更新日令和5(2023)年3月14日

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令和4年度第3回柏市文化振興審議会会議録

開催日時

令和5年2月15日(水曜日)午後3時から午後5時

開催場所

ラコルタ柏4階集会室

出席者

委員

鈴木將勝委員(会長)、香島ひで子委員(副会長)、林久美子委員、中村眞知子委員、

亀岡浩美委員、手塚ナツ子委員、堀良慶委員、波木香里委員、塘恵里委員

事務局

宮島浩二生涯学習部長、田口大文化課長、黒須雅子副参事、大野和宏副主幹、

西牟田嘉子主任、花島礼奈主事補

内容

1.開会

2.生涯学習部長挨拶

3.会長挨拶

4.報告事項

 令和4年度芸術文化事業について

5.協議事項

 令和5年度芸術文化事業について

6.その他

7.閉会

会議概要

(1)報告事項 令和4年度芸術文化事業について

 事務局より資料1に沿って報告

(鈴木委員)

田中小学校で開催された子ども向け芸術鑑賞会について、どのような時間帯だったのか。また、内容は生徒を交えた模範指導などが行われたのか。

(文化課長)

月曜日の午前中に体育館にて、1・2年生、3・4年生、5・6年生の三部構成とし、1・2年生が30分、3年生以上がそれぞれ45分で行われた。柏市三曲協会による和楽器演奏で「春の海」「鶴の巣籠」などの伝統的な曲目からジブリ作品の「魔女の宅急便(ルージュの伝言)」や「となりのトトロ」、最後に田中小学校の校歌の演奏があり、子ども達も楽しんでいた様子だった。「となりのトトロ」の演奏の際は、子ども達も思わず歌詞を口ずさんでいたり、校歌では校長先生からぜひ一緒に歌って欲しいという申し出があり、子ども達の歌声を聞くと元気をもらえると改めて感じた。また、体験講座については、時間の都合と感染症対策から今回は実施せず、次回以降の課題とした。

(鈴木委員)

柏市文化連盟においても、各部門で後継者育成に力を入れている状況である。

(手塚委員)

今は小中学校でも邦楽の指導があるようですごく良いと思う。

(文化課長)

おっしゃるとおり学校の教科の中で邦楽に親しむという指導がある。当課としては、高学年の児童を参加対象に考えていたが、校長先生から全校児童に和楽器の実物を見せたいとの申し出をいただいた。その体験が将来的に豊かな感受性を養う要因となると思われる。今年度はモデル校開催ということで、何校かに声をかけたところ、このような形での実施となった。

(手塚委員)

演奏にマイクは使用したか。

(文化課長)

使用しなかったが、予想以上に音は響いていた。

(手塚委員)

体育館のカーテンは開けていたか。

(文化課長)

開けていた。また、換気のために窓を少し開けていたが1階は演奏中は閉めていた。

(手塚委員)

私たちが体育館で演奏する際は、音が響くようにカーテンは開けてもらっているが、体育館での演奏はなかなか難しい面がある。

(文化課長)

学校側とも複数回の打合せを行い、当日も朝早くから準備に協力いただいた。

(香島委員)

田中小学校で実施ということだが、この企画は文化課から全校に発信したことか。

(文化課長)

本来は全校において、授業のカリキュラムの中で位置付けたいところであるが、今回は年度の後半ということで限定的となったが、学校教育部と調整して田中小学校に決定した。来年度以降は、新年度が始まる前に発信したいと考えている。

(香島委員)

評判が良かったものであれば、長期的に各小学校には演奏を聞いてもらえる機会をプランとして出さないといけない。

(文化課長)

予算の関係もあり1校だけではあったが、各小中学校のカリキュラムもタイトであるため、なるべく早く情報提供し、こういった機会を多く設けられるようにしたいという反省もあり、各学校へのに働きかけをしていきたいと考えている。

(林委員)

