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更新日 2013年9月25日(水曜日)

生姜のこと

 あまり知られていませんが、柏市では古くから生姜の栽培が行われています。一般的に生姜と聞くと、薬味に使う古根生姜(ひねしょうが)や、お寿司のガリに使われている新生姜などをイメージされる方が多いのではないでしょうか。
今回ご紹介する葉生姜は根茎がまだ小さく柔らかいうちに葉が付いたまま若取りしたしたもので、主に小生姜と呼ばれる小ぶりの品種が中心です。有名なのが谷中生姜です。(新生姜と呼ばれているものは、葉生姜と古根生姜の中間ですね)
ちなみに、焼き魚などのあしらいとして添えられている紅色の生姜も葉生姜の一種ですが、一般的な葉生姜とは違い、金時生姜という品種を軟化栽培した芽生姜だそうです。

 

1年中、名脇役として私たちの食生活を支えてくれている生姜ですが、元々は熱帯アジア原産の植物で、旬は夏になります。(古根生姜は、前年に種として植えつけた根塊の部分のため、通年で回っていますが、旬は秋口になります)

 

今回は、生姜農家の落合さんからお話を伺いました。

栽培方法が発達し、通年様々な種類の生姜が直売所にも並んでいますが、露地栽培をしている落合さんの畑では今の時期生姜の出荷はほぼ終了し、次の出荷に向けた畑の準備や種の植え付けの準備が行われています。来年度に出荷する予定の生姜の種は、11月に定植して約半年かけて畑で育てていくことになります。




生姜の畑風景
 

現在はほぼ収穫作業は終了しており、一部直売用に残っている状態です。

生姜1
 

こちらが生姜の葉です。約50cmほどの高さに成長します。


生姜 根っこ

 

土に近い部分に埋まっている部分を若い状態で収穫したものが葉生姜です。さらに20㎝ほど掘ると根っこの部分があります。古根生姜と呼ばれる、私たちが目にする機会の多い薬味などに利用する生姜ですね。



生姜 古根
 

このように、古根から新芽が出てそれが成長して葉生姜になります。葉生姜の茎が太って大きくなると新生姜の状態になります。

落合さんの畑では、古根の部分は出荷していませんが、実は辛みや香りは古根の方が強く、また、水分も少ない為、保存にも向いています。ぜひ、有効利用できる方法が見つかることを期待しています!


新生姜
 

少し大きめのサイズの葉生姜です。白い部分が土中で成長した部分です。


生姜 洗浄1

生姜 洗浄2
生姜 洗浄3 
 

畑で収穫された生姜は、作業場に運ばれて綺麗に水で洗浄されます。一見単純に見える作業ですが、なんと一人前になるには3年はかかるとのこと。写真は、後継者である息子さんが洗浄中の様子です。


生姜 洗浄

洗浄終了。綺麗な白い肌です。食べてみると、爽やかな香りと辛みが口いっぱいに広がります。やはり、鮮度がよいものは口にした時の感動がちがいます!!

 

農作業とは、どれも単純作業の様に見えてしまいがちですが、一つひとつ奥が深く、一朝一夕に修得できるものではないのだと改めて感じました。

さらに、それらの作業をいくつも経て出荷されたものが私たちの口に入るまでには、多くの人の想いが込められ、それぞれにドラマがあることを思うと、「いただきます」「ごちそうさま」という挨拶にも自然と気持ちがこもります。
 



ウコン  

ちなみに、こちらはウコン。根の状態では見た目が似ていますが、葉っぱを見ると全く違います。また、ウコンは生姜よりもはるかに繁殖力が強く、成長も早いそうです。生姜は50cmくらいまでですが、ウコンは150cmくらいまで成長するそうです。
またいつか、機会があれば詳しくご紹介したいと思います!
 

あらためて、顔がみえる距離にたくさんの農家の方々がいらっしゃり、それらの野菜を堪能できる柏の環境は、とても恵まれている感じました!!

更新日 2013年9月19日(木曜日)

新米!

 天高く馬肥ゆる秋、みなさんは、もう今年の新米を召し上がりましたか?
黄金色の田んぼも収穫の時期を迎えています。今回は、今が美味しい新米の刈り取りの様子をご紹介します!

 

柏市では、早いところでは8月中旬過ぎから稲刈りが始まっていて、一部の農家では、11月中旬まで稲刈りが続くそうですが、多くの農家は9月下旬ころには刈り取りの作業を終えます。

今回は、利根川の遊水地で大規模にお米を栽培している染谷農園さんを取材させて頂きました。染谷農園の染谷茂さんは、お米を栽培して約40年になるそうです。現在はうるち米、もち米あわせて5種類の品種を栽培しています。

(うるち米とは普段私たちが主食で毎日食べているご飯です。もち米はお餅の原料となるお米です)



稲刈り前、田んぼの風景 
 

こちらは、利根川流域に広がる遊水地の田んぼです。
遊水地は、利根川が氾濫した場合、水を貯え市街地に被害が及ぶのを食い止める役割もあります。これは一例ですが農地は食料を生産するだけではなく、防災面でも重要な役割を担っています。



稲刈り①
 

こちらの機械で稲を刈り取り、脱穀します。
広い田んぼがあっという間に刈り取られて行く様子は見ていて気持ちが良くなります。また、稲刈り中の刈り取られた田んぼの匂いが何とも言えず良い香りです。
田植えの時期の土の匂いとはまた違った独特の香りです!
 
