節ですが、農家の皆さんは頑張ってます!!

そこで今回は、以前ご紹介したカブの収穫後、出荷されるまでの様子をご紹介したいと思います。

 

 

畑で収穫されたカブは、トラックに積まれて作業場に運ばれます。

こちらのカブ農家さんでは、1日平均100箱以上、多いときは200箱以上のカブを出荷しています。
1箱約12kg。箱の規格は、農協や出荷組合により変わります)

この日は、6人で分担して作業をされていました。最盛期には10人以上で作業をすることもあるそうです。



① 

この様に、収穫用のカゴにカブを満載にして運ばれてきます。
この1カゴで約60kgほどの重さになりますので、大人2人がかりで運びます。



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 先ずは傷んだ葉を取り除いていきます。

この作業が一番時間と労力を必要とする作業だそうです。

②
 こちらは、カブの大きさを測る器具です。


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サイズごとに束ねて、プールの中へ。


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 プールによって、カブのサイズを分けて入れていきます。



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ベルトコンベアー式の洗浄機にかけて綺麗に洗浄して行きます。



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綺麗に洗浄されて出てきました! 



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 ここで、人の目で傷ついたカブが混ざっていないかチェックをして、傷がついているものを分けて行きます。



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 綺麗になったカブは、サイズごとに分けて積み上げていきます。



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 見事なカブの山!!!

ここで水を切り、箱詰めされて出荷されます。



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 こちらは、傷がついているカブ。


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出荷することができず、全て破棄されます。 



 

 

今回、カブの出荷作業を見学させて頂き、改めて農作物を販売するためには、生産して収穫するだけではなく、出荷するまでには大きな労力が必要だということを実感しました。

カブの最盛期には、朝3時前から収穫作業を始める農家の方もいらっしゃるそうです。

また、収穫されたカゴや出荷用の箱詰めを見てもかなりの重量で、相当な体力が必要とされるため、高齢の農家の方には厳しい作業だと感じました。

 

「柏市は、カブの生産量全国1位です!」と以前もこのブログでご紹介しましたが、全国1位の生産量を誇る影には、様々な苦労や努力があることを改めて感じました。

 

大量に処分されていくカブを目の当たりにすると、もったいないという気持ちが先に立ってしまいますが、それを生産している農家の方がどのような想いで日々の作業をされているのかを考えた時、消費する側の私たち以上に、様々な想いを抱えていらっしゃるのではないかと思います。
一つ一つの作業を目の当たりにすれば、そうせざるを得ない理由が必ずあるのだと理解できるのですが、それが外には伝わりにくい環境も、農業の抱える様々な問題の原因の一つなのかもしれません。

 

 

幸いにも、柏には生産者である農家だけではなく、流通や飲食に関わる人、消費する人がバランスよく共存しています。この環境を活かし、より多くの人が農業を身近な問題としてとらえ、様々な角度から関わりを持つことを期待します。
もちろん私も、もっともっと勉強していきたいです!

 

これから益々美味しくなる柏の冬野菜、ぜひ皆さんもたっぷり味わって下さいね!!


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更新日 2013年12月10日(火曜日)

紅大根

 

古くから、日本人に馴染みの深い野菜の一つである大根。

春の七草のひとつ「すずしろ」は大根の葉です。

ちなみに、以前ご紹介した柏の三大野菜の一つ、カブも「すずな」と呼ばれ、春の七草のひとつです。

大根は世界中でも一般的な野菜で、日本でお馴染みの白い大根だけではなく、赤、黒、紫、黄などなど様々な種類の大根が食べられています。大きさも色々で、葉っぱや芽、種までが油として利用されています。

柏でも、直売をメインにされている農家の方々の中には、ちょっと珍しい大根を栽培されている方もいらっしゃいます。

 

今回は、これからのシーズンおせち料理などにも活躍しそうな「紅大根」をご紹介します!