私自身の教員経験ではあるが、琴、三味線、尺八が音楽室の倉庫にあったが、なかなか教えてくださる方がいないということで、学校によっては近隣の経験者の方にボランティアでお越しいただいて、和楽器クラブとか、同好会を設けて生徒たちを募るなどを行った。実際に音を生で聞くことができる機会は、児童生徒にとってはとてもありがたく良い経験になると思う。和楽器の価値を知る上でも、ぜひこのような機会をたくさん作って欲しい。

(鈴木委員)

他に意見がなければ、次に進めたい。

これまでの事業実績を踏まえながら、令和5年度の芸術文化事業について、事務局から概要を伺い、そのあと、事務局への質問を含め、委員からの意見をいただきたい。

(2)協議事項 令和5年度芸術文化事業について

 事務局より資料2及び資料3に基づき説明

(鈴木委員)

第五次柏市芸術文化振興計画において、四つの施策の柱を掲げているが、第一にうたわれている、誰もが芸術文化に触れることのできる機会づくりの実現に向けて、芸術文化の裾野を広げる上でも、様々な挑戦を続けなければいけないと思う。具体的な事業への意見はもちろんだが、例えば、事業の広報活動などは委員の中でも苦労されていると思われる。また、子ども達への呼びかけなどは今後の芸術文化活動の課題でもあるので、これまで経験された事例や取り組みなどの紹介も含めて意見をいただきたい。

(手塚委員)

昨年、柏少年少女合唱団は12月にセブンパークアリオ柏で久しぶりに公演を行った。今年は8月に定期演奏会を予定しているところだが、アウトリーチコンサートの開催場所はいくつあるのか。

(文化課長)

今年度は、旧吉田家住宅土間コンサートを含めて5か所であった。ラコルタ柏、パレット柏、新柏にある福祉施設のブルームの風が地域開放しているカフェスペースで実施した。活用の範囲は公共施設や福祉施設が限界ではあったが、先日、セブンパークアリオ柏の担当者とアウトリーチコンサートの打合せを行ったところである。今後、具体的に商業施設への展開も含めて考えていく。回数的には2か月に1回くらいのペースでやりたいと考えているが、開催場所や演者について、委員のそれぞれの立場や経験からの意見やアドバイス等をいただきたい。

(手塚委員)

ららぽーと柏の葉ミュージックふぇすたは随分盛んで、柏少年少女合唱団が出場する余裕もないほどすぐに埋まってしまう。道の駅しょうなんに広場があるが、筑西市にある道の駅グランテラスには広い芝生に野外ステージがある。市で作ることはないのか。

(文化課長)

道の駅しょうなんについては、昨年リニューアルの際にも会場として検討したところであり、俎上にあげたもののリニューアル直後では人が集まりすぎるという懸念もあり、今年度は見送ったが来年度以降会場の選択肢として考えていきたい。

(亀岡委員)

2点質問させていただきたい。

令和5年度事業計画案は第五次芸術文化振興計画に則り、満遍なく施策が練られていると思うが、内容は令和4年度と同じという印象がある。令和4年度の反省や振り返りを踏まえての差異の有無について教えていただきたい。全く去年と同じ踏襲ということではないだろうと思うので詳しくお聞かせ願いたい。

2点目として、コロナ禍により子ども達がいろいろな体験をできなくなったことは教育関係者の中でも重要な問題である思う。大分コロナが落ち着いてきて、日常生活を戻そうという動きになってきたが、今度は貧困問題が出てきて、家庭の状況によって、子ども達が体験できる機会の多い少ないが表れてきて、それも問題だと思う。中学校音楽鑑賞教室では、中学生は全員、在学中に音楽の体験ができるようだが、小さいときからそういう体験が無料でできるということは、子育て世代にとってとても大事だと思うので、子ども向け芸術鑑賞会が2校予定となってるが、これは6年間の間に1回体験できるというペースになるよう、今後これを増やしていく意向があるのか。柏の子ども達は、6年間のうちに1回はそういう機会を得て、その他に街なかでいろいろな芸術文化に触れられる機会が無料であるというのは、太田市長も子育てに大分シフトした施策をとられていることからも、重要な文化課の役目だと思うが、その考えを伺いたい。