 


稲刈り②
脱穀したお米は、トラックに積んで乾燥機まで運ばれます。

トラック

乾燥機
 

田んぼで刈り取り、脱穀されたお米は、こちらの乾燥機で乾燥されます。


籾すり
  

次に、籾すり用の機械で籾すりが行われます。乾燥されたお米は、籾殻がついた状態です。籾殻をとる作業を籾すりと呼びます。

袋づめ 
籾すりが完了すると、玄米の状態になります。その後、石などの異物を選別する機械にかけられた玄米は、30キロごとに袋詰めされます。


風力保存機 
こちらは、風力でお米を保存する装置です。とても珍しい機械です。

お米袋
精米されて小分けにされて直売所などの店頭にならびます。



ここまでの刈り取りからの作業だけでも多くの工程を経ていることがわかりますが、「米」の字を分解すると八十八とも読めることから、昔から「八十八の工程を経て作られる、八十八の神様が宿る、八十八人の働きを経てはじめて食卓にのぼるのであり、食事のたびに感謝、反省しなくてはならない」などと言われてきました。

やはり日本人の主食であるお米は他の食料とは違い、宗教観や道徳観にも影響を与えている特別な食べ物なんですね。まさにソウルフードと呼ぶに相応しい!
ところが、年々日本人のお米の消費量は減っていて、ピーク時から半減してしまっています。

 

ちなみに、柏市全体では約1,000haの土地で年間約10万俵(1俵=60kg)のお米が生産されています。現在、1人当たりが年間に消費するお米は約1俵と言われていますので、人口約40万人の柏市民の年間消費量の四分の一は市内で生産されているお米で賄える計算ですね。

染谷さんのお米をはじめ、市内直売所では市内の農家の精米したてのお米を購入することができます。品種も定番の「こしひかり」や「あきたこまち」だけではなく、千葉県が開発した「ふさこがね」や「ふさおとめ」、また最近人気の「ミルキークイーン」など農園や品種ごとの味などを食べ比べてみるのもいいですね!これからの季節、炊き込みごはんや栗ごはんも美味しい季節ですので、もち米もおススメです。

今年も、地元柏のお米をモリモリいただきます!
みなさんもぜひ、今年の新米を味わってみてください!!


 

更新日 2013年9月11日(水曜日)

柏市公設総合地方卸売市場 その2

先週に引き続き、今回も柏市公設総合地方卸市場、略して公設市場をご紹介します!

公設市場の敷地面積は、東京ドームの約1.7倍、約900人の人が働いています。今回は、その中の関連食品棟とその他の見どころをご紹介したいと思います。

 

先ずは、関連食品棟。
こちらには、市場を利用する人のために、さまざまな食品や雑貨などを卸売するお店が並びます。

 

 関連食品棟

建物の中に入ると、昔ながらの商店街のような雰囲気です。

 
関連食品棟②
関連食品棟③
関連食品棟⑥
関連食品棟④

 

こちらでは、スーパーでは見かけない珍しい食材なども多く並んでいます。お店の方に相談すると、食材の使い方、見分け方なども教えて頂けます。プロ仕様の食材が並ぶお店では試食ができるところもあります。先ずは、気軽に挨拶をして、いろいろと質問してみるのも楽しいですね。

食品関連棟卵焼き② 
関連食品棟 卵焼き

卵焼き専門店もあります。こちらでは、1日に300本もの卵焼きを焼いているそうです。
焼き立てを購入することも出来ます!

 

 

バナナ発酵室 
青バナナ

なんと、柏市場にはバナナの発酵室まであります!青い状態で運ばれてきたバナナはこの施設で発酵し、見覚えのある黄色い状態で出荷されます。

ちなみに、バナナのプロ達はこれをグローブと呼んでいます。1房ごとに小分けにされたものはフィンガーです!
バナナだけでも、1日では語りつくせないほど奥が深く、またいつか改めてご紹介したいと思います。


林青果仕訳作業 

こちらは、市場内にお店を構える仲卸業者さんの作業の様子です。お客さんの注文に応じて、細かい単位まで小分けにして、毎日配達しているそうです。
他にも、全国の果物や野菜のお取り寄せなど新たな取り組みにもチャレンジされているそうです。
柏魚市場株式会社
また、水産物の卸売業者さんでは、その日に入荷予定のお魚情報も更新しています。


今回ご紹介した食品関連棟と食堂街では、毎月第2土曜日8:00~12:00まで、市民感謝デーを開催しています。こちらは、どなたでも利用することができますので、ぜひ市場でのお買い物を体験してみてください。

9月は14日(土)の開催です!