①

野菜農家の坂巻さんは、年間約80品種以上、面積にして約25,000㎡(2.5ha)の畑を作付しています。

家族4人で協力して、露地で栽培し直売所をメインに販売しています。

(ちなみに、東京ドーム1個分は46,755㎡)

 

② 

こちらは、紫のカリフラワーです。

とても美味しい品種の野菜ですが、茹でると緑になってしまいます。

これからが益々美味しくなる季節です!


③
  

こちらが紅大根。綺麗な色ですね!
寒い時期しか栽培できない品種で、坂巻さんの畑では1月一杯くらいは収穫できそうとのことでした。

(道の駅しょうなん直売所他、市内直売所にて購入できます)


④
 

葉っぱの部分(茎)も紅色です。


⑤
 

カットしてみると、中は真っ白です。
赤い大根にも様々な品種があり、酢に漬けると綺麗に発色するものもあります。
この品種は、酢に漬けると皮の色素が溶け出して、ほんのりピンク色に染まります。

パリパリとした触感が美味しいです!サラダや、ピクルスなどの生食に向いています。

大根おろしにすると、もみじおろしのように、綺麗なピンクの大根おろしになります。
おせち料理だけではなく、クリスマスのお料理にサラダとして加えても綺麗ですね!






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この日は、ある番組の取材をうけていました。
数ある野菜の中から、紅大根が取り上げられました!
取材陣の方に、丁寧に説明をする坂巻さん。

農家の方にとっては何気ない事も、はじめて畑を訪れる方にとっては新たな発見や驚きがたくさんあったようです。

私も、全く同じ立場で柏の農業の虜になった一人として、柏の野菜ファン、農業ファンが増えることはとても嬉しいです!





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 畑の見張り役として活躍中。



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手賀沼近くの長閑な田園風景は、東京から訪れる人たちにとっても、とても癒される魅力的な場所だと思います。

改めて、柏の農業の多様なフィールドは、大きな観光資源としての可能性を持つと感じました。

農地を単に食料を生産する土地として捉えれば、それはその土地を耕す農家の問題になります。

しかし、田畑が近くにある風景は、農業とは無縁の市民にとっても大きな財産なのではないかと思います。
農業という言葉の持つイメージにとらわれることなく、自由な発想で柏の農業をとらえ、その魅力を十分に活かした街になることを期待したいと思います。
私も市民の一人として、また柏野菜のファンとして、一緒に考えていきたいと思います!

更新日 2013年12月6日(金曜日)

バナナ!

 

 今回は、柏の畑から少し離れて、日本人にはとても馴染みの深い南国出身の果物、「バナナ」についてご紹介します。

そんな、バナナ!!!    

・・・・・。


実は柏にはバナナ発酵室があり、バナナのプロ達がお仕事をされています。普段なかなかお目にかかる機会のないバナナ発酵室の様子とバナナについて、今回はたっぷりとご紹介します!

という訳で、以前もこのブログでご紹介した、柏市公設総合地方卸売市場内「バナナ発酵室」でお話を伺ってきました。



①
 

 1年中途切れることなく供給されているバナナ。あまりにも身近な食材になりすぎて、深く関心を寄せる方は少ないのではないでしょうか


⑮

 

 

日本人の感覚では、バナナは果物として認識する人が一般的ですが、実はバナナは草の実です(1年草)。つまり、果物というより野菜なんです。

実際にバナナの産地では、青い状態のバナナを主食や野菜として加熱調理して食べています。

もちろん、完熟させた甘いバナナを食べることもありますが、1年中気温が高いバナナの産地では常温で追熟させるため、日本人にはお馴染みの黄色い状態ではなく、ほんのり薄く色付いた状態で完熟状態の食べごろとなり、きれいな黄色になることはありません。

一方、日本に輸入されるバナナは、真っ青な状態で入ってきますので、室(むろ)と呼ばれる発酵室で温度や酸素濃度を管理しながら発酵させたものが流通しています。
(バナナは低温障害をおこしてしまうので、常温で保存して下さい。ただし、25度以上になると痛みやすくなりますので、早めに食べきりましょう。食べきれない時は、皮を剥いて冷凍保存も可能です) 

ちなみに、バナナの品種は、野生種も含めると300種類以上と言われています。また、日本に輸入される果物の約6割がバナナです。


プロの間では、1房(約18本前後)を“HAND”と呼び、1本を”FINGER”と呼ぶそうです。お近くの八百屋さん、または公設市場にお出かけのさいには、ぜひ「バナナ、HANDで下さい」と声をかけてみて下さい! 一目置かれること間違いなしです! 