(文化課長)

非常に的確な意見と受け止める。まず1点目としては、音楽の街かしわの観点からもコロナ前と後で事業のやり方を模索してるところであり、アウトリーチという形で、より身近に、直に生の演奏を聴ける機会を増やしていくことを重点的な取り組みとして、回数を増やしながら演者や会場の多様化を進めていきたいと考えている。また、市の財産として美術系の所蔵品が多くあるものの、それらを活かしきれてないことが事務局の反省点でもある。来年度以降になると思うが、美術系も含めて市として展開していく方法を模索していく。審議会でのアイデアや意見を取り入れながら、事業としてもチャレンジしていきたい。2点目の小学生対象の事業については、予算要求をしているところではあるが、実績を求める財政当局を説得する上でもまずは実績を増やしていく段階である。中学校音楽鑑賞教室の毎年7校掛ける3年、つまり3年に1回は在学中に鑑賞できるという方針が固まってるが、将来的には、小学校の6年間で1回か、マンパワーの問題もあるが、もっと短いスパンで網羅できるのか、どういうジャンルの芸術を提供するかを含めて、子ども達に芸術文化活動を経験してもらうというところをしっかりと見定めた中で進めていきたいというのが事務局の考え方である。しかしながら、10年20年とは時間をかけてはいられないため、まずは実績を作ることから、市内の全小学校にどういった形で提供できるか考え方をまとめた中で、審議会の場でも意見をいただきながら、より子ども達が楽しめる、将来、小学校の頃こういう経験があって良かったと思える経験を提供できる事業にしていきたいと思っている。第五次芸術文化振興計画が3年目を迎えるが、次期計画の5年間の中で、どういった形でどの程度できるのか、文化課として責任持って取り組んでいくところである。

(亀岡委員)

内容について慎重に精査されているのもよくわかるが、学校のスケジュールは年間で決まるので、そこに後から入れ込むことは難しいと思われる。最初からその方針で、何とか、学校の方とも連携をとりながら、いかに実現するかという方向で考えていただきたい。大掛かりなものではなくても、少しでもアーティストと触れ合えるワークショップのようなものでも良いし、何かを体験をさせてあげることが必要だと思う。

(香島委員)

小学校中学校の学校の中で行われる事業は、文化課よりも教育委員会の学校教育課ではないのか。こういった事業が大事なことはよくわかるが、主導権が学校教育課にあって、そこに文化課がこういうものを組み込んで欲しいと申し出るのは難しいのではないか。子ども達は朝早くから学校にいる時間がすごく多いが、子ども達が一律にそういう事業に触れられるなら良いが、最近の学校の様子を見ているとすごく無理があると思う。むしろこの審議会、それから文化課は、子ども達の分野は、学校教育にお任せして、一般の市民、時間のある高齢者に本物の芸術に触れさせてあげるべきではないか。学校教育に力を入れないということではないが、生涯学習部のスタンスは小中学校とは違うような気がする。

(文化課長)

学校のカリキュラムを担当する指導課とも十分協議してるところではある。学校に投げかける際には、まずは指導課と調整することが大原則であり、その中で、いかに子ども達に働きかけるかを今年度も取り組んできたところである。香島委員の意見のとおり、市民全般をターゲットとしなければならないが、私どもの考えとしては、子ども達を通じて、その親や家族への波及効果を考えている。柏市文化祭で沼南会場の舞台を拝見した際、半分以上は高齢の方が発表されていたが、今年度はそこに小中学生のダンス発表が加わったところ、家族や友人が来館されたことで集客の効果が認められたと思われる。子ども達を通じてより幅広い形で注目していただけるというところも一つの狙いとして、その流れの中で、子ども向け芸術鑑賞会も、学校でこんなことあったよといった会話が家庭で一つでも二つでも出てくることを期待する。ただし、子ども達をメインとするいうだけではなく、資料にあげた各事業を含めて、その後の広げ方の一つとして子ども達を通じた中で家族が楽しめるところにその先の道筋が見えてくるかと思うが、ここ1、2年の間で結論を出さなくてはならないと考えている。それに加えて、いわゆる働く世代から高齢者も含めて、すべての市民に広げているかというところは文化課としても方法を探っていきたいと思う。この審議会の場でも各委員からの意見をお願いしたい。