また、10月20日は年に一度の「市場まつり」が開催される予定です。こちらも楽しみです!!
市場祭り詳細

更新日 2013年9月4日(水曜日)

柏市公設総合地方卸売市場ってご存知ですか?

 市場と聞くと、全国的にも築地や大田市場などが有名ですが、実は柏市にも市場があるんです。今回は、「柏市公設総合地方卸売市場」をご紹介します!

 

柏市公設総合地方卸売市場、略して公設市場は、昭和46年11月に開設されました。当初は、柏、旧沼南、我孫子、流山で生産された青果の取引の目的で始まり、昭和49年には花き、昭和52年には水産物の部門が設置され、現在は青果物、水産物、花きの3部門の競りが行われています。

 

市場の競りは各部門ごとに行われており、朝5時30分から水産部、7時から青果部、9時30分から花き部の競りが始まります。

 

 マグロの目利きの様子

マグロの競りの様子

マグロの解体の様子

鮮魚売り場の様子

海水の水槽

 

先ずは水産部門の様子をご紹介します。

競りが行われる前に、仲卸業者は競りにかけられる品物の下見をして、購入したい商品に目星をつけます。

ちなみに、市場には日本だけではなく世界各地の海で釣りあげられ、船上で冷凍されたマグロが集まってきます。

マグロの尾の部分の断面から、品質を見極めるプロの目利きは流石です!

競り落とされたマグロは、市場内で直ぐに解体され、売られていきます。一般に馴染みのない脳天やホホなどの希少な部位も見られるのは、市場ならではの光景です。

もちろん、マグロ以外にも新鮮な魚介類が売り場に並びます。
また、新鮮な状態で魚を保存するために様々な工夫がなされていますが、その一つに沖合200~300メートルから汲み上げた海水で満たした水槽があります。塩分や温度だけ
ではなく、海水に含まれる微生物なども考慮してより自然に近い状態で魚を保存することで、鮮度を保っているそうです。

 

 

 

場内の様子

競りが行われる前の様子

いんげん

野菜の競りの様子

野菜の競りの様子

次に青果部門の競りが行われます。

こちらも水産部門同様、競りが行われる前に下見が行われ、競りが始まると次々と品物が競り落とされていきます。

残念ながら、現状は柏産の野菜の取り扱い量は減っているそうです。時代と共に、市場と取引をしていた農家が高齢化してしまったことや、農産物の直売所、スーパーなどの小売店でも直接生産者と取引をする仕組みが出来てきたことも関係があるのかもしれません。

一方で、私たちのバラエティー豊かな食生活を支えるために、市場の機能がとても大きな役割を果たしていることも感じました。全国各地から、様々な品物を一つの場所に集めることができるという機能は、大きなメリットでもあると思いました。

今まで培われてきた市場の機能を活かしつつ、今の時代にあったよりよい仕組みを考えていけたら良いのではないかと改めて思いました。

 

 

 花きひな壇

花き競りの様子1

花き競りの様子2

 

最後に、花き部門の競りが行われます。

こちらは他の2部門と比べて競りの参加者に女性が多く、和やかなムードです。

最初に、切り花、次に鉢物の競りが行われていきます。

国内だけではなく、お花も海外からのものもあり、とても華やかな雰囲気でした。


 

これ以外にも、市場には競りが行われる部門の他に、市場機能を充実させ、市場利用者の利便性を高めるために関連食品棟というエリアと食堂街があります。
こちらでは、食品の他にも日用品や雑貨、包装資材、厨房機器に至るまでバラエティー豊かな店舗が営業をしています。

乾物や惣菜類は試食ができるものも多く、またお店の方に声をかければ商品について親切に相談に乗ってくれるのが魅力です。

現在は、お店の方とやり取りをしながら品物を選んで購入するスタイルが減り、商品を自分で選んでレジで精算したり、インターネットやカタログで注文して買い物をするスタイルが一般的になっているためか、市場の様子は建物のレトロ感も相まって懐かしい雰囲気が漂っていました。

 

  

ちなみに、毎月第2土曜日(朝8:00~12:00)は、市民感謝デーとなっており、食品関連棟と食堂街の店舗を一般に開放しています。プロが使う食材や各種商品がなんでもそろう市場に、ぜひ足を運んでみてください!

今月は、9月14日(土)の予定です。

(毎月行われている市民感謝デーについてのお問い合わせは、柏市場 総合卸協同組合 電話04-7133-3131まで)

 

また、10月20日(日)8:00~13:00は「市場まつり」が開催されます!

この日は特別にマグロの解体ショーなどのイベントも行われる予定です。

 


今回は、主に競りが行われている部門の取引の様子を簡単にご紹介しましたが、一度ではご紹介しきれないほど、公設市場は見どころ満載でした!
今回、ご紹介できなかった食品関連棟や、他の興味深い情報 もあわせて、次週第2弾でご紹介したいと思います。
お楽しみに!!

「柏市公設総合地方卸売市場」

柏市若柴69-1