 

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⑧

 

現在では、バナナ発酵室も近代化が進み、スイッチ一つで発酵を管理できるシステムが開発され、大部分のバナナはその様な施設を経て流通しています。そうする事により、管理の手間やコストを削減できるため、利益を多く上げる事が出来ます。

一方、柏のバナナ発酵室は、バナナ職人が知識と経験を頼りに施設を管理しています。

この場合、大量に効率良く管理する事はできませんが、バナナの産地、品種、季節によって微妙に変化するバナナの状態にきめ細かく対応することが可能となり、どの季節も最高に美味しい状態で出荷をすることができます。

柏のバナナって、もの凄くハイレベルだったんですね!


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この大きいバナナは、ツンドクという品種の調理用バナナです。青いものが通常サイズのバナナです。ツンドクは、まるで大根のような大きさと重さです!
黄色く熟したものは、デザートバナナよりも酸味が強く果肉もしっかりしていてさっぱりとした印象です。
 

⑬ 

日本ではまだ希少なアフリカ産バナナ。

市場は、国内だけではなく世界中と繋がっていることを実感しました!




実験コーナー!

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違いが分かりにくいのですが、この様に水に浮かべて比べてみると、全体の重さではなく、デンプン含有量の比重により浮き沈みの差が出ます。デンプン含有量が多いバナナは、沈んでしまうものもまれにあるそうです。

このデンプンが発酵することで分解されて糖に変わり、甘くて美味しいバナナになります。

また、バナナの価格はデンプンの含有量により変わってきます。バナナの産地は東南アジア、中南米、インド、アフリカなど世界中に分布していますが、その中でも高地で栽培されるバナナは、昼と夜の気温差の影響でデンプン含有量が多く、プレミアムバナナとして高価格で取引されているそうです。




ちなみに、日本に輸入されているバナナの95%はフィリピン産です。


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公設市場では、市内の小学生の社会科見学の受け入れも行っています。

子供たちにバナナについて理解を深めてもらうため、自ら現地で撮影された写真や、カラーチャートなどで分かりやすい説明を受けられるのが魅力です。
この様に、通常の業務の他にも消費者にバナナについて理解してもらうための工夫や努力をされている姿勢は素晴らしいと思いました



 

⑪ 

バナナ職人歴35年のベテラン、神長さんです。
バナナがとてもお似合いですね!

神長さんのお話しから、並々ならぬバナナへの愛情が伝わってきて、私もすっかりバナナと神長さんのファンになりました!



 

実は、3.11の震災が発生した時、このバナナ発酵室から大量のバナナが、市内の一時滞在施設にいらっしゃった帰宅困難者のために配布されました。
市場全体が、有事の際には市民の食料を支える役割も果たしており、防災という観点からも見過ごすことはできないと思いました。
 
もしも柏のバナナ発酵室が完全にコンピューターで管理されていたら、すぐに対応することは難しかったそうですが、神長さんたちは通常1週間ほどかかる熟成を3日で仕上げて送り出したそうです。


また、震災直後、この柏の公設市場から被災地に向けてたくさんのバナナやりんごを積んだトラックが駆け付けたそうです。加熱しなくてもそのまま食べられるバナナやりんごは、栄養価の面でも味覚的にも、きっと被災者の方の助けになったのではないでしょうか。 

全国に流通網を持つ市場ならではの機能だと思いました。

 

日頃、一般市民には馴染みの薄いバナナ発酵室ですが、この中で働く人や技術は、柏の大きな財産だと改めて感じました。

みなさんも、街でバナナを購入する際には、バナナ職人さん達の顔を思い浮かべてみて下さいね!


☆柏市公設総合地方卸売市場☆

柏市若柴 69-1

04-7131-2620