(中村委員)

先ほど、予算は実績があってからでないと付かないと説明があったが、今回の子ども向け芸術鑑賞会の費用はどのぐらいかかったのか。

(文化課長)

学校の協力により会場費はかかっていないが、出演者である柏市三曲協会に謝礼金を支出している。

(中村委員)

出演者は謝礼をいただいたとしても結構な金額を自分たちで負担してるのが実情である。何回もやるとなれば、しっかりした仕組みを作らないと何年後にやっぱりやめますってことになってしまったら惨めなものになってしまうので、予算は一刻も早く考えていただきたい。書道や絵画も書いたものをそのまま貼りだすわけではなく、きちんと展示するためには1枚千円程度かかるらしいが、その料金を子ども達から取るわけにはいかないということで、指導者が子ども達の分を全て自己負担している。そうなってくると指導者の方の負担がとても大きくなってしまうので、費用の面も考えて欲しい。

(文化課長)

今後の検討の中で、適性を見極めながら、過度な負担がかかることのないよう、負担すべき部分についても予算措置を考えたい。

(林委員)

私も学校回りの演奏会をした経験があるが、その時は学校ごとに予算が組まれていた。今はこういう時代なので、他にもいろいろと費用がかかるということで多分その辺は組まれてないのではないかと思う。学校によって違いがあるので、予算の都合なかなか実現できないということもあるのではないか。日程的な部分ももちろんあるかと思われるが。

(鈴木委員)

今、日本政府も、子ども達に対する予算の枠組みに躍起になっている。中村委員、林委員からの意見にあったように、文化というものはどうしても費用がかかるものである。お金が先に立って、そしてついてくるものが芸術と、端的に言うならばそういう時代。文化が栄えるということは十二分に資金があるという、私の経験上、それがなければ文化は発展しないということの原点じゃないかと思う。今回の意見として、小中学校の文化の教育指導に対する予算について、文化課から議員等へ進言していただきたい。これは重要なことであると思われる。また、柏市藝術鑑賞会を例に挙げると、柏市文化連盟の出演団体は1団体1万5千円を払って出演するルールになっている。その部門で一人であっても、五十人であっても一舞台の時間制で出演料の支払いにより柏市藝術鑑賞会は運営されている。昨年の柏市文化祭での沼南会場のダンスの子ども達の活発な舞台、これを見に家族が集まって、会場が一杯になった舞台を私も見て、やはりこのようなものがないと文化は発展しない実感した。文化課及び柏市文化連盟の役員とも話をしながら、我々も考えていきたいと思っているので協力をお願いしたい。

(文化課長)

予算面では厳しいところも十分承知しているが、その中でしっかりと行政として果たすべき役割を果たしていきたいと考えている。来年度以降も柏市文化連盟と協力しながら事業を進めていければと考えている。

(波木委員)

美術系企画展に関して、市の所蔵作品を中心に考えられてるということで、私も見に行きたいと思っているが、最近、調布市にて漫画家であるつげ義春氏の展覧会を訪問し、その取り組みが素晴らしいものだったので事例を紹介する。主に漫画の原画を紹介している展示であったが、調布の町並みをモデルに作品を描いていて、原画のシーンに出てくる実際の調布の町並みの写真と照らし合わせながら展示がされていた。配布物にもいわゆる聖地巡礼のように、この作品のこのシーンはここという形で、市内を循環したくなるような仕組みになっていて、柏市でも何かやっていただけたら嬉しく思う。実際に柏市にゆかりのある漫画家さんも結構いらっしゃるし、漫画というコンテンツは大人から子どもまで読むことができ、幅広い方々に楽しんでいただけるものになっていると思う。最近、千葉県立美術館で江口寿史氏の展示があったが、柏市にゆかりのある作家である。そういった方が、パレット柏などで展示やライブペインティングを開催すれば、これまでパレット柏に行ったことがない方の施設を訪れる動機付けにもなり、シビックプライドも高まるのではないか。この作家さんは実は柏出身だったということを知るだけでも「柏すごいじゃん」となる。もちろん所蔵作品を中心にした構成も素晴らしいけれども、今活躍されてる作家さんであったり、柏をモデルにしたアニメなど、そういうコンテンツを取り扱っていただけたら嬉しいと思っている。

(文化課長)

貴重な意見だと思う。なかなか難しいかもしれないが、しっかりと研究して取り入れていきたいと思う。

(塘委員)

以前、保育園に近くの学校の吹奏楽部の子たちが来てくれて、演奏を聞かせいただいたことがあった。演奏を披露してくれる方たちは、発表の練習になり、小さい子たちと触れ合う機会にもなり、同時に、子ども達の方は楽器などを知る機会にもなっている。これまでコロナで難しかったと思うが、これから緩和されていくにつれて、このような機会から音楽鑑賞に小さいうちから触れたりすることが、予算もそれほどかからずにできるのではないかと思う。

(文化課長)

まさにコロナを挟んで、実際体験するという貴重な機会が確実に減ってしまっている。これからどういった形で、もう一度盛り上げていくかというところは、知恵の出しどころではないかと思う。ぶるーむカフェでのコンサートでは、演奏終了後の15分間程度、打楽器体験をさせていただいた。このような形で、少しずつではあるが体験型の工夫をしていきたいと考えているところである。委員からの意見や事例紹介などをいただきながら検討したい。

(鈴木委員)

これらを踏まえて、2番目の柱である芸術文化振興のための環境づくりについての協議に移りたい。

(文化課長)

柏市においては、郷土資料展示室と市民ギャラリーがあるが、美術館、博物館がないことについて日頃から指摘を受けている中で、現在は、先ほど申し上げた、アミュゼ柏や市民文化会館での施設や事業の活用など、既存の施設の中で芸術活動を進めていきたいと考えている。環境づくりという面において、線引きが難しいとろであるが、委員の意見を伺いたい。

(堀委員)

柏市の主要な美術品は芹沢銈介作品だと思うが、これをうまく活用するための提案がある。棟方志功の釈迦十大弟子像と菩薩像。芹沢銈介については、インドのクシナガラに大きな本堂を作る際にそこに収める予定であった釈迦十大弟子像が柏に所蔵されている。歴史的な意味合いもあり、これらを中心にした展示をしていただきたい。

(文化課長)

所蔵品をどのように活かして、発信していくかということは非常に重要だと思う。

(鈴木委員)

次に、柏らしさを活かしたまちづくりの推進について意見を伺いたい。コロナ禍により大規模なイベントの開催が非常に難しくなって以来、大々的な宣伝も控えがちになっているが、地域の特色を活かした取り組みなどで柏市をアピールできるような案を協議したい。

(亀岡会員)

柏市には美術館のような閉じた場所がない代わりに、街なかでの展示やパフォーマンスが豊かであり、民間がやっているユルベルトなど、いろいろなイベントの熱気をアートの方で活かすというような形でやっている。アートラインかしわの活動を18年やってきた中で柏駅周辺の商業施設とも随分と連携ができてきて、それは柏らしさの一つになっていると感じている。展示環境としては決して良いわけではないが、わざわざ美術館に足を運ばなくても、そこに適したアーティストを選ぶなど、いろいろ工夫をして展示はできるものだと思っている。また、芸術文化振興のための環境づくりと絡めて思うところがあるのでお伝えさせていただく。一昨年に柏駅を使った展示を企画したことがあった。毎日何万人もの乗降者がいるため柏駅の外壁を使えば自然とアートに目が触れる機会が増えると思い、柏駅長とも話を進めていたところ、最終的にJR側から、何かあったときの責任の所在を問われ実現できなかったことがあった。そのような際には柏市も理解を示して欲しいと思う。

(鈴木委員)

併せて、芸術文化活動への支援と連携協働による文化交流の促進について協議を進めたい。私自身も団体活動に携わる中で、世代間の交流の難しさ、運営を継続していく上での後継者問題などの悩みを耳にする機会が増えていると感じている。柏市の芸術文化を継承していく上での、特に若い世代への働きかけが必要だと承知していても現実的にはなかなか難しい。参加する側からの見え方や印象など意見をお願いしたい。

(手塚委員)

柏少年少女合唱団において、次の指導者を育成しているが、団員みんなで協力している。また、長く活動を続けているので、コロナが少し良くなるにつれて柏市外からも新しい生徒が来るようになり、これからの活動が楽しみになってきている。

(鈴木委員)

継承というものは、人と人の輪というか、スキンシップが非常に重要だと思う。私もいろいろな団体を見て、特に柏市文化連盟の各部門においても助け合いが必要だと感じた。

(林委員)

先ほども申し上げたように、以前からいろいろなところで演奏してきたが、一番多かったのは学校公演であった。当時の時代性もあったかと思われるが、学校で予算を組めたとか、参加費を徴収できたこともあった。年に1回の公演は必ず行うという学校の行事として組み入れられながら、若い人たちといろいろな新しい音楽に携わる期間として10数年続けてきた。今はコロナの影響もあり、学校教育においてやることが数多くあるので、時間を取ることが難しくなっているが、絵画や踊りなどにしても体験する機会は子ども達にとって、こういうことをやってみたいという一つの夢になると思われる。

(鈴木委員)

事務局の考えはどうか。

(文化課長)

世代交代の観点では、魅力的なコンテンツをどのように繋げていくかというところで、一人一人の趣味嗜好の多様化は避けて通れないが、その中で行政の取り組みとしては、なるべく最大公約数的なところを狙っていかざるを得ない側面と、一方でニッチな層を攻められるかどうかという側面がある。すぐに具体化は難しいかもしれないが、先ほど波木委員から事例紹介のあった年齢層を問わずに楽しめる漫画などの例もあるように若い世代の取り込みなど活動団体とも一緒に考えていければと思っている。

(鈴木委員)

柏らしさを活かしたまちづくりで申し上げると、以前から進言していることだが、人口43万都市で美術館のないまちは文化は発展しないというのが私の持論である。パレット柏ができてからは、立地の効率も良く、出品する方は皆さん喜んでいる。美術館建設の予算はないと言われるが、柏も美術館を設ける方向で動かなければいけないのではないかと考える。吹奏楽の街も素晴らしいが、絵画の分野でもあれだけの人が集まることからも美術館がない街は寂しい。美術館とは、イコール文化の祭典というイメージを持っており、美術館があると聞くとどのような作品があるのかと自然に足が向くものである。予算や人員などいろいろな問題があるとは思うが、まちづくりには美術館が必要だと考える。市民のためには市民である我々が動くべきと思う。

まもなく終了の時間となるが、事務局から見解はどうか。

(文化課長)

本日の意見を受けて、来年度以降も柏の芸術文化事業にしっかりと取り組んでいきたい。

(鈴木委員)

我々も事務局と一体となり柏の芸術文化振興を進めたいと願うところである。これまでの審議事項をぜひ活かして欲しい。

これにて本日の審議事項はすべて終了とする。

傍聴人

1人

関連ファイル

令和4年度第3回審議会次第(PDF:41KB)

(資料1)令和4年度芸術文化事業報告(PDF:240KB)

令和4年度芸術文化事業報告(ビジュアル編)(PDF:2,643KB)

(資料2)令和4年度第3回柏市文化振興審議会に係る協議事項(令和5年度事業計画案)(PDF:308KB)

(資料3)令和4年度第3回柏市文化振興審議会に係る協議事項(補足資料)(PDF:267KB)

お問い合わせ先

所属課室:生涯学習部文化課

柏市大島田48番地1(沼南庁舎3階)

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